V2ガンダム

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V2ガンダム - (2022/01/20 (木) 21:08:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/07/14(水) 19:29:52
更新日:2024/04/11 Thu 22:00:15
所要時間:約 20 分で読めます






ガンダムよ……!天に昇れ!!



V2ガンダムは『機動戦士Vガンダム』の後半主役機。
メカニックデザインはご存知、カトキハジメ氏。


型式番号:LM314V21
建造:リガ・ミリティア
所属:リガ・ミリティア
分類:試作機
全高:15.5m
本体重量:11.5t
全備重量:15.9t
出力:7,510kW
推力:測定不能
推進機関:ミノフスキードライブ
装甲材質:ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材

《武装》
バルカン砲×2
ビームライフル
ビームサーベル×4
ビームシールド×2
腰部フロントアーマー内機雷

  • 主な搭乗者
ウッソ・エヴィン
オリファー・イノエ


リガ・ミリティアがヴィクトリーガンダムに次ぐ新たなMSとして開発した機体。正式な機体名は「ヴィクトリーツーガンダム」。
主任開発者は元サナリィ研究者であり、リガ・ミリティア創設メンバーの1人、ウッソの母親であるミューラ・ミゲル。
開発コンセプトは「圧倒的な戦力数の差を覆せるだけの超性能によって戦局をリガ・ミリティアに傾ける」というもので、
主戦力として量産されたベース機のヴィクトリーガンダムと異なり、その設計思想はまさしく数多の伝説を築いたかつてのガンダム達そのものと言える。

なおサナリィはもちろんのこと、ヴィクトリーガンダムの開発・生産に寄与していたとされるアナハイム・エレクトロニクスも積極的に技術支援を行っており、
「アナハイムとサナリィが総力を結集して完成させた宇宙世紀最強の夢のガンダム」とも言える機体となっている。

余談だがザンスカール帝国が接収したコロニーにはかつてのジオニックやツィマッドといった企業、そしてサナリィの一部が残っていたとされ、
ベスパのMSにはそれらの技術も使われていたという。
自社の培った技術が使われたヴィクトリーガンダム及びV2ガンダムの活躍によってベスパのMSを打ち破ってリガ・ミリティアが勝利したという事は、
小型MSの時代となって以降、ずっとサナリィの後塵を拝していたアナハイムがここに来てようやく一矢報いたと言えるのかも知れない。

ヴィクトリーガンダム同様の変形、合体機能を有しているものの、OPで描写された後、ウッソ機のコアファイターとオリファー機とのパーツの交換や破損したハンガーの交換位しか行なっていない。
頭部額上装甲部には左目にアイパッチ状に被せる精密射撃補助システム「ロングレンジアダプター」を内蔵しており精密射撃などが必要な際に左目に降りてきてセンサー能力を強化する。

2機が先行生産され、ウッソ・エヴィンとオリファー・イノエの乗機となった。
しかし、オリファーが貴重なコアファイターと共にアドラステアのタイヤに特攻したため、
実質的にはウッソの一機しか運用されていない。
ちなみに後期OPではマーベットがV2ボトムファイターに乗っているシーンがある。

最大の特徴であるミノフスキードライブは、
当初Vガンダムの外装オプションパーツとして開発されていたが、耐久性の問題から機体ごと新規設計された。

胸部のミノフスキードライブとノズルは巨大な「V」をかたどったものであり、
頭部の「V」字アンテナと合わせ「V2」の意味を持つ。





ユニット内部でエネルギーフィールドを発生、発生した反発力を推進力として用いる技術。
技術自体は『クロスボーン・ガンダム』の頃にサナリィが開発していたが、木星帝国によりデータ・現物共々根絶された為、再設計された物が本機に搭載された。(Vガンダム当時の設定と食い違う所もあるのであくまで半公式設定と思われたし)

従来のクラフト・フライトやローターが周りに撒いた粒子による抗力によって飛行能力を得ていたのに対し、こちらはドライブ内部で力場を構成する。
加速の際、推進剤が不要なため加速時間の制限が無く、事実上機体エネルギーが続く限り無限に加速できる。
理論上は亜光速に達する事もできる(相対性理論の時空関連の問題に達する速度まで到達可能)とされており、V2の絶大な機動性を支える重要な部位である。

