ジョーカー(バットマン)

登録日:2011/01/04(火) 04:14:16
更新日:2021/01/26 Tue 21:27:20
所要時間:約 19 分で読めます


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そうとも!
教会の中じゃゲスな事を想像しろ!
ホワイトハウスにゃ正直さを教えてやれ!
会ったこともない奴に、使われてもいない言葉で手紙を出せ!
子供の額にゃ、卑猥な文句を書きなぐれ!
クレジットカードは捨てて、ハイヒールを履け!
精神病院のドアは開いてるぜ!
お上品な郊外を、殺人と強姦で埋め尽くせ!
聖なる狂気よ!
快楽よ満ちよ!あらゆる街路に!
笑え、そうすりゃ

世界も一緒に笑うぜ!





◆ジョーカー◇

「ジョーカー(Joker)」はDCコミックスのキャラクターで1940年に初登場した「バットマン」のヴィラン。
初登場は『Batman Vol.1』#1。
紫色のスーツにピエロのような顔をした犯罪者で「バットマン」の代表的なヴィランである。




【概要】

1940年の『Batman Vol.1』#1にて初登場を果たす。
モデルとなったのばヴィクトル・ユーゴー原作の映画『笑う男』やコニーアイランドのローラーコースターであるとされる。
白塗りの顔に緑の髪、紫の服を着ている事が多く、正にトランプの「ジョーカー」を思わせる姿をしている。
初登場時から既に現在のように裂けた口等、悪魔的な容貌で描かれており、
メディアに犯行声明を出しては被害者にひきつった笑顔を浮かばせて殺害していく異常かつ凶悪な殺人犯として強烈なインパクトを放っていた。
だがコミックスコードの制定で業界内の規制が厳しくなった50~60年代からは、どこか憎めないまさしくピエロのような顔つきとなり、
奇抜な演出を好む道化的な愉快犯としての側面が強かった。
だが70年代以降、『バットマン』がシリアスな内容に変化していくと共に、再び狂気と混沌に捉われた残虐な天才的犯罪者へと返り咲いていった。
初登場から現代に至るまで、バットマン最大(最凶、最悪)の宿敵として君臨し続けている。


殺人であれ、純粋な破壊行為であれ、ジョーカーにとって必要なのは結果ではなく「過程」であり、
楽しめないと云う理由で自らその計画を棄ててしまう事すらある(そのために部下やパートナーも呆気なく殺してしまう)。


現在ではバットマンとジョーカーは表裏の関係にあるとされ、ジョーカー自身も自らを最も憎むバットマンが自分を殺そうとしない事を楽しんでいる。
その一方で自分にとって最大の玩具であるバットマンを他の人間に殺されるのは我慢がならないらしく、その命を救った事もある(殺人をしないバットマンも同様の事をしている)。
作品によっては犯罪を続けている理由の本当の本音の部分がバットマンに笑って欲しかっただけなんてオチを付けられることもあり、最早公式でもヤンデレか何かである。

バットマン同様にただの人間にも関わらず、余りにキャラクターが立ち過ぎているからか、クロスオーバー作品等では別格的な扱い、活躍をする事が多い。

メディアミックスでは後述の各時代毎の実写映画版の“三人のジョーカー”が一般層にも有名で、原作コミックを含めた他メディア作品にも影響を与えている。




【人物】

本名…不明

オリジンは幾度か触れられた事もあるが、ジョーカー自身が完全に狂っている為に真実は闇の中であり『バットマン』の歴史に於ても完全なタブーとなっている。
映画版(とアニメ版)ではギャングのジャック・ネイピア。
アラン・ムーア作の『バットマン:キリングジョーク』でもジャックの名前が採用されているがイコール公式設定と言う訳では無い。
繰り返すが、ジョーカーは完全に狂っている為に真実は闇の中……なのである。有名どころのオリジンだけでも、
とバラバラである。

もっとも有名なストーリーとしては『Detective Comics Vol.1』#168で登場し『キリングジョーク』にも採用された「赤いフードの怪人(レッドフード)」としても活動していたが犯行途中にバットマンに遭遇し、逃走中に化学薬品の廃液の中に落ち漂白された結果……現在の悍ましい容貌になったoというもの。
しかし前述したとおり真実は分かっていない。

犯行目的も様々でジョークから暇つぶし、金稼ぎ、バットマンへの嫌がらせ、自己顕示欲、
果ては自らを犯罪の道へと追いやった世界への復讐であり、故に秩序を自らのジョークで破壊し嘲笑う事を命題とするものまである。

