登録日:2014/02/15 Sat 13:44:13
更新日:2024/09/23 Mon 13:01:14
所要時間:約 8 分で読めます
天下を獲るのは、この私だ!
本項目では武神鎧武とその関連事項について記述、映画そのものについては上記リンクを参照。
例を挙げると
◆人名がカタカナ表記になっている。
◆様々な時代の文化や物品が混在し、Tシャツや皮ジャン、ジープやマシンガンといったものが
当たり前に登場する。
◆建築物の解釈なども異なり、例としてノブナガが死亡した場所が本能寺でなく、
「HONNOUJI」という名の教会になっている。
といったように非常にカオス。
だが、最大の注目点は天下統一を目指して戦う各地の武将たちに「武神ライダー」という守護者が付いていることだろう。
武神ライダーは我々のよく知る平成ライダーとほぼ同じ外見や能力を持っており、クウガからウィザードまでの14人が存在、
各地の合戦において互いにしのぎを削っている。
ある者は武力による統一、ある者は平和な世の構築、どの武将らと武神ライダーも、
理由は様々なれど自分たちが守るべき民のために戦うという点では変わらない。
だが、雨が全く降らなくなったことによる深刻な水不足が重なり、領土争いは次第に激しさを増していた。
そんな中、新たな武神ライダー「武神鎧武」が出現したことで勢力地図は一変、
映画本編の時点で残る武神ライダーはあと僅かという状況になっていた。
【武神鎧武 ブラッドオレンジアームズ】
(声:
小山力也、スーツアクター:富永研司)
身長:203cm
体重:105kg
パンチ力:13.5t
キック力:18.9t
ジャンプ力:ひと跳び22m
走力:100mを6.3秒
戦極時代の戦いの中に突如として現れた正体不明の邪悪な武神ライダー。平成ライダー恒例の劇場版敵ライダーである。
媒体によっては「
仮面ライダー武神鎧武」と呼称されるが、他の武神ライダー達の呼称に倣うなら「武神ライダー鎧武」が正しい。
また、「謎のアーマードライダー」と紹介される場合もある。
特定の武将に仕えることなく、自ら怪人軍団を率いて天下統一を目指している。
外見的には紘汰の変身する鎧武 オレンジアームズと形状はほぼ同一だが、各部のカラーリングが異なる。
ブラッドオレンジの名に違わず「パルプアイ」やアーマーは
暗めの赤色をしており、
その上に植物のツタか
炎を想わせる黒い紋様が刻まれ、元々のデザインと相まって重厚かつ禍々しい印象になっている。
実際のブラッドオレンジは皮の部分は普通のオレンジとほとんど同じ色であり、果肉部分が暗赤色をしているのだが、
ブラッドオレンジアームズの場合はフルーツ形態で皮に当たる部分も暗赤色である。
劇中では他の武神ライダーを次々に打ち倒し戦極時代最強と恐れられていた。
だが、ウィザードのインフィニティースタイルやエクストリームとなった武神ダブルといった
強化形態のライダーには
普通に圧されていたので、強いと言ってもあくまで基本スペックの話と思われる。
実際、基本形態の鎧武とウィザード、武神オーズや武神フォーゼについては圧倒している。
天下を手に入れるためには後述する
「ご神木」と
「運命の巫女」の存在が不可欠と語り、紘汰の
幼馴染の高司舞を運命の
巫女と認識し、
部下の怪人を使って彼女を攫おうとする。
さらに、舞の誘拐に失敗した怪人を追ってクラックに飛び込んだ紘汰たちと、偶然繋がったクラックの先に居た
操真晴人と
仁藤攻介をも
「異世界の武神ライダー」として
ついでに始末し、そのエネルギーを奪って利用せんと企む。
スーツアクターを務める富永研司氏は本作のウィザード編でファントム・
オーガも演じている。
また、イエヤスの家臣の一人として顔出し出演もしているので、劇場で見逃した人はソフト化の際にチェックしてみるのも面白いだろう。
☆装備
○ブラッドオレンジロックシード
シリアルナンバーはオレンジロックシードと同じL.S.-07。クラスはA。
鎧武のオレンジロックシードの色違い。
音声パターンは低い声で、変身完了時は和風ではなくホラーテイストな音声が鳴るという差異がある。
テレビ本編ではロックシードの生るヘルヘイムの森に行くためには、ランダムに発生するクラック(次元の裂け目)を通る必要があるが、
このブラッドオレンジロックシードは神社の衣紋掛けに似た特殊なクラックを発生させ、
現実世界とヘルヘイムの森、さらには別世界をも繋ぐことが出来る。
★戦極ドライバー
変身に使用するベルト。
待機音は
ブラーボ・
ナックルと同じ
エレキギターによる「ロック風」。
ライダーインジケータに武神鎧武の横顔が描かれている辺り、試作型と同一のものと思われる。
★無双セイバー
基本武装。片刃の直剣。
基本的には鎧武と
斬月の物と同一。
★大橙丸
小刀型アームズウエポン。
オレンジアームズのそれとは違い、刀身の「カヒノジン」が赤い。
無双セイバーと合体してナギナタモードとしても使用可能。
★ナギナタ無双スライサー
無双セイバー・ナギナタモードにブラッドオレンジロックシードをセットすることで発動。
