サブキャラ(ダイの大冒険)

登録日:2011/06/26 Sun 14:20:25
更新日:2025/04/20 Sun 12:12:57
所要時間:約 9 分で読めます




この項目では、漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』及びそのスピンオフ作品『勇者アバンと獄炎の魔王』のサブキャラを場所別に紹介する。

彼らは、勇者ダイのパーティーには加わらずそれぞれが影からダイ達を支えてくれたり、敵・味方であったり、あるいはストーリーを彩ったりしてくれる存在である。みな魅力的で、時にはメインを喰うほどの活躍を見せることも……?
ネタバレを含むので閲覧注意。

●目次

◆デルムリン島

南の海に浮かぶ小さな島。
旧魔王軍がモンスター育成に最適な土地として占領した島だったが、魔王が勇者に討伐された後、邪悪な意思から解放され善良な存在となったモンスター達がそのままひっそりと棲みつき、人間側からはモンスターだらけの怪物島と恐れられている。
  • ブラス
おれのこの世でたったひとりの家族なんだ…おれのじいちゃんなんだよぉ!!

この子は…この子はわしの誇りです…!

CV:田の中勇(1991年版)/滝口順平(劇場版第1作)/緒方賢一(2020年版)
鬼面道士。ダイの育ての親で、ダイからは親しみを込めて「ブラスじいちゃん」と呼ばれている。
ハドラーの邪気に触発されてハドラー魔王軍の幹部としてデルムリン島でモンスター達の育成を行っていたが、ハドラーがアバンに敗れてからは本来の大人しい気性となり、
邪悪な意志から解放されたモンスター達に自分達を救ってくれた顔も知らない勇者への恩返しとしてデルムリン島を世界中のモンスターを集まる楽園とする事で人間との無用のトラブルが起きないようひっそり生きていく事を提案し、
以後はデルムリン島の長老的存在として暮らしていた。
それから数年後、島に流れ着いた難破船から一人の赤ん坊を拾い上げる。その子の揺り籠には名前が記されているようだが、頭文字らしき「D」以外は擦り切れて判らない。せめてそれだけは大事にしようとブラスが付けた名はダイ。次代の勇者にして、後の物語の主人公である。
そして本編の開始に至るまで、ダイを健やかに育て上げていく。
ダイからは魔法使いにしようとする教育方針に反発しつつも「じいちゃん」と親しまれる好々爺で、ロモスから派遣された護衛の騎士達やダイの実父バランまでもが敬意を抱く人格者である。
アニメ版では旧バージョンだとややオレンジ色っぽいカラーリングになっており、2020年版だとグレーと大きく色が変わっている。
原作単行本で描かれているブラスの体色もグレーなのでこちらの設定を反映したと思われる。
なお、グレーのカラーリングはドラクエのスピンオフ作品にて大きめんどうしのカラーリングに採用されている。
ちなみに、年寄りに見えるがザムザと同年代であり、魔族としては実は青年相当である。まぁザムザとブラスでは明らかに種族が違うので加齢の仕方も異なるのかもしれないが。「ブラス老」と言われて照れつつ悪い気はしていない一面も。
名前の由来は妖怪「油すまし」。


◆ロモス王国

世界の南西外れに位置するデルムリン島から、少し北のラインリバー大陸にある国。
繁栄しているギルドメイン大陸とは海を隔てているからか、はたまた旧魔王軍襲撃により形成された魔物の群生地である魔の森が隆盛を阻んだのか。王都を含め全体的に鄙びている。
ニセ勇者達とダイの戦いの場になったりクロコダインに侵攻されたりと忙しい。
中盤にはザムザの謀略で武術大会が開催された。
  • シナナ王
戦うのじゃ!最後の最後まで希望を捨てずに…!!
神は逃げだした者に奇蹟を与えはせんぞ!!

ダイ…!ほんとうにダイなのか!!…な、なんとたくましい姿に…!!
神が最後の最後に…奇蹟を与えてくださった…!!

