コロッケ!

登録日:2012/03/18 Sun 03:32:25
更新日:2025/02/09 Sun 20:02:57
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いただ禁貨~!


『コロッケ!』はコロコロコミックで2001年4月号から2006年11月号まで連載していた漫画。全15巻。
作者はカッシーこと樫本学ヴ。

主人公の少年・コロッケが幼い頃に黒マントの男に殺された父親のバーグを生き返らせる為に禁貨を集めて貯める話。
前作『学級王ヤマザキ』を始め、コロコロで多くの作品を連載してきている樫本学ヴだが、現在までにおいても本作が代表作として挙げられることが多い。

アニメ化もしたが主要キャラにアニメオリジナルキャラクターがいたり原作に追いつきそうだったのかアニメオリジナルの話がちょくちょく入った。原作エピソードについても良くも悪くもアニメで改変されている部分が多い。
「次の王様だ~れだ大会」が終わって以降は完全にオリジナルストーリーになっている。あと枠の都合(単独番組→「ギャグコロスタジオ」内のコーナーアニメ扱い)で「絶体絶命でんぢゃらすじーさん」とセット放送になったりもした。

またゲーム化も何度かしたが、原作と若干矛盾している所がある。
一方でゲームシリーズの中のオリジナルストーリーには好評を得ているシナリオも。

本作の続編漫画として「コロッケ! Black Label」が存在する。
こちらはコロコロアニキ→コロコロオンラインに連載されており、本編終了後の少し未来の世界でとある理由で蘇ったコロッケたちの戦いを描いている。


●用語


  • 禁貨
貯金箱に貯めるコイン。
誰が作ったのかも、元々この世に存在したのかも不明。
バンカー達はこれを狙って日々バンカーバトルという名の取り合いをしている。
偽札よろしくニセ禁貨なるものが出回ったことがある。
アニメでは「人の手が加えられると効果を失う」という設定がある。
セルメダルの裏面とか言わない

  • 貯金箱(バンク)
禁貨を貯めるための入れ物。
満タンにするとバン王が現れて願いを一つ叶えてくれる。
ドラゴンボールに似てるとか言わない。
普通の貯金箱もあればメンチのように生きている貯金箱もある。
大きさも様々で、フォンドヴォーやタロのように無駄に馬鹿でかい貯金箱を持つバンカーもいる。
禁貨を満タンにすると貯金箱は粉々に壊れてしまう。勿論生きている貯金箱も…。

  • バンカー
禁貨を集める人達のこと。身体のどこかにバンカーマーク(禁貨を模した○の中に×が描かれた印)があるのが特徴。
所かまわずバトルを始め、周囲に危害を及ぼす乱暴者が多いため一般人から恐れられている。
人外もちらほらいる。


●登場人物


名前は食べ物の名前から来ている。このため、連載前は「決してグルメマンガではありません」との注意書きがなされていた。

コロッケ

CV:加藤奈々絵
若干場の空気が読めない、常に目がキラキラした天然気質の赤ヘル少年。決してものまねタレントではない。
幼い頃に伝説のバンカーであった父親バーグを黒マントの男に殺され、以降バーグを生き返らせる為に禁貨を集めている。
作中で何度か禁貨を満タンにしたが仲間のためとあらば毎度別の願い事をするため、父親が中々生き返らない。
最終的には生き返るのだが実は自分で生き返らせていなかったりする。
強い奴と戦う時はワクワクするなど、どこかの誰かに似ている気がするが気のせい。
ハンバーグーやウードンなどのパンチ技の他に重量がマンモス三頭分で伸び縮みするハンマーも時々使う。
貯金箱は生きている貯金箱で豚のメンチ。
「Black Label」では父親似の精悍な青年へと成長したが、少年時代の目の輝きと能天気さはどこへやらな影を持った性格となった。その目的はバーグを殺すことだと言うが…?
リゾット、シャトーブリアンと共に『本格化』している。

