登録日:2016/06/27 (月) 17:38:48
更新日:2025/03/08 Sat 20:21:39
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□概要
主人公である
工藤新一(=
江戸川コナン)の母親で、元女優。年齢は37歳。旧姓は「藤峰」。
茶色のロングヘアを持つ美女。カールがかった大きな巻髪がトレードマーク。
現在は、時折帰国はするものの、夫の
工藤優作と共に
アメリカ合衆国ロサンゼルスに在住しており、自宅の留守は息子に任せている。
容姿のモデルは、『
ルパン三世』の登場人物「
峰不二子」で、名前の由来はパート1の不二子を演じた声優「二階堂有希子」氏から。また旧姓の「藤峰」は、「
峰不二子」のもじりである。
作者曰く、有希子は「
いい峰不二子」で、「
悪い時の峰不二子」は
ベルモットであるらしい。
(ちなみに有希子役の島本女史は、映画『
ルパン三世 カリオストロの城』の
メインヒロインであるクラリスを演じていた。)
夫の優作は『ルパン三世』の山田康雄のイメージで作られたため、夫婦で同作繋がり
というわけ。
□来歴
小学生の頃は
群馬県豊白町で育ち、高校は
東京都内の帝丹高校へ進学。
在学中は
「帝丹高校のプリンセス」の異名で呼ばれ、愛くるしい顔立ちと天才的な演技力が認められ、在学中に女優デビューを果たす。
ちなみに同じ高校の出身である
毛利小五郎、
妃英理は同級生で、彼女とは
ミスコンで火花を散らした仲でもあった。10年のブランクがあったものの今でも英理とは親友同士。
久々に会ったときは微妙に張り合ってもいたが、それも仲の良い証で、英理と小五郎の娘である
蘭の事も幼少の頃から可愛がっている。
女優としての人気に火が点いたのは、
坂本龍馬の姉の乙女役を演じた時。
この時に
「乙女役にしては可愛すぎる」と評判になった事で世間の注目を集め、
19歳の時に日本中の賞という賞を総なめにするという快挙を成し遂げる。
他に出演していたドラマで名前があがっているのは、『あぶない婦警物語』。
しかし、優作との結婚を期に、弱冠20歳の若さで惜しまれつつ結婚引退を発表。
とはいえ現在でも伝説の女優としてその名が知れ渡っており、引退から10年以上経った今でもその天才的な演技力は健在である。
女優としてのプライドも健在な様で、かつて新一が学芸会の主役に選ばれた際は
「この大女優藤峰有希子に恥をかかせる気!?」と当時小学三年生の新一にガチの演技指導をしたことも。
コナンとしての少年の演技や麻酔銃を使った相手になり切って推理を披露できるのもこのためだろう。
なので作中でも何かにつけて
「まだまだ女優としてやっていける」と豪語し、お忍びで帰国した時には人目を気にして簡単な
変装をする事もある。
□現在
アメリカでは、『闇の男爵』の作者である優作の妻として名が知られており、またこのことから「闇の男爵夫人」の愛称で親しまれている。
きっかけは、テレビの特捜番組のゲストとして出演した時に推理を披露したこと。
その推理を元に難事件が解決した後は女探偵として一躍全米の人気者となったのだ(尤も新一曰く、その推理は「優作が新聞の事件記事を見ながら呟いていた独り言推理の受け売り」に過ぎないらしい)。
一応推理力はある程度は持っているが、流石に優作や新一(コナン)には劣るため、彼らに助言を求める事が多い。
事件の解決編で他に探偵役がいない場合には、有希子がコナンの推理を代わりに披露する事がある。
『赤と黒のクラッシュ』シリーズ以降はたまの週末に
米花町の自宅に帰っていたらしく、同シリーズにて表向きには死亡した事にして自宅に匿い、
沖矢昴としてコナンからそこの留守を任されているFBI捜査官・
赤井秀一と暮らしながら灰原の事を陰ながら見守っていた。
この事実が明かされたのは『密室にいるコナン/謎解きするバーボン』の時で、その時にコナンの口から
「昴さんは味方だから」との言葉が出た事で、沖矢(赤井)はコナンの協力者である事が判明した。また、夫婦共々沖矢の正体が赤井であることは知っている。
□人物
一人称は「私」。
二人称は、夫のことは呼び捨て、息子のことは「新ちゃん」。
旧知の相手のことは名前の呼び捨て(更にそうした相手の名前に「ちゃん」付けをすることも)。その他の大抵の相手には「あなた」や名前に「さん」付け。
情熱家かつ女優ゆえか
