ラドン

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ラドン - (2011/06/14 (火) 18:38:17) の編集履歴(バックアップ)


空飛ぶ戦艦か!火口より生まれ地球を蹂躙する紅蓮の怪鳥ラドン


1956年に公開された東宝の怪獣映画にして、日本の怪獣映画初のカラー作品『空の大怪獣ラドン』に初登場した怪獣
ゴジラモスラと共に「東宝三大怪獣」と称されている。

中生代の翼竜プテラノドンが核実験の放射能や火山ガスによる高温化の影響で変異した怪獣で、
日本の怪獣映画において最初に空を飛び 、飛行能力を使って暴れまわった怪獣である。
飛行速度は音速を超えるマッハ1.5(初代)を誇り、飛行時に発生させるソニックブームは、周囲を破壊する強力な武器となる。
翼の力も強く、地上で羽ばたけば巻き起こす突風と竜巻は街を破壊し、戦車をも吹き飛ばす。
初登場時にはゴジラと直接の関係は無かったが、後の『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964)でゴジラと前半で対決、
後半で協力してキングギドラと戦った事をきっかけに後のシリーズで ゴジラの相棒 として活躍した。

各シリーズでの活躍

初代ラドン

1956年の『空の大怪獣ラドン』では阿蘇の炭鉱内部の巨大な卵から孵化。
同じく炭鉱内で復活した古代トンボの幼虫メガヌロンを食べて成長する。
成長後は福岡や佐世保などで暴れまわり、衝撃波と強風で街を壊滅させた。
生まれた場所である阿蘇山を巣窟として付近を訪れる観光客などを餌にし、生活していたが
自衛隊のミサイル攻撃の集中砲火を受けて追い詰められ、
最後は集中砲火が原因の、阿蘇山の噴火に巻き込まれて噴火口へと消えていった。

この映画には2匹のラドンが出現しており、片方のラドンの危機を助けにもう一匹が出現したようにとれる形で出現した。
この2匹は設定上はつがいとなっており、劇中で直接の描写は無いものの、日本で初めてのつがいで登場した怪獣でもある。

映画そのものも、戦闘機とラドンの空中戦や西海橋の破壊シーン、福岡市を強風で壊滅させるラドンなどの特撮の凄まじい迫力、
火口に消えていくラドンのもがきがもの悲しいラストシーンなどにより評価が高く、後の怪獣特撮に大きな影響を与えた。
ちなみにこのラストシーン、元々はラドンは死ぬことはなかったのだが
ラドンの飛び人形を吊っていたピアノ線が熱に耐えられず切れてしまったという事故を
円谷英二が操演スタッフのアドリブと勘違いして撮影が続けられた結果生まれたものである。

2代目ラドン

1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』で再登場。やはり阿蘇山から出現した。
1956年に出現した初代と同一個体という説もあるが、外見の違いなどから別の個体と扱われる事も多く、
怪獣図鑑によっては1964年以降のラドンを2代目と表記していることもある。
(1956年に出現したラドンはつがいという設定であったため、この2体の子供ではないかとする説も存在する)
好戦的な性格で戦闘能力は高く、当時のゴジラ相手に互角の戦いを繰り広げた。
ゴジラの放射熱線も効果は薄く、地上のゴジラの攻撃を飛んで回避、クチバシでの攻撃や強風でゴジラを攻撃、
さらには2万トンのゴジラを足で掴んで飛び上がり、地面に落して叩きつけるという荒技を披露した。
このように最初はゴジラと仲が悪く、モスラに共にキングギドラと戦おうと呼びかけられてもゴジラと共に拒否したが、
単身キングギドラに立ち向かい苦戦するモスラを見て、最終的には協力してキングギドラに立ち向かった。

次回作の『怪獣大戦争』でもゴジラと協力し、ギドラと戦った。
本作の最後ではゴジラを持ち上げて飛行し、相手に体当たりするという合体攻撃を披露し、キングギドラを再び敗走させている。
この2作によってラドンは「ゴジラと互角の強さを持つ頼もしいゴジラの仲間」という地位を確立し、当時の子供に人気となった。
後にラドンの着ぐるみが使えなくなった後も、このポジションはアンギラスに受け継がれることになる。

ちなみに『怪獣大戦争』で登場した侵略者、X星人は、ラドンの事を「怪物02」と呼んでいる。
後の『怪獣総進撃』でも、地球怪獣軍団の一員としてキングギドラやキラアク星人と戦った。
その他には1972年の『地球攻撃命令ゴジラ対ガイガン』において、バランと共に登場も検討されていたが、
アンギラスに変更され、この時はバラン共々出演できなかった。

