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論理療法的情動心像法
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論理療法的情動心像法
- 別名
- 論理療法的イメージ法 Rational Emotive Imagery (REI)
- 用途
- ネガティブな感情への免疫をつける
- ネガティブな体験への免疫をつける
- 用例
- 失敗を恐れて行動できないとき
- 打たれづよくなりたいとき
- 使用法
- 論理療法的情動心像法Rational Emotive Imagery (REI)は次の五つのステップをとる。
- (1)目を閉じて、職場や学校などで起こりうる一番いやなことを想像する。「入学試験で失敗する」ことはその例である。
- (2)最悪の場面がイメージができると、ふつう憂うつになり不安になる。まずその憂うつと不審を十分に感じる。
- (3)その感情を変えるようにはたらきかける。すなわち、憂うつや不安(不適切な感情)ではなくて、関心や失望や欲求不満(適切な感情)だけを感じるようにする。たとえば、がっかりしているが、気が落ちこんでいるわけではないと感じるようにする。
- (4)不適切な感情を適切な感情に変えることができたならば、そのとき、自分に言い聞かせたセリフを書き取る。たとえば、「入学試験で失敗するのはいやなことである。でも、それは人生でもっとも恐るべきできごとではない」というセリフを言い聞かせたのなら、それを書き取る。このセリフづくりでは、コラム法の擁護思考(合理的思考)をつくる練習が役に立つ。
- (5)このことを(1)〜(4)を毎日少なくとも一カ月つづける。実際に最悪の事態が起こったときでも、また失望したり残念に思ったりしても、けっして不安になったり憂うつになったりしないようになるまで自分を訓練するのが、論理療法的情動心像法の目標である。
- 解説
- 論理療法的情動心像法は、認知、感情、行動のすべてに働きかける技法である。つまり認知的イメージ(1)、強い感情(2)、感情に対する認知的はたらきかけ(3)(4)、そして行動的宿題(5)からできている。
- 参考文献
- 今村 義正 (編集), 国分 康孝 (編集)『論理療法にまなぶ—アルバート・エリスとともに・非論理の思いこみに挑戦しよう』 川島書店 (1989/02)