ただし『亜光速』という文言のインパクトが先行して勘違いされがちだが、V2ガンダムは 亜光速で戦闘機動ができる訳ではない。
理論上 機体やパイロットの負担を無視し 文字通り無限に限り加速し続けた場合 最終的には 亜光速に到達可能とされる……
という話である。つまりは『一週間でELSを殲滅できるダブルオークアンタ』のご同類という訳である。
劇中で亜光速を出した事がある訳でもなければ、ましてや亜光速への到達が実証されている訳でもない。
そもそも後述の「光の翼」としてミノフスキー粒子が僅かにだが減少し続ける都合上、V2のミノフスキードライブでは無限の加速が不可能である。
よしんば亜光速で戦闘機動できたとして、慣性を無視できる装備が備わっている訳でもないV2ガンダムでそれをした場合、パイロットは急加速に伴うGで即死するであろう。

とは言え次世代推進システムの名は伊達ではなく、単独で地球の重力を離脱、自重の10倍はあろうドッゴーラのテールラッドの高速回転をその推進力だけで停止させると言った驚異的な離れ業を披露している他、
従来のバーニア噴射とは根本的に異なるメカニズムで推力を得ている関係上、姿勢制御や慣性緩和をダイレクトに行う事が可能となっている。
劇中では高速機動中に直角に近い軌道変更を行う、予備動作や制動なしで瞬時に停止するなど、単純な速度だけではない従来機とは別次元の機動能力を得ている。
一説では「20Gの殺人的な負荷がかかっても緩和することで操縦が可能」とされている。*1

V2以外のミノフスキードライブ採用MSとしてはゲームオリジナルのザンスカールMS「ザンスパイン」や木星のサウザンド・カスタムの1機「ファントム」などが存在するが、後者は著しく完成度が低く、V2に比して完成度50%程度と評されており*2、機体そのものにも多数の欠陥が存在していた。光の翼を除けば目立った問題点がないV2の完成度の高さが伺える。

またワード自体はVガンダム制作以前に「ガイア・ギア」で創作され使われていた為、誤解に注意する必要が有る。
F91の「試作型ミノフスキードライブ」は「試作型ミノフスキーフライト」か「ガイア・ギア時代の用語の方と間違えた」可能性が高い。



【光の翼】

本機の最大の特徴と言っても過言ではない現象。
飛行時にメガ粒子の「翼」がバインダー部に形成される。言い換えると飛ぶだけで巨大なビームサーベルが出てくる。
一定範囲内のミノフスキー粒子の運動を阻害する効果もあり、ミノフスキー通信機器が障害を起こしたりミノフスキークラフト・ミノフスキーフライトやビームローターを搭載した機体が飛行障害を起こす。

そのまま格闘兵器として使用する他、パイロットであるウッソの機転によって
  • 両腕のビームシールド発生装置と組み合わせて、機体全体を覆う防御膜にする
  • 後続部隊のためのシールドにする
  • 前方宙返りの要領で背を向けてメガ粒子を飛ばし、ビーム砲代わりにする
  • 粒子阻害を利用して、敵MS部隊を纏めて機能不全に至らしめる
といった活用を見せている。

翼の正体は、ミノフスキードライブが推力に変換しきれなかった余剰エネルギーの副産物。
ガソリンエンジンで言うところの、エンジンからの廃熱である。
設計仕様上はドライブ内のエネルギーは全て推力(力場)に変換されるため、これは欠陥にあたる。
一部作品の艦船用の物では変換率100%の設定に準じた描写がされている。

勝手に出てくる、ということを鑑みると搭載機同士の編隊での運用を考えればかなり邪魔になることが予想されるが、
劇中ではウッソ機1機での運用だったこともありほぼ問題にはならず、
Vの光を靡かせ、飛翔するこの機体の姿は、リガ・ミリティアにとってまさに「勝利」の象徴そのものであった。



