ジョディ・スターリング

登録日:2016/03/29 (火) 17:20:17
更新日:2025/04/24 Thu 20:47:37NEW!
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ジョディ・スターリングとは、漫画名探偵コナン』の登場人物。


CV:一城みゆ希


□概要と人物、趣味嗜好など

作中では最も早く登場した、アメリカ連邦捜査局(通称FBI)の女性捜査官。年齢は28歳。
金髪のショートヘアで、アメリカの映画女優並みのプロポーションを持つ美女。また服部平次曰くチチがデカい
当初は露出の多い服装を好んで着ていたが、正体がはっきりした後はそういった服を着る事は少なくなった。それでもスカートは変わらず短いが……。
普段からかけているメガネは亡き父親の形見で、父親も優秀なFBI捜査官だった。

ジョーク好きで陽気な外国人で、普段は明るい口調でコナンたちにも友好的に接している。だがFBI捜査官として行動する時は冷静な口調となる。
日本語は実は流暢に話せるが、潜入捜査をしていた時期はイントネーションがまちまちのカタコトな、いかにもな日本語(語尾が「~デース」となるような)を使っていた。
そのため、本当の身分が明らかとなった後でつい流暢な日本語を話してしまい、事情を知らない毛利蘭高木渉にその事を指摘され不思議がられるシーンも。
来日当初は本当に日本語が苦手だったらしいが、とある事件を通じて友人となった小学校教師・澁谷夏子に協力を得たおかげで流暢に話せるようになったらしい。

また捜査官ゆえ拳銃の技術に優れており、体術の心得もある。『探偵団VS強盗団』では目隠しをされ手を縛られた状態でありながら、色気で油断を誘い強盗犯を膝蹴り一撃でノシていた(その後はたまたま居合わせた探偵団を守るためにわざと強盗犯に捕まったが)。

愛車は「プジョー・607」。
また日本のアーケードゲームが大好きなゲーマーでもあり、ガンシューティングゲームやレースゲームをプレイした時にはハイスコアを叩き出していた。
初登場時にゲームセンターでコナン達と出会ったのは全くの偶然*1であり、作中描写を見る限りではわざわざ(ガチの)ゲーマーを演じる理由も特に見当たらないため、ゲーム好きは素のようだ。
ただ正体判明後は、ゲームをプレイしたり、あるいはゲームについて何かしら話をしたりするシーンは一切無い。


□その過去

ジョディがFBIに入ったのは、黒の組織に殺された父親の仇を討つため。
優秀な捜査官だった彼女の父は秘密裏に組織の情報を収集していたが、その事が組織にバレて20年前に殺され、家もろとも捜査資料を焼かれてしまう。
この事件の時に偶然家にいたジョディは火が放たれる前に外に出ていた*2おかげで難を逃れ、その事件の犯人がベルモットだと知ったのだ。
その後は証人保護プログラムを受け入れる代わりにFBIに入る事を強く望み、ジェイムズ・ブラックの口添えで入局。父親の遺志を継いで黒の組織を追っている。


□人間関係

江戸川コナンの事をしばしば「クールキッド」と呼び、彼の推理力を高く評価している(普通に「コナン君」と呼ぶ事もある)。ちなみに『Jリーグの用心棒』ではメールアドレスの登録名も"Cool Kid"になっていた。

同僚である赤井とは恋仲だった時期があり、彼のことは「秀(シュウ)」と呼んでいる。
赤井が組織に潜入する際に接触した宮野明美と交際し始めたため、彼に「二人の女を同時に愛せるほど器用じゃない」からと別れを告げられるも、今でも好意を寄せ続けている様子。
赤井が潜入捜査を終えた後も同僚として接していたが、彼が来葉峠で組織に殺されたと知った時は目に涙を浮かべ泣き崩れた。
後に赤井が生きていると判明した時は笑顔で彼の帰還を喜び*3、以降は沖矢昴として工藤邸で暮らす赤井と目立たないように接触しつつ、彼のサポートを行うようになった。
そこが工藤新一の家だと知ってはいるもののコナンの正体までは教えられていないため、新一の母である工藤有希子がコナンを新一と呼びそうになり慌てて「新コナン君」と二度も訂正したことに疑問を覚えていた。

その他、上司であるジェイムズのことはファーストネームで呼ぶが、キャメルのことは何故か一貫してファミリーネームで呼んでいる。彼が自分より一つ年下だからか?


□主な活躍

初登場は27巻『バトルゲームの罠』から。しかし、存在自体は26巻の『命がけの復活』の中で仄めかされていた。

登場当初は潜入捜査のために帝丹高校に英語教師として赴任。「ジョディ・サンテミリオン」という偽名を使い、一風変わった明るい外国人女性としてコナンたちの前に現れた。
彼女の受け持った英語の授業は、当初は鈴木園子から「真面目すぎてつまんない」と低く評価されていたが、この事件以降はクダけた英語なども授業の合間に教えるようになり、男女問わず人気が上がったようだ。
登場早々巻き込まれた事件ではテトロドトキシンの知識を澱みなくスラスラと披露したり、警察に助言するコナンの様子を注意深く見つめたりするなど怪しい行動が多かった。
また、事件解決後に誰かと電話をしている場面では、とある人物の標的名を訊かれ「容姿を変えて堂々と学校に通ってるみたい……」「『Rotten apple(ラットゥン・アップル)」…「腐ったリンゴ」にでもしておきましょうか…」と怪しげな会話をしていた。
この時の会話の内容から「標的=コナン」「ジョディ=組織の一員」と考える読者&視聴者が多くなり、中には「ジョディ=ベルモット」と考える者までいた。