平成シリーズのラドン

+ 詳細
平成VSシリーズでも1993年の『ゴジラVSメカゴジラ』に登場。
ベーリング海のアドノア島で卵から孵化したプテラノドンが、放射性物質の影響で怪獣化した。
頭の角が2本だった昭和版と違い、こちらは角が3本に増えている。
本作ではゴジラの怪獣化前の恐竜ゴジラザウルスは、プテラノドンの巣に自身の卵を産みつけて
プテラノドンに自分の子供を育てさせていたという設定になっており、
ラドンの卵の横にはゴジラザウルスの卵が産みつけられていた。
本作のラドンはこの卵とそこから孵化したベビーゴジラの事を同族だと思っており、
ベビーゴジラを守る為にゴジラやメカゴジラと戦った。

同族であるベビーゴジラに引き寄せられて出現したゴジラをソニックブームとクチバシで苦しめたが放射熱線に敗北。
しかしゴジラの放射熱線のエネルギーによって強化されて復活。赤い体のファイヤーラドンとして甦った。
新たに口からゴジラの放射熱線と同等の威力の赤い熱線『ウラニウム熱線』が吐けるようになり、
ベビーゴジラのいる幕張ベイエリアに向かうが、光線の反射能力を持つメカゴジラに敗北した。

その後ゴジラまでもがスーパーメカゴジラに倒されるが、ベビーゴジラを守る事を優先したラドンは
自身のエネルギーをゴジラに与えて風化、復活したゴジラはラドンのエネルギーを合わせて放つ
『ウラニウム放射熱線』(バーンスパイラル熱線、赤色熱線など書籍により表記に違いあり)でスーパーメカゴジラを粉砕した。
ゴジラと渡り合った昭和期ほどの強さはなかったが、こちらのラドンもベビーゴジラを守ろうとした生きざまと最期から人気がある。

『ゴジラファイナルウォーズ』でも角が2本に戻った別のラドンが登場。
歴代のラドンの中では人型に近いプロポーションをしており、烏天狗を彷彿とさせる姿をしている。
X星人に操られてニューヨークを襲撃した。このシーンでの、満月をバックにビル上に立つシーン(上の画像)は美しいと評判。
その後富士山麓でアンギラス、キングシーサーと共にゴジラと戦い、アンギラスの暴龍怪球烈弾との連携で
劇中登場した怪獣では初めてゴジラに一撃入れるが、直後にゴジラの尻尾に跳ね飛ばされたアンギラスが直撃して墜落した。

脚本段階では、その後他の二匹諸共放射熱線で焼き尽くされる流れになっていたが
「流石にかわいそう」とのことで、本編では三匹纏めてのされてグロッキーになったところで
ゴジラの勝利となっている。
この他にも、この映画ではこれまでに一度でもゴジラとの共闘経験のある怪獣は
映画開始直後に轟天号に砕かれたマンダを除いて明確な死亡描写が一切無かったりする。


ゲーム『ゴジラ爆闘烈伝』でのラドンの性能

ゴジラ 怪獣大決戦』の前作であるPCエンジンの『ゴジラ爆闘烈伝』に登場。
対戦モードでも始めから使用可能で、ストーリーモードでは第1ステージで選択できる対戦相手の1体として登場する。
昭和の2代目版として作られており、ジャンプ中に特定のボタンを押す事で、その高度で飛行し、その高度内で左右に動けるようになる。
飛行時の移動速度はそこまで速くは無く、飛行中はゲージが増加しなくなり、対地上の飛び道具である竜巻はゲージを消費する。
それに飛び道具などの性能も後述のように普通なので、ペットショップなどほども壊れ性能では無い。
とはいえ、格闘ゲームでは珍しいタイプの性能だと言えるだろう。
地上戦でもそれなりに戦える性能もあり、『ゴジラ 怪獣大決戦』のモスラとは違ってガードやしゃがみも使用可能。
地上ではくちばしや翼で殴りつける攻撃、敵を掴んで飛び上がり落として地面に叩きつける投げ技などで攻撃できる。
飛び道具は羽ばたきで竜巻を発生させる技で、発生した竜巻は直進する。しゃがみでは竜巻は回避不能。
飛行中は斜め下に向けて竜巻を飛ばすこともできる。


MUGENにおけるラドン

無限ろだに上がっていた「未完成なので完成させて欲しい」となっていた製作途中キャラのSFF、AIR、SNDファイルを利用して、
なだげつ氏が完成させたものが、2011年2月7日に無限ろだで公開された。
ドットは『ゴジラ爆闘烈伝』のものだが、性能や技構成は同ゲームとは全くの別物になっている。
紹介動画、DLもこの動画からどうぞ。