【武装】

光の翼以外は、MSとしてはオーソドックスにまとまっている。

  • バルカン砲
頭部に二門搭載された機関砲。
空力を考慮したのか、ヴィクトリーと違ってコアファイター時は頭部が完全に内部に収納されるため、その場合は垂直尾翼の有るカウリングを開け頭部を引き出さなければならない。
ただし首という関節の有る頭部パーツ故に射角の自由度が高く、コアファイター形態において非常に有用な武装である。

  • ビームライフル
Vガンダムと同型のグリップに大型化したその他基幹部(一応収納式の左右一対の照準補佐センサーが追加されている)とマルチプルランチャーを取り付けた物で、対MS用グレネード等の各種実体弾を一発発射可能になった。
グレネードと言いつつ、発射シーンをパッと見た感じはロケット弾の様に噴射炎が発生している。

ライフルそのものは威力の面で特筆すべきものはない。しかしその初陣における狙撃は、
ウッソ自らが長い間扱ってきたコアファイターによって射線を隠し諸共に撃ち抜く、という物悲しくも印象深いものであった。

  • ビームサーベル
シールド基部に二本ずつ、合わせて四本を収納している。サーベル自体はVガンダムと同じ物。
こちらも特に強力な兵装というわけではないが多くの強敵を貫いた立役者であり、ファラ・グリフォンやルペ・シノなど印象に残るキャラクター達にとどめを刺した。

  • ビームシールド
ヴィクトリーと同じく両肘ユニットに内蔵されたビームシールド発生機。
やはり変形機構ゆえか可動範囲が大きく、死角が少ない。展開範囲もある程度調節可能。
通常の防御の他にも、ウッソは敵を引き付けるためにシールドを展開してわざと目立ったり、光の翼と一体化させて巨大なシールドにしたりと、その使用法は多岐に渡る。
本来のビームシールド用途以外にもメガビームライフルやメガビームシールド装備時に発生機を接続しエネルギー供給の一部を担っていると思われる。

  • 小型機雷
腰部フロントスカート部に内蔵された超小型の宇宙機雷。使用時はスカート部を割って開いて射出する。劇中では一度だけ使用されたのみ。
その為模型などではこのギミックが省かれており、文字設定や設定画などが省略されるケースも多い。

  • ハードポイント
ヴィクトリーから引き継がれた武装懸架機構。
単なる武装ラックに留まらないのは前身と変わらないが、本機においては武装の懸架よりも後述の外装パーツ装着のために使われる方が多かった。



【外装パーツ】

ミノフスキードライブによる莫大な余剰エネルギーを活用した外装オプションパーツが開発されており、戦況に合わせて二種の外装に換装が可能。更には両者の同時運用も可能。
搬入された当初は現場から良い反応は得られず、事実後述するアサルトバスター形態で欠陥がある。
ちなみにミノフスキードライブによる桁外れの推進力を有している事から、過去のガンダムの追加パーツとは異なり増設スラスターの類は一切搭載されていない。


  • V2アサルトガンダム
各パーツに対ビームコーティングされた金色のリアクティブアーマーを装着した、中距離戦闘用形態。
ビームが着弾した際には、瞬時にコーティングがプラズマ化し機体を保護する。
更に資料によっては両肩パーツにはIフィールドジェネレーターが内蔵されており、防御性能は極めて高く、文字通り敵陣への強襲(アサルト)を目的としたパーツと言える。
ちなみにバスターパーツと異なりV2本来のプロジェクトによるものではなく、リガ・ミリティアの現場のメカニック達によって製作されたもの。
「金色の耐ビームコーティング」を備えるが、百式系の機体との技術的関連性は不明。
また両肩部のIフィールドジェネレーターの構造はクロスボーンガンダムX1フルクロスのものに酷似している。


●武装
  • メガビームライフル
開放式バレル型高出力ビームライフルで、Vダッシュのビームスマートガンの発展型。
本装備に内蔵されたコンデンサーによって、機体から切り離してもある程度の時間は稼動できる。
非開放時には砲身の伸長部がスライドし約半分の長さに収納される。
劇中では披露されていないが変形時にはボトムの方のハードポイントに砲身と本体を分割して搭載する様になっている。