CV:あずさ欣平(1991年版)/塾一久(2020年版)
その親しみやすさや優しさから国民に慕われる、見た目まんまの王様。58歳。
ダイが鬼岩城を撃破した際は飛び跳ねてはしゃぐなど割と子供っぽい面もあり、その為か作中二回も騙されている。
ニセ勇者の件でダイと知り合い、クロコダイン戦後には正式に『勇者』と認めた。
覇者の冠や覇者の剣、そして大魔王の奥義でも受けなければ決して破けない旅人の服などのレアアイテムを持つ地味に凄い人*1
……よくよく考えると、クロコダイン戦後のダイに覇者の剣は出し渋って鋼鉄の剣を渡していたことになるがドラクエの王様らしいっちゃらしいが
伝説系装備のお約束を鑑みるに、もしかしたら何処かに覇者の鎧や覇者の盾も存在していたのかもしれない。
この辺りの対応や上記の通り2回も騙された上に覇者の剣を魔王軍に奪われる失態を演じた事から、人柄は間違いなくいいんだけど、実は暗君なんじゃ…ともにょる読者もいるとか。
まぁ、どう考えても乱世向きの性格とは言えないので時代と噛み合わなかった点もあるだろう。(しかも年齢から考えると、魔王ハドラーの時代も在位だった可能性が高い……20年足らずで2度も魔王軍侵攻を経験していることになる……)
そんな一方でクロコダイン戦では最後まで逃げずに兵士達を鼓舞したり、新アニメでは味方入り後のクロコダインに対して過去の行いを水に流すなど王としての器の大きさもちゃんと描写されていたりする。

  • 武術大会の決勝進出者
8人の内2人はマァムとその師(ゴ-ストくん)。
戦士(ラーバ)、レスラー(ゴメス)、魔法使い(フォブスター)、騎士(バロリア)、狩人(ヒルト)、鞭使い(スタングル)の6人で、皆やたらとキャラが濃い。
大会の時だけでなく、以降の魔王軍との戦いにも参加する。特にフォブスターはロモス北西の黒の核晶を凍らすといった大活躍を果たす。
あと予選で対戦した縁からか、ゴメスはチウと仲良くなる。

◆ネイル村

ロモス王国の近くにある田舎の村で、マアムの故郷。
長閑で住民は気の良い人々だが、建物は尽く木製で作中の集落の中でも田舎。
デルムリン島からロモスの城に向かう途中、付近の森で迷っていたダイ達が最初に行った村である。
  • ネイルの村の長老(名前は不明)
わしもあのダイ君のがんばりを見とったらまだまだやらにゃあという気になってきたわい。

CV:小形満(2020年版)
村一番の魔法の使い手。マアムの魔弾銃の中身の呪文の多くは恐らくこの長老が吹き込んだもの。ダイに懇願され呪文を教えたりもした。
マァム、行っておあげなさい…。ダイ君たちの手助けをしてあげたいのでしょう?

私の娘だもの…しょうがないわよね。

CV:上村典子(1991年版)/折笠愛(2020年版)
マァムの母親で、優しく包容力に溢れる女性。もともとネイル村の僧侶で、勇者アバンのパーティに加わり、世界平和に導いた。戦いが終わってから第一線からは引退して、故郷のネイル村で静かに暮らす。同じパーティの一員だった夫のロカ亡きあとは、女手一つでマァムを今日まで育て上げた。
『勇者アバンと獄炎の魔王』では若かりし頃の活躍が描かれる。
項目参照。


◆パプニカ王国

ロモスの大陸から東のホルキア大陸にある、旧魔王軍の拠点・地底魔城跡にほど近い国。
パプニカ王家が代々神に仕える巫の家系だからか、優秀な賢者を多数抱え、彼らが国防と為政を担う。
また、その神事に関係するのか、この国で精製する金属や織物技術は評価が高い。
王家の家宝とは言えナイフですら鉄製武器を軽く凌駕する切れ味を発揮し、丹念の織られた魔法衣ともなれば並大抵の魔法や攻撃では傷すらつかない。並大抵の刀剣や鎧とは比較にならない性能で、他国でも高値で取引される。
序盤にヒュンケル率いる不死騎団に滅ぼされ、王は死亡。
逃げ延びた王女レオナが次の指導者となり、フレイザードが倒された後に復興を果たす。

  • パプニカ国王(名前は不明)
メインヒロインであるレオナ姫の実の父親。
重い病気だったらしく、近くレオナに王位を継がせる予定だったが、ヒュンケル率いる不死騎団の侵略による混乱の中行方不明になり、恐らくは死亡したと考えられている。
臣下であるテムジンに国王としての実権を奪われたり、重臣たちの讒言を信じてマトリフを追放するなど余り名君とは言えない人物だった模様。
とはいえ別に暴政を敷いていた訳でもないらしく、娘のレオナや国民からはそれなりに慕われていたことから、良くも悪くも平凡な人物だったのだろう。
後に『勇者アバンと獄炎の魔王』で初めてその姿が明かされた。レオナ似の美男子といった感じの風貌。
キラーマシンを討伐してくれたアバンたちへの謝礼として、ウロド荒野をハドラーとの決戦の場として貸し与えた。
ちなみにアバンが他国の王族と謁見したのは彼が初めてだったりする。

