ニンジャバットマン(映画)

登録日:2021/09/24 Fri 11:51:37
更新日:2024/04/03 Wed 16:38:38
所要時間:約 8 分で読めます






この時代には、この時代の強さがある。


日本が世界に放つ

戦国タイムスリップ・アクション・エンターテイメント!


『ニンジャバットマン(原題:Batman Ninja)』とは、日本のアニメ映画。配給はワーナー・ブラザース映画。
DCコミックスの『バットマン』を原作としており、本国アメリカではイベントでのプレミア上映の後、2018年4月にネット配信限定で公開され、日本では2018年6月に劇場作品として上映された。
また、久正人による公式コミカライズが月刊ヒーローズにて連載された(後述)。

●目次

【あらすじ】

時は戦国、最狂の愉快犯<ジョーカー>による歴史改変を阻止するため、<バットマン>はすべての武器を失い、それでもなお立ち向かう——。

現代の犯罪都市ゴッサムシティの悪党たちがタイムスリップし、群雄割拠する戦国時代の日本。
戦国大名となった悪党たちがこのまま自由に暴れ続ければ、日本だけでなく、世界の歴史すらも変わってしまう!
絶望的な乱世で、現代テクノロジーからも切り離されてしまったヒーローは世紀の歴史改変を阻止することができるのか?
日本と世界の歴史を賭けて、時空を超えた壮大な戦が幕を開ける!

(公式サイト「INTORODUCTION」より)


【概要】

上記の通り、アメコミヒーローの代名詞「バットマン」を原作に、日本で製作されたアニメ映画。
製作は神風動画とYAMATOWORKSで、ほぼ全編が両社の得意とする3DCG主体で製作されている。

監督は神風動画の代表も務める水崎淳平、脚本は中島かずきが担当。
アメコミ的なテイストをベースに、日本のアニメや特撮文化のパロディ・オマージュを盛り込んだ和洋折衷の演出・ストーリーが特徴。
また、キャラクターデザインにイラストレーターの岡崎能士を迎えており、和風にアレンジされたお馴染みのヒーロー・ヴィラン達のデザインも見所の一つ。

スタイリッシュな映像に定評のある神風動画製作なだけあって映像作品としての評価は非常に高いが、一部ではストーリーの消化不良が指摘されており、全体的にはやや賛否両論気味。

一方で日本公開と同時に月刊ヒーローズで連載開始された久正人による漫画版は、序盤こそ時系列が多少前後する程度だが中盤からは完全に漫画版独自の展開・設定となっており、ストーリーもより踏み込んだ描写がされている。
結果的にそれが功を奏し、第51回星雲賞のコミック部門を受賞している*1


【登場人物】

※キャストは日本語版/英語版

<バットファミリーと仲間達>

  • バットマン/ブルース・ウェイン
演:山寺宏一/ロジャー・クレイグ・スミス
ご存知ゴッサムの「闇の騎士」。
アーカムで何らかの計画が動いているのを察知、ロビンと共に阻止に向かうが、時空震エンジンの暴発に巻き込まれる。
他の面々が一斉に飛ばされた中、ブルースだけは2年遅れて戦国時代の日本に到着。
現代科学の兵装と不屈の精神を武器に戦いを挑むが敗北してしまう。
そこでその時代を生き抜いている人々の持つ「時代の強さ」を悟り、ニンジャバットマンとして立ち上がる。

本作では黒髪だが、漫画版ではチャンベール風の明るい髪色で描かれている。

演:加隈亜衣/グレイ・デリスル
バットマンの恋人だったりそうじゃなかったりするキャット・バーグラー。
アーカムに高級そうな機材が運ばれている事を知り、それを盗みに来た先で時空震エンジンの暴発に巻き込まれ、戦国時代の日本に漂着。
現代に戻るべく、2年遅れで現れたバットマンをアルフレッドとバットモービルの元まで案内する。
+ ネタバレ
映画ではバットマンを利用して時空震エンジンを入手したゴリラ・グロッドに寝返るも、ジョーカーの介入で再度バットマンに味方し、ハーレイ・クインを打倒する戦果を挙げる。
その後、帰還した現代でちゃっかり拝借していたゴリラ・グロッドの壺を「保存状態の良い年代物」として高値で売り捌いていた。