ビームスマートガンに匹敵するサイズでありながら片腕で取り回しが可能で、威力だけでなく連射性、速射性、命中精度に至るまで最高峰と言っても過言ではなく、
総合的な完成度で言えば宇宙世紀でも屈指のライフルである。
しかしバレルの長さが仇になって、敵の攻撃をサーベルで受けようとしたらメガビームライフルが斬られた……なんて事態も起きている。

  • メガビームシールド
ビット内蔵式大型ビームシールド。一見するとVの字が描かれた実体盾だが、実際は大出力のビームシールド発生機とビーム投射機を内蔵した複合ユニットである。
シールド展開時には俗に“バリアビット”と呼ばれる三基の子機ユニットが射出展開され、それぞれのビットを頂点とした巨大な三角形のビームシールドを形成する。

また表面に描かれたV字から(そのまんまVの形の)ビームを発射する事ができ、
ゾロアットを掠めただけで撃破する程の威力を発揮する。
まぁ言うまでもなく超目立つため、ウッソは他者に向けて合図を送る灯光器のように使ったりもしていた。

なお、上記の2つはアサルトパーツに先行して使用された…というよりは、別に本形態専用の武器というわけではない。

  • V.S.B.R.(ヴェスバー)
外装型で、腰部ハードポイントに装着される。
F91シルエットガンダムなどの0120年代の物と異なり、開放バレル式を採用している。


  • V2バスターガンダム
2種類の高出力ビーム兵器を搭載した「オーバーハング・パック」を装備した、長距離砲撃を目的とした形態。
重装備のため機動性・運動性は低下している。さらにメガビームキャノンの長い砲身が妨げとなるため接近戦には向かない。
なおこの形態時では、ビームライフルのマルチプルランチャーは拡張砲身と拡張弾倉が追加され、装弾数が増加している。
またミノフスキードライブ下部には垂直尾翼状のスタビライザーと思しきパーツが追加されている。
グゥレイト!なモビルスーツとは関係ない。

●武装
  • メガビームキャノン(ロングレンジキャノン)
背中のコアファイターに接続された「オーバーハングパック」装備の一つで右側に装備された長砲身大型ビーム砲。
劇中ではこれのおかげで接近戦にはあまり向かず、エース級との戦いでは背負ったキャノンをよく切り落とされていた。
しかし対艦戦ではこの装備が非常に凶悪で、長距離から戦艦のビームシールドをぶち抜いて撃沈させる程の威力を発揮している。
一撃で戦艦を撃沈させるその威力を持ち、グリプス戦役時に登場したメガバズーカランチャー並みの威力があるV2最強の兵装。
バレルの長さは20mを超えてしまった上に専用の粒子加速器が必要なザンネック・キャノン級のビームを肩に装備したオプションパーツだけで
放てる事から、V2本体及びこの装備の出力は推して知るべしである。

  • ビームスプレーポッド(スプレーガン)
「オーバーハングパック」の左側に装備された短砲身の拡散ビーム砲。
ロングレンジアダプターと連動することで、ある程度的を絞ることができる。
ノコノコと寄ってきた敵MSを複数機まとめて撃破する程の圧倒的な弾幕を展開しゲンガオゾのマルチプルビームランチャーともわずかながら張り合う性能がある。
メガビームキャノンのカウンターウェイトやコンデンサの役割も担っている。
なお「オーバーハングパック」の装備はコアファイター時も使用可能とされている。

  • マイクロミサイル
機体腰部スカートアーマー各部にコンテナユニット6基を搭載。1基あたり、18発程度のミサイルを格納する。
接近された時に、近接防御用として使われる。
直接的な撃破こそ無いが、ウッソの機転によって、発射ユニットは切り離されて簡易的な機雷として利用された。


  • V2アサルトバスター
アサルトとバスターの両方のパーツを装備した姿。
V2の機動性・アサルトの防御力・バスターの高火力の全てを備えた、(設定上では)最強のフル装備である。
両パーツは互いに干渉しないよう設計されているために同時装備が可能である。

本来アサルトパーツとバスターパーツは戦術の違いから両用する予定はなかったが、
対中距離・モビルスーツ戦を想定した防御用装備と対艦隊戦を想定した長距離戦闘用装備の併用は、
対エンジェル・ハイロゥ戦においては効果的であった。