『バットマン:アーカム・アサイラム』では「多重人格を超えた超正気」と精神科医に診断された。
……つまりどういうことかというと、「多重人格どころか、ジョーカーという存在の人格は日替わりレベルで幾らでも変わっていく」ということなのだ。
数多の作品に現れたジョーカー、チンケな犯罪者から国家転覆を狙うテロリスト、ただの猟奇殺戮者や社会への復讐を誓う弱者、
その全てが矛盾なくジョーカーと呼べ、しかもその全てが等しくバットマンへの執着を欠かさない。

どれだけ犯罪者を憎んでいても殺しはしないよう自戒し、日々コスプレしながら街を駆け回る最高にイカれた奴。
そうジョーカーが認識するバットマンは彼にとって最高の遊び相手でもある。
彼の価値観では、彼の『ジョーク』は観客が居なければ成立し得ないが、バットマンは最高に過激なリアクションをする
観客でありながら、彼と組んでるコンビ漫才の相方でもあり、最早欠かせない存在になっている。
また、彼にとってはバットマンとは同時に王であり自分は傅くピエロであると宣言もしており相当歪んだ感情を内に秘めている。

本流とは異なるが、バットマンが完全に引退してどんな犯罪を繰り返しても出て来なくなったため、
張り合いがなくなってジョーカーが犯罪を止めてしまうエピソードも存在する。
バットマン:ダークナイト・リターンズ』ではバットマンが引退していたのでアーカム・アサライムで腑抜けになっていた。
しかしバットマン復活の一報を聞くや満面の笑みを浮かべ「ダーリン」と呟く。その後、周囲の人間に治療が完了したと思わせておいて当然のように脱走。どんだけ好きなんだ。

おまけにどんなに変わろうがヒーローとヴィランが反転した平行世界『Earth-3』でもない限り善人にはならない徹底振りも流石の一言。
流石はバットマンと対をなすスーパーヴィランである。
『ポストフラッシュポイント』での『Earth-3』ではオウルマン(その世界でのバットマン)のサイドキックをバラバラにしたり、アルフレッドにを盛ったりと行動に変化は無く、オウルマンの築いた悪の帝国に『混沌』をもたらす善悪を超えた存在として描かれている。



【主な活躍】

【ゴールデンエイジ】

1940年の『Batman Vol.1』#1で初登場。さっそくバットマンとロビンと激しい戦いを繰り広げ、
最後には命を落としたかに思われたが生存し最悪のライバルとして何度も立ちふさがることとなった*1
またこの時代には珍しくキャットウーマンやペンギンといったヴィラン同士の戦いも描かれた。
当初は良心の呵責のない殺人者だったが、徐々に動機やルールを持ち派手で騒々しいギャングになり現在のイメージがほぼ出来上がっている。
レッドフードとしてのオリジンも1951年の『Detective Comics Vol.1』#168に初登場。

シルバーエイジではこの時代のジョーカーはマルチバースの1つ『Earth-Two』の人物として登場。
ブルース・ウェインがバットマンを引退した後もロビンやハントレスとの戦いを続けていたが、年齢もあってその数は徐々に減少しついには刑務所で余生を過ごすこととなった。
しかしブルースが自分の与り知らぬところで命を落としたことに納得できず活動を再開させた。
この事態にロビンは一時バットマンとして彼の前に現れ戦いを演じ、ジョーカーはバットマンが存在し続けていると納得し再び刑務所に戻っていった。


【シルバーエイジ】

出番を減らしながらも道化役を演じることで他のヴィランたちと異なり紙面での活躍を続けていたが、
ただの道化となったジョーカーを受け入れられなかったクリエイターの手で1969年を最後に姿を消してしまう。
その後1973年の『Batman Vol.1』#251でより危険で予測不可能な存在として復帰を果たす。この時代の活躍は後のクリエイターに大きな影響を与えることとなった。


【ポストクライシス

バットマンの存在がより暗いものになるにつれジョーカーの凶暴性も増し、ゴールデンエイジのような残忍な殺人者の側面を取り戻していく。
そしてその魔手はバットマンの近しい人物にも及んでいく。
手始めに『バットマン:キリングジョーク』でバットガールことバーバラ・ゴードンを下半身不随に変え、
バットマン:デス・イン・ザ・ファミリー』ではロビンことジェイソン・トッドを爆殺して見せた。
さらに『ノーマンズ・ランド』ではゴッサム市警本部長ジェームズ・ゴードンの妻サラを殺害した。

またその存在は『DCユニバース』全体にも影響を与えるようになり、『Emperor Joker』ではミスター・Mxyzptlkの力を借りて世界を自分の思うままに改変し、
『ジョーカー:ラスト・ラフ』では余命間近と勘違いしあらゆるヴィランをジョーカー化させ暴動を引き起こさせ、
インフィニット・クライシス』では黒幕のアレクサンダー・ルーサー・ジュニアに止めを刺した。

