ひるみ(ポケモン)

登録日:2021/01/24 (日曜日) 19:14:23
更新日:2025/01/25 Sat 15:51:35
所要時間:約 4 分で読めます




ポケットモンスターシリーズの状態変化の一つ。


こんらんまひなどの持続的なものとは異なり、「そのターンのみ技が出せなくなる」というもの。すでに行動が終わっている場合はひるまない。
ひるませるだけの変化技は存在せず、すべて攻撃技の追加効果として発生する。


「1ターンのみの行動不能」と言えばあまり強そうには思えないが、ポケモン勝負はその1ターンが勝敗を決めるもの。
相手の攻撃を1発耐えて反撃するはずだったアタッカーはひるみによって2発分殴られ、積み技を使って攻撃を凌ごうとした耐久型ポケはひるみによって技を使えず次の攻撃を受け切れなくなる。
「この技ならn回は受けても大丈夫!」「このターンは確実にこの技を撃てる!」といった、HPの管理・予測を台無しにするのがひるみという効果の真髄だろう。
必ず1ターンを耐えるアイテム『きあいのタスキ』や特性がんじょう』もひるみの前では無力。タスキカウンターを喰らわせようとしたポケモンが何も出来ず沈んでいく光景には物悲しさすら感じる…

RTAでは序盤の打点や範囲の補完技がひるみ効果を持っていると役立ち、実際のランでもHPギリギリの状態でひるみ追加効果の技を使ってリタイア回避を狙う場面が少なくない。


■相手をひるみ状態にすることがある主な技

  • じんつうりきほのおのキバかみなりのキバこおりのキバ など
10%の確率でひるませる技。
キバ技はひるみ以外にやけどなどの状態異常も発生する可能性がある一方、命中率が100%ではなく外す可能性もあり、運の要素が強い。


  • たきのぼりしねんのずつきドラゴンダイブあくのはどう など
20%の確率でひるませる技。
こちらもあまり確率には期待出来ないため、通常の攻撃技としての使用法がメインで、ひるみはオマケ程度に考えておきたい。
〇〇クオリティ」という言葉が存在する通り、ひるむ時は何連続もひるんだりするが……。


  • ずつきかみつくいわなだれエアスラッシュアイアンヘッド など
30%の確率でひるませる技。
ここまで確率が高くなると、戦術として組み込まれることも多くなる。
例えば、「でんじは」などで相手をまひ状態にさせておけば先手を取りやすくなる上、ひるまなくてもしびれで行動不能になることがある。通称「まひるみ」。
また、特性が『てんのめぐみ』の場合、60%の確率でひるませられる。まひるみの場合は脅威の行動不能確率70%
トゲキッスシェイミ(スカイフォルム)の「エアスラッシュ」、ノココッチメブキジカの「ずつき」、ジラーチの「アイアンヘッド」などが有名。

「いわなだれ」は相手全体を攻撃するため、ダブルバトルでは約47%の確率で少なくとも1匹は行動不能にできるという要警戒技となる(先手を取れれば)。
このため、より威力の高い「ストーンエッジ」を覚えるポケモンも基本的にダブルでは「いわなだれ」を採用する。まぁ「ストーンエッジ」の命中率が信用されてないのもあるのだが

メルメタルの「ダブルパンツァー」は2回連続攻撃であり、当たるたびに判定されるため、実質51%の確率でひるませられる。強力な技だがメルメタルが殆ど後手で行動する鈍足なポケモンのため、ひるみをお目にかかる事は少ないか。


  • ねこだまし
100%の確率でひるませる技。さらに先制技であり、その上優先度は他の先制技より高い+3。
一方で、威力は通常先制技と同じ40であり、かつそのポケモンの最初の行動ターンにしか使用できない。
威力は低いがほぼ確実に相手の行動を封じられるため、持ち物『どくどくだま』『かえんだま』が発動するまでの時間稼ぎや、
そのままでは攻撃を一発耐えてしまう『きあいのタスキ』を持った相手や『がんじょう』の特性を持つ相手を安全に倒したりできる。

