ベルンカステル

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ベルンカステル - (2014/01/12 (日) 20:42:43) の編集履歴(バックアップ)




理論上、最強の力を持つが、それはメモ用紙を百回畳めば月に届く、というようなもので少々現実的ではない

――――――そして彼女は百回畳んだ。


同人ゲーム「うみねこのなく頃に」の登場人物。
千年を生きたカケラの魔女。伝説の魔女。運命や可能性といった概念を視覚化できる世界に住まうという。
ニンゲンの運命を鑑賞し、時に干渉する。つまり、時にあなた(プレイヤー?)であり、あなたの唯一の友人でもある。
好きなものはワインと辛い物。嫌いなものは退屈と、学ばない者。
『ゼロでない限り“必ず”成就させる程度の能力』という最強の力を持つ魔女だが、それはメモ用紙を百回畳めば月に届く、というようなもので少々現実的ではない。

前作『ひぐらしのなく頃に』の登場人物『古手梨花』に似ている。
『ひぐらし』にはFrederica Bernkasteなる人物が書いた詩も登場しているが、この詩人と本項のベルンカステルが同一人物なのかは不明である。

+ 原作の設定など。ネタバレ注意
終了後インタビューによれば(一度別人だと言い切っているのだが)古手梨花本人ではなく
「賽殺し編」にて分離したと思われる自称100年の魔女としての彼女である。
絶対の魔女ラムダデルタ(幼少期の鷹野三四に酷似)に囚われ弄ばれるうちに誕生し、
自由になってからは数多のカケラ世界(平行世界)を航海している。

うみねこ世界には退屈しのぎに来訪したが、「うみねこのなく頃に」の主人公の右代宮戦人に過去の自分の姿を見た結果、
彼に肩入れしメインヒロインである魔女ベアトリーチェと対立する。

……が、主人公の味方とは言え彼女も魔女。哀れな駒をチェス盤の上で弄ぶ残酷な存在の一人である。
出題編最後に当たるEP4ではそれまで2種類しかなかった表情差分が追加されたがそれまで見せることの無かった一面が出てしまい
特に「ひぐらし」を知るプレイヤーを驚愕させた。
回答編であるEP5以降ではそのドス黒く、歪んで捻くれたゲロカス感情を惜しげもなく披露しまくっている。

なお、「ゲーム」において彼女が採る手段は「勝利の為なら手段は選ばない」「ルールは裏をかくもの
敵対プレイヤーは徹底的に潰す」「巻き込まれた第三者の事など知った事ではない」と、
実は梨花と大差なく、大変腹黒。こちらは普通に人死にが出るので巻き込まれた方はたまった物ではないが。

相方いじめをしすぎたためなのか、退屈しのぎに試してみたのかは判らないがベアトリーチェに 梅干紅茶を注文 したり、
ロシアンティーにぴったりだとのたまって クラッカーに塗るジャムとしてコチジャンを要求 したりと、
常人離れした味覚をしているらしい。唐辛子好きはどの世界でも変わらない。

+ ※うみねこのなく頃にEP6ネタバレ注意!!※
かつて「忘却の深淵」(全ての人間から存在を忘れられる、キャラクターとしての真の死亡)の次に恐ろしいとされる
「ロジックエラー」の迷宮に捕らえられ、その地獄の果てに心を壊した。
これは自分の登場する物語に致命的な論理矛盾が生じた際に発生し、それを解消できるまで決して解放されない拷問刑。
退屈を何よりも嫌うのは、その時の恐怖を思い出すのを恐れているため。ある意味では彼女とて、犠牲者の一人でもあると言える…のか?*1。ただしこれも終了後の作者の言によるとひぐらしの一件が終わった後好き好んでやったカケラ遊びでねじれたとずいぶんニュアンスが代わっている。尤もひぐらしの一件で壊れた、は周りが言ってるだけであり彼女自身ないし彼女と関係深い人の相方がそうだといったことがあるわけではない。

EP6では彼女と関係深い人の相方をモチーフキャラにしたと思われる人物が、うみねこにも登場した。
あくまでも彼女は傍観者にして、物語の真実も知らない一読者としての立場をわきまえたポジションとして存在していた……はずがラスボスの上、性的な意味で主人公を(恐らく)喰ったとやりたい放題である。
+ しかし、EP7のゲームマスターとなり…
残された謎の回答をさせる為に、戦人よりも遥かに有能な人材を召集し、自身も257万8917分の1という天文学的確率のカケラから必要な人物を見出している。
ちゃんとベアトリーチェの埋葬(なぞとき)も行うなど嘘みたいに律儀なEPとなったのであった…。
+ よかった、なんだかんだ言ってもいいヤツだったね!

