ドラゴラド(遊戯王OCG)

登録日:2012/02/03 Fri 21:20:40
更新日:2025/06/20 Fri 01:11:39
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《ドラゴラド》とは、遊戯王OCGのカードの1枚である。
VJ2012年3月号に付属カードとして登場。『ザ・ヴァリュアブル・ブック15』によると、2012年が辰年であることにちなんでいるらしい。

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1300/守1900
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の攻撃力1000以下の通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、自分フィールドのドラゴン族モンスター1体をリリースし、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターはターン終了時まで、レベルが8になり、攻撃力が800アップする。

通常モンスター蘇生する効果と、フィールドのドラゴン族モンスター1体をコストに自分のフィールドのモンスター1体をレベル8にする効果を持つ。
自身もリリース可能なため、効果発動できねぇ、とはならないはず。
攻撃力1000以下を指定しているのでそのままでは戦闘要員としては非力だが、すぐに各種召喚の素材とすれば問題ない。
古い時代の名もない通常モンスターにもスポットが当たるきっかけを作るカードの1枚。

主な蘇生対象

適当なモンスターからリンク召喚に繋げるのも良いが、できる限り召喚権の消費に見合うメリットが見込めるカードを対象にしたい。

  • 通常モンスターのチューナー
禁じられた一滴》などのコストにしてから蘇生できれば一石二鳥。
2025年6月時点で対応するカードは、後述の《ラブラドライドラゴン》を含めて全9種。レベルも1~4、6と幅広い。
ドラゴン族サポートを共有できる《ガード・オブ・フレムベル》《ギャラクシーサーペント》《守護竜ユスティア》は特に相性が良い。

  • レベル4モンスター
極めて層が厚いランク4エクシーズに繋げられる。
無名の初期バニラも種族デッキ等では活躍の場を得られることがあり、【機械族】では《ブロッカー》や《カッター・ロボ》が重宝されたことも。

蘇生後に《ドラゴラド》の(2)の効果で他の聖刻モンスターをリリースすれば、《神龍の聖刻印》2体+レベル8になった《ドラゴラド》が並び、ランク8を展開できる。
リリースする聖刻モンスターは、《サイバー・ドラゴン》と同じ条件で特殊召喚できる《聖刻龍-トフェニドラゴン》が適任だろう。

  • 《ラブラドライドラゴン》
先述した「通常モンスターのチューナー」の1体だが、こちらはレベルが6と高いため、運用方法もやや異なる。
レベル10シンクロであれば、妨害・除去効果がある《フルール・ド・バロネス》《相剣大公-承影》《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》、フィニッシャーとして有用な《トライデント・ドラキオン》を出せる。
レベル6なので、【聖刻】と組み合わせてランク6を出すことも可能。

ドラゴン族・闇属性という《ドラゴラド》のステータスが《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》の指定する素材と一致し、適当な獣族モンスターを蘇生させれば即座に特殊召喚できる。
手軽に出せる3000打点として活躍が見込め、蘇生対象の都合でおまけ程度の数値になってしまうが、バーン効果もついてくる。
獣族通常モンスターには、地属性・レベル4・攻撃力1000の《ウィルミー》がいる。ランク4やリンク2にも繋げられるので、状況によって展開するカードを使い分けられる。

運用方法

トークンでも通常モンスター扱いの罠モンスターでもない、ごく普通の通常モンスターが必須のため、採用先は限られる。
時代が進むにつれて、安定した高い展開力を持つテーマが増えたことも、墓地に低攻撃力の通常モンスターがいる状況と召喚権を要求するこのカードにとっては向かい風。

独自の魅力は、通常モンスターサポートを取り入れつつ、レベル5~8、10シンクロ、ランク4・8エクシーズ、リンクなど極めて多彩な選択肢に繋げられる点だろう。
【聖刻】以外はどれも対応する通常モンスターを採用しにくいデッキのため、普通のデッキのアクセントではなく、効果を生かす事を前提とした通常モンスター軸のデッキを組むのがいいかもしれない。

特に、第12期に登場した【原石】との組み合わせは、
  • 《竜の霊廟》や《竜の渓谷》で蘇生対象を確保しつつ、《原石竜インペリアル・ドラゴン》による除去範囲を広げられる。
  • 蘇生した通常モンスターは、相手ターンに《原石竜インペリアル・ドラゴン》を召喚する際のリリース要員に充てられる。
  • 攻撃力が低い通常モンスターを採用することになるので、《原石の号咆》でコントロールを奪取できる対象が幅広い。
といったシナジーがある。

相性の良いシンクロモンスター

上記の通り、蘇生から様々なレベルのシンクロモンスターを召喚できる。
ただ、このカードと相性が良いというか、このカードの手を借りたくなるモンスターがいる。

特殊な召喚条件を持つシンクロモンスター。互いの場のモンスター数×1000の攻撃力と互いの場をトークンで埋め尽くす効果を持つ。
どこぞの他力本願な消しゴムと違い、自分の力で相手の場を埋める力を持つのが利点。

ただ、その召喚条件が「レベル8以上かつ同レベルの、チューナーとそれ以外のモンスターを1体ずつ墓地へ送る」事なのだ。
レベル8以上のモンスターは数多いが、レベル8以上のチューナーとなると話は別である。そのため、低レベルチューナーのレベル操作が視野に入る。

そこで《ドラゴラド》である。このカードの効果でチューナーをレベル8に変え、あとは非チューナーを1体出すだけ。
青き眼の乙女》軸の【ブルーアイズ】では、《青き眼の乙女》をレベル8に変えると同時に《青眼の白龍》を呼び出せるので、自然と素材が揃う。

余談

どことなく《デブリ・ドラゴン》を思い出す効果やステータスだが、おそらくは【聖刻】【カオスドラゴン】を意識してデザインされたのだろう。

見た目は《青眼の白龍》と《真紅眼の黒竜》の特徴を合わせ持つ幼い龍。
まさかお前ら、できちゃったのか……?
似たような外見的特徴を持つモンスターには《エクリプス・ワイバーン》もいる。あっちは青眼と真紅眼を半分にしてくっつけたような感じ。

情報が出たのは2月号。小冊子にはテキストが鮮明な画像が載っているのに、1番後ろの次号予告ではなぜかモザイクがかかっていた。


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最終更新:2025年06月20日 01:11