…とまあシングルバトルではぶっちゃけあまり有用な技とは言い難いが、この技が真価を発揮するのはダブルバトル
ダブルの1ターンは非常に重く、厄介な相手を1ターンひるませて行動を封じるだけで局面は一気に優位なものとなる。
厄介な相手を先に削ったり、相手のコンボを阻止したり、またこちらのコンボを始動する際にも使える万能技である。
この技を覚えるポケモンならまずこの技が採用され、「まもる」などと並ぶ非常に重要な技である。
ダブルをやるなら「ねこだまし」を習得できるポケモンは把握しておきたい(可能ならばすばやさ種族値まで)。
特に、一般ポケ最速の使い手であるマニューラや、『いかく』を持つカポエラーガオガエンに注意。

力士モチーフであるハリテヤマテツノカイナはもちろんのこと、猫モチーフのポケモンはマスカーニャ以外全員覚える。ただし、英語名は「Fake Out」なので、日本語を知らないと「なぜ猫が覚えるんだ?」となってしまう。
のろい(Curse)」「とんぼがえり(U-turn)」「オウムがえし(Mirror Move)」なども然り。


  • はやてがえし
こちらも100%の確率でひるませる技であり優先度も+3。さらに威力も65と先制技の中では割と高いが、相手が先制攻撃技を選択している、かつまだ行動していない時のみ成功する。
自分と相手が共にこの技か「ねこだまし」を選択していたら当然ながら素早さで判定される。


『おうじゃのしるし』か『するどいキバ』をなげつけることで、威力30・100%ひるみの攻撃技になる。
こちらは優先度0であるため注意。
バトル施設では「ねこだまし」+『するどいキバ』を「なげつける」コンボにより2連続確定ひるみでHPを確実に削ってくるマニューラにイライラさせられたトレーナーもいることだろう。


■ひるみ状態に関係する主な道具

  • おうじゃのしるし、するどいキバ
ポケモンの進化に必要なアイテムだが、ポケモンに持たせて攻撃すると、10%の確率でひるませることができる。
こちらも連続攻撃技は当たるたびに判定があるため、『スキルリンク』+2~5回連続攻撃技であればひるみ確率は41%になる。
上述の様に、投げつければ100%ひるみを誘発できる。


■ひるみに関連する特性

  • あくしゅう
攻撃したとき、10%の確率でひるませることができる。
第四世代までは対戦での効果を持たなかったが、第五世代でひるみ効果を追加された。

  • りんぷん
攻撃技の追加効果を受けなくなる特性
ひるみ・こおりは追加効果でのみ発生するため、実質ひるまない・こおらないといえる。

  • せいしんりょく
ひるまなくなる。つまり事実上『りんぷん』の劣化特性だった。
第八世代で『いかく』を無効化する効果も追加され、そんな状況からは脱出した。

  • ふくつのこころ
ひるむと素早さを1段階上げる特性。つまりひるみ自体は防げない。
こちらは登場以来何も強化されていない……。


■ひるみ対策

  • 先に攻撃する
シンプルに、ひるませられる前に技を出せればひるむことはない。
ただし、ひるませる側もまひや「トリックルーム」、『すなかき』『ゆきかき』など行動順操作を絡めてくることも多いため油断はできない。
また「ねこだまし」の上を取るのは非常に難しい。

  • せいしんりょく
上述の通り、ひるみを気にせず行動できる。
確率100%である「ねこだまし」や「なげつける」も怖くない。
「ねこだまし」や「いわなだれ」などのひるみ技が飛び交うダブルバトルでは『いかく』も頻繁に使用されるため、役に立つ場面も多いだろう。

第八世代で登場した、ほぼ誰でもできるひるみ対策。
ダイマックスしていると一切ひるまなくなる。
ひるみ中心の戦術にとっては厄介なことこの上ない。

第九世代で登場したアイテムで、アイテム枠さえ空いていれば誰でもできるひるみ対策。
攻撃技の追加効果を一切受けなくなるため、例外なく追加効果扱いであるひるみは全く通じない。
はたきおとすなどでマントを喪失させれば通るようになるが、そうでない限り永続するのでこちらも厄介。


■ポケモン不思議のダンジョン

「わるいじょうたい」のひとつ。表記は「ひるみじょうたい」。
そのターンだけわざが使えない。道具は使える。
「せいしんりょく」で無効化できる。



Wikiこもりは ひるんで ついき・しゅうせいできなかった!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポケモン
  • ポケットモンスター
  • ひるむ
  • ひるみ
  • 運ゲー
  • 状態変化
  • まひるみ
  • あくしゅう
  • せいしんりょく
  • ねこだまし
  • てんのめぐみ
  • おうじゃのしるし
  • するどいキバ
  • ふくつのこころ
最終更新:2025年01月25日 15:51