1957に公開されたアメリカのモンスター映画『From Hell It Came』に登場するモンスター。
殺人鬼の手紙とは無関係。
金星ガニなどを手掛けたポール・ブレイズデル氏によりデザインされた。
なお、資料によって「Tabonga(タボンガ)」「Tabanga(タバンガ)」「Taranga(タランガ)」など、名前の表記は一定していないが、
本項目では便宜上最も使用頻度が高い項目名の表記で記載する。
父を殺された上に父殺しの冤罪を着せられて処刑された南洋の孤島の王子キモの死骸が、
自分に罪を被せた真犯人である、呪術師のタノ、新酋長のマランカ、上記のタノと不倫している妻のコーレイへの怨念と、
付近で行われた
核実験による放射能汚染の影響により、埋葬された場所に生えていた
木と融合し、植物の怪物として
地獄から蘇った存在である。
過去にも別個体が出現した事例があったようで、島にはTabongaの伝承と名前が残されていた。
当初は切り株サイズの状態で、ペスト患者や被爆者の治療のために島に赴任していた、
アメリカ人医師である主人公のウィリアム・アーノルドとテリー・メイソンに発見されて保管される。
そして貴重なサンプルとして保存するべくテリーが処置したせいで急成長し手足が生えたTabongaは、
自分を陥れた者達に報復するべく殺戮を決行するのであった。
植物の怪物だが枯れ木ではなく生木であるためか意外にも火には強く、劇中で焼き討ちされても平然としていた。
ただし生前のキモが心臓を刺されて処刑されたため、そこが弱点となっている。
当時のモンスター映画の中では可もなく不可も無いという評価を付けられた資料が残っているが、
それは当時は
本作よりひどいクソ低予算映画が乱発されていたため相対的にマシに見えただけだったとされており、
現代の映画評論家達からはほぼ一貫してクソ映画扱いされている。
理由は、まずTabongaの殺し方が主に「流砂に落として殺す」「崖から落として殺す」など地味で怪物である必要も無い方法ばかりであり、
作劇的に植物の怪物という設定を全く活かそうとしていない点が挙げられている。
また、舞台である南洋の文化はもちろん、陳腐な設備で被爆者やペスト患者を診察するなど、
全体的に低予算故の雑な作りは本作に限った話ではないのでまだ取り上げられる事は少ないが、
キモに冤罪をかけた連中は言わずもがな、迂闊にもTabongaを成長させてしまったテリーや、
作中で未亡人を口説き落とそうとする主人公のアーノルド
シュワルツェネッガーなど、人間サイドに共感しやすい登場人物が一人もおらず、
唯一悲しき悪役として登場するTabongaは復讐こそ果たすも、冤罪の背景はアーノルド達に知られこそするが特に掘り下げられる事も無く、
「とりあえず主人公が怪物殺しとけ」というモンスター映画のお約束ノルマ回収みたいな雑な展開で討伐されてしまうなどの点もマイナスで、
当時としては植物の怪物が出る映画は斬新だったという点以外に、演出面でも物語面でも特に秀でた部分は無い作品である。
……こう書くとアンチのように見えてしまうが、
本当にそれ以外の見所を言語化できないので勘弁してください。
一応ツッコミ所ばかりなので知的風ハット氏のようなクソ映画レビュー動画の題材として使うには役に立つかもしれない(精一杯の擁護)。
公開先のアメリカでもマイナー映画扱いされているのはもちろん、日本でもソフト化されておらず知名度は低い。
ただ、
スタン・リー氏が同作に影響を受けて
マーベルコミックの
グルートを創造した逸話だけは唯一の功績として知られている。
……え、映画そのもののフォローになっていない?そうだね
MUGENにおけるTabonga
この手の海外モンスター映画キャラでお馴染みの
カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
モンストロイドなどと同じくgesura505氏から提供された
スプライトを用いて作られている。
にしてもマイナーな作品に詳しすぎである
ちなみに作者のカーベィ氏も製作にあたって本作品を視聴したらしいがよく分からなかったとのこと。
突進や岩投げなどに加えて、地面から生えてきたためか移動技「地底潜行」も持つ。
超必殺技はいずれも1
ゲージ消費で「なげつける」「突き刺し」「砂地獄攻撃」の3つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
最終更新:2025年03月17日 00:44