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注目はずし

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注目はずし
別名
無視による消去
用途
望ましくない行動を減らす
用例
使用法
子供が「望ましくない行動」をとったら、子供への注目をはずす。
(1)体の向きごと子供からそらし、
(2)何か別のことに注意を向ける
(3)子供は注目を得ようと一旦は問題行動を激しくするが、やがておさまる
(4)問題行動がおさまった瞬間を捉えて、(例:それまで騒がしくしていた場合)「よく自分で静かになれたね」と機を逃さず誉める。 
 この方法は絶大な効果があることが実証されているが、叱られて育てられた大人には2重に難しい。
(a)まず叱ることを我慢できない
(b)ほめること自体が苦手。
しかし克服する意義は十分ある。
解説
何故叱ったり罰を与えても,子供の「してほしくない行動」は減らないのだろうか。それは叱ること、説教すること、怒った理由を説明してやること等々が、図らずも「子供に注目を与える」というごほうびになってしまっているからである。
 しかし叱られて育った我々は、「叱らない」ことに慣れていない。子供が悪いことをしているのを「無視」するのは考える以上に苦痛を伴う。しかしここでいう「無視」」は放置ではない。
 また正確に言えば、子ども(の存在)を「無視」するのではなく、子どもの「望ましくない行動」(だけ)を無視するのである。
 「無視」は、言い換えると、褒めるタイミングを待つことである。「望ましくない行動」を褒めてはならない。おもねってはならない(それは「望ましくない行動」を増やすだけだ)。
 子どもに背を向けながらも、子どもに注意を払っているので、彼が「望ましくない行動」をやめた瞬間や、もっと他の「望ましい行動」をはじめようとした瞬間をとらえて、褒めることができる。
 「無視」は「誉める」こととペアになって初めて効果を生む。うまく誉めることができないなら(実は我々の多くがそうなのだが),そちらの練習を先にやるべきだ。

参考文献
シンシア・ウィッタム『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング』(明石書店)
→邦訳名に偽りあり。ADHDの本ではない。むしろADHDをも含めたすべての子どもと親に役立つ、ペアレント・トレーニングの名著。記述がシンプルで、1章づつ試しながら、読み進めるのがよい。











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