テツノカイナ

登録日:2022/12/11 Sun 14:37:12
更新日:2025/01/23 Thu 03:56:25
所要時間:約 5 分で読めます





※『ポケモンSV』終盤のネタバレを含むため、未プレイの方は注意!※






















『ンニュービー!』



あるアスリートが改造された姿だと

オカルト雑誌がスクープしたサイボーグに近い。

ある探検記に記された

テツノカイナという物体と似た点が多いポケモン。

テツノカイナは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。

■データ

分類:パラドックスポケモン
英語名: Iron Hands
高さ:1.5m
重さ:380.7㎏
タマゴグループ:タマゴみはっけん
性別比率:ふめい

タイプ:かくとう/ でんき

特性:クォークチャージ(ブーストエナジーを持たせるかエレキフィールドのときいちばん高い能力が上がる。)

種族値
HP:154
攻撃:140
防御:108
特攻:50
特防:68
素早さ:50

合計:570

努力値:攻撃+3




■概要

テツノカイナとは「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したポケモンである。
未来からやってきたパラドックスポケモンの一種であり、ハリテヤマロボットに改造したような姿をしている。

現代種における特徴的な大きな掌は関節がなく浮遊しており、自在に動かすことが出来る。
その掌を使って高速で走行中の大型車両を投げ飛ばした例があるらしい。
更には首から上に当たる視界も360度回せるようになっている。

そして「月刊オーカルチャー:5月号」によると、

正体はなんと瀕死の重傷を負ったアスリートがサイボーグ化したものという衝撃的な内容が書かれている。

流石にハリテヤマを模した姿にした理由までは不明らしいが、これが事実だとハリテヤマを模した姿をしているだけの元人間ということになる。その割にはかなりの数が出てくるが……その場合はもしかするとショッカーのような組織によって、多くのアスリートが拉致されて無理矢理改造された可能性も否めないが……。

ただし(テツノカイナに限った話ではないが)『オーカルチャー』の記述が真実であるという証拠は存在せず、オカルト物によくあるこじつけ陰謀論的な眉唾情報である可能性も否定できない。

名前の由来は他の未来ポケモンと共通のテツノ+腕を意味する古語「かいな」。港や造船所で有名なあの町ではない。相撲用語として「かいなを取る」などの使い方をする言葉である。
ちなみに「かいな」は具体的に、肩から肘までの部分(二の腕)または肩から手首までの部分を指す言葉だが、先述したようにテツノカイナの掌は関節がなく浮遊しており、肩や二の腕や手首といった腕らしい部分は全く見当たらない。
某動画を知っている人なら由来はすぐ浮かんだであろう。ネタ目的でグレンアルマと構築を組んだりほのおのパンチを覚えさせてもいいかもしれない。
「Secret Sword Ⅱ」売れんカイナ!?

ハリテヤマより大きさは一回り小さいが体重は丁度ハリテヤマの1.5倍になる。
また移動の際は前傾姿勢を取ってホバー移動をするというものでよりロボットらしいものになっている。

■ゲームでのテツノカイナ

バイオレット限定でエリアゼロに生息しており、クリア前でも入手することが可能となっている。

シナリオではゼロラボのロックを解除した際に中から現れたパラドックスポケモンの大群の中に登場し、個体数も一番多く登場し、ボタンと共闘することになる。

しかしミライドンの威嚇によって逃げ出してしまったり、残った個体もペパーからは「あとは楽勝そうなのばかりだ!」しかも相性的に不利なマフィティフをだしてと言われてしまうなど、パラドックスポケモンの中では下位に位置するような扱いだった。

ラスボス戦でも登場し、「ねこだまし」でがんじょうを潰してから、高い攻撃力による物理攻撃で攻め立ててくる。

■対戦でのテツノカイナ

種族値はハリテヤマの傾向を踏襲しており、HPと攻撃が特に高い。
更にハリテヤマでは低めだった防御は大幅に改善され、物理耐久は物理受けに定評のあるヘイラッシャに肉薄する程。
HPのお陰である程度特殊耐久は確保できるが、素ではアタッカーにしては高い程度であまり過信はできない。
分かりやすく重戦車物理アタッカーで、種族値だけ見ればハリテヤマの完全上位互換と言える。

