レジエル(仮面ライダーセイバー)

登録日:2021/02/05 Fri 17:25:12
更新日:2024/08/31 Sat 22:26:29
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最初のページは俺が開く…。


レジエルとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーセイバー』に登場する怪人である。

演:高野海琉(かいる) / スーツアクター:榮男樹 / クリーチャーデザイン:酉澤安施


【データ】

種族:本の魔人メギド
アルターライドブック:不詳
身長:216.8cm
体重:114.3㎏
特色 / 力:幻獣のメギドを司る


【概要】

本の魔人メギドの一体で、3人の幹部達の一人でもあり、「幻獣」のジャンルを司る。
人間態は赤いシャツの上に黒のレザージャケットを羽織り、フリンジが付いた黒いレザーのパンツを身に着けた、鋭い目つきの短髪の青年。
本来の姿はドラゴンのような頭部やフェニックスの羽といった幻獣の要素を一つに纏めたような姿で、
金色に輝く左右非対称の角や、重厚な赤銅色の鎧で身を固めており、左肩には表側が白く、裏地が赤のマフラーをかけている。


【人物】

一人称「俺」
プライドが非常に高く、自分の司るジャンルこそが最高の存在だと自負する傲慢な性格で、他の幹部に対してもやや上から目線の挑発的な態度で接しているが、
「現実世界をワンダーワールドと入れ替える形で浸食し、支配する」というメギドの目的については一番忠実に遂行しようとしている。
しかし、実際のところストリウスから陰で嘲笑われていたり、ズオスから「普通の奴」呼ばわりされたりと、他の幹部達からは舐められており、
更にその性格故に計画が失敗したり、予想外の出来事が起きた際には声を荒げて怒鳴り散らすなど、クールな見た目に反して感情的な部分も見受けられ、上記の自負と合わせてもどうにも小物っぽさは拭えない。

戦闘能力


俺の剣は幻獣の力を宿す。力だけのお前など、俺の足元にも及ばない…!!

幹部格だけあってその強さは本物で、仮面ライダー達の基本形態を軽くあしらえる程の戦闘力を備えている。
しかしその都合上、対抗するためのワンダーコンボや強化形態が揃っていると分が悪く、聖剣ソードライバーで変身する剣士達相手にはやや押されがち。

武器は豪華な装飾が施された大剣「ボルヘスド」で、人間態でも使用出来る他、
「幻獣」のジャンルを司るだけあって、固有の能力として氷柱岩石を操って攻撃するなど、魔術めいた各種属性による攻撃を得意としており、
その攻撃手段の豊富さには仮面ライダーバスター「何でもありかよッ…?!」と零していた。

正体

第26章にて、元々はタッセル(ビクトール)や初代マスターロゴスと共にワンダーワールドに初めて降り立った「始まりの5人」の一人であり、
世界を創ったとされる『大いなる本=全知全能の書』が持つ力に魅入られ、力の一部を「レジエルアルターライドブック」としてその身に取り込み、メギド化した人間であった事がユーリの口から明かされた。
本来はタッセル達と志を共にし、ストリウス・ズオスと共に笑顔で仲良く肩を組む好漢だったが、メギド化に伴って欲望だけが肥大化した結果、人としての記憶を失った上に現在の傲慢な気質に変貌してしまった。


【関連人物】

本作の主人公である、小説家にして炎の剣士
第1章で自ら生み出したゴーレムメギドが初変身した彼に撃破されて以降、何かと縁があり、交戦回数も多い。

レジエル同様に幹部クラスのメギド達にして、「始まりの5人」の一員達。
「現実世界をワンダーワールドと入れ替え、支配する」という目的自体は一つなのだが、幹部同士の中は険悪であり、互いに牽制し合っている。
また、自身の作戦が失敗した際には2人からなじられ、その度に声を荒げて言い争う場面も見受けられた。


【劇中での活躍】

世界の入れ替えの手始めとして、第1章にてゴーレムメギドを生み出すも、セイバーに覚醒した飛羽真に倒されてしまった。
しかし、この時点では「この物語の続きはまた書けばいい…」と、幹部らしく余裕溢れる態度を見せていた。

