メリクリウス


「そんな甘い考えで戦っていたのか。無駄だったな…トロワの死も…!」

サンライズ製作のTVアニメ『新機動戦記ガンダムW』に登場するモビルスーツ。
デザインはトールギス同様、カトキハジメ氏によるもの。

  • 形式番号 OZ-13MSX2
  • 頭頂高 16.3m
  • 重量 7.3t
  • 装甲材質 ガンダニュウム合金
  • 武装 クラッシュシールド、プラネイトディフェンサー×10、ビームガン

作中の敵勢力であるOZに作られた試作型MS。兄弟機に「ヴァイエイト」が存在する。両機共OZに拘束されていたガンダム開発者5人によって製造された。
彼ら5人が共同開発して生まれた初のMS「トールギス」の製造・運用コストの悪さを反省し、発想を転換。
機能を2つの機体に分割しそれらを徹底的に追求・特化、同時に単機毎の大型化の抑制を図った。
そして、2機1組での連携運用を前提とし、互いの機能を補完し合う事で総合的な汎用性を付加しようとしたのである。
なので、コンセプト上ではトールギスの発展系であるが、実際は量産型MS「トーラス」をベースとしている。
また、この機体は戦闘用AIである「モビルドール(MD)」開発のテストベースとしても使われ、
その装備は、後に生まれるガンダム史上最強最悪の量産型MS(MD)「ビルゴ」へと継承される事となる。

機体のコンセプトは「最強の盾」
そのコンセプト通り、装甲にはオペレーションメテオの五機のガン同様ガンダ二ュウム合金(ガンダリウム合金ではない)が使われ、
武装としてビームソードを中央部に配して白兵武装としても使える盾「クラッシュシールド」と、
小型で低威力だが早い発射サイクルでMSを破壊する「ビームガン」、
それらに加え、背中に円盤状のフィールドジェネレーター端末群「プラネイトディフェンサー」を装備している。
この装備が厄介で、機体周りに配置・起動させると、それぞれの端末間に強力な電磁フィールドを形成、
これによって、外からのビーム攻撃などをほぼ受け付けなくなってしまう(バルカンなどの実弾兵器も跳ね返してる描写有り)。
貫けるビーム兵器はウイングのバスターライフルなどごく一部の兵器で、この機体自体が実弾武器にも強いため、とんでもない堅さとなる。
この端末を遠隔操作で飛ばす事で、相方ヴァイエイトへの攻撃を防ぐ事が可能。
一応二機あればフィールドの発生は可能だが、大抵は三機の組み合わせでフィールドを発生させる。
さらに電磁フィールド自体は貫けるとはいえ、端末そのものを使い潰せばコロニーを一撃で破壊出来るツインバスターライフルにさえ数発は耐えられてしまう
……防御機能型(正確にはそれに加え近接白兵と所謂タゲ取り役を務めるコンセプト)とはいえ鉄壁にも程がある。
この装備が後にビルゴにも装備されたため、ガンダムチームはより苦戦する事となった。
実はレーザー兵器には簡単に貫通されるという弱点も有り、後にレーザーガン装備のトーラスも登場する。

作中ではOZに捕まったヒイロが「ガンダムが扱えるなら難なく乗りこなせるだろう」という理由で乗る事となり、
ヴァイエイトに乗っていたトロワと共に、ウイングゼロで暴走したカトルと対峙する事となる。
二人掛かり、さらにトロワの説得でカトルが錯乱していたとしても、最終的には互角にまで持ち込めたため、そのスペックの高さは計り知れないだろう。
そうしてOZに鹵獲されたウイングゼロにはデータ収集のためヒイロが乗せられたが、同じように暴走。
彼を止めるべく今度はカトルがメリクリウスに乗り込み、ゼロを破壊するために自爆させる(が、ゼロは残った)。
また、後にMDを搭載したヴァイエイトとメリクリウスがデュオの前に現れる。
その際、以前乗っていたトロワとヒイロのデータを使っていたが、成長したデュオとデスサイズヘルに難なく倒されてしまった。
この他、漫画作品『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』には発展機のメリクリウス・シュイヴァンが登場している。
プラネイトディフェンサーの数が倍増され、攻撃にも応用出来るようになった。

ちなみに、『ガンダムW』ではガンダムは「ガンダニュウム合金が使われている機体」を指すため、
メリクリウスやヴァイエイト、ビルゴシリーズも実はガンダムという事になる。
だが、ガンダムと呼ばれないのはやはりあの顔をしていない為だろうか。*1