タイプはパーモット同様のでんき・かくとう。
ハリテヤマと比較してひこうタイプに強くなったが、じめんに弱くなっている。
ただじめん技は物理が多めである為、生半可な「じしん」は素でも割と耐えてしまう。
具体的にはテツノカイナが耐久無振りの状態ですら意地っ張りガブリアスの地震を耐えることができるほど。

メインウェポンとして「インファイト」「ドレインパンチ」など格闘技は十分に揃っている。
「てっぺき」と合わせるなら「ボディプレス」も採用圏内か。
反面、物理電気の業を背負っており、電気技は威力控え目の「かみなりパンチ」「ワイルドボルト」と物足りない。
大技は耐久を犠牲にするものが多く、メインとして採用する場合は長く居座るのが難しくなる。
……が、『藍の円盤』にて高威力の物理でんき技「サンダーダイブ」を習得し、このあたりの欠点も解消した。*1

器用なハリテヤマ譲りかサブウェポンの質も良く、
電気・格闘との補完に優れた「れいとうパンチ」、トップメタのハバタクカミに刺さる380kgの重さを活かした「ヘビーボンバー」
物理アタッカーなら扱いやすい「じしん」、何故か現代種は覚えない「じゃれつく」など一通り揃っているこんな巨体にじゃれつかれて大丈夫なのか?
特攻50である為の威力はお察しだが「ボルトチェンジ」、相撲取りらしい「ねこだまし」などサイクル戦やダブルバトルに適した小技も備える。

補助技に関しては「つるぎのまい」「てっぺき」「はらだいこ」など多様な積み技が揃う。
弱点3に耐性5なので、素の耐久の高さもあって意外と積む余裕は作りやすい。
他方、積み技以外の補助技は「みきり」や「エレキフィールド」があるが基本は不得手。

ここまで書くと現代種の上位互換に見えるが、未来パラドックスポケモン特有の不器用さもまた健在。
ハリテヤマが使用できた「はたきおとす」「ぶちかまし」を覚えられない。
あく技は「なげつける」のみ、鈍足と噛み合った「フェイント」「バレットパンチ」も覚えない。
積み技に関してもハリテヤマが覚える「ビルドアップ」は覚えられず、残念ながらビルドレイン戦法はできない。
「こんじょう」がないのでやけどで大幅に戦力がダウンするのも見逃せないところ。

よくも悪くも重物理アタッカーらしく、耐久任せの殴り合いに終始しやすいポケモン。
現状では不得手な補助技を捨てて「とつげきチョッキ」で特殊防御を補いながら、「ドレインパンチ」をメインに据え、しぶとく回復しながら戦うのが主流となっている。
他の持ち物候補としては「ドレインパンチ」などを強化する「パンチグローブ」、専用道具の「ブーストエナジー」や長く居座るための「たべのこし」など。
鈍足アタッカーの中では器用な部類のため原種と同じくダブルバトルへの適性が高いポケモンでもあり、初手の「ねこだまし」で動きを止め、その隙に相方が「トリックルーム」を放てれば蹂躙の準備が整う。原種が覚えない「ワイドガード」を失ったのはもったいないが…

■テラレイドバトルでのテツノカイナ

そしてこのポケモンはテラレイドバトルにおいて一線級の活躍が見込めるポケモンであることも外せないだろう。

ただでさえ高い攻撃を一気に最大まで上げる「はらだいこ」が使える上に、また攻撃と同時に回復できる「ドレインパンチ」を持っていることで火力と継戦能力を両立可能。
更にレイドでは相手がテラスタルによって単タイプになる都合上、一致タイプであらゆるタイプで等倍以上が狙えるのも長所で特にソロ運用で非常に有用。
加えて「じゅうでん」「エレキフィールド」ででんき技の補強もできる事もありうまく連携すれば、比較的容易に星6レイドでもワンパンKOが狙えてしまう。
何なら「メトロノームを持たせてひたすらドレパンでどすこい」など、そもそもの強化技を使わず火力を出すスタイルも存在し、柔軟な対応も十分に可能。
(ちなみにこのスタイルは初速こそブーストエナジー+はらだいこの火力に大きく劣るものの、相手のいてつくはどうを考えなくていい、攻撃技しか打たない都合上テラスタルが最速で可能になる、といったメリットもある)

