おんみつマント

登録日:2023/01/17 Tue 16:50:20
更新日:2024/02/10 Sat 06:58:17
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敵の目をあざむくフード付きマント。持たせると体を包み隠し技の追加効果を受けなくなる。


おんみつマント』(Covert Cloak)とは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するアイテムである。

概要

スカーレット・バイオレット』で初登場した道具。
灰色のフード付きマントとカッコいいデザイン。
ハッコウシティにあるデリバードポーチで20000円で購入可能。

「れいとうビーム」のこおり状態、「でんじほう」のまひ状態、「かみくだく」の防御ダウンなどの「100%発動するものを含めて相手の攻撃技の追加効果を受けない」というもの。
より分かりやすくいうと、持ち物バージョンの特性「りんぷん」。
漠然とした内容だが、技の追加効果というのはかなり細かい仕様となっており、適用するものとしないものがある。
というのも、ポケモンの技には様々な効果があるが、それらはひとまとめに「追加効果」として処理されているとは限らず、「技そのものの性質」としての効果も多いためである。
ひとつの判断基準としては、特性「ちからずく」の効果が乗るか否かといったことが挙げられる*1

防げるケース

  • 攻撃技に付随する追加効果を防げる
効果の最初に述べた通り。100%発生する追加効果が肝となる「ほっぺすりすり」や、「てんのめぐみ」で発動率を上げてきた技などにはよく効く。
主に相手の能力ランクを変化させる効果や、状態異常にする効果が、発動率が設定された「追加効果」として処理される。

  • ひるみは防げる
「エアスラッシュ」などの追加効果で発動する「そのターンのみ技の使用ができなくなる」ひるみ状態は攻撃技の追加効果としてしか発動しない(これはこおり状態も同様。ただし発生率、効果が双方微妙なためひるみほどは積極的に狙われない)状態であるため、事実上完全に防げる。
確定ひるみの「ねこだまし」にも適用されるため、ダブルバトルで評価されている。

かえんだまのやけど状態、どくどくだまのもうどく状態などの状態異常、木の実のくらった側もプラスにもなる追加効果を防げる。
逆におんみつマント持ちの味方に「なげつける」で支援をしようとしても失敗するので注意。

防げないケース

  • 変化技は防げない
対象となるのはあくまで攻撃技に付随する“追加”効果。
直接変化を促す「でんじは」「キノコのほうし」などの状態異常、「いやなおと」「うそなき」などの能力を下げる変化技自体は防げない。

  • 特性の効果は防げない
いかくなどの相手の攻撃ランクを下げるものや、ほのおのからだなどの接触すると発動するカウンタ―系特性は防げない。
ただし、かたやぶりはあくまで「特性の効果を無視して技を出せる」なので、おんみつマントはりんぷんと違ってかたやぶり持ちから攻撃技を食らっても状態異常や能力ランクを下げられずに済む。

  • 急所ランク補正はそのまま乗る
急所に当たりやすい補正は状態異常や能力変化とは異なるため、「トリックフラワー」などの確定急所技などを防ぐことは出来ない。

  • 技の使用者自身への追加効果は発動する
「くさわけ」「フレアソング」などの自分の能力ランクを上昇させる、または「インファイト」「りゅうせいぐん」などの使用後に自分の能力ランクが低下する追加効果は無効化されない。
逆に言うと発動しないのは「相手から受けた技の追加効果」のみであるため、ちからずくとは違って積み目的で攻撃技を使っても問題なく発動する。
また、厳密には『追加効果』ではないが、「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」などによる自分が交代する技、「フレアドライブ」などによる反動ダメージや「はかいこうせん」などによる次ターン行動不能もそのまま発動する。