漫画版では2年も待ち構えていたブルースがジョーカーに敗れた事で彼を見限り、トゥーフェイスを寝返らせてジョーカー機動包囲網を構築するも、それすら織り込み済みで計画を立てていたジョーカーにまんまと利用されてしまう。
しかし決して折れずに立ち上がったブルースを見て奮起し、ハーレイを倒して城への侵入ルートを確保。
バットファミリー逆転のキッカケを作り、最終的に現代に帰還した。

  • ナイトウィング/ディック・グレイソン
演:小野大輔/アダム・クロアズデル
サーカス出身、ファミリー1のプレイボーイな初代『ロビン』。
ヴィラン達を追ってアーカムに潜入、時空震エンジンの暴発に巻き込まれ(ry

最終決戦では、映画では忍者の格闘術を学んでペンギンと、漫画版では相撲取りの「狡さ」を学んでポイズン・アイビーと対決する。

漫画版だと久作品定番の緊縛シーンを披露しているので多分ヒロイン。

  • レッドフード/ジェイソン・トッド
演:石田彰/ウィル・フリードル
死んだはずがヴィラン/ダークヒーローになって復活した、ファミリーの異端児な2代目『ロビン』。
ヴィラン達を追ってアーカムに潜入、時空震エンジンの暴(ry
なおエンジンの暴発やジョーカーの洗脳解除はジェイソンの仕掛けた爆弾が原因の一端であり、ある意味元凶の一人。
ロビン軍団では唯一、忍者ではなく虚無僧風の衣装に身を包む。
+ ネタバレ
映画では独自にヴィラン達の動向を探っており、農民として潜伏していたジョーカー達に激しい暴行を加えるも、ブルースに止められる。まあジェイソンの方が正しかったんだけどな!
最終決戦ではデスストロークと対決した。

漫画版では全体のキーマンとして存在感を発揮。
死んだ母のように難民キャンプ代りの隠れ里作成を主導して弾圧された人々を匿っていただけでなく、戦国時代に持ち込んだ8連装×2挺分=16発の.45ACP弾は一発も減っておらず、ブルースの不殺の誓いを尊重していた。
最終決戦では映画同様デスストロークと対決。殺し者の習性を逆手に取って弾薬の匂いをブラフに使い、自作の爆音尺八で不殺の誓いを破らずに撃破した。

また、隠れ里で師事した刀鍛冶の指導の下、万が一ブルースが刀を抜かなければならなくなった時に備えて「鎧を斬った衝撃で刃の層が剥がれ単なる鉄の棒になる刀」= 「斬れない刀」 を製作。
怨敵ジョーカー最後のジョークを痛烈にへし折ったと共に渾身のドヤ顔を見せた

漫画版ではケツ顎でネコ目という強烈なルックス。でもイケメン。

  • レッドロビン/ティム・ドレイク
演:河西健吾/ウィル・フリードル
バットマンの正体を自力で突き止めた、インテリ系の3代目『ロビン』。
ヴィラン達を追ってアーカムに潜入、時(ry
映画では道中の足となるバット忍者馬を工面。
漫画版では石工の職能衆「穴太(あのう)」に師事し、石運びで体を鍛えると同時に「力の相互作用」を学ぶ。

最終決戦ではトゥーフェイスと対決した。

  • ロビン/ダミアン・ウェイン
演:梶裕貴/ユーリ・ローエンタール
暗殺組織に育てられたブルースの実の息子にして、現在の『ロビン』(5代目)。
バットマンと共にヴィラン達を追ってアーカ(ry
戦国時代ではお猿のモン吉(演:麦穂あんな)と仲良くなり、漫画版では難民の一人である動物使いの与次郎に動物と話す術を学ぶ。

最終決戦では、映画ではポイズン・アイビー、漫画版ではペンギンと対決する。

  • アルフレッド・ペニーワース
演:大塚芳忠/アダム・クロアズデル
ブルースに仕える、アメコミ界の元祖スーパー執事。
バットモービルを預かってアーカムの前で待機していたところを時空(ry
茶屋に偽装した格納庫でバットモービルを預かっており、日本の緑茶用茶葉を発酵させて紅茶を作ったり、漫画版では棚田を応用した麦畑でパンを作っていたなど、時代と場所が変わってもその万能ぶりは変わらない。