  • テムジン
CV:増岡弘(1991年版)/中博史(2020年版)
パプニカ王国の家臣で国王が病に倒れたことで王国の実権を掌握。
バロンと共にレオナ暗殺を企てパプニカを手中に収めようとした。
事件の鎮圧後はパプニカ王国の兵士により捕縛され、それ以降は登場していない。
本編でパプニカは一度壊滅した事を考えると、レオナ暗殺が上手くいこうがいくまいが彼に明日はなかったであろう。合掌。
『勇者アバンと獄炎の魔王』でも登場し、機能停止したキラーマシーンの研究をしたり、戦後アバンやマトリフを訝しがる発言をする等、今後のフラグを建てまくっている。

  • バロン
CV:塩屋翼(1991年版)/柿原徹也(2020年版)
パプニカ王国に仕えている賢者。「パプニカの三賢者」との関係は不明。
テムジンと手を組みレオナを暗殺しようとした。
魔力で「キラーマシーン」を操りダイを追い詰めたが、「竜の騎士」に覚醒したダイに敗れた。
事件の鎮圧後はパプニカ王国の兵士により捕縛され、それ以降は登場していない。
本編でパプニカは(ry

  • バダック
このワシはパプニカにこの人ありとうたわれた剛剣の使い手じゃぞうっ!!

勝利の立役者に怪物も人間もあるかい!!姫の恩人に乾杯!!

CV:田原アルノ(1991年版)/多田野曜平(2020年版)
パプニカ王家に長年仕える、レオナのお付きでもあった老兵。58歳。
「パプニカ一の剣豪」「パプニカの発明王」を自称。
手先が器用で、武具の修繕の他に爆弾作製なんてこともできる。宝玉のみになった真空の斧の刀身を新調してみせるなど実際腕はあるはずなのだが、ズタズタヌンチャクなんて呪われた装備も生み出すという困ったさんでもある。
また戦いと聞けば前線に出たがるタイプだが、歳のせいもあってかあまり強くない(でも出しゃばる)。今でもさまようよろいの頭を叩き割る腕前はあるので、若い頃は本当に強かったのだろう。
最大の長所はその気さくな人柄。クロコダインが初めて仲間として戦う場面にも居合わせ、その時には彼の必殺技を“獣王会心撃”に改名させている。
その縁からか2人は親しくなり、時に年季の入った味のある会話を見せてくれる。
なお、原作および旧アニメ版ではピンク色の鎧を着ていたが、マァムとの色被りを避けるためか新アニメ版では灰色の鎧に変更されている。
『勇者アバンと獄炎の魔王』では若かりし頃の姿で登場。見た目がどことなくパパスっぽかったりする。
性格も相変わらず。

《三賢者》

パプニカの象徴である太陽・海・風のシンボルをそれぞれ与えられた三人の賢者。
三人ともDQⅢの賢者に似た服装だが、各人で微妙に得意呪文が違う。
序盤ではレオナと共にパプニカから退避、バルジ島に建つ塔に潜伏していた。
賢者のくせに信じられないほど役に立たない。人間としてみればかなり魔法が使える部類なのは間違いないので、メタ的に言えば噛ませ。

  • アポロ
…き…貴様… お…女の顔になんということを…!

CV:緑川光(1991年版)/阪口周平(2020年版)
太陽のシンボル持ちの賢者。彼だけ男性。20歳。
三人の中では最も攻防のバランスに優れ、作中でただ一人フバーハ(熱・冷気を防ぐ呪文)を使ってもいる。まあフレイザードの五指爆炎弾に破られたけど。
最終局面で地上世界が消滅の危機にある頃、バルジ島に投下された柱の黒の核晶を凍らせる活躍を見せた(ニセ勇者のパーティーも参照のこと)。

  • マリン
うふふっ、お目当ての人には逃げられちゃったみたいね。エイミ。

そっそんなことっ!!

CV:江森浩子(1991年版)/安野希世乃(2020年版)
海のシンボル(ry、若干回復・防御呪文のほうが得意。
エイミの姉で、時おり妹をからかうお茶目な性格。20歳。
フレイザードによって顔に酷い火傷を負わされるが、それは事が片付いた後にレオナの回復呪文で完治。
アポロ同様、彼女はパプニカ近郊にあるベルナの森の黒の核晶を凍らせた。
ちなみに、とある場面でポップにスカートをずり下ろされるコミックス版ではジャンプ掲載時よりパンモロが加筆された。稲田先生何やってんすか。アニメ版ではずり下ろされるどころか公衆の面前でスカートを丸ごと脱がされた。それによるパンモロは…読者のご想像にお任せします。*2

  • エイミ
もう喜んで死にに行くような真似はやめて…!! …お願い…!!

…この槍は私に渡させて! この私の手で…愛するあの人に…!!!
…私は…ヒュンケルを愛しています…!!

