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シュリット神聖王国

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魔族篇 4章までのネタバレを含みます。
シュリット神聖王国

シュリット神聖王国とは、スラダ大陸の中央部に位置する国家。首都は聖都シュリッタット。

歴史

成立と聖石寮の創設

シュリット神聖王国の起源は、西グリニア追放者(シュリッタット)政策に遡る。西グリニアでは、皮膚病患者や犯罪者を収容し、鉱山労働などに強制的に従事させる制度が存在したが、やがて運用が濫用され、国家に不都合な者や私的対立の相手までが罪人として追放されるようになった。

冤罪により探索者ギルドの戦士の塒の長を失職し、追放者となったアズライールは、預言石から聞こえる声に導かれ、追放者を糾合して反乱を企て、暗黒暦1300年頃にシュリッタット事変を勃発させたが、最終的に敗北した。地下迷宮を通じて追撃を逃れたアズライールらは迷宮蟲魔域の外縁に到達し、聖都シュリッタットを中心に、王政府と聖教会からなる新国家、シュリット神聖王国を建国した。

建国当初の王国は、迷宮山水域を離れたため氷河期の影響を強く受け、さらに蟲魔域から溢れる魔物の脅威にも晒されていた。この厳しい環境下で、聖教会の最高神官となったアズライールは預言と聖石の運用を通じて人々を導き、辛うじて体制を維持した。

暗黒暦1340年代、星盤祖の預言に導かれて来訪したスレイ・マリアスが、人類の守護者として聖石寮を創設する。聖石寮は初代聖守スレイを頂点に術師の育成を担い、その活動により防衛体制の整備と聖石を用いた開拓事業が大きく進展し、王国は安定期を迎えた。

魔族との戦争

暗黒暦1350年頃、北方の西グリニアで魔神アリエット魔族による勢力を形成し、北部フラエッテを襲撃する魔神戦役が発生した。聖守スレイはこれを撃退したものの、アリエットの呪いを受けて次代の魔神となる宿命を負った。以後、シュリット神聖王国は魔神に率いられた魔族との長期戦に移行し、聖石寮は対魔族戦力の拡充に注力した。

しかし、聖石寮は決定的な戦果を挙げられず、多くの術師と代々の聖守を失った。暗黒暦1560年、七代目聖守候補がプラハ王国の王子であるとの託宣が下り、その身柄をめぐる政治的対立と信仰の相違が戦争へと発展した。王国はこれに敗北し、その後およそ200年にわたり聖守不在の時期が続く。同時期には、赫魔の群れ(のちの暁の王国)や吸血種が支配するサンドラ帝国など新たな外敵も台頭し、王国は複数の脅威に晒されながら存続を図った。

+ 以下、魔族篇 4章のネタバレを含みます。
暗黒暦1809年に聖守ネオンが就任すると、サンドラ帝国が起こした大陸統一戦争に対し、王国は封魔連合王国らと共闘して勝利を収めた。また、ネオンは戦友である聖レベリオ=アスラン王国の王ルークと婚姻関係を結び、これが周辺情勢の安定に寄与した。暗黒暦1834年に暁の王国を退けた後、翌々1836年には黒夜宮へ出征し、ネオンとルークを中心として二代目魔神討伐戦が実施され、魔神スレイは討たれた。

ただし、呪いはネオンへと継承され、彼女自身が次代の魔神となる宿命を負った。封印によって呪いの進行は遅延され、聖石寮は解呪の研究を継続したが、暗黒暦1999年、ネオンとルークは三代目魔神バアル・ゼブルとして解放され、都市アーランドが壊滅した。

政治

シュリット神聖王国は、王政府・聖教会聖石寮の三機関が協働して統治を行う。三者に上下関係はなく、立法・司法・軍事を分担しつつ相互に補完する体制が取られている。

王政府は立法・行政・外交を担い、建国の祖の子孫にあたる公家によって構成される。国王は公家の中から立候補し、十年ごとの選挙で選出される。
聖教会は司法と宗教を司り、法の執行や国民の教化のほか、布教活動を通じて国外にも影響力を持つ。
聖石寮は両者の支援を受けて対魔族戦力を担い、術師の育成と防衛任務を行っている。

聖教会が託宣を示し、王政府が国力を整え、聖石寮が実行するという循環によって、宗教・政治・軍事の均衡が保たれている。

宗教

シュリット神聖王国の国教は、建国の祖アズライールが創設した聖教会であり、星盤祖を信仰する。
国民は十歳になるまでに聖教会で洗礼を受け、聖石の抽出を試みることが慣例とされる。詳細は「聖教会」を参照。
また、同盟国ヴェリト王国の土着信仰である始原母の像を譲り受けており、その加護としてを祝福(ベルカ)を授かる儀式も広く行われている。詳細は「始原母」を参照。

軍事

シュリット神聖王国の軍事力は、衛兵・国軍・聖石寮の三系統に大別される。

衛兵は王政府直属の近衛戦力であり、王宮の防衛や政庁の警護を担う。

国軍は主に対外戦争や国境防衛を担当する。

聖石寮は聖石を扱う術師を育成し、聖守を筆頭として魔物魔族の討伐を担う。活動範囲は王国に留まらず、聖教会同盟圏にまで及ぶ。詳細は「聖石寮」を参照。

地理

シュリット神聖王国はスラダ大陸の中央部に位置する。西方にはクローディア自治領があり、その向こうに深淵渓谷を挟んで魔族の本拠地および黒夜宮がある。東方はヴェリト王国と聖レベリオに接する。南方にはルーイン氏族連邦を挟んでプラハ帝国がある。北方は迷宮蟲魔域に接しており、その向こうの巨大湖は強大な魔物たちの巣窟となっている。

首都は聖シュリッタット。王政府や、聖教会の本拠地である聖アズライール教会が所在する。

主な都市と特徴は以下の通り。
  • 南部
    • ヴァナスレイ - 聖石寮本部
    • アーランド - 魔神研究
  • 東部
    • エウレハ - 聖ラスター第二教会
    • ヴァルナヘル - 最東端
  • 北部
    • フラエッテ - 魔神戦役
    • ルイオン
    • アスタルテ
    • バルフ
    • エルムレア - 蟲魔域に対する防衛

対外関係

シュリット神聖王国は、聖教会の教義に則り人類の守護と魔の討滅を国家理念として掲げる。そのため、聖教会を通じて他国へ影響力を及ぼし、聖石寮への共同出資を通して魔物魔族に対抗する同盟圏を形成してきた。

暗黒暦1500年代前半には、ルーイン王国・ベリア連合王国・アルザード王国などと交流を持ったが、プラハ王国との戦争に敗れたことで同盟は瓦解した。その後、暗黒暦1600年頃に喰獣種(ヴゥルヘズナル)への対処を通じてヴェリト人と結んでヴェリト王国を建て、さらに1800年頃には聖レベリオおよびアスラン王国の復興を支援して新たな同盟体制を築き、スラダ大陸北部で勢力を拡大した。

一方、プラハ帝国とは国教である豊穣の祈り(セフィラ・キエナ)が特定の王の魔物を神格化する点で相容れず、関係は冷え込んでいる。暗黒暦1560年、同国王子フレーゼを聖守候補とする託宣を受けたことを契機に開戦し、敗北を経て以降は仮想敵国として対立関係を保っている。また、吸血種が支配するサンドラ帝国とも長らく不和が続き、暗黒暦1808年の大陸統一戦争で交戦、翌1809年にこれを滅ぼした。
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