しかし、実際のジョディの立場は前述のとおり全く逆で、前述の会話の内容は新出に変装したベルモットを指していたのだ。*4ついに42巻『黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー』でジョディがFBI捜査官だったと判明した時は、彼女を疑っていた多くの読者&視聴者が驚愕した。
この事件ではベルモットを埠頭へおびき出し彼女を拘束しようとしたが、計画を知り先手を打っていたベルモットに逆転され反対に窮地に立たされてしまう。
しかしコナンや赤井の介入で状況は一変し、ベルモット逮捕まではいかなかったものの無事に危機を脱した。
このとき、生かしたまま捕縛する必要があるためとはいえ、家族を殺めた許しがたい仇のベルモットが相手であろうとも、赤井がショットガンを放ち重傷を負わせた時には「殺しちゃダメよ!」と制止するなど個人的な憎悪に囚われずに任務を全うしようとする一面を見せた。
とはいえ新出智明がベルモットのことを「本当は優しくて良い人だったのではないか」と評した時には激怒して会話を打ち切っていたが、ジョディの境遇を考えると致し方ないと言えよう。

事件の後はコナンたちに自身の身分を明かし、以降はコナンのよき協力者となる。
コナンや彼の協力者以外には、「捜査でミスを犯した事で長期休暇を取らされ、傷心旅行のために日本を訪れたFBI捜査官」ということで通しており、蘭や園子以外の帝丹高校関係者には「教職を離れて帰国した」と認知されている。
ちなみに身分が明かされた後もコナンからは「ジョディ先生と呼ばれ続けている。

『赤と黒のクラッシュ』終盤の芸能プロダクション社長殺害事件では日本警察より先に事件の真相を見抜くなどの活躍を見せた……が、正体が判明した後はパートナーである赤井が優秀すぎるからか遅れを取りがちになり、また彼が死を遂げた(ように見せていただけだが)あとは、心に残る赤井への思いから思わず感情的になる場面も多くなった
『探偵団vs強盗団』の事件では、赤井に変装したバーボンと接触した時は思わず冷静さを欠いて取り乱したりしたし、『ジョディの追憶とお花見の罠』では知らないうちに財布を掏り盗られていた……なんて事もあったりと、噛ませ犬と呼ばれてしまうような不憫なポジションになりつつある。
それでもコナンには頼りになる捜査官として信頼されており、彼が掴んだ組織の情報を教えてもらったり、反対にコナンに教えておく必要があると思った情報は彼に提供したりするようにしているなど、概ね友好的な協力関係にあるといえる。


□『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』において

ニューヨークで車を運転するベルモットを追いかけていたが、彼女のドライブテクニックには勝てず取り逃がしてしまう。
また、この際に同乗していた赤井からベルモットが日本に行くとの情報を聞いていたので、二人でその後を追い来日したものと見られる。


□劇場版において

『コナン』の劇場版初登場*5
米軍特殊部隊が絡んでいると見られる連続狙撃事件について警視庁が行う捜査に協力し、主に佐藤美和子と組んで関係者らの事情聴取に当たる。
また、生前の赤井のとある言葉を折にふれ回想している場面も。

NOCリストについての情報をコナンとやり取りする。
エンディングでは、埠頭の倉庫に監禁されていた水無怜奈を救出していた。

国際的スポーツ大会のスポンサー重役連続拉致事件の捜査に携わる。
FBIのスタンスとコナンの信念とがぶつかり合ったとき、及び終盤でのとある人物との証人保護プログラムをめぐるやり取りは必見。

アバンでは音声のみ登場。ドイツのフランクフルトにいるユーロポールの知人・ニーナから「センターに侵入した何者かに追われている」という電話を受けるも、通話中に彼女は追っ手に射殺され、スマホも破壊されてしまった。
中盤ではドイツに赴き、組織に狙われているEU議員の保護のためキャメルとともに現場へ急行。しかし、組織のスナイパーであるコルンの妨害に遭い……。
エンディングではニーナの墓参りをしていた。


□余談

  • 名前の由来は女優の「ジョディ・フォスター」と、彼女が『羊たちの沈黙』で演じた役「クラリス・スターリング」から。また、偽名のサンテミリオンはフランスのワイン産地・サン=テミリオンから。ベルモットはワインの一種であるため、この名前もミスディレクションの一つと思われる。

  • 担当声優の一城氏は、本作の前にも『YAWARA!』という別の作品においてジョディという名前の外国人女性キャラの役を演じていた。
    ただしこのキャラはカナダ人だし、ファミリーネームは「ロックウェル」という。
    残念ながら2023年10月24日に亡くなられた。



追記・修正は、初見でジョディを組織の一員と疑わなかった人にお願いします。

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最終更新:2025年04月24日 20:47

*1 外国人の日本での就職は色々と難しいので、ゲームセンターにいるタイミングで知り合いとあまり出くわさずに済むよう潜入中の勤務先から遠く離れた店で遊んでいたらしい

*2 オレンジジュースを買いに行くためだったようだが、現地では(州にもよるものの)当時のジョディぐらいの低年齢の児童を、時間帯にかかわらず保護者の監督なく一人で行動させると児童虐待と見做される可能性がある。

*3 彼が生存していたこと自体は帰還直前に推理して見抜いていたが。

*4 学校に通ってる=校医として帝丹高校に勤めている(通勤している)

*5 既に『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』で劇場版自体への登場は果たしている。