目立ちたがり屋で、好奇心旺盛。おまけに優作と同様にかなりのイタズラ好き。
灰原哀は有希子と初めて会った時に、コナンの「推理力」は優作譲りで、
「演技力」と「目立ちたがり屋で危なっかしい性格」は有希子譲りだと分析していた。
事実作中では、
- 『上野発北斗星3号』では、無謀な行動に出た結果、優作の助けが無ければ本当に死んでいた
- 『工藤新一NYの事件』では、目的のためならば手段を択ばない
- 『似た者プリンセス』では、わざわざライトアップで派手な登場をする
と言った言動を取っている。
また若さに自信を持っており、
「おばさん」と呼ばれる事を非常に嫌う。
『工藤新一少年の冒険』では、たとえ相手が
幼い子供であっても
青筋を立てながらしっかりと注意し、呼んだのがコナン(新一)の場合は周りに気づかれないように背中をつねって
「お姉さん」だと訂正させている。
もしも孫が生まれたら「おばあちゃん」になるので尚更嫌がりそうだが、可愛い孫にだけはそう呼ばれてもいいのか、それともやっぱり許さないのかは気になるところ。
□親族ならびに交友関係について
優作との夫婦仲は良好で、時折夫婦喧嘩をして新一のところに家出(?)して来るが、その度に夫が迎えに来て夫婦仲良く帰っていく。
『追いつめられた名探偵! 連続2大殺人事件』では、偶然か意図的か、たまたま帰ってきたことで息子の窮地を救ったことも。
だが、
喧嘩して家出してくる度に母親の腹いせに付き合わされ、そのくせなんだかんだでまたラブラブになる両親を見る羽目になる新一(コナン)としてはたまったものではないだろう。
その心境の現れか、幼少期からの慣れか、有希子からたまにかかってくる優作への愚痴の電話に対する新一(コナン)の応対は非常にめんどくさそうである。
親子仲も良い……というか、20歳で産んだこともあってか、新一とは友達関係のような親子関係を構築している。
息子のことを
「新ちゃん」と呼び、スキンシップをしたりからかったり、そのそっけない態度(新一も年齢からいって思春期というか反抗期なのでさもありなんだが)や意地悪な反応に拗ねてみせたりと、どちらが年上か時に分からなくなるようなやり取りをしている。
一方で、新一(コナン)に対し「
女とはどんなものなのか?」という普通の親では教えないような事を色々と教え込んでおり、その知識が事件解決の手がかりとなった事もあった。
一応
黒の組織に立ち向かう新一(コナン)を心配しているが、コナンとなった新一を見て
「一緒にいると私まで若返ったみたい」とその状況を楽しんでいるかのような節もある。
新一の恋愛関係についても興味津々で、彼と蘭の喧嘩を「痴話喧嘩」と揶揄ったり、蘭について「将来の子供になるかも」と期待したりする様子が見られる。
黒羽盗一の元に弟子入りした事がきっかけで、同じく彼に弟子入りしていたアメリカの大女優であるシャロン・ヴィンヤードと知り合い、親友となる。
シャロンは世間的には死亡した事になっているが、実はその
死は巧妙に擬装されたもので、彼女、もとい組織の幹部ベルモットは娘のクリスとして活動を続けていた。
その推理をコナンから聞かされると、
「アメリカの大女優が相手なら私をキャスティングしなさい」と彼に直訴して組織と対決する事を決意。
『漆黒の特急』でコナンが考えた灰原の窮地を救う作戦にも協力し、ベルツリー急行に乗り込んでいたベルモットと対峙した。
□特技
女優時代には役作りのためにマジシャンの黒羽盗一に弟子入りし、彼から変装術を学ぶ。
盗一から学んだ変装術は今では有希子の特技となっていて、作中でもその技術を生かし、自身もコナンも全く別の人物に変装し(させて)いる。
しかしその技術は、同じく盗一から変装技術を習ったベルモットほど高くはなく、『江戸川コナン誘拐事件』での初登場時には、コナンに「
あれは変装じゃなくて仮装だな」と酷評されていた。
ただ、誰かに似せるのは得意ではないが、全く新しい誰か(江戸川文代や
沖矢昴など)の顔を作るのには十分な技量。
ただしそういう変装にも6時間も掛かるなど、他の黒羽式変装術の使い手に差を付けられている。
身内の変装は得意らしいが、『緋色の序章~緋色の真相』でコナンを灰原に変装させた時は、コナンにも出来が良かったと例外的に評されていた。
(顔の半分以上をマスクで覆っていたからカツラと目元だけで十分誤魔化せたのだろうが)
変装以外にもピアノの演奏や
自動車の運転、料理も得意。
だが自動車の運転はかなり荒っぽく、