   「…なわけねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」

最後の最後でやっぱりやりやがった…。彼女の本番はお茶会からであった。
詳細は精神衛生上非常によろしくないため伏せるが、これぞゲロカスと言わんばかりのドS・ド外道ぶりを改めてプレイヤーに叩き込む事になった…。

EP8でもやりたい放題で事実上のラスボスと化している。本当にどうしてこうなった。
+ あら、悪役も楽しかったわよ
このように後編で大暴れしたベルンカステルだが彼女やラムダデルタ等にとってうみねこ世界は愉快な物語であって物語の悪役、憎まれ役を演じただけである。
少々暴れ過ぎではあるが。

フェザリーヌへと送ったと思われる手紙、2人だけの場面を見る限り彼女の素はそこまで外道なわけではない。
ラムダデルタのためにわざとケーキを頭から被ったり、最後まで付いてきた古戸ヱリカ>?変態探偵の名言が気に入ったのか何度も真似たりと可愛いところもある。

+ 余談
古手梨花とは違い戦闘力が増していることからPAD疑惑が浮上し一部からは「PAD郷」と呼ばれている。どうしてこうなった(胸囲的な意味で)
くれぐれもこのネタを多用するのは止めよう。某メイドとともに怒られるよ!

また、スカートの中にはリボンを付けた猫の尻尾がある。作者によれば飾りではなく本物らしい。
詳しい理由は不明だが、魔女が趣味でアクセサリーとして付けているものと推測されている。






『黄金夢想曲』での性能

うみねこの格闘ゲームである『黄金夢想曲†CROSS』では、最近のパッチで正式にプレイヤーキャラとして追加された。
実はその存在はデータ解析により無印最初期の頃から噂されていた為、プレイヤー視点で実に一年越しの参戦となる。

+ ゲーム中の性能
特殊なオプション「カケラ」や黒猫をばら撒く飛び道具を多数持ち、ゲーム中で唯一二段ジャンプ・空中ダッシュどちらも所持するという高い空中機動力を持つ。
そしてこのゲームにおいてそれは安定したエリアルコンボを狙えるという事でもあり、空中の多彩な動きからジャンプ攻撃を引っ掛けて拾えればそこからエリアルコンボでいろんな場面からダメージを取れるという、独自の強みを持った火力キャラとしての側面も持っている。
また本作で唯一、空中でメタ世界を展開出来る特性がある。

そうした長所を持つ反面、通常技のリーチがとにかく短い上に、体力は1200×ゲージ本数といわゆるルシファー・嘉音ラインと同じ最下層級の装甲という大きな欠点を持つ。
とにかく強い部分と弱い部分の差が激しいキャラで、空中機動力や癖のある「カケラ」やアビリティなどを駆使してペースを握り立ち回る必要がある、トリッキーな低体力アタッカー向けキャラである。

+ 技やシステムについてあれこれ
猫系の飛び道具はいわゆる設置型で、弾速が遅い代わりに長い時間画面に停滞する黒猫をばら撒いたり地面を歩かせたりさせる。
悪い技ではないのだが、ダメージを受けると消える性質から搦め手としての性格が強く、これだけを頼りに立ち回るのは厳しい。
その為、やはり以下の「カケラ」による飛び道具を駆使する必要がある程度出てくる。

このキャラ特有のシステムである「カケラ」は、地上で歩く・ダッシュ・バックステップ以外の行動をしていない(ガード中もノーカウント)時間が続く事で自動で一個ずつストックされていき、これを消費する事で広範囲に拡がる飛び道具を撃てるという特徴を持つ。
それ自体は優秀なのだが溜まるのが地上限定というのがネックで、キャラの強みを生かす為にバッタしているとオプションが全然溜まらず、溜める為に地上に張り付くと技のリーチに苦しめられるというジレンマがある中々癖の強い特殊システムである。

その他に特徴的な技としてSP2必殺技「全てを穿つ無慈悲なるミステリ」が挙げられる。
全キャラに搭載されたSPゲージを2本使う共通コマンドの技(以前は乱舞技ばかりだった為乱舞コマンドなどとも言われた)で、
相手の位置をホーミングするレーザーを8本射出するという弾幕キャラもかくやという高性能技。
全キャラ同コマンドの技の中でも屈指の使い勝手を誇るのだが、やはり2ゲージを消費するという根本的な仕様により乱用出来ないのがネックとなっている。