全体的に一般的な格闘ゲーム風に調整されており、普通の格ゲーキャラや『ゴジラ 怪獣大決戦』キャラと戦える性能を目指している。
技構成などは昭和版の2代目ラドンのイメージで作られている。
飛行能力は無いが、ジャンプ力は高めで2回まで空中ジャンプができ、空中ダッシュも可能。
また地上ダッシュ中は、浮いているので足払いが当たらない。
食らい判定はきちんと足から胴体、頭まであるが、翼には食らい判定が無いので注意しよう。

技は前方および斜め上に飛ばせる飛び道具の竜巻や、相手をつかんで飛び上がり上空から落とす投げ技など。
空中から急降下する技は、全身に攻撃判定が出るので相手に当てやすく使いやすい。
ただし、自身の食らい判定は使用中も残っているので、対空技で迎撃されないように気をつけよう。
他にもGCの『ゴジラ怪獣大乱闘』で平成版ラドンが使っていた技を元にした、空中でとんぼ返りして攻撃する『ラドンサマー』という技がある。
攻撃判定が当てやすく、サマーソルトキックのような感じの使い勝手のいい技なのでうまく使いたい。
ただし強版は発生が非常に遅いため、相手の着地→ガードが間に合ってしまうこともある。
無敵は長めなのでリバーサルで出すなどどちらかといえば切り返しが主な用途か。

超必殺技は掴んだ相手を空中に持ち上げて地面に叩きつけるコマンド投げの『ラドンフォール』。
2割近い大きなダメージと空中から掴まれるのが微妙にAI殺しなせいもあり、使いこなせばかなり強力な技となっている。
ちなみに以前は通常必殺技だったが2011年6月12日の更新で1ゲージ消費の超必殺技扱いになった

2ゲージ消費の強力なアレンジ必殺技『超音速衝撃粉砕波』(名前の元ネタはファイナルウォーズ版ラドン)も搭載。
画面外に消えた後画面内を横切るように飛行してソニックブームで攻撃するという実にラドンらしい攻撃である。
使用中はラドンに食らい判定が無く無敵となり、ガード可能(ただし空中ガードは不可)だが妨害はできない。
のりもののひき逃げっぽく見えるかもしれないがラドン本体に攻撃判定は無く、飛行時に地面に発生する衝撃波に攻撃判定がある。
ダメージは通常のキャラなら衝撃波+落下ダメージで合わせて5割ほど。

デフォルトだとAIは搭載されていないが、人操作でも充分戦える性能の技が揃っている。
説明書である「怪物02」の「コンボっぽい何か」という項目に、ある程度のコンボも記載されているので、人操作で活躍させてやろう。
AI作成や改変は自由とのこと。

「MUGENについて語るスレpart559」においてkuron氏が外部AIを公開している。2011年6月更新版の本体に対応。
あくまでできればだが、使う時には最新版のAIを使ってくれるとありがたいとのことなので、使用前には更新を確認しておこう。
以前は強力なコマンド投げを駆使して圧倒してくる強力なAIだったが、本体更新でコマンド投げが1ゲージ技になって弱体化した。
2011年6月更新版AIはレベルを最大にしてだいたいmuu氏改変版のゴジラやキングギドラと互角~不利くらいの強さで多分並キャラ。対空の立ち回りに欠けるガボラや恐竜戦車相手ならいい勝負は可能だが、ガイガンあたりの相手は厳しいだろう。
また相手に突っ込んで行くAIのため、タッグだと敵側で孤立して先にやられることも多く、コマンド投げも決まりにくくなるためタッグでも厳しい。
一応相性のいい相方は、自分も突っ込んで行くためラドンだけが先に倒されにくいメガロ+など。メガロ+はゲージを使わないのでゲージタンクにもなり相性がいい。砲台として援護してくれるmuu氏改変版ゴジラも悪くないだろう。


狂改変版
+ 狂改変版の詳細
また、∞ろだにてこのラドンがRIGHT氏によって強化改変されたものも公開されている。
現在DL可能なのは2011年2月14日公開版。ディスプレイネームは「RADON_S」となっている。
アーマーはもっていないが攻撃力・防御力の向上、無敵時間の増加、体力やゲージの常時回復が追加されており
特に体力の自動回復速度は一般的な火力ではまともにライフを減らす事さえできないほど。
AIは無いが高火力、高回復と無敵が特徴の狂キャラで、怪獣キャラならトラウマガメラギャオスに近い性能と強さランクである。
AI無しでもシラリージェロニモンといった狂中位クラスの怪獣に勝て、ゼットンを倒すことさえあるほどの強さを誇る。
ただし即死耐性や大ダメージ無効は無いのでギャオスの超音波メスやゼットンのファイナルビーム、改変ゴジラやバガンの一撃必殺技などなら撃破は可能。
以前は狂上位キャラに歯が立たないことが多かったが、最新の更新によって無敵が増えたことにより、狂上位キャラとも互角に戦えるようになった。

出演ストーリー