スピード違反も平気で犯すようになるという困ったところがある。
前述の坂本乙女の役を演じた際には土佐弁をマスターしており、他にも熊本弁、東北弁、名古屋弁など各地の方言も淀みなく話す事が出来る。ちなみに乙女役を演じた事が縁で、
坂本龍馬のファンになった。
劇中で手料理を振舞うシーンは無いが、今まで全く料理をして来なかった
ある人物に教えることができるほどには得意なようだ。
□余談
蘭、
少年探偵団、英理、
FBIのメンバーなどにはコナンの事を
「遠い親戚の子供」として紹介しており、
阿笠博士の話と辻褄を合わせるために
「阿笠とも遠い親戚である」という設定で通している。
しかし、故郷で再会した友人にコナンの事を「
息子2号」と紹介していたために、その際の事件に駆け付けた
山村ミサオにもそう伝わっており、『容疑者・毛利小五郎』で彼がコナンと再会した時に
「コナンは有希子の息子」だと蘭と英理に話そうとしていた事がある(寸前でコナンが割って入り、誤魔化したため何とかその場は凌げたが)。
主人公の母親(しかも存命)という立場にもかかわらず長らく劇場版に登場した事が無かったが、連載開始30年目となる2024年に公開された第27作『
100万ドルの五稜星』でついに初登場を果たす。
優作が明かした衝撃の事実に驚いたり、彼が「マカデミー賞のお祝いにとある人物から贈られた」という貴重な代物を
孫の手代わりにしていると話し、夫を苦笑いさせたりしていた。
ただし、本作より前に『
ベイカー街の亡霊』では、ホームズの世界観を元にした
ゲームの登場キャラクターとして、有希子を容姿のモデルにして作られたアイリーン・アドラーが登場している。声優も同じく島本氏が担当。
追記・修正は、天才的な演技力を持ってお願いします。
- 子供の頃は気にならなかったけど、今思うと英理共々20歳で子供産むってすごいことやってるよな -- 名無しさん (2016-06-27 17:48:53)
- 「乙女役にしては可愛すぎる」って、今でいう「可愛すぎる○○」みたいな感じ? -- 名無しさん (2016-06-27 18:00:11)
- ↑2 20歳で子持ちってざらにいるような… -- 名無しさん (2016-06-27 18:01:42)
- モチーフは不二子だけど中の人はクラリス -- 名無しさん (2016-06-27 18:19:02)
- ↑2今の時代だと減ってはいる。まあこの人は芸能人だから一般人と比べ難いが -- 名無しさん (2016-06-27 20:05:10)
- 遠い親戚の息子と説明するときは「祖父の兄の娘のイトコの叔父の孫」とのこと。…これ遠まわしに自分の息子になるんじゃね? -- 名無しさん (2016-06-27 20:12:31)
- 19で賞をとり、20で引退、結婚、出産となると世間が黙ってないはずだが、どうしたんだろうか -- 名無しさん (2016-06-27 21:54:20)
- ↑女優であってアイドルじゃないしそのまま引退じゃ、世間がどう言おうが何の意味もないでしょ。 -- 名無しさん (2016-06-28 04:02:13)
- その有希子に憧れて、電撃結婚しちゃった女優(元アイドル)が居るんですが…。 こっちの方が大変そうだ。 -- 名無しさん (2016-06-28 04:31:02)
- ↑3↑2世間以上に事務所がよく許してくれたなと。アイドルほどじゃなくても二十歳の超人気女優ならイメージのために結婚に口出しされるのはおかしくないし引退となったらギャラとか超大口仕事取り付けて留まらせるはず -- 名無しさん (2016-06-28 08:08:48)
- 明智文代とかいう即バレそうな偽名使う当たり目立ちたがり屋 -- 名無しさん (2016-06-29 22:53:35)
- 有希子ママ時々帰ってきてるらしいけど、優作パパよく許してるな~、家に沖矢さんいるのに。互いにそういう気持ちは皆無というのはわかってるけども。 -- 名無しさん (2016-10-21 18:47:26)
- ↑エライことになった息子もいるし、妻としてもその辺は信頼してるでしょ。寧ろその辺不審に思ってるのはジョディだったりする。 -- 名無しさん (2017-01-22 09:02:32)
- ペーパーバック版だかで変装術はある世界的なマジシャンに教わったとあったが…あれか、黒羽盗一か。私の出会った7人のナイトだかで上げてたし… -- 名無しさん (2017-04-20 01:46:14)
