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名探偵コナン 異次元の狙撃手

登録日:2014/10/19 Sun 19:05:01
更新日:2026/05/27 Wed 10:25:17
所要時間:約 16 分で読めます





夜空を貫く正義の弾丸!

その眼に映る禁断の謎(パンドラ・ミステリー)!!


監督:静野孔文
脚本:古内一成
音楽:大野克夫
主題歌:柴咲コウ『ラブサーチライト』

『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』とは、『名探偵コナン』の劇場版シリーズ第18作目である。
2014年4月19日公開で上映時間は110分。最終興行収入は40億9000万円。前作『絶海の探偵』の記録を大きく上回る大ヒット作となった。


【概要】

シリーズ初の原作と連動したストーリーになっており、原作のキーパーソンである赤井秀一、沖矢昴、世良真純が初登場する。
舞台は日本だが、ゲストキャラのほとんどがアメリカ軍関係者ということでその分英語のセリフが多いのも特徴*1
その他、映画の前日談となるアニメオリジナルエピソード『暗号付きの招待状』がテレビ放送された。

また、本作からキャラクターものとしての側面が強くなってもいて、本作から毎回原作の主要キャラの誰かが大きくフィーチャーされるようになる流れが始まったといえる。

以下、ネタバレにご注意ください。


【ストーリー】

夏休みのある日、鈴木財閥が建設したベルツリータワーのオープニングセレモニーに参加し、絶景を楽しんでいたコナン達。
だが、その目の前で突如射殺事件が発生。偶然にも居合わせた世良真純FBI捜査官と共に犯人を追跡するコナンだったが、もう少しというところで海へと飛び込まれ逃がしてしまう。
夕方警視庁で開かれた捜査会議で、容疑者及び今後の標的として浮上したのは、アメリカ合衆国海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員だったティモシー・ハンターという男と、彼と何らかの繋がりを持つ人物達だった。

そしてハンターの行方も掴めぬまま再び狙撃事件が発生。次なる標的の一人と予想されていた森山仁が犠牲となってしまい、その後も同様の手口で事件が続発。
超遠距離からの射殺、という日本では前代未聞の事件を起こす正体不明の凄腕スナイパーに怯え、次第に混乱深まっていく東都
また、犯人はいずれの事件でも現場に空薬莢とサイコロを一つずつ残していたことも判る。コナン達はサイコロの意味をカウントダウンだと解釈するが……。

コナン達が必死で捜査を進める一方、謎多き青年・沖矢昴も密かに動き始める。
コナンやFBIを嘲笑うかのように犯行を重ねていく犯人「スナイパー」の正体とは?
そして、現場に残されたサイコロは何を意味するのか……?


【事件関係者】

  • ティモシー・ハンター
CV:中井和哉
今回の連続狙撃事件で、最も犯人だと疑いの強い人物。
かつては「ネイビー・シールズ」という軍隊に所属していた狙撃兵で、中東での戦績を讃えられ「シルバースター」という勲章を授与されるほどの実績を持つ兵士だった。
だが、後に「武器を持たない民間人を射殺した」という交戦規定違反の疑いを掛けられ、件の勲章を剥奪されたばかりか、破産や家族の死などの不幸が続いてしまう。
事件の犯人だと目されていたが、森山が狙撃された後、明け方未明に、墨田区内にある廃ビルのアジトを何者かによって狙撃され、第四の被害者として殺害されてしまう。
彼が殺されたことで、無差別殺人という情報がテレビのニュースやネットなどで相次いで飛び交い、都心がパニックになった。

  • ケビン・ヨシノ
CV:福士蒼汰(特別出演)
元海兵隊二等軍曹で、現在は東京の福生市でミリタリーショップを経営しており、ハンターに犯行に使われた凶器のライフルを渡し、共犯の疑いがかけられている容疑者。
過去に戦場でハンターに命を救われており、それ以来彼のことを慕っている。
普段は「ハンターさん」と呼んでいるが、二人の時は愛称の「ティム」と呼ぶ程、親しい間柄にある。
ハンターの交戦規定違反について聞かれた際に「でっち上げだ。」と怒りを露わにしていた。