……のはずなのだが、実際には戦争も佳境であったため整備が行き届かず、実質デッドウェイトでしかなかった。
なのでゲーム等におけるV2の最強装備という描写は実は正しくなかったりする。
劇中では一度だけ換装したが下半身はアサルトのままで、メガビームライフルやマイクロミサイルコンテナは
装備しておらず、ビームライフルもV2の標準ビームライフルのまま(V2バスター時の拡張弾倉・砲身は無い)だった。
「アサルトバスターモード」という形態と言うより、
どちらかと言えば二挺持ちなど考慮されていないハイパーバズーカを両手に抱えるという重武装化で最終決戦に挑んだ大先輩のようなものかも知れない。


《劇中の活躍》
リガ・ミリティアがルペ・シノ達のゲドラフ部隊と交戦中にウッソが搭乗。
出撃後、ルぺ・シノのゲドラフを光の翼で小破させ、続けてカテジナ及びアジス・バギのゲドラフを撃破する。
ものの数分でゲドラフ隊を薙ぎ払う圧倒的な性能を見せた。

その後もウッソの乗機として様々なレジスタンス活動で運用される。
なおその性能と象徴性を狙ってか、コクピットだけを破壊して鹵獲しようとする敵もいた。

エンジェル・ハイロゥ攻防戦では、強化人間のファラが見失う程のスピードで接近し格闘戦に持ち込んだ。

最終決戦ではカテジナの操るゴトラタンと交戦中に爆発的な加速を行った為、あたかも目の前から消失したように見えた。
カテジナはこれを「Vの字の残像を残して消えた」と言っている。
その後ゴトラタン等にアサルトバスターのパーツをいくつか破壊されるも、
本体はほぼ無傷で最終的にゴトラタンを光の翼でエンジェル・ハイロゥごと吹き飛ばした。

終戦後は、カサレリアにマーベットのヴィクトリー共々放棄された。



《プロトV2ガンダム》
『機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス』に登場する青いV2ガンダム。
V2開発の過程で造られた複数の試験機の1機で、分離・変形機構の検証などを始めとしたMS運用の実験用とされる。
総合性能はVガンダムと同程度で、ミノフスキードライブは搭載されていない。

機体カラーが青なのは試作機としての視認性を高めるためであり、
またテストパイロットを務めた「青い閃光」なる二つ名を持つ連邦の退役軍人のパーソナルカラーだったからでもある。

運用テストが終わった後に政治的取引でダンディ・ライオンへ譲渡され、新型MS開発の参考にされるはずだったが、
ザンスカール帝国のゴールデンエッグスの攻撃を受けてカムイ・ギアンが乗り込み、ウッソのVダッシュガンダムと共に戦った。

なお、コミックス掲載のメカニック解説では「青いV2ガンダム」となっているが、後に長谷川裕一氏のアシスタントである猫崎実氏の同人誌「MIX-ISM」で
「プロトV2ガンダム」と命名されている。




ガンプラ
1/144、1/100 HG、1/60 HGEX、1/144 HGUC、1/100 MG Ver.Kaで発売。

1/144には光の翼のエフェクトパーツが付属。色は赤。
バスターも1/144で発売されたが、こちらには光の翼は付かない。

HGではアサルトとバスターがそれぞれ別売で、両方揃える事でアサルトバスターを再現可能。
差し替え式だが変形もできる。
しかし可動範囲が広くない上にスカートがポロポロ取れまくるのが難点。

放映当時発売された1/60は『Vガンダム』シリーズ唯一のキット化であり、差し替え一切無しの完全変形を実現している。


それから約20年後にHGUCで発売。変形こそしないが、可動範囲・色分け・作りやすさ共に良好。コアファイターも付属している。
さらにはアサルトバスターも発売。選択式ではあるが、アサルトとバスターもそれぞれ個別に再現可能。
完成後に装備を換装させたい場合は背中のキャノンとミノドラを分解しないといけないので、
壊れそうでイヤだという人はノーマルのV2も用意してそちらにアサルトパーツを装着するようにすれば分解せずに換装できる。お金かかるけど。