その後、第7章にてストリウスに促される形でメデュ―サメギドを3体生み出して一気に3つのエリアをワンダーワールドに侵食させ、そのうちの一つに剣士達が集結したと見るや、ズオス・デザストと共に戦列に加わるが、
そこに仮面ライダーブレイズが乱入し、ワンダーコンボ形態のファンタスティックライオンとなった事で形勢逆転、メデューサメギドを倒されてしまい、一時撤退を余儀なくされた。

続く第8章では残りのメデューサメギドを倒しに来たセイバー達を仮面ライダーカリバーと共に迎撃に向かい、キングオブアーサーの力を使いこなそうと苦心するセイバーを圧倒。
この戦いでメデューサメギドの一体が尾上亮を石化させ、続けざまにカリバーがセイバーを叩きのめした事で剣士達も作戦を立て直すべく一時撤退。
再戦時は飛羽真の策で2体のメデューサメギドが集められた事で再びカリバーと共に参戦。
自身はブレイズを相手に戦いを繰り広げたが、手間取っている隙にメデューサメギドを全て倒された事で撤退した。

第11章では6人の剣士が持つ聖剣の力を利用して『目次録』を手中に収めようと画策。
自らが生み出した6体のゴブリンメギドを剣士達に倒させる事で各々の聖剣の力を秘めた光の柱を生み出し、15年前の大いなる力を得るための儀式を再現しようとした。

さあ、ワンダーワールドの偉大な力を手に入れる時だ……!

その後は儀式が目論み通り進み、第14章にてストリウス・ズオスと共に出陣して剣士達と交戦。
自らの大剣から放つ属性攻撃でバスターを圧倒し、忍者ジャッ君にフォームチェンジした仮面ライダー剣斬との一騎打ちをも制するが、
そこにキングライオン大戦記への強化変身を果たしたブレイズが乱入した事で戦況が一変。
最終的にセイバーがカリバーとの決着をつけるべく『目次録』内部に赴いた後、残りの剣士達と交戦するも、ブレイズに光の柱を全て破壊された事で他の幹部達と共に撤退した。

だが、この影響で様々な人間がワンダーワールドを視認出来るようになった事で、第16章ではストリウスから新たな大型の白いアルターライドブックを渡されると、
早速キャンプ中の須藤芽依の上司・白井ゆきの元へ赴き、彼女にアルターライドブックを埋め込んでイエティメギドへと変貌させた。

続く第17章にてイエティメギドとセイバーの交戦中に現れて妨害し、セイバーの攻撃で本が排出されて元の姿に戻ったゆきにすぐさま再度アルターライドブック埋め込み、再変身させて共に撤退した。
そして、第18章にてセイバーと仮面ライダー最光をイエティメギドと共に待ち構えて交戦。
最光本体と最光シャドーに押される中、遂に白雪イエティアルターライドブックが完成し、イエティメギドから排出されるが、
この時を待っていたセイバーに完成したばかりのアルターライドブックを破壊され、ゆきも救出されてしまう。
この事態に激怒し、イエティメギドと共に襲い掛かるが、2人の必殺技を受けてイエティメギドは撃破され、自身も「覚えておけ!!」と捨て台詞を残して撤退したのだった。

これ以降、メギド本来の目的よりもセイバーの打倒に執着するようになり、第20章では王様メギドを止めようとするセイバーの前に現れ、計画を邪魔された腹いせとして彼を襲撃。
だが、剣斬とデザストが戦いに介入し、その中でデザストの予期せぬ裏切りに見舞われた挙句、彼の攻撃を受けてそのままフェードアウトした。