  • 影闇(えいあん)
演:上田燿司/マシュー・ヤン・キング
映画版にのみ登場。
飛騨の忍者集団「コウモリ衆」の頭領で、コウモリ衆に伝わる神話を信じてバットファミリーに力を貸す。
絶望的な状況であってもバットマンを見捨てず、彼を「お頭」と呼んで忠義を尽くす忍者の鑑。
配下のモブ忍者の皆さんはバットマンそっくりの忍者装束に身を包んでおり、ハーレイ・クインは最初バットマンが増えたと錯覚していた。

  • 難民の皆さん
漫画版にのみ、コウモリ衆と入れ替わる形で登場。
全国の様々な所でヴィラン大名の圧政から逃げ出したところを、ロビン軍団の隠れ里に匿われた。
「蝙蝠の英傑」が自分たちを救ってくれるというロビン達の言葉を励みに、それぞれの地や一族などに伝わる技術を使って2年の月日を生き延びてきた、その時代を生きる強い人々。
+ ネタバレ
最終回にて、戦国時代でバットマンが助けた少女の子孫「ミズ・コモリ」が市長主催のパーティに訪れ、ブルースと対面。
彼女が時空震エンジンが修理され歴史が正常化された中でも失われなかったバットマンへの恩と、戦国時代から受け継がれてきたバッタランを返すシーンで物語は幕を閉じる。

  • ジェームズ・ゴードン
ゴッサム市警の良心にしてバットマンの理解者の一人。
映画ではエンディングのコミック風エンドロールにのみ、漫画版では第1話と最終話に登場。
アーカムごと消えたと思ったら一瞬で戻ってきたバットマンにヴィランを引き渡され、困惑していた。

<ヴィラン大名>

演:高木渉/トニー・ヘイル
バットマン永遠の宿敵、『犯罪界の道化王子』。
ゴリラ・グロッドの洗脳でアーカムに引き寄せられた所を時空震エンジンの暴発に巻き込まれ、戦国時代の日本に漂着。
現地の大名に成り代わり、尾張(ジ・エンド)の国の領主「第六天魔王ジョーカー」として日本の最大勢力に君臨していた。

居城は蒸気機関と巨大な腕、移動用キャタピラを搭載した「亜火無(アーカム)城」。
映画版では城内に時空震エンジンも保有している。

+ ネタバレ
映画ではバットマンと協力したゴリラ・グロッドにしてやられ、全ての記憶と一切の殺気を失った一介の南蛮農民(ファーマー)に零落するという衝撃の展開に。
しかしそれすら時限式の自己催眠で取り繕った仮面に過ぎず、記憶を取り戻すと地獄ヶ原での合戦に介入。
美味しい所だけを横から掻っ攫って巨大ロボット『五城合体・超絶天魔王キングジョーカー』を完成させ、日本の王となるべくバットファミリーを追い詰める。

……が、最終的にはニンジャの力を物にしたバットマンとの一騎打ちで敗北。
他のヴィラン大名共々捕縛され、現代でゴードン本部長に引き渡された。

一方漫画版では世を儚んで山に篭っていたゴリラ・グロッドが介入しなかったため、他のヴィラン大名によるジョーカー機動包囲網を真っ正面から迎え撃つ……と見せかけてやっぱり『五城合体・超絶天魔王キングジョーカー』を完成。
アーカムごと琵琶湖に沈んでいた時空震エンジンを引き揚げ、歴史の改変を確定せんと目論む……というのすら建前であり、本当は自分を止めに来たバットマンと正真正銘の「殺し合い」をする事こそが目的であった。
しかし、レッドフードとバットマンの絆の証である「斬れない刀」とバットマンの面に込められた人々の想い、そして時代を生き抜く"忍ぶ力"を借り受けたバットマンの前に敗れ去り、映画同様ゴードンに引き渡された。*2

  • ハーレイ・クイン/ハーリーン・クインゼル
演:釘宮理恵/タラ・ストロング
ジョーカーの愛人兼ストーカー、クレイジーな女道化。
ゴリラ・グロッドの洗脳でアーカムに引き寄せられた所を時空震エンジ(ry
本作ではジョーカーをお馴染みの「プリンちゃん」ではなく「ミスター・殿」と呼び、忠実な副官「魔小姓」として振る舞う。

