ビートルファンガイア

登録日:2020/02/09 Sun 02:13:30
更新日:2024/01/29 Mon 20:52:49
所要時間:約 7 分で読めます





俺は掟など廃する……。人間との共存など不要、ファンガイアは人間を貪り尽くす。

逆らう者は……滅ぼす。


ビートルファンガイアとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーディケイド』に登場する怪人である。
同作に登場した後も複数の仮面ライダーシリーズ作品に登場している。




【データ】

身長 225cm
体重 230kg
種族 ファンガイア族・インセクトクラス
階級 先代キング
特色・力 ファンガイアを自在に操る”波動催眠”
高速飛行
声優 池内万作 (『ディケイド』、人間態も兼任)
クリーチャーデザイン 篠原保
真名 贖罪の園を分断する、日付変更線
鳥類モチーフ ペンギン
登場回 『ディケイド』第4話「第2楽章♬キバの王子」
『ディケイド』第5話「かみつき王の資格」
『ディケイド』第31話 (最終回) 「世界の破壊者」



【概要】

カブトムシを想起させる姿をしたファンガイア。
全身を漆黒の鎧に包んだ強大なファンガイアであり、10年前に姿を消した先代の王その人である。
催眠能力によってワタル=仮面ライダーキバからキバットバットⅢ世を強奪して”キバの鎧”を手にしたことで半ば強引に『キバの世界』の王の座に舞い戻った。
また他の魔族を吸収して自身の力にすることも可能で、作中では自身に従わないアームズモンスター3体を取り込んでいた。
この時は胸にガルルの、右肩にドッガの、左肩にバッシャーのレリーフがそれぞれ現れる。
カブトムシモチーフだけあって羽根を広げて飛行することも可能。


「人間とファンガイアの共存は不要」と断じ、街中のあちこちで人間、ファンガイアの区別なく殺戮を繰り返しライフエナジーを蓄える。
その後キバの鎧を手に入れるためキャッスルドランを襲撃。
王に仕えるメイド達を殺害し、圧倒的な戦闘力でワタルが変身したキバをも容易く打ち破る。
前述の能力でキバットを洗脳するとガルル達親衛隊を従え王の座に就いた。
すると項目冒頭のように人間とファンガイアの共存を否定し人間とファンガイアの共存のための掟を撤廃することを宣言。
自身に立ち向かう小野寺ユウスケ=クウガを親衛隊に相手させ、後にはユウスケの友達であるワタルに”ファンガイアとして生きるため”に彼のライフエナジーを吸収させようとする。
だがそれを拒絶したワタルとユウスケの友情に衝撃を受け、それを後押しする門矢士の説教を受ける。
さらに士=ディケイドのディケイドブラストでキバットを取り戻されている。


キバットを奪還されてなおディケイドやキバと交戦を続け、遂にはキャッスルドランを奪おうと画策。
飛行してドランの頭部に乗るが、そこをファイナルフォームライドによるキバアローの必殺技「ディケイドファング」で迎撃されドランが鎮座するビルに叩きつけられる。
反撃もままならないうちにディケイドのディメンションキックとキバのダークネスムーンブレイクを同時に食らい倒された。


その後第31話 (最終回) にて大ショッカーアポロガイスト”悪の勇者”として複数のファンガイアのライフエナジーを生贄に蘇生させる。前作のキングと全く同じ蘇生法であるが、ビショップ+雑魚ファンガイア数体のモノではなく雑魚のモノだけで構成されている。
自我を持たない一再生怪人としての復活だが、『キバ』でモスファンガイアなどが使用していた剣を武器にする。
ディケイド達と交戦するもクウガのマイティキックを受けて再び倒された。


【人間態】

そんなもん、猛獣と暮らしたい人間がどこにいる?


演:池内万作
ビートルファンガイアの人間態である、髭面の壮年男性。
作中では役名の表記がないものの『仮面ライダー図鑑』公式サイトなどでは”ワタルの父”として紹介されている。
10年前に失踪したとされるファンガイア族の先代キング。
かつては人間の女性を愛し彼女との間にワタルを授かった。
当時は人間とファンガイアの共存を願っていたが、その人間とファンガイア双方の迫害に遭い姿を消した。
彼の妻の消息については語られていないが、彼女と昔住んでいたという古い洋館は荒れ放題となっていた。*1
ビートルファンガイアとしてディケイドとキバに敗北した後は満身創痍ながらも先述の洋館に辿り着く。
それを追ってきた士がワタルと男の関係や彼の真意が「息子に自分と同じ過ちを繰り返してほしくない」だということも察していたのを聞く。
最期は前話で自ら叩きつけたヴァイオリンに手を伸ばすも持ち上げることは叶わず、士の演奏するエチュードを耳にしながらガラスのように砕け散った。
男が息を引き取った直後にワタルが生家を訪れたため親子としての再会は果たされなかったが、この時士が撮影したワタルの写真には優しげな男の姿が映り込んでいた