テラスタルはドレインパンチの威力を補強するかくとう、弱点を減らしつつまひ無効を維持するでんきの両方が適正。
余裕があればでんきとかくとうのテラスタルが出来る個体をそれぞれ用意しておきたいが、面倒ならどちらかだけでも活躍は可能。かくとうだけでもドレパンには十分である。

ただ決して万能ではなく、でんき・かくとうと相性の悪いレイドでは普通に弱いし、「はらだいこ」にばかり依存していると結構危険といった弱点がある。
(何も考えず「はらだいこ」を使うと体力半減のデメリットからそのまま死orジリ貧だが、強化技を使用しないとそれはそれで火力が出ずジリ貧、というケースも高難度レイドでは増えて来る。)
思考停止してナンニデモ=カイナとは行かないため使いどころを考えないと地雷となりうる。悪いのはプレイヤーでありこいつは悪くないのだが……。
この場合だと効果は劣るものの自傷しない「つるぎのまい」で使うのも手。

何も考えなくてもだいたいほとんどのレイドに対応できちゃってたムゲンダイナザシアンがおかしかっただけである。

総じてレイドでのアタッカーとしては最高峰の適性を誇るポケモンであり、レイド用に1匹は育てておいて損はないだろう。

■ポケモンカードにおけるテツノカイナ



テツノカイナex HP:230
雷雷 アームプレス:160
無無無 ごっつあんプリファイ:120
このワザのダメージで、相手のポケモンがきぜつしたなら、サイドを1枚多くとる。
弱点:闘 抵抗力:なし にげる:4

拡張パック「未来への一閃」でexポケモンとして初登場。
その最大の特徴は下ワザ「ごっつあんプリファイ」。
ふざけた名前とは裏腹に、「ポケモンを倒すとサイドを一枚とる」というポケカの原則を根本から破壊する効果をもち、威力も120と非常に絶妙。

ルールをもたないポケモンを軸としたデッキでは、「倒されてもサイドを一枚しかとられない」という強みが非常に大きかったが、ごっつあんの前ではその強みも一切消滅。
また、進化exを軸としたデッキでも、進化前の段階ではHP120以下であることがほとんどであるため、進化する前にごっつあんを連打され気づいた時には負け寸前という状態に陥りやすい。HPも230と簡単に倒れる値ではないため、早期にたおすのはかなり困難。
結果、あまたのデッキが速攻ごっつあんに屈することになった

弱点としては、やはり4エネを早期に用意するのはかなり大変である点、打点自体は最大160とそこまで高くはない点だろうか。
とはいえ、前者は雷デッキのエレキジェネレーターやロストデッキのミラージュゲート、後者は別のアタッカー採用で何とか補填が可能である。

特に、速攻性はあるが後半失速しやすかったミライドンexデッキにおいて、サイド獲得ペースを無理やり速められるこのカードは革命にも等しい強化であり、登場以来ほぼ100%採用されることに。
「exたねにはミライドン、それ以外の非exたねにはテツノカイナ」という布陣で殴ることで、エレキジェネレーターの機嫌が悪くないかぎり後攻1ターン目から複数のサイド取りが可能になり、環境の中でも屈指の高速デッキとして君臨するようになった。
そのスピードを生かして、WCS2024ではダークホース的立ち位置ながらTOP4にまで食い込んでいる。

ちなみに、ごっつあんプリファイは感謝を意味する大相撲用語「ごっつあん」および、拡大・拡充を意味する英単語amplifyを掛け合わせた名前である。
英語訳に難儀しそうな名前であるが、そこは天下のポケカ公式、amplifyとthank youを組み合わせ、amp you very muchという大喜利回答をだし、多くのプレイヤーをうならせた。hidden machineのセンスは今でも強く根付いているようである。


■余談

その見た目からトレーナーの間ではマッポーめいた世界観を想起させメカスモトリだのモータースモトリといった名前で呼ばれることがある。
まぁパルデアにはスシイタマエドゲザといった文化に別地方からのポケモンだがちゃんとニンジャも登場するためスモトリくらい序の口なのだろう。


追記・修正は星6レイドの敵をテツノカイナでワンパン出来る方にお願いします。

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最終更新:2025年01月23日 03:56

*1 でんき版「とびげり」ともいう性能なので外すorスカされると痛いが、ワイルドボルトより威力が10大きいというだけで十分採用理由になる