MGはV2ガンダム本体は店頭販売されたが、アサルトバスターに関してはプレミアムバンダイ限定で発売された。
また、既に所持しているV2ガンダム本体をバスターやアサルトに換装可能なアサルトバスター拡張パーツも同時に発売された。
完全変形を実現していて造形もいいが、変形機構の都合上HGUCよりも関節可動範囲に制限がある。

HGUC、MG共に光の翼のエフェクトパーツは例によってプレミアムバンダイ限定で発売された。赤と青の2種類が付属。



ゲームでの性能

  • SDガンダムGX
Gジェネでお馴染みのトルネードガンダムが登場したゲーム。
バンダイ発のSDガンダム系ゲームでは、おそらくコレが初参戦。
流石に光の翼までは再現されていないが、大将機のぞく通常サイズのMSの中では最強クラスの性能を誇る。
とはいえ、通常の方法で生産する事は出来ない。
Vガンダムを生産し、尚且つレベルをACEにして戦艦に収容するとV2ガンダムに変化するという特殊な仕様の
所謂「隠し機体」扱いである。
ちなみにこのゲーム、バウをはじめとする分離変形の機体が使いやすく、ゾロとVガンダムも例外ではない。
それどころかVガンダムはHPは低いもののビームの攻撃力が異様に高く、下半身部分からも出るビームとスマートガンを当てる腕と、
敵の攻撃を避ける腕さえあれば、サイコガンダムMk-Ⅱα・アジールなどの巨大MAさえ軽く葬る事が出来るのだ。
そのVガンダムのスペックを一回り上昇し、一部の武装が強化されたのがV2ガンダムなのだから、その強さは推して知るべし。
はっきりいってデンドロと並ぶ連邦軍のバランスブレイカーである。

宇宙世紀後期の機体であるためか、性能は高い。特に運動性と移動力に関してはトップクラス。
光の翼は高威力の格闘武器扱いなので、格闘数値が高くなりやすいウッソとの相性も良好。
追加パーツとしてアサルトパーツ・バスターパーツがあり、アサルトパーツ装着時には装甲とHPが上昇、バスターパーツを装着時にはHPと移動力が上昇、両方を装着した際は両方の効果が得られる代わりに運動性が低下することが多い。
ただし地形適応はパーツを付ける度に何かしら低下していく(それでもAは保証されているが)
武装面ではいずれも遠距離の火力が底上げ出来る。
基本的にはABかバスター推奨。ただし、序盤はアサルトしかない場合も多い。
ABは機動力の低下を強化パーツなどで補えば、ステータス的には最強である場合が多い。
原作での扱いなど知ったこっちゃない。一種のスパロボマジックである。

αではメガビームキャノンと光の翼でENをガンガン消費するため燃費が悪かったが、以後はキャノンが弾数制になった。

『Vガンダム』自体が宇宙世紀ガンダムシリーズの中でも後の時代ということからか、参戦する機会があまりなかった。
だが、『X-Ω』でアサルトバスターが参戦。実に『D』以来である。
そして『30』ではユーザーが思っても見なかった、2機のV2ガンダムが味方ユニットで参戦した。


  • 機動戦士ガンダム ガンダムvs.ガンダムシリーズ
初代から『機動戦士Vガンダム』枠で参戦。コストは3000。
ノーマル時は高い機動力と各格闘からキャンセルで出せる『光の翼』が強みだが、それ以外は平均的な武装の万能機。
他の3000機体と比べると良くも悪くも地味であり、パッとしない性能である。
アサルトバスターに換装すると高い火力と機動力で戦場を荒らす強襲機体になるが、時間制限とリロードの遅さがネック。
基本的に逃げ足が速い機体なので、基本的にはアサルトバスターで大暴れした後逃げながらリロードの時間を稼ぐのが常套手段。
自由の種割れを除けば単純な移動速度は全機体中最速。


通常時と最強形態のアサルトバスターに加え、V2アサルトへの換装も可能に。
V2時はビームライフル、バズーカ(マルチプルランチャー)等の一般的な武装を備えるが決め手になる武装がなく、機動力が低い*3のが弱点。
アサルト時は更に機動力が落ちるが単発ダウンのメガビームライフルが使用でき、後述のシールドが使える為原作通りの防御力を発揮できる。
しかし、自ら攻める能力は低い。