CV:冬馬由美(1991年版)/石川由依(2020年版)
風(ry攻撃呪文が得意。18歳。パプニカの三賢者の一人でマリンの妹。作中最も早く登場した賢者で、老人とばかり思っていたポップを驚かせた。
許されたとはいえ、パプニカを一度滅ぼした張本人であるヒュンケルに恋慕する賢者。が、「自分が犯した罪の怖さ恐ろしさ辛さを拭う為には戦い続けるしかない」と断られる。
それでも彼と共に生きる事を誓うエイミと、そこにまだ恋愛感情と友愛とを整理しきれないで戸惑うマァム、さらにマァムへの好意を口に出せないポップとポップに惚れてるメルルを含めたややこしいにもほどがある関係は見物。
もっとも、ヒュンケルの身を案じるあまり、バランとの勝負で重傷を負って再起不能とされたのを「もう戦闘に駆り出される事はない」と内心喜んでいる節があったり、鎧の魔槍を隠したりとヤンデレ染みた執着心を見せていたのでまあその…
他人の恋愛模様を見るのが大好きなレオナが、エイミに関してだけは一切茶化せず説教するしかなかったという例外中の例外
エンディングでは、旅をするヒュンケルに隠れて付いていっている。ストーカーとか言わない
アバンの使徒以外でヒュンケルに対して個人的な好意で彼の生を強く望んでいたのはエイミだけであり、そんなエイミにヒュンケルは誰にも語った事がなかった罪の意識に苛まれる自分の本心を語り、ダイ達の足を引っ張るくらいなら自害をと考えた際にはエイミの事が思い浮かんで思い留まったりもしているので、ヒュンケルにとっても特別な存在であるのも事実ではある。
ぶっちゃけヒュンケルは「罪を犯した自分が幸せになってはいけない」と考えてマァムにもエイミにも振り向く気が全くないのが最大の問題

なお、新アニメ版ではヒュンケルの声が梶裕貴氏のため、石川氏をエイミ役にしたのは納得の人選説も。
一方、序盤でマトリフにスカートの中に特に意味もなく手を突っ込まれ、ねっとり撫で回されていたモブ女も彼女。

ちなみにルーラが使えない。彼女がルーラを使えれば終盤のアポロとマリンの活躍はなかったのでよかったのか悪かったのかよくわからない
この事をネタにするものもいるが、本作の固有の設定である「呪文と契約しなければ使えない・そもそも適正がないと契約できない」という設定を考えるとそもそもこの呪文に対する適正が無いというのが正しいので彼女の責任とはいいがたい。
最終決戦段階でもヒュンケルらの後を追いたいと凄いオーラを出してチウをビビらせていたのは微笑ましい。
もしついてきた場合、いきなり安らかに眠っている(だけの)ヒュンケルに遭遇し、ミストバーンにヒュンケルが乗っ取られかけ…とエイミのメンタルがゴリゴリに削られそうなイベント盛りだくさんなので多分来なくて正解だった


◆テラン王国

行き過ぎた自然主義と反武力主義のために衰退し、人口も僅か50人となった湖畔の小国。
小さすぎて魔王軍からも無視されている。
竜の騎士にまつわる伝承が残り、彼らのみ立ち入れる遺跡が湖の底に沈んでいる。
ダイとバランが初めて出会い、また激しい戦闘を行った地域でもある。

  • フォルケン王
おまえの力は必ずや人々を救うものになる。その日を信じて…強く生きるのだ。

CV:牛山茂(2020年版)
病床に伏しがちの老王。80歳。
世界中の伝承に詳しく、ダイ達に助言を授ける。
  • ナバラ
…悪い人…それはわからないよ。もし竜の騎士さまに滅ぼされてしまったとしたら、それはあたしら人間が悪いんだ。それが運命なんだよ…。

CV:江森浩子(1991年版)/塩田朋子(2020年版)
各国を旅するテラン王国の名高い占い師でメルルの祖母。72歳。
水晶球に遠く離れた物や尋ね人を映し出すことが出来る。
毒舌だが、半分世捨て人じみた性格で、何事にも対してもどこか諦めた様子。

祖母のナバラと共に占いで生計を立てている少女。15歳。
ポップに憧れるも、控えめな性格や彼のマァムへ好意があって告白できずにいる。
項目参照。


◆リンガイア王国

屈強な騎士団を擁し城塞王国とまで呼ばれた北方の強国。
……だったのだが、序盤にバラン率いる超竜軍団により一週間で壊滅。
国王は行方不明、生存者も僅か。
それどころか僅かに残った城の残骸さえもが、後に大魔王が本格攻勢をかけた際に消滅してしまった。

  • バウスン将軍
あの強さ恐ろしさは…戦った者にしかわからない!!!