  • ゴリラ・グロッド
演:子安武人/フレッド・タタショア
フラッシュの宿敵としてお馴染みのサイキックゴリラ。
本作では時空を超えた移動を可能とする「時空震エンジン」を開発し、自身の野望の邪魔となるアーカムのヴィラン達を時空の彼方に消し去る計画を立てていたが、バットマン達の介入でエンジンが暴走。
バットファミリーや他のヴィラン共々、戦国時代の日本にやってくる。
……と、ここまでは映画も漫画も大して変わらないのだが……?
+ ネタバレ
映画では山奥の温泉で猿達を従えて悠々自適の隠居生活を送っていたが、バットマンがやって来た事で彼を利用してジョーカーを出し抜く事を計画。
天魔王の地盤を継いだよろしく見事に亜火無城を奪取したのも束の間、地獄ヶ原の合戦でジョーカーに下剋上を喰らい、バットマンに救助される。
その後、猿のモン吉をかばってピンチに陥ったロビンを咄嗟に救って重傷を負い、配下の猿に指示を出す竹笛を託すと戦線を離脱。
最後は大人しく捕縛され、現代で他のヴィラン諸共に警察行きとなった。

漫画版では飛ばされてすぐの時点でジョーカーの下剋上に遭った事、肝心要の時空震エンジンが琵琶湖に沈んだまま引き揚げ不可能になった事などが重なって戦意を完全に喪失。
エンジンの影響で時間の連続性が断たれた不安定な時代を儚み仙人の如く隠居、バットマンが訪れた時点では現代での姿が嘘のように痩せ細り、ヴィランとしての覇気も消え失せていた。
しかし琵琶湖に現れたキングジョーカーと、仲間の猿や自分を庇おうとしたモン吉の姿を見て改心。
たまたま城から転がり落ちたバナナを食べて復活し、テレパシーで猿達を組体操の如く合体させてキングジョーカーを足止めする活躍を見せる。
最終的には劣化していた時空震エンジンを修理して現代に帰還。映画と同じく警察に引き渡された。

子安声のインテリゴリラだがイボンコではない。

  • ポイズン・アイビー/パメラ・リリアン・アイズリー
演:田中敦子/タラ・ストロング
植物至上主義のエロエコテロリスト。
ゴリラ・グロッドの洗脳でアーカムに引き寄せられた所を時空(ry
戦国時代では「美毒麗将ポイズン・アイビー」として越後の大名に成り代わっていた*3

居城は巨大な毒蔦を触手の如く唸らせる「百花繚乱の樹毒(じゅどく)城」。
映画ではロビン、漫画版ではナイトウィングと対決する。決まり手「壁ドン」

  • デスストローク/スレイド・ウィルソン
演:諏訪部順一/フレッド・タタショア
超感覚を持つ凄腕の傭兵ヴィラン。ウィルソンの饒舌じゃない方。
ゴリラ・グロッドの洗脳でアーカムに引き寄せら(ry
戦国時代では陸奥の大名に成り代わり「独眼正宗デスストローク」を名乗っている。恐らくは隻眼繋がりか。
妻子持ちの癖にヴィラン大名では一人だけエロい美女を側に置いていたムッツリ野郎。

居城は多数の火砲を備えた「一触即発の撃砲(げきほう)城」。
映画、漫画版共にレッドフードと対決する。

  • ペンギン/オズワルド・コブルボット
演:チョー/トム・ケニー
ゴッサム裏社会の顔役にして無類の鳥好き犯罪紳士。
ゴリラ・グロッドの洗脳でアーカ(ry
戦国時代では甲斐の大名「風林火ペンギン」を名乗って越後のアイビーと小競り合いを続けながらも、彼女やデスストロークらと共にジョーカー包囲網を形成していた。
戦国時代の日本にもかかわらず(鳥の方の)ペンギンを従えていたが、漫画版によればこれは金山を丸々一つ使い潰して輸入したとの事。

