ポケモンスタジアム
とは、【NINTENDO64】用のゲーム。
概要
【NINTENDO64】向けに発売された『ポケットモンスターシリーズ』の1本。
新たな周辺機器「64GBパック」を同梱しており、それを使って【ポケットモンスター 赤・緑】のセーブデータと連動し、そちらで育てた【ポケモン】たちをテレビの画面と3Dグラフィックで戦わせる作品。
バトルは当時では高品質の3Dグラフィックで描かれたポケモンたちが大迫力のモーションとエフェクトでわざを繰り出し、実況のボイス付きの解説で戦闘を大きく盛り上げてくれる。
ただし、出場可能なポケモンは僅か40種類しかおらず、全てのポケモンを戦わせることは出来ない。
本作は元々【64DD】向けに開発されており、開発中は『ポケットモンスターDD』というタイトル名だった。
途中で『ポケモンスタジアム』というタイトル名に改め、更に64DDの度重なる発売延期によって通常の64用ソフトとして再開発される事になる。
しかし、64DDディスクからロムカセットに移り変わってしまったために入れられるポケモンの数を絞って出す事になってしまったとされている。
これは発売後、64DDで足りない分のポケモンを補強するためとされており、名残として64DDを装着して適当なディスクを入れると、未対応ディスクであるとの警告文が表示される。
上記の出場制限があるため身も蓋もない書き方をすると未完成品のような作品であり、それでも137万本も販売した辺り、当時の『ポケットモンスターシリーズ』の大ブームを象徴するかのようなゲームとして知られている。
僅か半年後の1999/04/30には全てのポケモンが出場可能となった実質的な完全版、【ポケモンスタジアム2】が発売。64DDで本作の追加ディスクが出るという事も無かった。
また、この有様であるため、日本以外では『ポケモンスタジアム2』が『Pokémon Stadium』として発売している。
本作でのポケモンの3Dモデルの基礎は、機種が変わった【ポケモンコロシアム】や【ポケモンバトルレボリューション】にも引き継がれており、本作の3Dモデルがいかに完成度が高かったのがうかがえる。
ゲームシステム
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基本的な内容
64GBパックを使い、本作のポケモン達を送り込み、レギュレーションに応じたポケモンを6匹揃えてチームを組む。
その6匹のポケモンを使って対戦を行う。
人間同士での対戦だけでなく、CPUと8連戦で勝負するモードもある。
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色とニックネーム
本作ではニックネームのあるポケモンは体色が変化するようになった。この体色の変化は『金・銀』から登場した「色違い」とは異なる配色で、ニックネームに応じてカラーパターンも複数ある。
中には色違いよりも分かりやすいレベルで明確に違う色になっているポケモンが出る事もある。
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対戦ルール
本作は以下のルールが基本である。これらは【64マリオスタジアム】?で行われていた対戦ルールや、1997年に開催された全国大会を元としている。
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6種類のポケモンを手持ちとしてエントリーする。同じポケモンは禁止。
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対戦時には、互いに6匹のポケモンを見せ合い、その中から3匹を選ぶ。この選んだ3匹は対戦で実際に出てくるまで相手に知られない。
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3匹のレベルの合計値が指定されているルール(本作の時点では「L50~55の トーナメント」)の場合、合計値を超えるような選出を行うことができない。
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相手のポケモンを2匹以上同時に「ねむり」にできない。「ねむる」を使って自分から「ねむり」になることは可能。
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相手のポケモンを2匹以上同時に「こおり」にできない。
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1匹ずつ「ねむり」と「こおり」にするのは可能。
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説明書やルールには「2匹以上をこれらの状態異常にすると失格になる」と書かれており、仕様上は1匹でも該当する状態異常のポケモンがいても使用自体は可能だが、この状況になるとそもそも変化わざなら決まらなくなり、追加効果があるわざは追加効果が発生しないようになっているため、失格になるような処理は発動しない。
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最後のポケモン同士で「じばく」と「だいばくはつ」を使って両者が同時に倒れた場合、使ったプレイヤーの方が負けになる。(使用者側に1匹でも残っていれば使用者の勝ち)
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細かな仕様変更
ゲームデータの仕様が一部だけGB版と変わっている箇所がある。ただし本作の時点では以下の1点のみで、「はかいこうせん」や「かげぶんしん」等の仕様変更は本作にはない。
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「ふぶき」の追加効果である「30%の確率でこおり状態にする」が「10%」に減少。
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実況
対戦中は長谷部浩一による様々なボイス付きの実況が行われ、試合を大きく盛り上げてくれる。
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コマンド選択隠し
本作はテレビの1画面を使って戦うため、ポケモンの選出やコマンドの選択は相手から見て分からないよう、テレビ画面では各種ボタンと説明しか表示されず、ポケモンの能力やわざはHPしか確認できない。
まずはA(たたかう)・B(ポケモン交換)・スタート(にげる/降参)からコマンドを選び、その後はCユニットボタンを押して対応するコマンドを決定する。
Rボタンを押せばCユニットボタンの対応先を確認できるが、対人対戦中は相手に手の内がバレてしまうので、予めメモするか頭に叩き込んでおく必要がある。
基本的には、わざは並び順から↑→↓←、ポケモンは←↑→(↓AB)となる。
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2種類のレベルルール
本作の基本的な対戦ルールとトーナメントは2種類用意されており、
Lv1~30のポケモンが参加できる「L1~30の トーナメント」と、Lv50~55までのポケモンレベル合計155になるように出場させる「L50~55の トーナメント」のどちらかを選んで参加する。
前者は1998年の日本全国大会、後者は1997年の日本全国大会で採用されたルールとなっている。