CV:木下浩之(2020年版)
リンガイア軍総司令官。37歳。
リンガイア軍はバラン率いる超竜軍団にわずか一週間で滅ぼされたが自身は何とか生き延びた。
王が行方不明のため実質リンガイア代表として対応し、レオナが各国の力を結集するのに協力する。
妻は故人。苦労した片親での子育ての甲斐も無く、一人息子のノヴァは人の言う事を聞かない性格になってしまった。

リンガイアでは『北の勇者』と呼ばれていた強者。
当初は強さを鼻にかけた勇者だったが、大きく成長した。
項目参照。


◆ベンガーナ王国

貿易が盛んで、物資、資金、国力など全てに優れる大国。
戦艦や戦車、大砲などの先進的な兵器を誇り「世界で一番安全な国」と呼ばれる。
ザボエラがベンガーナ攻略に全く本腰入れずに他にちょっかい出しまくってたせいでナメられた説が濃厚
なお、旧魔王軍の侵攻時代も他国とは協力路線を取っていなかったばかりか、ジャンクが腰抜け騎士と罵倒するような有様で、
それどころか平和になった途端疲弊した他国に攻め込もうとしていた
本編初登場時のクルテマッカⅦ世やアキームでも他国との協力路線を取らないのはともかく自国の腰抜けかつ卑劣な有様を許すとは思えない事から、
まだクルテマッカⅦ世即位前なのではと読者から推測される始末である。

  • クルテマッカⅦ世
あんなに興奮したのは子供の頃はじめて馬に乗れた時以来だったな…!!!

CV:廣田行生(2020年版)
ベンガーナ王。42歳。
他国の人材や勇者達の実力を見下す傲慢な性格で、自国の軍事力があれば魔王軍など敵ではないと信じていた。
しかしレオナの召集で各国の指導者によるサミットが開催されたとき、会場となるパプニカで鬼岩城(二足歩行ver.)の襲撃を受け自国の軍は壊滅。そこで初めて敵の脅威を知る。
そしてそんな鬼岩城を真っ二つにしたダイの勇姿に惚れ込み、それまでの反動もあって積極的な支援を約束してくれる。
魔王軍の全世界に向けた脅迫にも(酒の力を借りているが)眉一つ動かさぬ傑物っぷりを見せている。
賭け事に勝つための持論を持っているあたり、ギャンブラーの素質も持っている様子。

上記の通り、旧魔王軍の侵攻時はベンガーナが身内から腰抜けとすら言われる有様だったのが、本編時のベンガーナはアキームの様な熱意のある武人を登用している事からも
彼が15年の間に軍事力の強化と並行して騎士団の引き締めに尽力したのは間違いないと思われ、そう考えれば初登場時の傲慢な態度も単独で魔王軍を撃退できるほどに自国を成長させることができたという自信からくるものだったのだろう。
やっぱ手を抜きまくってたであろうザボエラも悪い気がする
しかも他国に軍事力を見せつける目的だったと思われるがサミットには赴くなど、静観を決め込んでいた旧魔王軍侵攻時のベンガーナに比べれば遥かに真っ当な対応をしている事からも
旧魔王軍侵攻時のベンガーナの有様をよく思っていないと考えられる。

  • アキーム
勝敗はどうあれ我らは世界の先陣を切って戦う勇気を見せねばならんのだッ!!!

CV:山本兼平(2020年版)
戦車隊隊長。24歳。
やや堅くとっつきにくい風ではあるが、任務には誇りと熱意を持っている。
危険と知りつつも王の命に従って戦車隊を率い、鬼岩城に立ち向かう姿がクロコダインに気に入られ、後に親しくなる。
兜の下はスキンヘッド。それをポップにからかわれた場面では、ごく真面目に返してポップを唖然とさせた。
「自分は以前よりずっと坊主頭であります!」

  • ゴッポル(出身地不明の商人)
お子さんのこづかいじゃ買えまへんでェ…!!ガッハッハッハッ…!!

CV:龍田直樹(1991年版)/水内清光(2020年版)
ベンガーナ百貨店に居合わせた商人で、なぜか関西弁を使う。レオナを相手にしたオークションでドラゴンキラーを手に入れたが、超竜軍団襲撃で逃亡した際に落としていった。
尚、このドラゴンキラーは直後にダイがドラゴンたちを倒すのに使用、後で現れたキルバーンに投げつけた際に溶けてなくなってしまった。

◆ランカークス村

ベンガーナの東方にある田舎の村で、ポップの故郷。
メルルの占いに従い、最強の武器を探すダイ一行はここを訪れる。
ポップにとってはアバンへの弟子入り以来となる恐る恐るの帰郷でもある。

  • ジャンク
今は…感謝しよう。あいつを一人前の男にしてくれた人に…!!