アビリティは「メタブースト(メタゲージ増加速度アップ&減少速度ダウン)」。これは本作独自のシステムであるメタ世界にかなり踏み込んだアビリティで、平たく書くなら「メタ世界が発動可能になるまでが早くなり、発動した後の持続時間も長くなる」効果。
結局発動するには別途にSPゲージが必要となるものの、組み合わせるパートナーのアビリティ次第ではかなり厄介な効果を発揮するアビリティではある*2。しかしこれは言い換えればこのキャラ自身ではメリット効果があまり得られないという事でもあり、そういう意味でも組み合わせるパートナーの選出がかなり重要となっている。

メタ技「全てを呑み込む無慈悲なるリヴァイアサン」は、青い魚が地面を飛び跳ね同時に多段ヒットの波が起こる同時攻撃。
一見地味なようだが、目の前に攻撃判定の塊(魚)が、地面に全画面の攻撃判定(波)が同時に現れ、そのどちらにも発生保障があり、ガードされても体力を削りながら大きく距離を離すという技で、さらに空中発動可能でダウン追い討ち判定もあるなど、地上に限ればバトラ砲もかくやという制圧力を持つ。
ただし遠距離だと多段の波だけ当たりダメージがかなりしょっぱい上に相手に無駄にゲージを溜めてしまうという、このゲームとしてはかなり痛い欠点があるので、こちらはどちらかと言えば魚の間合いである近距離で発動するのに向いた技と言える。
ちなみにこの技の魚部分で相手を倒すと、リヴァイアサンが画面全体を飲み込む特殊演出に移行する性質がある。


1:40頃にメタ必殺技特殊演出


MUGENにおけるベルンカステル

製作は「ひぐらしのなく頃に」や「絶対可憐チルドレン」のキャラでおなじみのbaggy氏。
「フレデリカ・ベルンカステル」名義になっているが、冒頭の通りこれは「ひぐらし」に登場する人名である。
これまでの製作物と同じく3頭身の風ドットで作られている。
基本的なシステムはこれまでと同じで、飛び道具を撃つ遠距離戦法を取り、「青き真実」や「餓えた黒猫達の宴」など原作に沿った技を使う。

しかしなんといっても注目すべき点はその強さ。
中~遠距離では「かけら遊び」や空中版「運命の選択」など強力な飛び道具で相手に何もさせずに削り殺し、
近距離でも各種通常技の判定が非常に強く、また地上通常攻撃は「運命の選択」以外全てガードさせて大幅有利と盤石。

防御面においてはまず前後ワープが非常に高性能であり、
"動作中は当然のように完全無敵で、その上に前ワープは動作終了後7F間、後ワープに至っては19F間完全無敵が持続したまま行動可能。"
具体的に言うとワープ後に小パンを出すと小パンに無敵が付加されるため手軽な切り返しに使えたりする。
地味に空中バックダッシュも同様に動作中+終了後11F間の無敵時間が付与される。
その他にも範囲が広く発生4Fで出がかり3F間には当身判定もあり(つまり相手が本体打撃を振っていれば無敵状態だろうとお構いなしで当たる)、
ガードされても4F不利で済み、追撃まで出来るノーゲージ無敵技の地上版「運命の選択」があるため切り返しには全く苦労せず、
発生こそやや遅いが一瞬で画面端まで届く1ゲージ超必「かけら集め」、発生が早く画面4分の3強をカバーする2ゲージ超必「青き真実」、
単純な威力が高い上にヒット時自ライフ回復の3ゲージロック超必「餓えた黒猫達の宴」とこれらすべてのゲージ技が
発動から動作終了まで完全無敵という無法ぶり。
また1ゲージ消費で発生2F、動作中完全無敵、ガードされて1F有利、画面半分弱をカバー、使用後一定時間自動ライフ回復を付加する「ヒートアップ」や、
1試合に1度だけ使用できる「異端審問官と変態探偵」と食らい抜けまで複数持っているため切り返しには事欠かない。


単体でも十二分に強いが、「異端審問官と変態探偵」使用後に使用できる2種のストライカーも非常に強力。

「ワケねェえぇええええぇええだらァあああぁアぁああああぁ!!!」は古戸ヱリカが本体の斜め後方から鎌で切り払う技で、
発生が早めでやたら判定が大きく位置も本体の付近固定なのでコンボや固めに組み込みやすく、暴れにも非常に強い。
「デスデスデスデスッ!!」はドラノールが少し遅れて3発の衝撃波を飛ばす技であり、
発生こそ遅いが画面端まで届き、接触さえさせれば大幅有利。