ちなみにこの時代では2度自分のよく知るバットマンが姿を消しているが、新たなバットマンが別人であるとすぐに見抜き、
2度目の時には別人を装い新たなバットマンを助けながら本物の復活を待つ余裕を見せていた。


【ポストフラッシュポイント

『DCユニバース』全体の歴史が変更されたが他のバットマン・ヴィラン同様に大きな変化はないが、バットマンへの執着心がかなり強く描かれている。

自分の顔の皮を置いて姿を消すという衝撃的な登場からしばらく姿を消していた。
その後、帰還を果たすと家族の存在がバットマンを軟弱に変え、自分とバットマンの関係を邪魔していると判断し
『バットファミリー』に襲い掛かり彼らの絆を分断した。
それでもバットマンが変わらないと分かると、今度はゴッサムごとバットマンを葬るべく全力の攻撃を行った。
その戦いの末にバットマンと共に姿を消したが、バットマンの記憶を失ったブルースの前にジョーカーを思わせる男性が姿を見せている。

また『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー』のラストではジョーカーが3人存在することが判明した
(詳細はDCの大人向けレーベル『Black Label』から発売されるジェフ・ジョーンズとジェイソン・ファボックによる『Batman: Three Jokers』で描かれる)。

そして『DC Rebirth』からは『バットマン・メタル』で衝撃的な再登場を果たし、
レックス・ルーサーに誘われ『リージョン・オブ・ドゥーム』に参加し『ジャスティス・リーグ』と戦いを繰り広げている。



【関連人物】








【関連用語】

  • アーカム・アサイラム
『バットマン』シリーズに於て犯罪者達が収監される矯正施設…精神病院として登場する事も多い。
ジョーカーを収容するためだけにバットマンが設立したというストーリーもある。
ジョーカー始め、精神に異常を持つ犯罪者が投獄されるこの世の地獄(職員にとって)。
同名のコミックが登場する位に有名で、名前の由来は『クトゥルー神話』で有名なあの町。
ジョーカーは普通なら死刑もしくは終身刑相当だが、何せ本人が狂っているので精神病院に収容するのが精一杯なのである。
これがバットマンとのイタチゴッコが終わらない理由である。

  • レッドフード
赤いヘルメットのようなものを被った犯罪者。
ジョーカーがジョーカーになる前に名乗っていたとされる。
『Detective Comics Vol.1』#168に初登場。
10年ほど前にゴッサムを騒がせた犯罪者でバットマンを巧みに翻弄し、最後は化学廃液のタンクに飛び込みジョーカーへと変貌した。
その後大学で犯罪学の講師となったバットマンが生徒に解かせるための未解決事件として語ったところ、噂を聞き付けたジョーカーがレッドフードとして再び現れた。
この際ジョーカーはうっかり元犯罪者の庭師に捕まってしまい、レッドフードの衣装は庭師に利用されることとなるも最後はバットマンに全てを暴かれた。
その後『キリングジョーク』ではこのエピソードがリメイクされ、レッドフードは犯罪者の間で使われる共通の仮面として登場した。
『Detective Comics Vol.1』#168では様々な機能を持つハイテクな代物だったが、一転して使いづらいものになりそこが化学廃液のタンクに落ちる遠因となった。
『ゼロイヤー』では再びリメイクされ、レッドフードは『レッドフード・ギャング』と呼ばれる集団が使う共通の仮面でリーダー以外は簡易的な覆面を使用している。
ウェイン夫妻の死をきっかけに生み出されたとされ、無名の人間たちによってもたらされる恐怖を象徴している。
またジョーカーに殺されたロビン、ジェイソン・トッドは復活後にレッドフードを名乗って活動している。



【主な武器】

  • 笑気ガス
正式名称:ジョーカーヴェノム
ジョーカー自身は「幸せのガス」と呼んでいる。
特に好んで使用し、吸い込むとニッコリ笑顔であの世に行ける。

  • 酸入りの花
胸に飾られた造花。
花弁からは強酸が発射される。

  • 感電装置
主に手袋に付けて使用。
ニッコリ握手で相手は黒焦げあの世逝き。

弾丸ではなく旗が飛び出すジョークグッズ。
とはいえ心臓を貫通するくらいの威力があるので立派に武器になる。
本物のピストルもたびたび登場する。本人の銃の腕前は作品により素人に毛が生えたレベルからゴルゴ級までまちまち。

バットラングのように撃ち出し、相手に傷を負わせる

※他にも高性能爆弾を使用したりと、自作や部下の作った数々の装備が登場。
特に、爆発物に関しては概ねエキスパートとして扱われ、小型の物でも自らの安全を考慮していないレベルの爆発力を持つ物を使っていることも少なくない。