CV:稲田恵司(2020年版)
ポップの父。45歳。
武器屋を経営する、息子とは正反対の腕力型頑固親父。でも髪型はそっくり。が、序盤の時点でポップがダイにライデインを使わせるための指導がスパルタ式だった辺り、案外血は争えないのかも。
昔はベンガーナ王宮お抱えの鍛冶屋だったが、威張り散らしている大臣を殴って*3祖国を飛び出し今の生活に。その経歴がロン・ベルクの共感を得、友人となった。
なお、ポップが冒険の末に辿り着いた境地とも言える『閃光のように』を語った後に啖呵を切る姿は、『獄炎の魔王』では大臣を殴り飛ばしたジャンクが啖呵を切った姿が同じ構図になっており、
実はスティーヌだけでなくジャンクの影響も受けていた事が判明した。他にもヘタレた時の細かい所作が本編のポップと似ており、本当に血は争えないものである。
なお、『勇者アバンと獄炎の魔王』では大臣への不敬に激怒して襲ってきた騎士を自作の鋼鉄の剣の一太刀で倒してしまう*4など妙に戦闘力が高い。
ロン・ベルクといい、ジャンクといいこの世界の鍛冶屋は自分でも剣を使いこなせなきゃいけないのだろうか。ある意味ノヴァは適任と言えるかもしれないが

  • スティーヌ
人間は誰でもいつかは死ぬ…だから…みんな一生懸命生きるのよ

CV:小林さやか(2020年版)
ポップの母。41歳。
大人しい中にも芯がある優しい女性。性格や顔立ちなどポップは彼女に似た感が強い。
夫のジャンクと駆け落ち同然にベンガーナで暮らすようになるも、ジャンクが王宮を去ったのを機に、故郷に戻って夫婦で実家の武器屋を継ぐことを決めた。ちなみに実家に戻る決断をした時点で身重だったとのこと。
息子の家出を招いたアバンを時には恨みもしたが、立派に成長したポップと再会し、夫と共にその認識を感謝へと改めた。
また、ポップが冒険の末に辿り着いた境地とも言える『閃光のように』を彼が幼少の頃、遠巻きに伝えている。

項目参照。


◆カール王国

アバンの故郷にして、世界最強の騎士団を擁した国。
旧魔王軍侵攻時代において魔王ハドラーは、この王国こそが人類の希望であり、フローラ姫の命を摘み取れば一気に情勢が傾くと考える程に存在感を放っていた。
ミストバーン率いる魔影軍団の攻撃は退け続けたが、あっという間にバラン率いる超竜軍団に滅ぼされ、指導者のフローラも行方不明となっていたが……。

  • フローラ
…判っています。死んだのでしょう?彼がもしどこかで生きているなら…
このように故郷をふみにじられて黙っていられるはずはないわ…

絶望しそうになったら、とことんまでジタバタしてやろうと思っているのよ
彼の言う事を…今でも信じているから…!

CV:高橋李依(2020年版)
カール王国の女王。29歳。旧魔王軍時代から病気の父に代わり国を治めていた女性で、アバンとは旧知の仲。
レオナですら尊敬するほどの凛とした風格を持つ。
アバンには幼少の頃に命を救われたこともあり、密かないや周囲公認の好意を抱いていた*5が、彼の死にも気丈な態度は崩さない。
カールを魔王軍に攻め滅ぼされてからは身を隠し続け、終盤に他の指導者らと共に地上の戦力を集めて最終決戦に臨む。その際にかつてアバンから受け取った『アバンのしるし』をレオナに託し、五人目のアバンの使徒に任じた。
戦闘では苛烈な面を見せ、得意武器のを振るう。……さすが女王さま、エロス。
実は生きていたアバンに再会したとき、幽霊でも見たかのように卒倒した。起きて事情を把握した後は、レオナに対し「(ダイを)しっかりつかまえとかないとすぐどこかへ消えてしまう」と、ひっじょーに含蓄に富んだお言葉をかけられた。そして心当たりのありすぎるアバンは青ざめた。
その後、年貢の納め時とアバンが諦めたのか、それとも二人にとって予定通りなのか、しっかりアバンをとっつかまえて結婚した模様。
新アニメ版では、ハドラー相手にはメガンテをする直前のアバンが一瞬フローラを思い浮かべる場面が挿入された。
なお、原作での姫時代の容姿はレオナとそっくり。さすがにそっくり過ぎたためか、『勇者アバンと獄炎の魔王』および新アニメ版では容姿が変わっている。

  • ホルキンス
剣をおさめるとは!臆したかあっ!!

