FBI(名探偵コナン)

登録日:2011/10/26 Wed 20:19:14
更新日:2024/10/31 Thu 18:52:44
所要時間:約 10 分で読めます




FBIとは、アメリカ連邦捜査局 Federal Bureau of Investigation の通称。
主にアメリカ国内における事件、犯罪の捜査を行う組織である。
ここでは、『名探偵コナン』に登場するFBIについて解説する。




名探偵コナン』では、物語に登場する犯罪組織(通称・黒の組織)を追っている存在として登場。 

黒の組織の捜査の為、極秘で日本国内に捜査員を派遣し行動している。

江戸川コナンが誕生(工藤新一を飲んで幼児化)する二十年以上前から既に黒の組織の捜査を行っている。

作中ではベルモット登場に次いで、捜査官たちが個々に登場。
捜査官たちは、当初FBIという事を伏せた状態で登場したため、怪しげな面々として描かれ、黒の組織のメンバーであるかのようなミスリードが張られていた。*1

その後、ベルモットが正体を現すと同時に捜査官たちもFBIである事が明かされ、以降はコナン達と協力して黒の組織を追っているが、コナンの正体を知るのは赤井秀一だけである。
灰原哀の正体である宮野志保の事も赤井以外は知らないが、黒の組織から「シェリー」と呼ばれている20歳ぐらいの女性とだけ認識している。


※以下、『名探偵コナン』におけるネタバレが多数含まれます




















【主な捜査員】

原作に登場

ジェイムズ・ブラック

  • CV:家弓家正→土師孝也(家弓氏逝去後)
FBI捜査官。ジョディ、赤井らの上司。
日本で調査をしている捜査官達のリーダーであると思われる。
初登場時に、来日していたとある有名人と似ていたためにとばっちりを食うことになった。マスコミからの質問攻めや誘拐事件からコナンに救われたことで、彼に一目置いている。

慎重かつ冷静沈着な人物で、誘拐事件に巻き込まれた際には鋭い洞察力などを見せるが、なぜかFBIと判明してからは鋭い一面を見せていない。
また、黒の組織と数度に渡り対峙しているFBIの主要捜査官の中で、唯一個別でジンたちと戦っておらず、組織のメンバーたちの話題にも挙がった事が無い。
これは何かの伏線か、単に影が薄いだけか……

名前の元になった人物や、行動・言動の不審さから、FBIのボスにして黒の組織のあの方説が浮上していた。
その後あの方の名が明かされることとなったが、現時点ではそれは彼の潔白が証明されたことを意味しない。依然ファンからはしばしば疑いの目を向けられている。


ジョディ・スターリング

  • CV:一城みゆ希(少女時代:冬馬由美)
一番初めに登場したFBI捜査官。
新一やが通う高校に新任の英語教師として赴任、潜入捜査を行っていた。
コナンと初めて対面した事件の直後に「標的は姿を変えて堂々と学校に通ってる」と、意味深な電話を掛けている描写の他、

  • 初登場時の去り際にベルモット同様コナンを「クールガイ」と呼ぶ
  • バスジャック事件でベルモットの口癖「A secret makes a woman woman.」を口にする
  • コナンや灰原が警戒する
  • 自宅にコナンや蘭、新一の写真が貼らている

など、ジョディ=ベルモットというミスリードが張られていた。
しかし正体は真逆で、ジョディにとってベルモットは親の仇でもあった。*2

帝丹高校への潜入は、同校の校医「新出智明」に成り済ましたベルモットの調査が目的。
新出に化けたベルモットが灰原を狙っている事を突き止め、ベルモットを埠頭に誘き出すが、それを先読みされ窮地に立たされるが、コナンや赤井秀一の介入で窮地を脱し、以降はコナンの協力者となる。