ウスター

CV:松本保典
世界一のモテモテ男になりたい猫。コロッケの最初の仲間。
猫のくせに犬が飼いたいらしい。
最初こそコロッケを利用して禁貨を集めようとするズル賢い性格だったがコロッケと関わっていく内に変わっていき、中盤では自分を犠牲にしてリゾットを助けるなど友達想いで熱い性格になった。
しかし戦い方は騙し討ちが多い。
ツメトギスラッシュ、ダブルツメトギなど爪を使った技を使う。
「Black Label」では2頭身の姿になって会う人にたびたび茶化されている上、警戒心が無くなり足手まとい感が増したが、コロッケにどこまでもついていくと強い決意を持っている。

プリンプリン

CV:岩田光央
不細工な覆面男…と見せかけて実は超イケメン。
イケメンだがチビで見た目がかなりアンバランスなため禁貨を集めて身長を伸ばしてもらおうとしている。
ウスター以上にズル賢い(というより卑怯)で隙あらば対戦相手を罠に嵌めようとしたり戦いから逃げようとしたりする。
大会で対戦相手を決める時は一番うるさく、結果に一喜一憂する。
常にウンチ棒を持っておりウンチを使った技が多いというかそれしかなく、汚いことこの上ない。
ちなみに家族は(ペットの犬を含めて)全員超美形。しかし何故か全員覆面を被っている。
「Black Label」では覆面ではなく鉄仮面を付け、力と権力と身長が大きく増加し、シャトーブリアンの手下の№2になって四獣士以下を束ねる実力者になっているが今度は素顔の方が不細工になってしまった(いうほど酷くないが、眉毛がウンチの形になっている)

リゾット

CV:保志総一朗
じゃんけんが特技のイケメン王子様。
連載初期の顔はどう見ても悪役にしか見えないが気にしてはいけない。
詳しくは当該項目へ。
「Black Label」ではややマッシブになったが復活前の故郷に対する強い思いはそのまま。
『本格化』している。

フォンドヴォー

CV:堀内賢雄
シルエットが黒マントの男に似ておりコロッケにも疑われていた。
しかし実は元バーグの弟子だった男で熱い性格をしている(コロッケから疑われていた際は力試しも兼ねてわざと挑発するような態度をとっていた)。
なのでハンバーグーも使えるが普段は自分の髪を針のようにして使って攻撃する「赤き閃光」を駆使する。
鬼太郎言うな。
白黒で見ると中々のハンサムなのだがカラーで見るとあら不思議、肌が青色で怖い。
カッシーの中では元々主要キャラになる予定はなかったので初期は背景にいたがその時の絵も白目を向いていて怖い。
「Black Label」では特に変化が無いが、コロッケを庇い・・・・・  

T-ボーン

CV:鈴木千尋
語尾が「~だっぺ」のいなかっぺ大将。
コロッケを上回る天然でアホで大体寝ている。
禁貨を集めている理由もキラキラしていて綺麗だからというもので願い事は特に無い。
戦いでも武器のヌンチャクを振り回してる途中でどこかに飛ばしたりとアホを炸裂させるが満月を見ると犬に変身し普段の何十倍も強くなる。
変身にはバリエーションがあり見るものによって変わる。
ちなみに本人に変身しているという自覚は無い。
「Black Label」では満月を見ると巨大な犬の化け物に変身するようになった。
時間がたつと復活前の子犬の姿になる。(強さはそのまま)
フォンドヴォーの形見の棺桶を常時背負っているため、体から外すとパワーもスピードも増す。