  • 追加効果ではなく技の性質として扱われる効果は防げない
    • はたきおとす」「どろぼう」「ほしがる」といった持ち物を失くす・奪う効果
    • 「ドラゴンテール」などによる相手を交代させる効果
    • 「ギガドレイン」「ドレインパンチ」などの与えたダメージに応じて回復する効果
    • 「クリアスモッグ」による能力変化のリセット
    • 「フェイント」などによるまもる状態の解除
    • 「かわらわり」「サイコファング」などによる壁破壊、「プラズマフィスト」によるフィールド展開や「アイススピナー」などによるフィールド解除、「こうそくスピン」「キラースピン」による諸々のギミック解除、戦闘後にお金が拾える「ネコにこばん」「ゴールドラッシュ」といった、場そのものに作用する効果
これらは追加効果ではない効果として扱われるため、防くことができない。
他にも、こおり状態を解除するほのお技及びやけど状態の追加効果を持つ技、「みがわり」を貫通する音技など、技別個ではなくカテゴリそのものの特徴も追加効果としては扱われない。

ケースバイケース

  • 一部の特殊状態にするものは防げる
キョジオーン系専用の攻撃技の「しおづけ」を食らった後のしおづけ状態、「じごくづき」の音技使用不可といった特殊な状態も100%発動する「追加効果」の一種であるため防げる。
ただし「ほのおのうず」などのバインド技の追加ダメージ&交代+逃走不可効果は防げない。
この辺は実戦を積むか情報収集をしておき、対策したつもりがそうでなかったという事態を防ぎたいところ。

ゲームでは

リスクはあるが火力増強になる「いのちのたま」、「こだわり系」、耐久性を高める「たべのこし」や「オボンの実」などの回復アイテムと比べると効果は地味だが、
「ねこだまし」の確定怯みを無視して行動できたり、「でんじは」の上位互換だったはずの「ほっぺすりすり」をカス当たりに変え、「がんせきふうじ」や「バークアウト」といった相手の能力ランクを下げるのを狙いとした攻撃技をご破算にさせるため、なかなか強力。
ダブルバトルでは上記の技に加えて一部の道具の「なげつける」、「いわなだれ」の追加効果も防げるので行動保障用として価値はさらにアップ。
マントを持っていても、「追加効果を防いだ」などのメッセージが流れないため、確実に追加効果が発動しないひるみ戦法メインなら相手を疑心暗鬼にさせられるかもしれない。

対人戦では変化技を防ぐ特性「おうごんのからだ」を持つサーフゴーにおんみつマントを持たせることで、搦め手はほぼ完全に封じれるので採用されており、
耐久系キラーとして知られるキョジオーンの「しおづけ」対策などで持たされている。
追加効果でひるんでしまったり、「ほうでん」の麻痺で素早さダウンして行動封じを引いたり、「シャドーボール」、「アクアブレイク」などの特防や防御ダウンで次のターンに相手の攻撃に耐えれない事態に追い込まれるという運負けのリスクを減らせる。誰に持たせるかは悩ましいが、一考の価値はある。

テラレイドバトルでも採用例はある。システム上、相手の体力大幅増加とバリア展開による長期戦ゆえに相手の攻撃技で追加効果を引いてしまうケースが起きやすい。ここも仮想敵次第。
一撃必殺を狙ってせっかく能力ランクを上げたのに、混乱やまひで行動できなくて倒されたという最悪の展開を防ぐために持たせてる人もいる。
アップリューとタルップルといった100%で防御や特防をダウンさせる専用技は勿論、カイリューの暴風の30%混乱、最強のテラレイドバトルでの吹雪による10%こおりなども脅威なため、時には必須レベルの需要を持つ。
お金に余裕ができたら1つは手元に確保しておきたい。


これで追加効果を防ぎながら追記、修正をお願いします。

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最終更新:2024年02月10日 06:58

*1 追加効果を持つ攻撃技に限り、追加効果がなくなる代わりに威力が1.3倍になる特性。ただし、ひるみ状態と急所ランク補正の「ゴッドバード」や、やけど状態と反動ダメージの「フレアドライブ」など、『追加効果』と『追加効果ではない効果』が混在する技も一部存在することには留意。