刀身にエネルギーを纏わせて回転切りを連続で放つ。
【ウツボカズラ怪人】
(声:
吉野裕行、スーツアクター:金子起也)
ファントムとも
インベスとも異なる謎の怪人で、正式名称は不明。
当然だが
ゴルゴムも関係ない。
武神鎧武の指令を受けて行動する彼の家臣ともいうべき存在。忍者とも黒子とも取れる独特の意匠をしている。
身体前面の口のような部分を開いて倒された武神ライダーを吸収し、ご神木にそのエネルギーを流し込むのが主な使命。
晴人に救出された仁藤によれば「危うく消化されるところだった」らしく、これまで吸収された武神たちも
エネルギーだけを残して消化されてしまったようである。
人語を解し戦闘能力も高い。武器は伸縮自在のツタと両腕に装備する鍵爪。
終盤では怪人軍団を率いてライダーたちとの決戦に挑む。
余談だが、平成ライダーで食虫植物モチーフの怪人が画面に登場するのは
意外にもこれが初である。
(『
仮面ライダークウガ』の
ズ・ガズボ・デは画面には登場していない)
【ご神木と運命の巫女】
武神鎧武とウツボカズラ怪人が秘かに武神たちのエネルギーを送り込んでいた巨木。
土地に住む人々はこれをご神木として崇め連日のように雨乞いをしている。
傍の石碑には「GOSHINBOKU」と刻まれており、アップで映るシーンはなまじシリアスなだけにシュールな笑いを誘う。
実はこの巨木こそが雨を奪っていた元凶であり、その雨はヘルヘイムの森に降り注いでいた
(物語冒頭で紘汰やミッチは森の様子が普段と異なることに疑問を感じていた)。
さらに木の周囲にはヘルヘイムの果実=ロックシードが生っており、ご神木は何らかの理由で森から来たものと推測される。
水を吸い上げていたのが生態的なものなのか、武神鎧武が意図的に引き起こしていたものなのかは不明。
終盤、十分なエネルギーを得たことで根っこごと地下を移動、イエヤスの居城を突き破りさらに巨大化した姿を見せる。
登場シーンのミニチュアを使った特撮カットは圧巻の一言。
そしてご神木と共に武神鎧武が必要とする運命の巫女。
これはテレビシリーズでも度々姿を現す、舞に瓜二つの金髪の謎の少女を指している。
その正体や目的は今もって不明だが、運命の巫女という呼び名はこの映画が初出である。
映画公開後の放送話で、沢芽市にはかつて鎮守の森とご神木、それを守る神社が存在し舞はその神社の跡取り娘だったこと、
奉納のための巫女の舞を幼少期に踊っていたこと、ユグドラシルの開発で神社が潰され森も刈り取られたことが明らかになった。
同話では舞が運命の巫女から警告を受けるシーンもある。
更にユグドラシル社内部には映画のご神木そっくりの木が存在し、そこに常時開いたクラックからユグドラシルの研究員が森を出入りしている。
そして
戦極凌馬から、このご神木は元々ヘルヘイムの森の植物である事・昔偶然クラックから現れたこの一本だけが大きく生育して、
ご神木として地元の信仰対象となっていた事が明らかにされた。
何故他のヘルヘイムの植物同様に果実を実らせなかったのかは不明。
これらの要素が映画と関係しているかどうかは今後のストーリー展開を待たなければ分からないが、
武神鎧武が物語のカギを握る運命の巫女について何かを知っていたことは間違いない。
『
仮面ライダー鎧武ザ・ガイド』において、「ご神木」「運命の巫女」という本編に近しいキーワードがあったことに触れられている。
田崎竜太監督は「虚淵さんの脚本ではないが、意図的に入っているもの」と明かし、
「武神鎧武と謎の少女の間にどんな関係があったのか?とか、観客が想像してくれるといいな」と話している。
そして、監督は「あれはきっと謎の少女のことを知っていたから、舞を連れ去ろうとしてたんでしょうね」という見解を出している。
【その他の登場怪人】
ご神木から飛んだ種から誕生し、武神鎧武に率いられライダーや武将たちに襲いかかる。
よって
ドーパントやゾディアーツに似ていたとしても、それは単なるソックリさんであり人間だった時代などない。
デス・ドーパントなんて実在すらしてないしな。
イエヤスの家臣たちを容赦なく殺害した怪人たちは、鎧武に変身した紘汰によって倒されるが、
人の死を目の当たりにした紘汰に戦いへの恐怖や迷いを植え付けた。
(赤字の怪人は最終決戦に参加した者たち)
◆
ヤミー(
仮面ライダーOOO)
ネコヤミー
クロアゲハヤミー
フクロウヤミー
屑ヤミー
カマキリヤミー
プテラノドンヤミー雄
ハゲタカヤミー
【蓮華座 武神鎧武】
鎧武とウィザードの同時攻撃に圧され始めた武神鎧武が最後の手段としてご神木と融合した姿。
この時、初めて上記の変身音声が鳴った。
触手の一本から毒々しい真っ赤な蓮華の花が開き、そこから武神鎧武の
上半身だけが生えている。
この状態でグルグル回転しながら攻撃してくる様がちょっとシュール。
ご神木と融合したことで無数のツタ状触手を伸ばしての攻撃なども可能となった。
ダンデライナーに乗ったウィザードアームズの鎧武とインフィニティードラゴンゴールドに進化したウィザードを相手に激しい空中戦を展開する。
遂に迎えた最終決戦!