CV:梁田清之(1991年版)/金城大和(2020年版)
カール王国騎士団の現団長*6で、カール王国一の剣の使い手。名前は不明だが弟が一人いる。
超竜軍団によるカール王国侵攻の際に“竜騎将”バランを相手に善戦したものの、紋章閃で心臓を貫かれて倒された。剣だけとはいえバランと互角に闘っていた*7ので、生きていればノヴァ位には活躍してくれたかもしれない。
また、敗死こそしたもののここでバランが紋章閃を使わせたおかげでヒュンケルがバランとダイの関係を察して即座に救援に向かう事を決断し、これがなければダイはバランに連れ去られていたので、後へと繋げる大健闘をしたと言っていいだろう。
『勇者アバンと獄炎の魔王』では、幼少期の姿が見られ、父親のコバルトも登場している。
全くの余談だが、新アニメ版で声を担当した金城氏は三条陸氏が脚本を手掛けた某特撮番組にも出演していた。


◆オーザム王国

吹雪が絶えない極寒の国。
元々氷系モンスターの群生地ではあったが、オーザム騎士団はカール王国騎士団にも劣らぬ強靭さだったという。
しかし、フレイザード率いる氷炎魔団によって人はおろか家畜すら残らないほどに蹂躙され尽して滅ぼされ、厳しい自然環境もあって復興の気配は無い。
最終局面、ここに潜伏していたニセ勇者達がまさかのドラマを生む。


◆アルキード王国/アルゴ岬

かつてベンガーナの最南端に存在していた王国。
今では滅亡しており、跡地である「アルゴ岬」が現存。
ちなみにアルゴ岬の近くには、竜の騎士に代々伝わる休息地「奇跡の泉」がある。

  • ソアラ
父上達が…これ以上ひどいことをするのを…見ていられなかったの…
でも…人間をうらまないで…みんなおくびょうなだけなのよ…
おねがい…ディーノをさがして…二人で…平和に………

CV:山崎和佳奈(1991年版)/茅野愛衣(2020年版)
アルキード王国の王女にして、ダイ(ディーノ)の母親にあたる人物。ヴェルザーとの激闘で傷ついたバランを介抱したことがきっかけで恋に落ちる。
バランは後にあらぬ疑いで国を追放されてしまうが、バランとの子を身籠ったことで駆け落ち同然で彼に付いて行く。
ダイを産んでからもささやかな新婚生活を送っていたが、父であるアルキード国王に強制的に連れ戻されてしまい、処刑されようとしたバランを咄嗟に庇い死亡する。
その最期も父に侮辱されたことで、バランに深い哀しみと人間への失望を与えることとなった。
故人のため回想シーンにしか登場しないが、最終決戦の前夜に夢見の実を食べたダイの夢に現れる。

  • アルキード国王(名前は不明)
お…おろか者めが…。魔物をかばって死ぬとは…恥をさらしおって…!!

CV:家中宏(2020年版)
その名の通りアルキード王国の王にしてソアラの実父。ダイから見れば一応祖父にあたる。
当初は娘が連れてきたバランを歓迎したが、「バランは魔王軍の残党かもしれない」という家臣達の流言により追放する。
だが後にソアラが駆け落ちしてしまったため、軍を派遣し、一家を捕らえる。
赤子のダイを国外追放した後、バランを処刑しようとしたがソアラが割って入ったことで失敗。それが原因で娘が死んでしまったことにも「魔物を庇ったから」という理由で侮辱したため、バランの怒りを買い、祖国と運命を共にした。


◆番外:魔界

  • 冥竜王ヴェルザー
ええい…口惜しや!!竜の騎士め!!精霊どもめ!!
すべからく神々の遺産というのがまた腹立だしいッ!!!

CV:中尾隆聖(2020年版)
大魔王バーンと魔界を二分する竜族の王。かつて雷竜ボリクスと真竜の戦いをした「最後の知恵ある竜」であり、ヴェルザー一族とされる竜族の一派を率いていた。
「あの方は欲深いんだよ。竜(ドラゴン)らしくないんだ。人間みたいだよね…」と部下のキルバーンに評されるように、準備も整わぬまま急いで地上侵攻に着手するも、当時の竜の騎士バランに敗れて魂が抜け出たところを天界の精霊たちに封じられ、辺境の地で魂を石像に封じられてしまった。


◆番外:天界

  • 聖母竜マザードラゴン
竜の騎士が寿命を終えようとした時に降臨し、身に宿した新たな命に竜の紋章を引き継ぎ、次の時代の騎士を生み落とす母なる竜。
バーンの力は神をも上回るとし、覇を唱えるものを征伐する「神々の使い」として作られた竜の騎士のシステムこそが悪の力を増大させたと考え、竜の騎士の歴史を終わらせようとしていた。
しかし、バランがダイならバーンを倒せると説得したことで、自分の生命力をダイに受け渡し姿を消した。
  • 精霊
バランと共に冥竜王ヴェルザーを封印した三人の精霊。外見から女性と思われる。
全くの想像であるが、ソアラと出会ったときバランが一人だった事から、もしかしたら彼女達が先代の竜騎衆だったのかも知れない。


◆さらに番外:神の世界?