名前の由来はローマ神話の伝令神(商業(交易)や旅人の神でもある)メルクリウス(英語読みをすると「マーキュリー」)から。
ローマ神話の性質上、メルクリウスはギリシャ神話の「ヘルメス」と同義だが、
ヘルメスをフランス語読みすると、かの「ララァ・スン専用モビルアーマー」こと「エルメス」になる
(某ファッションブランドが「エルメス」を名乗っているのも、元々は馬具メーカーとして設立されたため(そこから転じて革製バッグなどを作り始めた))。
なお「水銀」も英語では「マーキュリー(別名クイックシルバー)」と呼ばれるが、別に水銀の血は流れていない。

デザインモチーフは「雷神」であり、対となるヴァイエイトは「風神」がモチーフとなっている。
本来、雷神なのはユピテルであってメルクリウスじゃないけど。
デザイナーのカトキハジメ氏は、当初搭乗者がヒイロやトロワになると知らなかったため、
「主人公が乗るには悪役風にデザインし過ぎたかもしれない」と述べたという。

+アビリティレベル
アビリティレベル(リーオーをオールレベル100として換算)
  • ファイティングアビリティ:レベル150
  • ウエポンズアビリティ:レベル100
  • スピードアビリティ:レベル125
  • パワーアビリティ:レベル130
  • アーマードアビリティ:レベル130

(以上、Wikipediaより一部転載、改変)

ゲームでは、『新機動戦記ガンダムW ENDLESS DUEL』や、
『SDガンダムGジェネレーション』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズなどにも登場している。

+GジェネにおけるPディフェンサーの悪夢
上記で書いた通り、プラネイトディフェンサーは極悪な性能を持つが、それは『Gジェネレーション』においても変わらず、
『F』ではなんと「射撃武器は(ファンネルなどNT兵装とインコムなど準NT兵装を除いて)全て常時無効」というチート性能だった。
原作で貫いたウイングのバスターライフルももちろん無効、他のガンダム達の遠距離も無効、
特に設定されていないはずのミサイルやマシンガン等も無効だった。射撃武器しかない機体は漏れなく詰む
これにより、ウイングやウイングゼロはまだいいとして、ヘビーアームズは得意じゃない格闘戦を強いられるハメに。
メリクリウスが敵として登場するのはシュイヴァンの方が1回だけなのだが、
量産型の「ビルゴ」、「ビルゴII」が同じ装備を持って大挙して現れるので、『W』勢は無茶苦茶な苦戦を強いられる。
そして宇宙世紀からやってきた歴戦のNT達が操るサイコミュ兵器や、未来世紀のガンダムファイター達の格闘や必殺技に蹴散らされる
『NEO』などにおいては無効ではなくダメージ減少になったものの、発動するタイミングや対象はそのまま、
ダメージの減少量も多いため、生半可な攻撃では結局無効化され、厄介な事には変りない。
『WARS』では、晴れてコマンドで防御を選んだ時のみの発動になり、使う度にEN消費になった。
…のだが、ビルゴのAI「プレイヤーから攻撃される際に射撃があると防御を選択する」チキンAIと化した上に、ダメージ減少から無効に戻った。
『WORLD』以降は貫通ビームは軽減になったのだが、それでも硬いのには変わりがない。
後にGNフィールドシールドビット等も同様の効果になったが、敵として現れこのような運用をするのはモビルドールだけ。
モビルドールパネェっす……。

このように『Gジェネ』シリーズにおけるプラネイトディフェンサーは徹底的にウザい上、
こんなのが大量に登場するため『ガンダムW』系の後半ステージはプレイヤーにとって悪夢と化す。
余談ながら、シナリオ中は関係ないものの、『EW』版のヘビーアームズはアーミーナイフすらないため、
どうやってこの悪夢を切り抜けたんだとたまにネタにされる。
とはいえ、プラネットディフェンサーが凶悪な性能だったからこそ、
『F』でのヒイロinメリクリウスVSカトルinウイングゼロのイベントを切り抜ける事が出来たという面もあるのだが
(この戦闘はプレイヤー部隊が介入出来ないため、必然的にヒイロが自力でカトルを落とさなければならないが、
 ツインバスターライフルを無効化出来るので中距離からビームガンで攻撃するのが最善の攻略法である)。