キャベツ

CV:本井えみ
次の王様だ~れだ大会でコロッケの仲間になった。
カエルの着ぐるみを着ているように見えるが実はその着ぐるみ? は取れない。
生真面目で常に敬語、そしてかわいい。
王様になるべく大会に出場したが一回戦で家来が全員潰され、その後ウスターが脱落して一人足りなくなったリゾットチームに入ることになる。
ちなみに家来はアリ(サトウ)・ハエ(フライ)・ミミズ(スパ)・カタツムリ(エスカル)。しかし彼らを虫ケラ呼ばわりされるのは嫌い。
自分の舌を拳にして殴るびよーんパンチマグナムなど舌を使った技を使う。
コロッケと同じく生きている貯金箱・オタマジャクシのパセリを持っている。
基本的に敵(アンチョビ、カラスミは例外的にさん付け)を除き、相手の事はさん付けで呼ぶ。
「Black Label」ではバンカーを引退しており、天才的な頭脳を持って爆弾を作成して、ピロシキと組んで囚われのカラスミを救おうとしていたが、ピロシキとタンタンメンの死で絶望して戦線を離脱した。

アンチョビ

CV:日高のり子
ランドセルを背負った少年の姿をしているが、その正体はバーグを殺した黒マントの男である(本来の姿は裏BSでは小学生という設定になった)。
変身が得意で、戦闘用の変身のパターンがフリーザに似ており、特に最終形態は、頭が当時連載されていた宇宙人田中太郎にそっくりだったため、一部の人に太郎と呼ばれたとか。
「Black Label」では身長が伸び、ファンができるほどのイケメンのパン屋さんになったが、復活前の出来事から「バンカーの戦いは無意味」との考えに達し、他の全てのバンカーの抹殺を目論んでいる。
カラスミ軍団の一員(NO.2兼、もう一人のボス)だが四獣士とは異なり、独立した存在であり、ゲーム『3』などでは彼のみが登場する。
『無印』では裏BS編までは、アンチョビ一家がラスボスを務めている。

カラスミ

CV:小杉十郎太
アンチョビの兄で、「次の王様だ~れだ大会」のラスボス。初期は黒塗りのマントで姿が隠されていたが、コロッケのウードンの暴発によってマントが焼け落ち素顔を現す。幼少期は弟との年齢差が4、5歳差にしか見えなかったが、現在は一見小学生と大学生並みに、容姿の年齢の差が凄かったが、『BLACK LABEL』でアンチョビが青年化した事で、容姿の年齢差が縮んだ。
『BLACK LABEL』では、当初はシャトーブリアンに取り込まれていた。
余談だが、『無印』の全15巻の裏表紙にはコロッケの仲間達とバーグ、アンチョビ、その章で活躍した敵キャラ(BB7の三人、サーディン、ユバ)が描かれているが、「次の王様だ~れだ大会編(4~8巻まで)」の8巻まではコロッケ達7人とアンチョビが優先された為、カラスミと四獣士は裏表紙に描かれなかったが、『BLACK LABEL』の7巻でようやく、めでたく表紙を飾る。

レモネード/シトロン

CV:羽多野渉
BB7のリーダー格で、裏BS編から登場。相棒は生きている貯金箱のチェリー。コロッケの敵ではあるが、有利属性持ち(水)と、生きている貯金箱持ちと、コロッケの完全な敵として描かれている訳では無く、割とコロッケに近い存在。
性格は冷酷で気性が荒いが、相棒のチェリーにだけは心を許し、家族として認めている。実はその正体は……。
『BLACK LABEL』では「第2回次の王様だ~れだ大会」で、前作BS編のラスボス・アンチョビと一戦交えた。


ポー

CV:村井かずさ
バンカーサバイバル司会者。コスプレマニアで、毎回競技内容に合わせたコスチュームで登場する。


アブラミー

CV:三宅健太
愛すべきやられ役。自称「バンカー界一の暴れん坊」で怪力を誇るが、コロッケには遠く及ばない。毎回コロッケたちのいるところに現れてはあっけなくやられ退場するのがお約束。
スージー・ニックという子分がいる。願いは世界征服
アニメ版ではパワードスーツや修行の成果でパワーアップし、T-ボーンやプリンプリンを追い詰める、それなりの実力者になっている。
「Black Label」では旅館を経営しており、客をボコボコにされても守り抜くイイ奴になった。