アサルトバスター時の制圧能力は相変わらず高く、特に射撃チャージのメガビームキャノンは発生と威力に優れる。
換装時の武装弾数回復は無くなっているが、覚醒により全ての状態の弾が回復するようになった。
アサルト、アサルトバスター時に使用できるメガビームシールドにより、
バズーカ、ブーメラン等の武装を持たない機体に対して圧倒的な防御力を誇る。

使用する場合は、アサルトバスターを最大限活用してダメージを取り、ノーマル時に相方にかけていた負担に報いることができるかが鍵。
ノーマル時はV2、アサルトを合わせて2000コストレベルといった性能なので、
アサルトバスターを活用できなければ対戦で勝つことはほとんど不可能。
反面アサルトバスターの性能は3000の中でもトップクラスなので、うまく使えば一気に勝利を引き寄せられる。

EXVSFBではコマンド体系が代わり、メガビームキャノンに相当する射撃はサブ射の一斉射撃に差し代わった。

EXVSMBでは優秀なアシストのVダッシュガンダム/ガンブラスター呼出が追加。全形態の援護能力と自衛力が補強された。
またV2形態の機動力が改善され、ノーマル時の立ち回りがし易くなった。

機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST ONではアサルト時にも光の翼が出せるようになり、V2時のマルチプルランチャー発射時に足が止まらないようになる。
またノーマル時の選択肢として遂にバスター形態が追加。自衛力は低いため主軸にはならないが援護に特化しており、要所で輝く。
このようにノーマル時の戦力が大幅に上がり、3000並とはいわずとも、そこまで見劣りしないレベルまで上がっている。
更にV2AB時のメイン射撃の吹き飛ばしベクトルが調整され、S覚醒時の連射で2hitを狙い易くなった。
今作では以上のような強化点が多く、ガチ環境に食い込む活躍をしている。
また、今作では数少ないミノフスキードライブ搭載機と共演しており、光の翼に絡んだパイロット同士の掛け合いも存在している。
常々漫画やGジェネの攻撃としてネタにされていたV字斬りが、ノーマル形態の特殊格闘に追加されている。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2ではON末期に最上位クラスだったため、シリーズ恒例のお仕置きにより弱体化されてしまった。
まぁ同じお仕置き組である一人V作戦3人乗りよりはマシなのだが。
2020年11月に念願の上方修正を得たのだが、特にアサルトとアサルトバスターのメインの仕様変更により困惑の声やネガキャンが激しいことに。
とは言えノーマルの立ち回り強化に加えて、シリーズ通して最大の欠点だったメイン始動火力が大幅に向上した*4結果、ダメージレースの負けやすさが解消。
覚醒もそれまでS覚一辺倒の扱いだったのが、M覚との相性も良くなったので選択肢が増えた。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTでは大幅な調整が入り、換装機としての気概を見せた。
通常時はメイン射撃の弾数増加や、N格闘の宙返り削除など基礎的な部分で強化が入った。
アサルトでは射撃CSとサブ射撃が交換。
バスターではメイン射撃が通常時と同じビームライフルとなった。代わりにサブ射撃に旧メイン射撃が移設し、後サブ射撃で旧サブ射撃が性能を変更して移設している。
アサルトバスターは、他形態からの換装が出撃直後からできなくなったが継続時間や回転率が向上した。メイン射撃の弾数と威力が上昇という純粋な強化や、ゲージ切れの硬直が無くなるなど欠点も削いでいる。
覚醒技は名称が『天翔ける光の翼』へ変更し、発動時に自動的にアサルトバスターへ移行できるようになっている。


変形とHPSで総じて5つの形態がある速くて高火力なユニット。NEOからは堅さも加わった。
トップクラスの機動力と異常なまでのビーム耐性を持つ。
特にミサイルゲーなZERO、F、P、魂、WARSではV2バスターを手に入れて攻撃力を育てれば一気にヌルゲーと化す。