居城は巨大な傘を武器にする「難攻不落の鳥人(ちょうじん)城」。
映画ではナイトウィング、漫画版ではロビンと対決した。

  • トゥーフェイス/ハーヴェイ・デント
演:森川智之/エリック・バウザ
コイントスで全てを決める、二面性のヴィラン。
ゴリラ(ry
ヴィラン大名では唯一の親ジョーカー大名「双面武神トゥーフェイス」として近江を支配していたが……。
+ ネタバレ
映画版では地獄ヶ原でゴリラ・グロッドに付く……と見せかけて裏切る*4も、デスストローク諸共に一蹴される
その後はレッドロビンと対決した。

漫画版ではブルースを裏切ったセリーナの提案で行ったコイントスで裏切りを決め、セリーナに盗ませたバットモービルのエンジンで起動させた城達でジョーカー機動包囲網を形成して尾張に侵攻。
しかし全てはジョーカーの掌の上の出来事であり、城を乗っ取られると同時に他のヴィラン共々ゴリラ・グロッドの洗脳を再発動させられてジョーカーの配下となる。
最終決戦では同じくレッドロビンと対決。コインを駆使した変則剣術で圧倒するが、その場に存在する全ての物の流れを読んでいたレッドロビンに一瞬の隙を突かれ、敢え無くKOされた。

居城は「表裏一体の双面(そうめん)城」。
映画では頭部が阿修羅像に変身するギミックを備えた巨大な千手観音像の番える光の弓矢、漫画版ではコイン状の巨大ローラーを武器とする。

演:三宅健太
知力・膂力共に優れ、バットマンに完全勝利した事すらあるスーパーヴィラン。

……なのだが、どういう訳か、ジョーカー子飼いの脳筋噛ませ力士「横綱仮面ベイン」になっていた。
映画における出番は1〜2分ちょっとで、まともな台詞も「どすこぉぉぉい!」「よいしょぉ!」「ごっつぁんです……!」しか無い。*5
更に更に、エンドロールにも唯一登場しない為、ベインだけ事件収束後にゴッサムに帰ってこれたのかどうかすら怪しい始末。
この扱いにあのシュマッカー版映画の既視感を感じた人も

そんな訳で漫画版には登場せず。出番が無くて悲しいんだか、噛ませにならなくて良かったんだか……


【登場メカ】

時空震エンジン

ゴリラ・グロッドがアーカム内部に建造した巨大装置で、本作のキーアイテム。
その名の通り時空を震わせ、時間と空間を自在に行き来する事ができる。
本来の計画ではゴッサムでの事業に際して邪魔になるヴィラン達を時空の彼方に消し去るはずだったが、起動直前にバットファミリーが介入した事で意図せぬ不具合を起こしエンジンが暴走。
その場にいたヒーローやヴィラン達をアーカムごと戦国時代の日本にタイムワープさせてしまった。
時空震エンジンを利用した歴史改変は非常に不安定であり、エンジンを再度調整して「確定」させない限り、本来の時間からは切り離され、改変は無かった事になる。
映画ではジョーカーの居城である亜火無城に安置されていたが、漫画版ではアーカム諸共に琵琶湖の奥底に沈んでいた。

バットモービル

ご存知水陸空対応の万能マシン。
車体前面にバットマンの顔を配したクラシック仕様とメカニック感あふれるモダン仕様をミックスした、アニメならではのデザインにアレンジされている。
本作では装甲パージで形態を切り替える仕様で、パーツを脱ぐ毎に空戦型の「バットウィング」→二輪の「バットポッド」→パワードスーツ型の「アーマード・バットマン」に変化。
更に漫画版ではそれぞれの車輪が4人の『ロビン』が駆る4台の小型バイクに変形するギミックも披露した。
一方でその分離ギミックが仇となり、漫画版ではそれぞれに積んだ動力ユニットが悪用されてしまう事態に……。

ヴィラン大名の居城

全国に5つ建造されたヴィラン大名の居城。各城の特徴は上記の登場人物項を参照。
それぞれが城主であるヴィランの代名詞たる名と能力を与えられており、映画では人型、漫画版では多脚戦車型の巨大ロボへの変形ギミックを備えている。
示し合わせたように同じギミックを備えている格好だが、これには理由があり……。
+ ネタバレ
ヴィランの諸君ッ! 合体だよォォォン!!