どちらも召喚後にそれぞれ3秒ほどクールタイム(召喚不能時間)があるものの、出てしまえば一切潰されず、
地上空中問わずコントロール可能な状況ならワンボタンでいつでも呼び出すことができる。
なにより呼び出しモーションがなく、出すと同時に別の行動をすることが可能なため、
困ったらとりあえず出すだけで有利な状況を作ることができるほか、
ストライカーを出しつつ自分はワープで逃げることで完全ノーリスクの切り返しとして機能する。というか完全にこいつと同じ事ができる
ちなみにAIはレベルを上げるとこれを普通にやってくる。まあもちろん他の技を振らなくなったりすることはないが。

4ゲージ消費の超必「終焉の刻」はダメージ5.5割の全画面ガー不という恐ろしい技。
発動までの溜めモーションで2秒弱かかるものの、吹っ飛ばして大幅に有利フレームを作れる技が豊富にあるほか、
飛び道具の「かけら遊び」やストライカーの「デスデスデスデスッ!!」などをガードさせれば1秒強の有利が取れるため、案外楽に発動できる。

欠点は狂クラス付近としてはややコンボ火力面に難がある(ノーゲージだとストライカー含めて3割後半程度)という点だが、
ゲージ技の火力である程度補えるほか、飛び道具+ストライカーの弾幕を駆使した削りだけでもごっそり持って行けたりする。
また上述の通り立ち回り性能がそれを補ってお釣りがくるほどであり、攻撃ターンが大量に取れるためそれほど苦にもならなかったりする。
ただしある程度早い回復+広範囲高火力技持ちの相手に対してはダメージレースで競り負けやすく、ジリ貧になりやすい。


1Pでも「異端審問官と変態探偵」ありかつAIレベル最大で凶最上位程度の強さとなり、
開幕覚醒状態の羽入ベアトリーチェを圧倒する程の強さとなる。
 なお、氏による対ベアトリーチェとの相性はというと・・・
 ※強さの参考:ベルン(AI10)対ベアト(AI10) 9:1で有利
        ベルン(AI 6)対ベアト(AI10) 6:4で有利  
        ベルン(AI 5)対ベアト(AI10) 4:6で不利
事件の黒幕より上とはこれはいかに・・・。いや、むしろこれは立ち向かえているベアトが流石というべきなのか。
また、性質上同程度のクラスの相手でも近接主体のキャラ相手ならばほぼ負ける要素がないと言っていいほど相性が良い。
AIは切り返し面でワープ+ストライカーを多用するため、
スイッチで「異端審問官と変態探偵」を切ることでAIレベル最大でも多少マイルドになる。
それでも「運命の選択」だけで凶下位程度なら大抵何もさせずに嬲り殺せるのだが。


12Pでは性能がさらに強化され、ゲージ自動回収(約4秒で1ゲージ)、「かけら遊び」の飛び道具が一つ増加、
ストライカーのクールタイムがなくなり、「終焉の刻」の発動がおよそ1秒に短縮、「青き真実」「赤き真実」が使用不可、
代わりに「真紅の真実」(2ゲージ超必、「青き真実」の威力強化+最終段が全画面になったような技)が使用可能になる。

この状態だとマスターギース神ベガ?などの相手と互角に戦い、氏の製作キャラでは初の完全狂キャラクラスの実力を発揮する。




出場大会


*1
余談だが、このエピソードでラムダデルタの口から語られるベルンカステルの過去、及び
ロジックエラーの解説は『ひぐらしのなく頃に』の制作裏話とも取れる内容になっており、
メタ的な意味で非常に興味深いと同時に物語を作る際は結末を決めておかないと酷いことになる
という非常に含蓄の深い話となっている。

*2
これを考える上で知っておくべき基礎知識として、アビリティが付与される条件と持続時間の優先順位について付記する(独自システムの用語が多いので一応注意)。
アビリティはノーマルタッチ・アサルトタッチという交代行動によって交代前のキャラが持つアビリティが、メタ世界を展開した際に両者の持つアビリティが同時に付与される。
そして後者の場合、そのアビリティの持続時間は 両者の内短い方に合わせて 設定される(例外はラムダデルタ)。
ベルンのメタブーストは全キャラ中最上位の持続時間を持つので、それを生かす上では当然同じくらいに持続時間が長いものの方が有利なわけである。

例えば持続型アビリティでメタブーストと同じ持続時間を持つドラノールの「アーマーブースト(受けるダメージ半減)」やシエスタ410の「ブレイクブースト(ガードブレイク値増加)」などは特に相性が良い組み合わせと言える。

ちなみに一回効果を発揮すると消えるタイプのアビリティとは相性が悪いように思えるが、メタ世界の発動回数が増えるのでちゃんと強化される(相性が悪いものが多いのも事実だが)。
例えばベアトリーチェのアビリティは単発型だが、SP2技が優秀なベルンそのものとの相性は良く、メタ世界の発動回数が増える事自体に大きなメリットがある。