  • スコット・グリーン
CV:辻親八
元ネイビー・シールズ曹長。現在は東京の町田市でバイク店を経営している。ハンターに犯行に使われたバイクを渡し、共犯の疑いがかけられている容疑者。また、軍を退役するまで、ハンターの教官であった。
ハンターの交戦規定違反については「あり得る。」と答えている。

  • ジャック・ウォルツ
CV:パトリック・ハーラン(パックンマックン)(特別出演)
連続狙撃事件のターゲットの1人で、ハンターが最も恨んでいる人物。
元陸軍大尉で、部下のマーフィーに命じて、ハンターを射殺しようとした主犯格で、ハンターがシルバースターを剥奪されるきっかけとなった交戦規定違反の告発をした張本人。
現在は軍装備品の製造会社を経営している。
事件発生時には家族とともに京都のホテルに滞在していた。
日本警察を役立たずと見下しており、早急に帰国できるよう何とかしろと綾小路に迫った。

なお、芸人ゲストは『戦慄の楽譜』にゲスト出演した南海キャンディーズの山里亮太氏以来で、メインに関わったのはパックンが初である*2

  • ビル・マーフィー
CV:スティーブン・ヘインズ
連続狙撃事件のターゲットの1人。
元陸軍三等軍曹で、ウォルツの腹心の部下で、交戦規定違反の告発にも加担している共犯者で、ウォルツに命じられて、ハンターを撃ち殺そうとしており、頭部の後遺症の原因を作った張本人。(なかなかに悪党ではあるが、ウォルツに比べ、良心の呵責は一応まだ残っている。)
現在はウォルツの秘書を務める。
栃木県日光市に滞在していたところに、スペンサーを名乗る者からの手紙で呼び出しを受ける。
走行中の列車内で外部からの狙撃により死亡し、第五の被害者となる。

  • ブライアン・ウッズ
連続狙撃事件のターゲットの1人。新聞記者。
交戦規定違反の疑惑を掛けられたハンターとその妻を執拗に取材していた。
アメリカ・シアトルにて、今作の連続狙撃事件の最初の被害者となる。

  • 藤波宏明
CV:グレッグ・アーウィン
連続狙撃事件のターゲットの1人。不動産会社社長。
ハンターに不良物件を売りつけ、彼の破産の原因を作った。
今作の連続狙撃事件の第二の被害者で、ベルツリータワーの展望台で外国人夫婦に物件のプレゼンをしていた所を狙撃される。
世良の同級生の親戚と結婚する予定だった。

なお、日本人キャラなのに外国人声優のグレッグ氏が起用されたのは台詞が英語しかなかった為。

  • 森山仁
CV:置鮎龍太郎
連続狙撃事件のターゲットの1人。商社マン。
ハンターの妹との婚約を破棄し、ハンターの妹の自殺の原因となる。
女性婚で名字が変わっていた為に行方がなかなか掴めなかった。今の名字は「安原」。
墨田区本所にある自宅の地下駐車場から車を出そうとしたところを狙撃され、第三の被害者となる。

置鮎氏は後述の通り沖矢と綾小路役も担当している為、この作品だけで3役担当している。

  • マーク・スペンサー
CV:大塚周夫
元横須賀基地司令官。
現在は元米軍兵達の相談役をしている。事情聴取では「ハンターとは面識が無い」と語る。
また、日本で犯行を繰り返すハンターを止めるべく速やかに射殺するよう要求している。

  • カルロス・リー
CV:マイケル・リーヴァス
元海兵隊狙撃兵。現在はスペンサーの付き人(運転)。
ティモシー・ハンターに匹敵する凄腕の狙撃手で、小五郎は一度、ハンター殺害の際に疑いをかけていた。

【レギュラー陣】

ご存知主人公。
今作でも歩く死神っぷりとスケボーをはじめとした超人的アクションを発揮している。
事件の調査で探偵団の自由研究に参加できない事が多かったので、最後には…