安定性の高いアサルトも作品によってはIフィールドが活きたりメガビームシールドが強いので悪くはない。
寧ろミサイルが弱体化したWORLD以降はこの形態がバスターより優先されるケースがある。
NEO、SEEDの場合は後述のアサルトバスターと同じく高火力な武装と凶悪な耐ビーム防御により最強ユニットの一角と化しているが
リミットブロックの消費が大きい為、アサルトバスターよりも乗り手を選ぶ機体である。

アサルトバスターは…ZEROとF、ポータブルでは素の戦闘では、
ノーマルのV2以下のマップ兵器オバケ(ビームサーベル以外全部マップ兵器)で殆ど使い物にならないユニットだった。
しかしNEO、SEEDでは高能力・高火力・高機動・Iフィールド&ビームコーティングを兼ね備えたバケモノユニットとして君臨した。
武装欄のインターフェースも一新されたので通常兵器も使用可能で、Fとは真逆にアサルトとバスターのいいとこ取りを備えている。
魂以降では武装はF時代のそれに戻すのは流石にマズイと感じたのか、通常兵器と一部MAP兵器を取り揃えている。
メガビームキャノンは当初MAP兵器だったが、WORLD以降は貫通ビームに変更。
それなりに強いがIフィールド持ち相手は苦手といったところである。
ただしOVERWORLDではビームライフルに代わって特殊射撃のメガビームシールドが使えるようになった。
ちなみに魂以降ではマップ画面のグラフィックに間違いがある。

敵の高火力のビームを直撃してもIフィールドと耐ビームコーティングのおかげで雀の涙程度のダメージしか喰らわなかったり、
中距離武器のヴェスバーの威力が凄まじく、ヴェスバーがない作品だとメガビームシールドでビーム耐性を貫通してくるという、
ZERO・F時代の産廃ぶりはなんだったのかといいたくなる程の強さを誇る。
ただし、ビームに対する防御面は充実しているが実体弾を軽減するアビリティまでは持っておらず、一概に「チート」「バラブレ」などとケチをつけさせないところもある意味ニクい。

イベントムービーではフロスト兄弟駆るヴァサーゴ・チェストブレイクアシュタロン・ハーミットクラブを相手に戦った。
P以降はバスターデュエル アサルトシュラウドからABが設計できるというギャグ仕様。

また、ビームサーベルは漫画版のV字斬を再現している。
毎回懲りずにこの演出を入れている辺り、スタッフには相当の漫画版ファンがいるらしい。
基本的にノーマルのV2がV字斬を使うが、ZERO、F、Pではアサルトバスターが使っていた。
OVER WORLDにて、小説版からセカンドVが登場している。
こちらはアサルトバスターのスペックをマイルドにしつつ機動を爆上げしたスペックとなっている。特殊射撃のメガビームシールドが特殊格闘の光の翼に置き換わっているので若干格闘寄りのスペックになったとも言える。
アサルトバスターのゴテゴテした見た目がちょっと…という人にもおススメ。

  • ガンダムオンライン
オーダー陣営にコスト380の強襲機として実装。コスト400のシナンジュのロケットバズーカと同等以上の性能のマルチプルランチャー
(アップデートによりロケットバズーカに防御モジュール無視効果が付与されたため、現在はロケットランチャーの方が高性能だが)、
広範囲かつ高威力の高出力ビームライフル(ただし金図限定)、
高速で敵に突進できる上に範囲も広く強制転倒効果まである光の翼と、多数の強力な武装を持つ高水準な機体である。
しかし実装当時は「赤ロック誘導」という一定以内の距離で敵をロックしていると弾が敵に向かって強く誘導するシステムがあり、
このシステムと光の翼の相性が悪かったため「射撃武器が扱いやすい機体ではあるが強機体ではなく、中の上レベルの機体」扱いであった。
だが「赤ロック誘導」システムがごく一部の武器を除き大幅に弱体化した事で相対的に光の翼が大幅に強くなり、
「強力な射撃武器を持つ上、光の翼で一騎当千も可能な機体」へと評価が一変した。
似た性能でリベリオン陣営に実装されたファントムもとても強力な機体である。


追記、修正しますよ……。編集しないで大人になるなんて悲し過ぎるじゃないですか……



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