  • 人間の神
  • 魔族の神
  • 竜の神

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』にて名前が登場する。
伝承によれば、創造神が天地創造を果たした後に、神々は地上から去り天界に隠れたとされる。
曰く「竜の騎士」は太古の時代に世界の覇権を狙って争い続ける3種族を疎ましく感じた人間の神・魔族の神・竜の神が話し合って生み出された、曰く「真魔剛竜剣」は神が作り上げた、曰く「破邪の洞窟」は人間の神が邪悪なる力に対抗するため魔法のすべてを収めた場所、曰く神々によって作られ所有者の願いを叶える『生きたアイテム』である「神の涙」…など。
竜の騎士の説明時に、一瞬だけシルエット姿が描かれた。
大魔王バーン曰く、地上を跡形もなく消滅させるなどの天地魔界のバランスが崩れる事態になれば、次元に歪みが生じて足を踏み入れることも可能になる、と言う。
基本的に生物が踏み入れる領域には存在しないらしく、作中においては「神は死んだ」と表現され、神が地上に及ぼした力に対して「神の遺産」という言葉を用いる。
しかし、蘇生呪文や僧侶の存在等は人間の神の加護を確かに受けるようで、神々の中には人界に干渉し続ける神も存在する様子。
兎にも角にも不明点が多い存在である。
冥竜王ヴェルザーや大魔王バーンが地上を我がものとしようとしているとき、竜の騎士に任せたきり何をしていたのかも不明。構想されていた続編で明らかにされるはずだったのか?
はたして、神々はバーンの言う通り人間に地上を与え魔族と竜を魔界に押し込める愚行を犯したのか、またハドラーが感謝した通り人間の神はアバンを弟子たちに返す粋なやつなのか、それともバランの言う通りダイは竜の騎士の力の限界を悟った神々が与えてくださった最後の希望なのか。

しかし、全てはただの偶然か…?





…ダイ…見なさいこの項目を…
たとえおまえが望まずとも 人々はログインして こう追記・修正するだろう…
…小さな勇者 アニヲタと…!!


…いいやつじゃなあ おまえさんは…だがな 荒らしと編集はちがう…
ワシの誇るべき友人 ログイン王アニヲタは たとえWiki篭りのままであったとしても
項目を追記・修正する事に生命を賭ける尊敬すべきオタクであったろうと…
ワシは思うよ…!


なぜそこまでして追記・修正しようとするのかしら あの人は…
項目からログアウトした時だけが唯一休める時だなんて
まるでアニヲタに呪われてるみたい…!!


レオナ!少々嫌がられてもしっかり追記・修正しないとダメよ
アニヲタなんて項目編集が片付いたらすぐどこかへログアウトしてしまうんだから!



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ダイの大冒険
  • サブキャラ
  • 脇役
  • 愛すべきバカ達
  • 登場人物
  • 一覧項目
  • 豪華声優陣
  • 勇者アバンと獄炎の魔王
最終更新:2025年04月20日 12:12

*1 三条陸のインタビューでは、人柄が良いので色んな人から献上されたとの事。ごもっともである

*2 ちなみにポップも別にセクハラしようとしたわけではないのであしからず。

*3 その実態は「強国でありながら魔王ハドラーとの戦いに全くと言っていいほど参戦していなかったくせに、いざ平和になったらその武力で他国を侵略しようとする浅ましさ」に失望したからであることが獄炎の魔王にて判明した。

*4 相手が持っていたのもジャンクが鍛えた鋼鉄の剣だが破壊されてしまい、「バカが使って手入れが悪いとなまくら」と吐き捨てられた。

*5 しかもハドラー討伐後に政略結婚的な側面が強いとはいえ、アバンとの縁談が家臣から持ち上がっていた。

*6 ハドラーが魔王として猛威を振るっていた時代はアバンの親友であるロカが騎士団長を務めていた。

*7 ただし新アニメではバランは左手で真魔剛竜剣を使っていたため、余裕を持っていたような描写になっている。一方でホルキンスも超竜軍団のドラゴンを大した負傷もせずに何匹も仕留めてバランの所へ辿り着いており、決して弱いわけではない事も描かれている。