あまりに反則過ぎるためか、プラネイトディフェンサーや上記のGNフィールド等は、所持機体の専売特許でオプションパーツになった事はない。
ぶっちゃけ、正解であろう。

+『スパロボ』における活躍
『スーパーロボット大戦』シリーズにも登場している。しかし、主に登場する時はイベント戦か雑魚戦でしかなく、
プラネイトディフェンサー自体もそこまで脅威ではないのでいまいち印象が薄い。『Gジェネ』シリーズとは雲泥の差である。
唯一自軍で使えるのは『D』で、ある条件を満たすと自軍に機体が加入してくる。
しかし、相方のヴァイエイトの方がかなり使い勝手がいいので、やっぱり印象は薄い。
真面目に使うと劣化デスサイズ・劣化サンドロックとなるため、使うならを込めて使おう。
ちなみに、ガンダムに乗り換え出来ないノインやヒルデでも乗る事が出来る…というか条件というのがこの二人の撃墜数なので、
彼女達も活躍させたいプレイヤーのための機体といって差し支えないだろう。
それまでトーラスで頑張らんといけないわけではあるが、そこはやはり愛で。

+『ガンダムVS.』シリーズでの活躍
『ガンダムVS.ガンダム』及び続編『~NEXT』に、ガンダムヘビーアームズ改アシストとして登場。
どうやらヒイロが操縦しているらしい。呼び出すとヘビーアームズを一定時間追従し、
相手の射撃攻撃に反応して3回までプラネイトディフェンサーを繰り出す、防御型のアシスト。
プラネイトディフェンサーはビーム兵器以外にもマシンガンやバズーカも防ぐ。
つまりガンダムエピオンのアシストのビルゴIIと近い性能である。

しかし、エピオンとヘビーアームズでは性能が真逆と言ってもいいくらい違うため、使い方も大きく違う。
これで相手の射撃を無効化しつつ、ヘビーアームズの強力な弾幕を一方的に叩き込む事が主な使い方。
欠点としては、爆風、格闘、至近距離での射撃などは防げない点。
1作目ではツインバスターライフルなどの照射系ビームを防げなかったが、
『NEXT』では仕様変更によりこれらもある程度防げるようになった(流石にサテライトキャノンなどは無理だが)。
移動速度が遅い為、防御が間に合わない事も多々。また、プラネイトディフェンサー展開中は動かない。
メリクリウス本体にも喰らい判定があり、破壊される可能性もある(とはいえ、アシストの中では硬め)。
それらを差し引いても、優秀な部類のアシストではあるが。

『EXTREME VS.』ではアシストの座をサンドロックに譲っている。
ヘビーアームズ改がTV版からEW版になったからだろうか。


原作での性能

SFC版『新機動戦記ガンダムW ENDLESS DUEL』にて登場機体の一体として登場。
何故かパイロットは接点が全くと言って良いほど無いルクレツィア・ノイン。
飛び道具の使い勝手がやや悪いものの、プラネイトディフェンサー端末やクラッシュシールドを使ったリーチの長い武器攻撃を持つ。
特に強力な必殺技竜巻コマンドの「プラネイトディフェンサー」。
発生が非常に遅いが(ただしダウンさせれば確定する程度)、成立すればビームどころか投げ以外の全ての技に対して無敵状態になる
技中はゲージが減り続け、0になるまで持続する。また、投げられても終了する。
これをやられると相手はゲージが無くなるまで耐え続けるか、間合いに入り込んで投げるかしか打つ手がない。
ただし発動中もメリクリウス側のゲージ回収は通常通り行われるので、攻められ続けると余計に長引く。

余談であるが、このゲームでトールギスやヴァイエイトがバルカンを撃つ際、何故か本機の専用装備であるビームガンを持っている。


MUGENにおけるメリクリウス

+Mouser氏製作
  • Mouser氏製作
現在は入手不可。効果音等が足らない部分があるが、概ね原作再現である。
AIは搭載されていない。

+taurusac195氏製作
  • taurusac195氏製作
こちらも概ね原作再現。
同氏製作の他のガンダムキャラ同様『ガンダム・ザ・バトルマスター』仕様になっており、スウェーが追加されている。
同氏のヴァイエイトとタッグにすると、弾幕とスウェーによる攻めが中々に厄介である。
デフォルトでAIが搭載されている。

出場大会

  • 「[大会] [メリクリウス]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
小説『新機動戦記ガンダムW外伝―右手に鎌を左手に君を』において、注釈で目が二つあってアンテナが二本なのも条件(意訳)と語られている。
この小説は巻末で作者自身が認めるTVシリーズの時系列に組み込めない作品なので、公式扱いしていいのか微妙だが。


最終更新:2020年11月27日 00:31
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