コナンや服部平次、灰原を一目見て只者ではないと見抜く他、
シャロン・ヴィンヤードとクリス・ヴィンヤードが同一人物である事を見抜くなど、中々の頭の切れを見せるが、FBIと明かされてからは良くも悪くも感情的な面が強調されるようになり、組織に加え味方である赤井やコナンの策に翻弄される事も多く、読者からは噛ませと言う声も少なくない。
しかし、赤井やコナンがずば抜けているだけで、ジョディ本人は殺人事件で冷静な観察を行い、日本警察よりも先に真相に行きつくなど、決して無能とは言えない実力を持っている*3

赤井とはかつて恋人同士で、赤井が組織に潜入するのを境に別れた。
しかし、今もなお彼に想いを寄せているようで、赤井の訃報を聞いた時や火傷痕のある赤井そっくりの男と遭遇した時には取り乱している。


赤井秀一

CV:池田秀一
黒の組織に最も恐れられているFBI捜査官。
作中でもトップクラスの切れ者で、コナンと並ぶ推理力を持つ。
同じくトップクラスの切れ者である黒の組織の幹部ジンとも互角に渡り合い、ベルモットやあの方ですら「組織の心臓を射抜くシルバーブレット」として恐れている。

ジョディやジェイムズ同様、コナンの周辺に出現しては謎めいた言動を放つ存在として登場。
さらに灰原が彼の気配に異様な恐怖を感じていたことから、黒の組織の仲間であるとコナンや読者にも認知されていた。

しかし、蘭の回想でFBIと共にいたという事が明かされ、埠頭でのベルモットとの対決でFBIの捜査員と判明した。

並はずれた推理力だけでなく、狙撃の腕も非常に優秀。
黒の組織のスナイパー・キャンティ&コルンでも不可能だった700ヤード以上離れた位置から、ジンが持っていたビー玉程のサイズの盗聴器を正確に撃ち抜くという離れ技をやってのけ、
さらに拳銃他、ショットガンなどの扱いにも長けている。
かつて黒の組織内に「ライ」というコードネームで潜入していたが、キャメルのミスで失敗しFBIだと露見。
それが原因で彼を組織に引き込んだ灰原の姉「宮野明美」を殺されてしまう。
明美とは組織への侵入目的の為だけに近づき、交際していたが、いつしか彼女への思いは本物になり、相思相愛の仲だった様子。
その因縁もあって黒の組織、特に彼女を射殺した張本人であるジンを執拗に追っている。

潜入捜査をしていた頃は長髪だったが、その後長髪はバッサリと切っている。

水無怜奈を巡る黒の組織との戦いでは、コナンと並ぶ推理力を駆使して黒の組織や味方のFBIまで翻弄。
黒の組織に水無怜奈という楔を打ち込む事に成功するが、その代償にジンの策略により怜奈に撃たれ死亡した。

…と思いきや、その後で火傷痕がある赤井そっくりの人物が出現しており、同時期に現れた黒の組織の探り屋「バーボン」、謎の隣人「沖矢昴」などの登場から赤井生存説も流れていた。

なお、劇場版『異次元の狙撃手』において、卓越した狙撃を行ったり、ラストの一言だけ池田秀一が沖矢の声を充てる(TV放映時の字幕では「赤井の声で」となっていた)など、沖矢が赤井であるらしい描写がなされている。

そして、異次元の狙撃手公開中に連載された原作『緋色シリーズ・緋色の序章~緋色の真相』にて、“赤井=沖矢”と判明、生存も明らかとなった。
現在は沖矢として工藤邸の留守を任されており、コナンや工藤夫妻と協力して組織を追っている。