ご存知蘭姉ちゃん。
コナンや世良にも容赦ない犯人に対し怒りに震える。
今作でもヒロインとは思えない強さの空手を披露している。

ご存知迷探偵。
相変わらず高所恐怖症。今回推理は外れていたが、筋は一応通っていた。

ご存じ少年探偵団。
夏休みの自由研究にタワー近辺の模型を制作。このことがコナンが犯人の意図やサイコロの暗号の意味に気が付くきっかけとなった。終盤でも探偵バッジに偶然搭載されたある機能を使い活躍する。

ご存知天才発明家。
彼のちょっとやり過ぎな発明品と探偵団バッジ改良の失敗が、終盤の危機を救うことに。

ご存知蘭の親友にしてスーパーお嬢様。
話の軸となるベルツリータワーにコナン一行を招待する。

FBI捜査官。
「シルバー・ブレット」と呼ばれ、恐れられる凄腕スナイパー。
黒の組織によって殺されたと思われていたが……?

謎めいた大学院生。
コナン達が捜査をしている裏側で、単独で暗号の解読に挑んでいた。
終盤の活躍とラストシーンは必見。
正直、この作品は彼がラストシーンで口にするあの二文字のためにあるようなもの。

ボクっ娘女子高生探偵。
今作ではコナンと共に事件を捜査したり、コナンをバイクに乗せ犯人を追跡したりするなど過去の劇場版においての服部平次のような役割を務める。
しかしそのさなか、犯人の狙撃により重傷を負ってしまった。ヘルメットがなければ即死だった。貴重な愛車のXT400アルテシアがオシャカに……。
また、滞在先のホテルの部屋のベッドの中に領域外の妹がいるように見える場面がある為、一応アニメ先行登場となった。

日本にいるFBI捜査官のボス。
誰かと連絡を取り合っているようだが……?
ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』で明かされた峰不二子のファンであるという設定は、本作にも公式サイトや映画館の展示物に「どうやら峰不二子のファンらしい…。」と記述する形で反映されている。

FBIの捜査官。
コナンとも密に連絡を取り合い、真相に迫るべく奔走する。
過去に赤井からあることを教えてもらっており、それを実行に移そうとするも……。

FBIの捜査官。
冒頭で犯人に狙われたコナンを身を挺して守る。
なお赤井以外のFBIの3人のうち、キャメルだけ『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』に登場しておらず、今作が劇場版初登場となった。

ご存知警部殿。
今回の捜査の陣頭指揮を執る。関係者への聞き込みの際はジェイムズと行動していた。

ご存知御曹司警部。
スペンサーから犯人を見つけ次第射殺するよう要求される。

ご存知高木君。
関係者への聞き込みの際はキャメルと行動していた。

ご存知一課のマドンナ。
関係者への聞き込みの際はジョディと行動していた。

ご存知千葉君。
白鳥と組んで捜査に当たる。

京都府警の警部で、昨年公開された『絶海の探偵』に続いて2年連続で登場。
今回は京都に滞在中のウォルツの警護に当たる。
中の人は昴さんと兼任。
なお、彼の部下の刑事を演じたのは、ウォルツ役のパックンことパトリック・ハーラン氏の相方であるマックンこと吉田眞氏である。

  • 車折刑事
京都府警の刑事。
前作にも登場していたが、今回はモブキャラとして登場。台詞は無し。

  • 赤星刑事
CV:赤星憲広(特別出演)
警視庁捜査一課の刑事。
今作オリジナルのキャラクターで、声は元プロ野球選手の赤星憲広氏が担当している。
俊足を活かした聞き込みが得意だとか。


【用語】

  • ベルツリータワー
鈴木財閥が建設したタワー。モデルは東京スカイツリー。なお公開当時はまだ2年前にオープンしたばかりだった。
開業直後に射殺事件が起きた上に、ガラスなども破損というケチは付いてしまったが、出てきた建物がしょっちゅう爆破されたり、良くて半壊大抵全壊の憂き目に遭ったりしている劇場版においては珍しいことにそうならずに済み、ほぼ原型を留めたまま本作は完結する。いいのか悪いのか……。
前年の冬に公開された『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』にも登場していた。そちらはそちらで落下事件が起きそうになったり次元にガラスをブチ抜かれていたりと散々。