「L1~30の トーナメント」は4段階の難易度が設定されているが、「L50~55の トーナメント」は全国大会の出場者と戦うトーナメントしか用意されていない。
また、どちらも8連戦の勝ち抜き戦で、コンティニューはできない。
これ以外にレベルとルール不問のフリーバトルも存在する。
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選ばれし40体のポケモンたち
本作には40種類のポケモンしか使用できない。使えるポケモンは下記のキャラクターの項目を参照。
公式ホームページによると選出基準は「過去のポケモンリーグで実際に登場したポケモンたちを中心に、そこに含まれていなかったポケモンたちもプラスして、全てのタイプがそろうようにしました。」とのことらしい。
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レンタルポケモン
本作ではポケモンをレンタルして使う機能も存在する。これを使えば64GBパックがなくても遊ぶことが一応可能。
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GBとの連動機能
以下の機能は全て64GBパックが必須となり、64GBパック無しだと灰色になって選ぶことすら出来ない。
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ずかん
本作ではGB版のセーブデータの図鑑を確認できる。
出場できないポケモンを含め、全てのポケモンの3Dポリゴンを見る事ができる。
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せいとん
本作にはボックス機能があり、手持ちの道具やポケモンを出し入れして整理できる。
預けた道具は同じIDでないと引き出すことが出来ない。
ポケモンは合計120匹まで預けられる。更に預けたポケモンはどのIDでも引き出せるため、GBで周回プレイをするときには本作を使うと捗る。
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いちらん
GB内と本作に預けたポケモンを一覧表で確認できる。ここで移動させることも可能。
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てもち
現在連れているポケモンの手持ちを確認できる。
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とうろく
GBで手持ちのポケモン6匹を本作内にコピーして登録できる。
登録したメンバーは64GBパックを差していなくても使用可能。
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GB
本作を使って64GBパックに差している『ポケットモンスター 赤・緑・青』を遊ぶことができる。
本作より後に発売した【ポケットモンスター ピカチュウ】にも対応しているが、若干のロード時間が入る。
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倍速モード
「L1~30の トーナメント」のマスターカップ、「L50~55の トーナメント」のどちらかをクリアすると「ドードーGB」が、両方をクリアすると「ドードリオGB」が手に入る。
手に入れた後はGBのモードで、ドードーなら2倍速、ドードリオなら3倍速のゲーム速度で遊ぶ事ができる。
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なみのりピカチュウ
本作では隠し要素として【ピカチュウ】に「なみのり」を覚えさせられる要素が存在する。
以下の条件を満たせば習得できる。
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64GBパックに挿してあるセーブデータで直接挑戦する。(登録はダメ)
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対戦に出す6匹のメンバーにピカチュウがある。
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レンタルポケモンを使用していない。
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ファイナルバトルで3匹のエントリーポケモンにピカチュウがいる
キャラクター
出場可能ポケモン
以下の40種類しか出場できない。
また、Lv31以上しか存在しないポケモンも複数含まれているため、それらのポケモンは「L1~30までの トーナメント」には出す事ができないという欠陥もある。
ここでは(本作の時点で)Lv31以上の個体しか手に入らないポケモンに★を付けている。
日本全国大会出場選手
「L50~55での トーナメント」では、1997年の日本全国大会に出場した実際の選手たちが敵として登場する。いずれも環境ポケモンが跋扈しており非常に手強い。
(ここでは各人物のページを作成しない扱いとする ※管理人判断)
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いまいだいすけ
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いわまさけんじ
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かとうかずひと
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きたがわやすのり
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すずきゆうすけ
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たかはしじゅん
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とおる
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にしむらしゅん
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はやさやすひろ
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ふじたみか
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ふちわきあきひろ
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やまだたかひさ
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ゆうきようじろう
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よしいひろき
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よしとこたいせい
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最終更新:2023年08月13日 19:56