【仮面ライダーキバ フォーム】

最後のチャンスをやろう。その人間のライフエナジーを吸い尽くせ。


アームズモンスターを吸収したビートルファンガイアが、洗脳したキバットバットⅢ世を手に変身した姿。
鳴滝からは「破壊を求めるキバ」と呼ばれている。
その戦闘力はディケイドをも圧倒するほど強力で、作中ではドッガハンマーを使用していた。
だがディケイドのアタックライド ブラストにより腰のキバットを狙い撃たれたことで変身解除。
これによりキバットは洗脳が解けワタルのもとに戻った。



【その他の魔族】

彼が初登場した『キバの世界』では他にも複数の魔族が登場している。
スパイダーファンガイアを除いていずれも『キバ』本編とはキャストが異なる。
また彼ら以外にも多数の人間態のファンガイアが登場していた。

王子、既に王座は10年以上も空位。そのためファンガイアには掟を忘れ、人間を襲う者も多い。

先代からファンガイアの王に従う青い狼男のアームズモンスター。
王に従う”親衛隊”として三人とも頑なに王位継承を拒むワタルをたしなめたり、人間を襲うファンガイアを粛正したりしていた。
ワタル=キバとディケイドの戦闘時には『キバ』同様フォームチェンジの際に呼び出されている。
強引に王座に舞い戻ったビートルファンガイアに従うも掟の撤廃に納得できず意見したところ彼に取り込まれてしまった。


  • バッシャー (声:宮田幸季)
即位式はいつにしようか?

アームズモンスターの一人である緑の半魚人。
原作同様に少年を思わせる口調で話す。
ビートルファンガイアにドッガが吸収されるのを見るや逃走を図るが、あえなく吸収された。


  • ドッガ (声:黒田崇矢)
何故だ?今日もキバとなり戦っていたではないか?

アームズモンスターの一人である紫の大男。
原作よりも饒舌で、作中ではまだ若いワタルを批判することも少なくなかった。
その後はやはりビートルファンガイアに従うも掟の撤廃について疑義を口にしたことで彼の不興を買い吸収された。


  • スワローテイルファンガイア*2(声:坪井智浩)
人間よ、もはや容赦はせん。王の命令だ。

『キバ』ではチェックメイトフォーのビショップとしてキバ達を幾度も苦しめたアゲハチョウのファンガイア。
本作でもやはり王に仕える親衛隊として登場している。
掟に背いたファンガイアの女性を粛正したりビートルファンガイアに背くユウスケと交戦したりしていたが、複数回ユウスケと戦っていながらとどめは刺していなかった。
最期は上記の台詞を口にしながらキャッスルドラン内でディケイドと戦うがディメンションスラッシュを受けて粉砕された。
原典のラスボスが理性なき怪物だったのもあり、実質的なラスボスとして評価される事の多いスワローテイルの呆気ない最後…


  • ライオンファンガイア (声:高階俊嗣)
そこをどけ……。その女は掟に背いた。

『キバ』ではチェックメイトフォーのルークとして物語中盤を彩ったライオンのファンガイア。
親衛隊として複数の人間を殺害した女性ファンガイアを追うが、事情を知らない士に阻まれ彼が変身したディケイドと交戦。
ディケイドスラッシュによってあっさり撃破された。


写真!いいですねぇ、一つ撮っておきましょうか……。僕も、お見合い写真が必要なお年頃ですし。

光寫眞館を喫茶店と間違えて訪れた友好的なファンガイア。
店が写真屋であることを知るとお見合い写真用にと写真撮影を申し込んだ。
店内に掲げられていた月夜とキャッスルドランの絵を気に入り、絵に似合う姿として怪人としての姿を現す。
『キバの世界』では人間とファンガイアが共存していることを知らない士や夏海からはもちろん警戒されるが、憤慨した彼はなんと店の前を通りかかった幼稚園児達に「いじめられた」と泣きついていた


  • ラットファンガイア
街中で人々を襲うビートルファンガイアを止めるべく一瞬のみ登場。
その後彼の去就は描かれていないが、士が訪れた現場には砕け散った人々の残骸に混じってステンドグラス状の破片が散見された。
なお先述の糸矢の登場時に光栄次郎が手に取ったしおりの写真にもホースフライファンガイア、ウォートホッグファンガイアとともに映り込んでいる。
もっともラットファンガイアは『キバ』本編でも複数体が存在した怪人なので同個体かは疑問がある。



【派生作品におけるビートルファンガイア】

2013年公開の映画『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』ではスペースショッカーの怪人として登場。
他の原作で幹部級を務めた怪人たちとともに行動するが、終盤で宇宙刑事シャイダー(2代目)のシャイダーブルーフラッシュを受けて倒された。
なお余談であるが、この時倒された怪人はアークオルフェノク(バッタ)とスコーピオンゾディアーツ(サソリ)と、
仮面ライダーカブト』に登場するライダーとモチーフが被っている。


同年の『仮面ライダーウィザード』特別編では魔宝石の世界の怪人として登場。
世界からの脱出を図る謎の少年と少女を狙うが、鎧武によって倒されている。

その鎧武とウィザードが共演する『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』では
武神鎧武配下の怪人としてウォートホッグファンガイアと共にイエヤス軍を襲撃している。


この項目は……いい追記・修正がされるんだろうか……。



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最終更新:2024年01月29日 20:52

*1 原典『キバ』において渡や音也が住んでいた洋館。

*2 OPでは”スワロウテイル”表記