  • 超絶天魔王キングジョーカー
5つの城が、隠されたギミックによって「五城合体」する事で完成する超・巨大ロボット。
別々に作った城が同じギミックを備えていたのは、ゴリラ・グロッドがアーカムでかけた精神支配が残っていたのを利用して無意識下でそうなるように仕向けていたため。
名前は城を乗っ取ったジョーカーによる命名であるため、本来は別の名前だったと思われる。
デザインや劇中での役割は媒体によって大きく異なる。

映画版では漂着した日本の王となるべくゴリラ・グロッドが建造させた決戦兵器。
地獄ヶ原の戦いで集結させた城を乗っ取って完成させる腹づもりだったが、気球で乗り付けたジョーカーに土壇場で城ごと指揮権を奪われ、天守にジョーカー顔の気球を貼り付けられた事で「巨大なジョーカー型ロボット」として完成した。
それぞれの城が元々持っていた兵装に加え、胸部に備え付けられた「火炎道化砲」から放つ火炎放射を武器とする。巨体に任せた肉弾戦も脅威。
最終決戦ではゴリラ・グロッドの竹笛で集められた猿が組体操の要領で合体した巨大なモン吉、そしてそれらがコウモリ衆の術で集められた蝙蝠の鎧を纏って完成した巨大バットマンと激突する。
こちらは全体的に角ばっており、城のディテールが無敵将軍を思わせるデザイン。
顔が絵の描かれた気球を貼り付けただけなので絶妙にダサいのが残念だが、貼り付けなかったところで天守剥き出しになっていたと思われるのでどっちがマシかは微妙なところ。

漫画版ではアーカムごと琵琶湖に沈んだ時空震エンジンを引き揚げるためにゴリラ・グロッドが建造した巨大重機。
巨大すぎたため一箇所に纏めて建造できず、上記の精神支配を利用して5つに分けて建造させた。
ジョーカー曰く「お池に落としたコインを拾うのにこんなロボ作っちまうとはよ!! 類人猿にしちゃ気の利いたジョークだぜ!!」。ごもっとも。
動力は戦国時代でも建造可能な蒸気機関を想定していたがパワーが足りず、ゴリラ・グロッドはこの時点で計画を断念。
しかし彼から城を奪ったジョーカーはバットマンが乗り回してきたバットモービルの動力ユニット×5基を使う事でこの弱点を克服。
バットマンを裏切ったセリーナに敢えて4基を盗ませる事で各城を一斉に起動させ、一気に攻め立ててきたそれらを取り込む事で完成にこぎ着けた。
火炎道化砲のような特殊な武装は持っておらず、元々の兵装と肉弾戦で戦う。
最終決戦では改心したゴリラ・グロッドがあり合わせの木材を支柱にテレパスで繋いだ大量の猿で組み上げた巨大ゴリラ・グロッドと対決した。
こちらはより人型に近いスマートな体格で、ジョーカーが元々自分で使うつもりで建造していたため、顔もハーレイが「私好み」に仕上げたメカニックなジョーカーの顔になっている。



【余談】

神風動画繋がりなのか、何故か『ポプテピピック』とコラボしたプロモーション映像が製作された。
バットマンに扮したポプ子を山寺氏が、ジョーカーに扮したピピ美を高木氏が演じている。
監督曰く「互いが欠けているものを持っている」のがバッツとジョーカー、ポプ子とピピ美というコンビの共通点だとか。お前は何を言っているんだ
また、「黒目がバットマークに見えた」のもコラボした理由との事で、映像やそれに合わせて製作された非売品フィギュアでは実際に黒目がバットマークの形になっている。




Wiki篭りの諸君ッ!追記・修正だよォォォン!!


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最終更新:2024年04月03日 16:38

*1 ちなみに同年のコミック部門では道満晴明の『バビロンまでは何光年?』も受賞作品に選ばれており、第25回以来となるコミック部門でのW受賞となった。

*2 映画では大名衣装のままだったが、漫画版では他の面々共々現代の服装に戻っている。

*3 いわゆる「謙信女性説」が元ネタと思われる

*4 この際の発言からいつも通りコイントスで決めた……と思われるのだが、直後に「トスしたコインを空中で掴む」というとんでもないキャラ崩壊をしている事から、実際の所は詳細不明。

*5 台詞が少ないため海外版でも英語吹き替えが当てられておらず、日本語版の三宅氏の声の流用となっている。