64DD とは、家庭用のゲーム機、及び周辺機器。
64DD |
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ふりがな |
ろくよんでぃーでぃー | |
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発売元 |
ランドネットディディ | |
開発元 |
任天堂 アルプス電気 |
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メディア |
磁気ディスク | |
発売日 |
1999/12/21 (日本) | |
値段 |
通信販売:月2,500円(サービス終了後に無償提供) 店頭:30,000円 |
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日本販売数 |
15,000台 | |
ランドネットディディから販売されたゲーム機にして、【NINTENDO64】の周辺機器。
任天堂とアルプス電気による共同開発で制作された。
本体下部に取り付け、専用の磁気ディスクメディアを読み込ませて起動する。
ロムカセット単品ではできなかったゲームの拡張データの実装と、磁気ディスクの容量を活かしたCD-ROM以上の大容量のゲームを店頭販売する事が目的だった。
インターネット通信に対応しており、インターネットを使ったデータのやり取りを行うこと可能。
配布形式は特殊なものとなり、リクルートと任天堂が共同設立した会社「ランドネットディディ」の定額サービスに加入することで、ランドネットディディから貸与されるという形となった。さらに注文方法も通信販売のみなど、64のメインユーザーである低年齢層を顧みていなかった。(後に30,000円での店頭販売も一応行われた)
任天堂は当初、64DDの在庫は先着10万人と発表していたが、最終的な売り上げ台数は何とたったの1万5000台程度に落ち着き、任天堂史に残る大失敗を喫した。
発売タイトルも【マリオアーティスト ペイントスタジオ】、『巨人のドシン1』、【シムシティー64】、『F-ZERO X EXPANSION KIT』などごく僅かな数しか発売されなかった。
インターネット通信に対応したのも【ランドネットディスク】や【マリオアーティスト コミュニケーションキット】などの極小数のみである。
尚、ランドネットのサービスそのものも2001/02/28に終了しており、短期でのサポート打ち切りの見返りとして、64DD本体はユーザーへ譲渡されることとなった。
64本体の発表当初から情報が公開されており、スクウェアが任天堂とジャストシステムとで合弁会社してソフトを開発しているというニュースが1995/11/02頃に紙面に取り上げられる。
また、山内溥が「書き込みのできるドラゴンクエストを」と堀井雄二に提案を行っており、『ドラゴンクエスト』の外伝のようなゲームを作ると答えていた。(*1)
しかし、64本体の延期が行われるにつれ、1996年中に64の不振とSONYのヘッドハンティングによりスクウェアはいち早く64から離脱。新作の『ファイナルファンタジーⅦ』はPlayStationで提供される事となり、エニックスも『ドラゴンクエストシリーズ』の新作を出す事は無かった。
一応、1996/11/22に開催された任天堂スペースワールドでは本体発売からいち早く64DDの実機とソフトが出展されていた。
そこからしばらくはソフトの発表だけが進み、『スーパーマリオRPG2』、【ゼルダの伝説 時のオカリナ】、『ポケットモンスターDD』、『ファイアーエムブレム 暗闇の巫女』、【MOTHER3】、『Conker's Quest』、【オリエンタルブルー 青の天外】といったタイトルが発売される予定であった。だが発売がズルズルと延期されるにつれ、大半のソフトは開発中止になるか64向けに再開発されてソフト離れが続き、最終的に発売までこぎつけたのは、なんと1999/12/21。
この頃には既にセガが『ドリームキャスト』を発売し次世代機の先陣を切るなど、世間の注目は次世代機に向かっていた。更に任天堂自身も次世代機である【ニンテンドー ゲームキューブ】を開発しており、ユーザーが「今更64?」と疑問符を浮かべるのは当然であった。
なお、開発中止になったタイトルのいくつかは64だけでなく、GCや【ゲームボーイアドバンス】向けにも再開発されている。