煉獄の七姉妹はニンゲン(魔法の使えない人間)ではない。
魔女によって召喚された悪魔、つまりファンタジーの住人である。
彼女らの真の姿は、作中で行われる殺人劇に使われる道具“煉獄の七杭”。
魔女復活のために行われる殺人に用いられる七杭は、
部屋を乱反射するように飛び交い、対象を逃さず殺害してしまうのである。
事件現場には遺体に刺さった悪魔の杭と、不可解な密室だけが残る。
ニンゲン風情には決して作れない密室は、残された生存者の心を掻き乱す。
魔法によって行われる殺人など、ニンゲンに推理できるはずがないのだ。
そんな彼女らだが、儀式が行われていないときには人の姿を取っている。
普段はベアトリーチェの身辺を世話する家具(使用人)であり、
それぞれが個性を持っているため、いつも喧嘩しながら過ごしている。
彼女らの名前は、キリスト教における「 七つの大罪」を象徴する悪魔から取られている。
また、独自の個性を持っているためここで紹介する。
長女傲慢のルシファー(Lucifer)
七姉妹の長女であり、彼女らを纏めるリーダーを務めている。
姉妹で最も強いと自称しており、妹や 戦人には傲慢な態度で接している。
しかし、その実 自分が姉妹で一番劣っていることを自覚しているために傲慢に振舞ってひた隠しにしているのである。
最弱であることは他の姉妹たちにバレバレであり、彼女本人の求心力は非常に低い。
一方で、真面目かつ忠誠心が高いため中間管理職向きな性格をしているともいえる。
大事な場面で活躍したり、 バレンタインチョコを戦人に渡したりと、
ここぞというところでは頑張ることができるのは流石長女というべきか。
妹たちからは「お姉さま」「ルシ姉」と呼ばれている。
次女嫉妬のレヴィアタン(Leviathan)
次女にして妹代表として意見する立場。
「嫉妬深く残忍な性格で弱みを見付けることに長ける」とされているものの、
実際は要領も悪いためビリになることが多く、泣き虫。
負け癖が付いてしまったためか、ストーリー中でも貧乏クジを引かされる場面が多い。
とある出来事から、小冊子では戦人の母霧江をお師匠様と呼んでいるらしい。
mugenでは 東風谷早苗の改変神キャラLeviathanが存在している。
三女憤怒のサタン(Satan)
三女。姉妹内での風紀委員長的な立場。
怒りんぼであり、姉妹の行動に対して次々と叱り声を上げている。
そのため姉妹からは怖がられてしまっている。
実は寂しがり屋であり 姉妹が自分を叱ってくれることを願っているが、
恐れられるゆえに言い返されず、失敗をしても嘲笑われるだけという悲しみを背負っている。
元ネタである サタン(Satan)は、キリスト教における地獄の支配者として有名である。
ルシファー(Lucifer)の別名であるともされるが、7つの大罪においては別物である。
元ネタとするキャラとして、 ミスター・サタンあたりが有名だろうか。
四女怠惰のベルフェゴール(Belphegor)
七姉妹の中間にあたる四女。
寡黙かつ真面目、そして常識人であるため周囲から最も信頼されている。
しかし、それは主を働かせずに怠惰な豚にしてしまうという悪魔的な側面によるものである。
それを忠実に実行している彼女は、色んな意味で姉妹一模範的な悪魔と言えよう。
最近は上司である家具頭ロノウェが 仕事をこなしてしまうので無職である。
戦人の父親、留弗夫曰く「いい女」だそうである。
五女強欲のマモン(Mammon)
五女であり姉妹一のトラブルメーカー。
独り占めがモットーで、一切の妥協や遠慮をせずに色々なものに手を出す。
そのため他の姉妹と競合することが多く、喧嘩の発端は彼女の場合が多い。
一方で、様々なものを得るための努力は全く惜しまないため、
寵愛を得るために異性に尽くすなど可愛い一面も持ち合わせている。
六女暴食のベルゼブブ(Beelzebub)
六女であり姉妹一のグルメかつ和ませ役。
美食家かつ 大食家で、いつも食べ物の話をしている。
使用人兼料理人の郷田やロノウェの料理、山羊頭さんが主な標的である。
特性が被るマモンとは獲物を早い者勝ちで奪い合っている。
末っ子コンビとしてアスモデウスと行動を共にする場面が多い。
七女色欲のアスモデウス(Asmodeus)
七姉妹の末っ子であり、姉妹間ではとても可愛がられている。
一方で末っ子ゆえに姉妹間のY談には参加させて貰えないときもある。
姉たちに一人前だと認めてもらうため、日々ボーイフレンドを探している。
しかし高望み過ぎているためか 結局理想の王子様は見付けられないようだ。
実は、姉妹中最速で人間体が登場している。
末っ子コンビとしてベルゼブブと行動を共にすることが多い。
「見事だわ、我らこそは煉獄の七姉妹! さぁさ、ロノウェさまに任務完了の報告よ!」
「「「「「「はーい、お姉様!!」」」」」」
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