空洞山脈の戦い

くうどうさんみゃくのたたかい

ムーの大動脈と言える鉄道拠点都市キールセキへの攻撃を目論むグラ・バルカス帝国陸軍部隊と、それを阻止しようとする日本国自衛隊およびムー国軍の攻防戦。
日付
中央暦1643年6月28日
空洞山脈上空、同内部および東洞門周辺5km付近
交戦勢力
日本国航空自衛隊ムー支援派遣混成戦闘航空団
ムー国空軍南部航空隊
日本国陸上自衛隊第7師団
ムー国陸軍キールセキ防衛隊
グラ・バルカス帝国陸軍第8軍団第9航空団キールセキ第1次攻撃隊
グラ・バルカス帝国陸軍第8軍団第4機甲師団
指導者/指揮官
ムー支援派遣混成戦闘航空団司令樋口 浩介
ムー国空軍は不明
第7師団長大内田 和樹
キールセキ駐屯地司令マクゲイル
第8軍団長ガオグゲル
第9航空団司令パース
第4機甲師団長ボーグ
戦力
航空自衛隊
F-15J改 12機
E-2C おそらく1機
EC-1 1機
ムー国空軍
マリン型戦闘機 180機
陸上自衛隊
10式戦車 10輛
90式戦車
99式自走155mm榴弾砲
MLRS(Web版のみ)
96式多目的誘導弾システム
AH-1S 5機
ムー国空軍
不明
キールセキ第1次攻撃隊
アンタレス型艦上戦闘機 16機
シリウス型爆撃機 32機
ベガ型双発爆撃機 24機
第4機甲師団
前線指揮車 1両
戦車 224輛
その他、自動車部隊、歩兵部隊、偵察用オートバイ部隊
損害
なし キールセキ第1次攻撃隊
アンタレス型戦闘機1機を除き全機撃墜
第4機甲師団
降伏したハウンドⅠ戦車1輛と第19偵察団を除き全滅
第4機甲師団長ボーグ戦死
結果
日本・ムー側の完全勝利、キールセキ防衛成功

オケハザマ作戦始動

バルチスタ沖大海戦の結果、レイフォル周辺の制海権確保に成功したグラ・バルカス帝国はムーへの陸上侵攻を本格的に開始する*1
これを察知したムーは、日本に援軍を要請。
ちょうどその頃、ムー東海岸沖で日本国籍の自動車運搬船が、グラ・バルカス帝国の潜水艦搭載機の襲撃を受け被害が出る。この事件を受けて日本は参戦を決意、ミリシアルに三国共同でのレイフォルからのグラ・バルカス帝国軍掃討作戦を持ちかける。
外交交渉で3か月程の時間を稼ぎ出した日本は、その間にムー支援部隊を派遣し、ミリシアルも戦力再編に務める。

しかし、日ミ厶三国作戦の準備が整う前にグラ・バルカス帝国陸軍第8軍団の侵攻が始まる。
まず国境の街アルーを占領し、同時にその近郊にあるドーソン基地*2も爆撃で無力化した後、占領した。
予想を超える侵攻の早さとグラ・バルカス帝国の戦力に危機感を覚えたムーは、当初予定していた日本・ミリシアルとの三国合同作戦を待っていてはムー全域に戦火が拡大する*3と判断、窮状を訴えると同時にミリシアルへの根回し*4と多大な見返り*5を提示する事で、日本から早期参戦を取り付けることに成功する。

参戦繰上げを決定した日本は、護衛隊群によるレイフォル海上封鎖作戦を延期*6する一方で、マイカルで待機中の第7師団をキールセキへ急遽移動させ、エヌビア基地に展開済みのムー支援派遣混成戦闘航空団と協同でバルクルス基地制圧及びアルー奪還作戦「オケハザマ作戦」を開始する。

一方、占領したアルー周辺の拠点化を終えた第8軍団は、次の目標である空洞山脈東側の大都市キールセキ占領を目指し、第4機甲師団と第9航空団を出撃させる。

空洞山脈上空迎撃戦

第9航空団キールセキ第1次攻撃隊72機*7は、キールセキ駐屯地とエヌビア基地を爆撃で無力化させるためにバルクルス基地を出撃する。
これは、空洞山脈上空で警戒飛行中のE-2Cのレーダーによって探知され、直ちにF-15J改 12機がエヌビア基地から出撃*8。EC-1からの電子戦攻撃支援を受けつつ山脈上空で迎撃を行い、攻撃隊をほぼ全滅させる。

『追い込み漁』

一方、空洞山脈内では2日前から第4機甲師団がキールセキを目指して行軍中で、あと2時間ほどで山脈を抜けるところまで進んでいた。
しかし、東側出口付近に潜んでいた第7師団第1戦車中隊の10式戦車10輌から奇襲を受け*9、第4機甲師団が山脈から脱出したときには、攻撃を受けた同師団第2旅団は戦力の約70%を喪失していた。

洞門前の戦闘

山脈内で大損害を受けたものの、師団の半数にあたる第1旅団が無傷であるため進撃を諦めていないボーグの目に入ったのは、無事そのもののキールセキの街。
キールセキ第1次攻撃隊全滅を知らない彼らは連絡も無いことを訝しみ、取り敢えず第19偵察部隊に索敵を命じ、本隊は空洞山脈出口から東に約5kmの地点で待機することに。