MI6のメアリー世良、棋士の羽田秀吉、女子高生探偵の世良真純は家族。それぞれ母、弟、妹にあたる。
彼の生存は秀吉だけが知っている。

愛車はシボレー・C-1500。現在は赤のシェルビーGT-500に乗っている。

名前の元ネタは、シャア・アズナブルと担当声優の池田秀一から。そのため「赤い人の沖矢昴」でガノタからは隠す気ないだろレベルで正体を確信されたと思われる。


アンドレ・キャメル

CV:梁田清之→乃村健次(梁田氏逝去後)
怜奈護送の際、増員として派遣されたFBI捜査官。筋骨隆々な身体と人相の悪い顔が特徴、高いドライブテクと運動神経を持つ。
初登場から怪しげな行動を取っていたが実は赤井の密命を受け、怜奈を再び組織に潜り込ませるための行動を取っていた。
結果、見事ジン達を騙し怜奈を再び組織に潜り込ませることに成功。

事の真相が明かされ実はいい人だったということが判明したのも束の間、偶然殺人事件に巻き込まれ容疑者の一人に。
その際コナン以外の少年探偵団には「殺し屋」「国際指名手配犯」など酷い言いようをされる。
その他にも仲間のジョディからはゴリラ*4、赤井からも筋トレマニアと称されるなどFBIメンバー屈指のギャグキャラ、萌えキャラになりつつある。

実は作品開始時の二年前、赤井が組織に潜入していた頃にミスを犯して赤井の正体を露見させてしまった張本人。
結果として赤井の潜入調査を失敗させ、宮野明美殺害の原因を作った事に負い目を感じており、作戦における覚悟は非常に高い。

名前の元ネタはシャアの副官ドレン大尉とキャメルパトロール艦隊から。


ちなみに、ここまでの4名は全員が組織の一員と思わせるミスリード描写が存在する。通過儀礼か?

◆ジョディの父親

名前不明。彼もまた組織を追うFBI捜査官だったが、20年前にベルモットに殺害された。

◆ジム・メイソン

◆チェン

捜査員間で使う暗号を作成していたが、暗号を組織に解読されて待ち合わせ場所を知られジンとウォッカに殺害された。

◆マーク

組織によって捜査員が連続で殺された際、その一人が自身の兄トニーだったため仇を討ちたいと考え、偽の暗号で組織をおびき出す際の囮役を買って出る。
ラムに作戦を看破されて逆に組織に罠にかけられ窮地に陥るが、キャメルの活躍もあり無事追っ手から逃げ延びた。


原作以外で登場

◆アラン・マッケンジー

CV:チャールズ・グラバー
劇場版『緋色の弾丸』に登場。
元FBI長官で、WSGボストンスポンサー連続拉致事件の捜査を担当していた。
現在はFBIを退いているが、能力は衰えていない。

◆相原

特別編『エリダヌス座の涙』に登場。
日本警察で、小五郎とは同期。
とても優秀な捜査官で、研修でFBIを訪れた際にスカウトされた。
プロファイリングを得意としており、警視庁にプロファイリングの講師として呼ばれるほど。
しかし、渡米前に別れた婚約者が別れた後産んだ自分の息子が連続放火魔*5だったことを知り、歪んだ責任感から息子を殺害し、小五郎(コナン)にそれを暴かれ逮捕された。


追記・修正・捜査・潜入宜しくお願いします。

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  • 名探偵コナン登場人物項目
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最終更新:2024年10月31日 18:52

*1 特にジョディと赤井。後者は過去に「ライ」というコードネームで組織に潜入していたので黒の組織のメンバーというのもある意味間違いではないが。

*2 ベルモットに「何故幼い子供のコナンの写真に書かれた言葉がkidでなくcoolguyなのか?」と訊ねていたので、先述の「coolguy」発言はベルモットの興味の対象として同じ言葉を使ったと考えられる。

*3 近年の原作エピソードでは、コナンサイドに能力の優秀なキャラが増えた関係か、これらのキャラが複数登場した場合は誰かの能力が本来より劣化したり、常識人キャラが悪乗りするなどが発生しており、賛否両論となる事がある。

*4 余談だが、初代キャメル役の梁田氏はかつて某バスケットアニメ見た目がゴリラの人物を演じていた。

*5 『コナン』では非常に珍しい未成年の犯罪者である。