地上では運命の巫女の導きでレジェンドライダーアームズを手に入れたアーマードライダーたちとビーストハイパーが怪人軍団を一掃。
いよいよ追い詰められた武神鎧武は空中から攻撃を仕掛ける鎧武とウィザードを触手で攻め立て、
さらに自らの身体をご神木ごと切り裂き二人を飲み込んでしまう。
だが、ご神木内部に囚われた二人の前に吸収された武神ライダーたちの魂が出現。
志半ばで敗れた自分たちに代わって民を救ってほしいと希望を託し、二人にオール[[ライダーキック]]を食らわすエネルギーを分け与える。
内部で起こった異変に武神鎧武が苦しみだした直後、二人はご神木をぶち破り脱出に成功。
スイカアームズ大玉モードを、ストライクエンドを発動したウィザードの幻影がオーバーヘッドキックするという大技でご神木に大ダメージを与える。
武神鎧武も、続けざまに放たれたダブルライダーキックを食らい、
断末魔の叫びと共に爆散。
ご神木は崩れ落ち、今まで吸収してきた水も雨となって降り注いだ。
これまで戦ってきた兵士たちも武器を捨て、互いに手をとりあい雨が降ったことに歓喜の声を上げるのだった。
【考察】
結局のところ、武神鎧武の正体と彼が天下統一の果てに何を望んでいたかは最後まで不明のままだった。
劇中、ご神木と融合したことや、部下のウツボカズラ怪人が木にエネルギーを送り込む描写などから、これらが元は同一の存在であり、
何らかの理由でご神木から発生した分身が武神鎧武とウツボカズラ怪人なのではないかと推測するファンもいる。
なお、Vシネマ『
鎧武外伝 仮面ライダーデューク』に登場する狗道供界は、
仮面ライダーセイヴァーへの変身に際して、武神鎧武と同じ「ブラッドオレンジロックシード」を用いており、
映像作品中ではその出所は終ぞ不明だったが、後に『
小説 仮面ライダー鎧武』において
肉体を喪った狗道が戦極時代に迷い込み、武神の力として
「蛇」から渡された物であった事が判明した。
同作ではウツボカズラ怪人は、イナゴ怪人と共に異界の生命体とされ、ヘルヘイムを由来とする植物の蕾から発生する描写がある。
全てのアニヲタを倒し運命の巫女を手に入れる時、追記・修正はこの手に!
当項目のコメント欄は煽りや馴れ合いで荒れたため撤去されていましたが、作品の完結から時間も経ったため解除される運びとなりました。
同様の行為が繰り返された場合、IPの規制、再度の撤去、記事の凍結などの措置が取られる可能性がありますのでご了承ください。
- TENGAは私のものだ!!!! -- 名無しさん (2017-11-06 22:17:01)
- こいつも多分オーバーロードインベスの一種なんだろうなと思う -- 名無しさん (2018-06-26 19:10:18)
- 後に時の王者のベルトの声を務めるようになった模様 -- 名無しさん (2018-09-21 18:57:33)
- 蓮華座形態で各世界の武神達が戦った怪人達を生み出す能力はカードを使わないカイジンライドとも言える。小説では蓮華座偽神セイヴァーがウツボカズラ怪人とイナゴ怪人を生み出しているが、「鎧武」という作品のメタな都合もあってか平成ライダーシリーズの怪人を生み出す能力まではない模様。 -- 名無しさん (2021-07-13 11:16:29)
- 名前こそ武神鎧武だが、これは武神ライダーとしての名前であるため、元々は別次元の鎧武の特殊形態、ダークライダー化した鎧武だったとされる。変身者は紘汰か裕也で名前はブラッド鎧武、鎧武・紅、鎧武・血(ブラッド)と言ったところか。 -- 名無しさん (2023-02-12 12:47:52)
- 凌馬の発明品である戦極ドライバーを造った組織の人間が武神鎧武に接触・交戦したのは貴虎のみ。後に貴虎も凌馬に武神鎧武の存在や作った覚えのないブラッドオレンジに報告しただろうが、凌馬としても並行世界の鎧武と結論づけただろうか。 -- 名無しさん (2024-09-23 13:01:14)
最終更新:2024年09月23日 13:01