そこに第7師団特科部隊が面制圧射撃を開始。
第4機甲師団はわずか数分で残存勢力の7割を喪失、当初の2割程度まで戦力が低下して作戦継続が不可能になってしまう。

砲撃を避けるため空洞山脈へ逃げ込もうとするも、AH-1S 5機の追撃により35輌の車輛が破壊され、さらに洞門2㎞前で96式多目的誘導弾システムの攻撃を受ける。
そしてトドメを刺すように、空洞山脈洞門前にて、戦車100輌以上が立ちはだかっていると報告*10を受ける。
部下は降伏を進言するが、怒りが頂点に達していたボーグはプライドが邪魔をしてそれを聞き入れることが出来ず、密集陣形での突撃を命じる。

第7師団戦車隊の一斉射撃により、降伏したハウンドⅠ1輌*11と偵察中だった第19偵察隊を除き壊滅すると言う結果に終わった。

オケハザマ作戦、後段作戦へ移行

キールセキ第1次攻撃隊と第4機甲師団の部隊消失により、第8軍団によるキールセキ侵攻は失敗に終わる。
それどころか、この戦いの間にバルクルス基地も攻撃を受けて基地に残存していた部隊も大きな被害を受ける。
第8軍団は戦線の維持すらままならなくなり、占領していたドーソン基地を放棄し、アルーの維持とバルクルス基地防衛に専念せざるを得なくなる。

一方、キールセキ防衛に成功した日本とムーは、この二つの戦いの勝利を見て参戦を決めた第二文明圏各国と共同でオケハザマ作戦後段、すなわちバルクルス基地完全制圧に向けて動き出す。

関連項目
歴史日本国第一次バルクルス基地攻撃

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過去のコメント
  • ようやく96式多目的誘導弾が出てきた戦い(まぁ戦車を有しているのがグ帝だけならしょうがない事だが - ドリフ提督 (2019-04-13 18:03:41)
    • 正直愚帝相手でも使う必要は無かったと思う笑。まあ展開としては面白かったから構わないけど。 - 名無しさん (2019-04-13 19:23:17)
  • この戦いの最終局面で出てきた自衛隊車両は100両以上だったと思いますけど - 名無しさん (2019-04-14 09:15:10)
  • 偵察用オートバイ部隊は生き残ってるでしょ。この部隊が帰還して全滅が判明したんだし。 - 名無しさん (2019-04-14 09:24:26)
  • 自衛隊、戦車100両もどうやって運んだんだろ - 名無しさん (2019-04-15 21:48:27)
    • 多分、実際は装甲車とかも混じってて誤認したんだと思う - 名無しさん (2019-04-15 23:00:53)
      • って言うか、現代の基準じゃチハたんは精々装甲車だもんな。 - ハインフェッツ (2019-04-15 23:26:00)
  • 個人的には、空洞山脈なんて天然防空壕も同然の便利な地形があったら、線路網整備して装甲列車走らせたくなるんだけどね。 - ハインフェッツ (2019-04-15 23:29:20)
    • 空襲受けないって良いよね、ムーもここに鉄道敷いたらアルーまで直ぐ行けるだろうに。 - 名無しさん (2020-04-11 12:58:06)
  • 10式10台だけで200近く破壊してるのか。10式って弾何発持っていけるんだろう - 名無しさん (2020-11-30 20:26:00)
    • 90式で30発は持ってるはずだから10式でも25発は持ってる - 名無しさん (2020-11-30 20:40:07)
  • 冷静に考えると空中偵察も偵察衛星も不可能な戦車戦も可能なひらけた空洞って、戦術的に面倒なことこの上ないな。地元民かない長期間の調査がないと地形すら把握ができない・・・ - 名無しさん (2020-12-18 09:34:47)
    • 誤字しまくりで失礼しました・・・日本もグ帝もそうだが、ムーも戦術図書くの苦労しているんだろうなぁ。 - 名無しさん (2020-12-18 09:36:54)

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〔最終更新日:2022年03月20日〕
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最終更新:2022年03月20日 21:59

*1 海軍はバルチスタでの損害から戦力再編中

*2 Web版ではホーウキ基地

*3 アルー陥落を受けて、ムー軍はキールセキからマイカル陥落までの期間を約1か月と試算した

*4 事前にムー国王からミリシアル皇帝に打診し、合同作戦延期の同意を得ていた

*5 日本に対して、ムーが国内外に保有する全空港の使用権と燃料補給を100年間無償で提供

*6 海上封鎖を行う予定だったミリシアル艦隊の再編が間に合わず、レイフォル沖のグラ・バルカス帝国艦隊の行動パターンも把握しきれていないため。しかし、ここでグラ・バルカス帝国艦隊に打撃を与えられなかった事が、後に日本本土に対する懲罰攻撃作戦の実施に繋がる

*7 第9航空団保有機の1/3。Web版では85機

*8 同時にムー空軍のマリン180機も出撃しているが、交戦していない

*9 Web版では12輌。また襲撃方法も異なり、Web版では暗闇と砂煙に紛れて前方からバック走行で攻撃していたのに対し、書籍版では第4機甲師団をやり過ごした後に後方から追い立てるように攻撃している

*10 登場した10式戦車は10輌ぐらいだが、これはグラ・バルカス帝国の戦車が陸上自衛隊の装甲車程度の戦闘力しか持たないため、そう見えたと思われる

*11 書籍版では、降伏を進言してボーグに前線指揮車から蹴落とされた参謀長も