第23章ではサウザンベースから禁書を盗み出そうと目論むストリウスから遠回しに陽動を頼まれ、「彼(セイバー)も現れますよ」という一言を受けてこれを承諾。
当初は市街地で待機していたが、現れたのがブレイズと剣斬の2人だけと見るや、その場をズオスに任せて自身は撤退。
その後、飛羽真がストリウスから禁書を奪還したタイミングで出現すると、嬉々として生身の彼に斬りかかるが、
突如として禁書がプリミティブドラゴンワンダーライドブックに変化し、そのまま飛羽真の意識を乗っ取ってセイバー プリミティブドラゴンに変身させると事態が急変。
その圧倒的過ぎる力の前に完膚なきまでに叩きのめされ、撤退を促すストリウスの意見を撥ね退けてまで「舐めるな!そんなもの打ち消してやる!」と属性攻撃を放つも、
逆にセイバーが繰り出した「クラッシュ必殺斬り(正式名称不明)」の前に手も足も出ず、その強烈な一撃を受けて敗退した。

続く第24章では満身創痍ながらどうにかアジトに帰還するも、直後にズオスから「生きてて良かったなぁ~…」と皮肉と嘲笑交じりの情けをかけられた事で怒りと悔しさのあまり、絶叫。
完全にメギドの目的そっちのけでセイバーへの復讐心に凝り固まり、彼への憎悪を口にしながら市街地を手当たり次第に破壊するという暴挙に出ると、駆け付けたセイバー・最光と交戦。

今度こそ倒す…!俺の全てを懸けてぇッ!!

戦いの最中、上記の執念と共にアジトから持ち出していた複数冊のアルターライドブックを取り込んで強化を果たすと、狂気染みた笑い声を上げながら2人を追い詰めていくが、
セイバーの危機に呼応するかのようにプリミティブドラゴンワンダーライドブックが飛来し、再度プリミティブドラゴンに強制変身させた事で反撃を許してしまう結果に。
結局、その力に太刀打ち出来ないまま、またしても必殺技を受けて吹き飛ばされ、敗走してしまった。

幾度となくセイバーに煮え湯を飲まされ続け、自身のプライドもズタズタにされた結果、ストリウスの力を借りる形で遂に最後の手段に打って出るレジエル。それは……


待っていろ、炎の剣士……。












































『禁断の術』を使い、あなたの本に新たなページを書き加え……力を極限まで高めます。

……もう後戻りは出来ませんけどねぇ。

炎の剣士…セイバー!
……許さん…。許さん!許さん許さん許さん!!
































【レジエル・フォビドゥン】



終わりましたよ。


レジエル!


さあ、見せて下さい…。あなたの新しい力を。

……フフフッ…。


目を覚ませ!幻獣を司るレジェンドメギド!


グァァッ!ウゥッ…!ウワァアアアッ!!

ウゥァアアッ…!ヌァッハハハハハハッ!!


データ

種族:本の魔人メギド
アルターライドブック:レジエル(EX)
身長:216.8cm
体重:114.3㎏
特色 / 力:幻獣のメギドを司る / 超破壊力

概要

ストリウスの手で「禁断の術」を新たなページとして加筆した「レジエルアルターライドブック(EX)」を自身の体内に埋め込み、大幅なパワーアップを果たした姿。
赤銅色と白を基調に、金色をアクセントに配した以前の姿から一転、金と漆黒を基調に、赤と緑をアクセントに配したものとなり、左肩に掛けていたマフラーも赤一色に変化。
勿論、見た目以外にも、大剣「ボルヘスド」から炎の斬撃を連続で放ったり、火災旋風や雷を帯びた竜巻を繰り出し、地面に突き立てて地割れと共にマグマを発生させるなど、戦闘力も極限まで上昇。

総じて、セイバーに対する憎悪や復讐心・執念に突き動かされる形で手に入れた姿と言えるが、
ストリウスが「もう後戻りは出来ませんけどねぇ」と語った通り、その強大な力と引き換えに自身の命を削ってしまう諸刃の剣でもある。

敗れ去る、孤高の幻獣。

パワーアップが完了すると早速街中に姿を現し、セイバーを誘き出そうと手当たり次第に蹂躙。
事態の収拾に向かったバスターと最光の2人を相手に歯牙にもかけず、一方的に叩きのめすと、駆け付けたセイバーをも圧倒していく。


来たな、炎の剣士…!