シャトーブリアン

続編『Black Label』に登場する第一部の表向きのラスボス。シャトーブリアン軍のボスで、13歳のリゾットの子孫。その為、容姿はリゾットにそっくりである。『王家の烙印』という取り込んだ相手の能力を使用できるチート能力を持つ。過去の恨みから一般人を敵視し、バンカーが支配する世界を作り上げようとしている。
母と弟、義父を殺害した殺人鬼だが、45話で彼の中に潜む影(ユバ)によって唆されたと判明した。
『本格化』している。

ユバ

CV:羽多野渉
本作のラスボス。マッシュ星人であり、ビシソワーズ兄弟のリーダー的存在。ブラック禁貨を使用して、マッシュ星を救う為に、地球の消滅を企んでいた。
続編『BLACK LABEL』では39話からシャトーブリアンの心の中に潜む影として登場し、幼少時から彼に取り憑き、彼に殺人を犯させた。
本作の黒幕で、コロッケ達バンカーが504年後の未来の世界に復活した原因であり、本作の物語の発端の人物である。
47話ラストから、本格的に登場する。


○敵組織

四獣士

アンチョビの兄カラスミが率いる配下達。
カラスミも含めた僅か5人でリゾットの故郷たるグランシェフ王国を征服した。

BB7

ピザの斜塔を拠点に活動する七人の極悪バンカー集団。
その一員レモネードとは深い因縁で結ばれることとなる。

ビシソワーズ兄弟

終盤に登場した5人の兄弟。
その実力は間違いなく作中最強クラス。

シャトーブリアン軍

続編『Black Label』で登場する、シャトーブリアンがリーダーを務めている組織。
一般人を敵視し、バンカー中心の世界を作ろうとしていて、コロッケ達と敵対している。


○アニメオリジナルキャラクター


ドロップ

CV:清水愛
アニメ版のヒロイン。
身長は、140センチ前後。そしてへそ出し。
可愛らしい容姿をしていてフレンドリーな性格の少女。
自称・コロッケのマネージャー。重ねて言うがものまねタレントのジャーマネではない。
実は隠れバンカー。貯金箱は生きている貯金箱・ワニのキャンディ。
原作基準のストーリーではただ闘いを観戦するのみだった。一応オリジナルシーンではモッツァレラと戦っていたりもするが。

ウインナー

CV:皆川純子
アニメ版準レギュラー。
長い髪の爽やか美少年。風を使った技が得意で本人曰く「風は友達」。願いはみんなともだちランドを作ること。貯金箱は本型。
モデルは作者の過去作「ぶっとび闘人」の大童陸。

シャーベット

CV:野島健児
ギャグコロ時代のレギュラー。
仮面をつけた氷使いの青年。父・ジェラードも同じく氷使いでバーグのライバルであった。
意外にもバトル成績はイマイチの解説要員。クールな見た目に反してシュールな発言が多い。
貯金箱は生きている貯金箱・ペンギンのハンペン


余談

元々「コロッケ!」が王道バトルものになったのは、前作「学級王ヤマザキ」が小学館漫画賞(児童部門)受賞に何回も断られたからである。 「どんなに子供たちに評価されようが、下品で低俗な漫画に賞を与える訳にはいかない」 。との事。*1
その時の発憤が「コロッケ!」作成への意欲に繋がった。

コロッケ!は見事受賞し、アニメ化やゲーム化になりコロコロ史に遺る大ヒット作になって雪辱を果たしたのはもう周知の通り。



追記・修正は禁貨でバン王を召還してからお願いします。

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最終更新:2025年02月09日 20:02

*1 ちなみに「おぼっちゃまくん」も受賞時に審査員から似たコメントを受け作者も非難したという。