- 子供は母親似を好きになるらしいけど……コナンの熟女好きはこの人の影響か? -- 名無しさん (2017-06-25 12:38:32)
- ↑熟女好き……? -- 名無しさん (2017-06-25 13:11:23)
- ↑ どうやら彼の世界の『名探偵コナン』は我々の良く知る作品とは違うものらしい -- 名無しさん (2017-06-25 14:00:55)
- 優作との馴れ初めってもう描かれたっけ? -- 名無しさん (2019-05-10 21:25:16)
- ↑描かれてはなかったと思うけど、設定上は優作原作の小説のドラマ版のヒロインを演じたのがきっかけだったかと -- 名無しさん (2019-05-10 21:56:08)
- ↑3服部母や博士の幼馴染相手に「うわスッゲー美人//」って顔赤らめてるマセガキだろコナンは -- 名無しさん (2020-08-03 21:23:28)
- ↑博士の幼馴染相手には少年探偵団の男連中は皆見惚れてたから、コナン君がというよりコナン世界の男は皆熟女好きなのかもしれない。青山先生の性癖が反映されているのだろうか… -- 名無しさん (2021-06-16 09:45:32)
- ↑逆に金田一一は普段はスケベで美女にデレデレするけど作中によく出てくる美熟女には対して反応してないな -- 名無しさん (2022-07-13 13:14:37)
- ↑茅さんェ… -- 名無しさん (2022-07-13 13:37:22)
- 最近は優作共々工藤亭にいるイメージがある。工藤亭もFBIの人がたひたび作戦会議に使用してる感じ(沖矢さんいるし) -- 名無しさん (2023-04-20 18:31:44)
- 「追いつめられた名探偵」の時点で有希子と英理を再会させたらお互いの旦那の愚痴を言い合うシーンが見れるのになんでそこで再会させなかったのかなと思った -- 名無しさん (2023-06-25 21:40:30)
- 有希子は「似た者プリンセス」の前に2回も小五郎と会ってるのに2回とも再会したというリアクションが無いんだよな -- 名無しさん (2023-08-20 10:09:55)
- 喜んだ時の周りに出る謎のポワポワ表現がなんか好き -- 名無しさん (2024-01-18 13:28:31)
- ↑2変装してるからコナンの母さんとして接してたんだろう。心の中では懐かしがってたでいいと思う -- 名無しさん (2024-01-26 20:25:00)
- 満を持しての劇場版デビュー -- 名無しさん (2024-04-12 02:56:58)
- ↑11REXのマネージャーにも見とれてるし歩美ちゃんと灰原に肩もたれてたときも普通に赤らめてるし熟女に限らんぞコナンの好みは -- 名無しさん (2024-04-12 19:08:32)
- 行動派なのか優作より事件に関わる頻度が高い。(締めは旦那が担当するけど) -- 名無しさん (2024-04-12 19:24:31)
- 「江戸川コナン誘拐事件」の終盤で有希子が変装を解いた時に我が子に気づかれないなんてまだまだ女優としてやっていけると言ってたけどどういうわけかその「我が子」より付き合いの長い小五郎に気づかれなかった事については触れられてないんだよな -- 名無しさん (2024-04-19 23:15:31)
- 親勢のなかではメアリーさんと同じくらい好き。 -- 名無しさん (2024-04-20 18:58:02)
- ↑2年月は長くてもただの友人(無二の大親友なら別だけど)と実の息子とでは触れる優先度がやっぱり違うかと🥺 -- 名無しさん (2024-05-11 14:54:44)
- ↑そうなってくると有希子にとって無二の大親友ともいえる英理が毛利家から出て行ってなかったらこの話はどういう展開になったんだろうか? -- 名無しさん (2024-05-31 21:27:47)
- 北斗星の事件でも有希子の変装はコナンにあっさりバレたのに小五郎には最後までバレなかったんだよな。それなのにそれに触れなかったのは付き合いの長い人間だったらすぐ分かる変装に気付く様子がなかった小五郎の鈍感さに呆れて物が言えなかったというのが理由だったりして -- 名無しさん (2024-08-15 08:52:46)
最終更新:2025年03月08日 20:21