跡形もなく消し飛べ!!

覚悟を超えた先に、希望はある!変身!!

途中、プリミティブドラゴンとなりながらも、精神世界でプリミティブドラゴンの化身の少年との対話を試みるセイバーを守ろうとしたバスターと最光を変身解除させ、
その様子を見て、飛羽真の覚悟を見届ける決意を固めたブレイズ キングライオン大戦記とも戦い、「ライオニックフルバースト」を雷を纏った斬撃で撃ち返して同様に変身解除に追い込んでいく。
そして、動きが止まったままのセイバーに狙いを定めると、彼を守ろうとする倫太郎・尾上・ユーリの3人を振り払い、そのまま止めを刺さんと炎の刃を放つ。

俺の前から消えろォッ!!

だが、飛羽真が精神世界でプリミティブドラゴンの心を孤独から救い出し、悲しみを笑顔に変えて得た新たな力・セイバー エレメンタルプリミティブドラゴンに変身すると戦況が一変。
「どんな姿になろうが無駄だ。俺は無敵だ!」と挑みかかるが、その力の前に次第に追い詰められていく。


何だと…!?何故、人間如きにこんな力が!?

レジエル、お前も元は人間だったんだろ?

馬鹿な事を言うな!俺は――――ッ!?

上記の問答を繰り広げる中でセイバーから受けた事実を否定しかけるが、突如として失われた過去の記憶がフラッシュバックし、動揺。

嘘だ…。嘘だ!噓だ噓だ噓だ噓だァッ!!
俺は人間なんかじゃない!!選ばれし、崇高なる存在だァッ!!

混乱する中、必死で自身の記憶を否定しながら襲い掛かるが、今までの強さが噓のようにセイバーの属性攻撃に成す術無く追い込まれた末、
最終的に「禁断の術」の代償でとうとう自身の肉体と命が限界に達し、苦しみだしてしまう。


奴は禁断の秘術を使った。もう助からない!お前の手で救ってやってくれ!

……物語の結末は、俺が決める!!

最期はその様子を見かねたユーリの言葉を受けたセイバーが放った「森羅万象斬」の一撃で完全に敗北。
憑き物が落ちたかのように穏やかな笑みを湛えた自身の幻影を浮かべつつ*1断末魔の叫びを上げながら盛大に爆発して滅び去った。
しかし速水校長といいダーウィンといい、実写特撮で生身の人間の顔が浮かび上がる演出をやると、何故こうもシュールな絵面になってしまうのだろうか……?

なお、その一部始終を物陰から眺めていたストリウスだったが、一切悲しむ事なく彼の最期までを見届けると、その場を後にしたのだった。

レジエル、あなたの物語は…ここで終わりです。


【余談】

  • 名前の由来は恐らく英語で伝説を意味する「レジェンド」からだと思われる。

  • 東映公式サイトの「第27章あとがき」によれば、穏やかな笑みを浮かべるシーンが高野氏の最終撮影だったのだが、色々と意識し過ぎた所為か、普段では滅多に出さないはずのNGを連発。
    その様子を見ていた撮影スタッフやストリウス役の古屋呂敏氏、ズオス役の才川コージ氏が爆笑する中、坂本浩一監督が「カイル!極限まで我慢したおしっこをやっと出したときの表情でいけ!(原文ママ)」とアドバイスした結果、ようやくOKが出たという。
    • また、その日撮影が無かったライダー側のキャスト達や、編集作業のためにスタジオを訪れていた柴﨑貴行・石田秀範両監督も駆け付けて、高野氏のクランクアップをお祝いしたとの事。


今度こそ追記・修正する…!俺の全てを懸けてぇッ!!


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最終更新:2024年08月31日 22:26

*1 東映公式サイトの「みどころ」の新章突入時の相関図では、「笑顔をありがとう!いい人に生まれ変わってね!」と須藤芽依からコメントされている。