  • シルバースター
アメリカ軍において著しい戦果を挙げた勇敢な兵士に授与される、名誉ある勲章。


【余談】

  • 世良が泊まっているホテルのベッド、2つあり、世良が寝ていない方のベッドの掛け布団が膨らんでいる。恐らく「領域外の妹」が寝ていると思われる。

  • 狙撃者の候補として、黒の組織のジン・キャンティ・コルンの3人がイメージで登場し、劇場版シリーズではジンが『天国へのカウントダウン』、スナイパー2人が『漆黒の追跡者』にて狙撃を披露している。なお、イメージ出演にも拘らず、ジン役の堀之紀氏は『黒鉄の魚影』のインタビューで本作にジンが登場していることを覚えていた。9年前の映画であるというのに流石である……。

  • 終盤でコナンが次の狙撃場所へと向かうシーンにて、「GO!GO!神海島」と書かれた看板が映る。神海島はシリーズ第11作目『紺碧の棺』の舞台となった場所。

  • 例によってウソ予告もあり、犯人がコナンの正体を知っていたり(このシーンでは公開版ではコナンの隣に世良がいない)、警視庁メンバーが拳銃を持ち建物に突入していたりする。

  • 本作は外国人キャラが複数登場しているが、近年の劇場版には国際色が強くなった関係かほぼ毎回のように外国人キャラが最低でもひとりは登場している。
    • 本作以降で外国人キャラがひとりも登場しなかったのは、『から紅の恋歌』『ゼロの執行人』『隻眼の残像』の3作品のみとなっている(2025年時点)。
    • なお、本作に外国人キャラが複数登場していたのは「日本人は簡単にライフルを撃たない」という理由によるもの。アクションシーンは段々と派手になるのに、そこだけは妙に現実感が出ている*3

  • ジェイムズ・ブラック役の家弓家正氏が2014年9月30日に死去した為、本作が『コナン』における最後の出演となり、2015年6月27日に放送されたアニメ第783話『緋色の真相』ではライブラリ出演となっている。
    • 2016年に公開された『純黒の悪夢』からは土師孝也氏に変更されており、テレビシリーズも2023年3月25日に放送された『黒ずくめの謀略(狩り)』から土師氏が担当している。
    • また、本作で容疑者の一人、マーク・スペンサー役を担当した大塚周夫氏(横溝参悟重悟兄弟役を担当している大塚明夫氏の父親)が翌年の2015年1月15日に死去している。
    • さらに、長い間TVシリーズ・劇場版共に音響監督を務めてきた浦上靖夫氏が2014年12月18日に、本作をはじめ数多くの劇場版『コナン』の脚本を担当した古内一成氏も2016年7月18日にそれぞれ死去しており、両者とも本作が劇場版『コナン』における最後の参加作品となった。

  • 2022年4月30日に放送されたアニメ第1041話『言えないアリバイ』で、とある事件関係者の顔がヨシノに似ていると放送時のSNSで話題になっていた。

  • 綾小路が登場した劇場版作品は本作を含めて5作品あり*4、そのほとんどは服部平次遠山和葉も必ず登場していたが、本作のみ登場していない(2025年時点)。


追記・修正はシルバースターを完成させてからお願いします。


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最終更新:2026年05月27日 10:25

*1 ちゃんと字幕は付いている。また、2022年公開の『ハロウィンの花嫁』は今回の感じに近い(あちらは舞台が日本だが、ゲストキャラのほとんどがロシア人)。

*2 アニメでは『テレビ局の悪魔』にゲスト出演した桜塚やっくんもメインに関わっている。

*3 実際、主要キャラを除けば2026年公開の『ハイウェイの堕天使』でもライフルを使用したゲストキャラはいたものの、こちらも使用したのは日本人キャラではなく外国人キャラだった。

*4 本作以外だと『迷宮の十字路』、『漆黒の追跡者』『絶海の探偵』、『から紅の恋歌』が該当。