…あまりイメージは無いかも知れないが総合的な戦闘力で見れば戦闘の達人クラスとも渡り合えうる生粋の殺し屋であり、並大抵の一般人がどうこうできる相手ではない。
劇中真向勝負になると途端に打ちのめされているイメージが強いのはただ相手が悪すぎるだけである。
勿論、機知にも狡猾な周到さにも長ける。
だがジョーカーの犯罪の一番やっかいな点は生粋の愉快犯故に何がしたいんだかサッパリ分からないことであり、既存の常識が通用しないので対策の立てようがない点である。



【主なメディアミックス】

  • ドラマ『怪鳥人間バットマン』
演…シーザー・ロメロ 吹…滝口順平/大木民夫
1966年から68年まで放送されたドラマ作品。デフォルメされた世界観ながら高い人気を博した。
演じたイケメン紳士のロメロは当時の人気コメディアンで、商売道具の髭を剃りたくなかったために、その上からメイクしたという逸話でも有名。
コミカルな作風から後のシリアス路線以降のファンからは汚点と言われたこともあるドラマ版だが、現在は時代を考慮した公平な視点から再評価を受けている。
また、後にハーレイ誕生のアイディアに繋がったのか、女性アシスタントの“ジョシー”をパートナーとしていた。
その中でもロメロの演技は再評価以前からニコルソンやヒースが演技や笑いかたの参考にしたと公言する等、注目されることが多く、本国では実写版に於ける“三人のジョーカー”の一人として敬意を評されている。

演…シーザー・ロメロ 吹…北村弘一(ビデオ版)/肝付兼太(旧テレビ版)/池田勝(新テレビ版)
上記ドラマの劇場作品。ペンギンやキャットウーマン、リドラーと組んでバットマンに挑んだ。
TV本編では常にハイテンションなジョーカーだったが、劇場版ではどちらかと言えば同盟のまとめ役に徹していた。

演…ジャック・ニコルソン 吹…デーモン閣下(ソフト版)/大平透(TBS版)/内海賢二(テレビ朝日版)/玄田哲章(テレビ朝日版追加録音)
1989年に公開されシリーズ化もされたティム・バートン監督作品。
マフィアの大幹部ジャック・ネイピアがバットマンとの戦いの末に変貌した姿。ジャックはウェイン夫妻を殺害しバットマンを生み出した人間でもある。
紫や白黒のカラフルな衣装を身に纏い、道化のような、しかし狂気に満ちた言動でバットマンを惑わす。
制作費の半分、約6000万ドルをギャラとして要求してくるなど前評判は良くなかったが、「シャイニング」とは別ベクトルの狂気の演技の評価は高く、ファンからも「太ってる以外はジョーカーその物」として人気が高い。「製作費の半分」については、そもそも製作費が割と低予算だったために、ギャラの相場を提示したらそうなっただけとも言われている。
“三人のジョーカー”の一人で、誰もが知る大物俳優がコミックのキャラクターを演じる流行の元祖とも言われる。

声…マーク・ハミル 吹…青野武
ポール・ディニやブルース・ティムが手掛けたアニメ作品。
バットマンの宿敵として戦いを繰り広げる一方、本作が初登場のハーレイ・クインに振り回されることも。
続編である『スーパーマン(アニメ1996)』や『ジャスティス・リーグ』にも登場する。
マーク・ハミルはアニメ版のキャストとしては最高の評価を得ており、以降もジョーカー役のオファーを受ける機会に恵まれている。

  • ドラマ『ゴッサム・シティ・エンジェル』
演…ロジャー・ストーンバーナー/マーク・ハミル
バーズ・オブ・プレイを原作とした海外ドラマ。第1話にのみ登場。シルエットのみで声を上記のアニメ版でお馴染みのマーク・ハミルが演じている。
本作ではハーレイがメインヴィランとなっており、ジョーカー本人は投獄中であるものの、7年前の回想シーンでは主人公のバーバラ・ゴードンを半身不随に追い込み、クレイフェイスを雇いヘレナの母親(キャットウーマン)を殺害する等、劇中における重要な役割を果たしている。

  • アニメ『ザ・バットマン』
声…ケビン・マイケル・リチャードソン 吹…龍田直樹
2004年から始まったアニメ作品。ストリートファイターのブランカのような外見をしている。
かなりの肉体派でバットマンとも直接殴り合えるほど。

演…ヒース・レジャー 吹…藤原啓治(ソフト版)/大塚芳忠(テレビ朝日版)
「専門技術だ、タダじゃやらない」
2005年の『バットマン ビギンズ』から始まったシリーズの第2作。
一切の経歴が不明で、バットマンの影のような存在として登場。人々の善性に挑戦する悪行を仕掛け、高潔な地方検事ハービー・デントをトゥーフェイスに堕としてしまう。
続編『ダークナイト ライジング』にも登場の可能性があったが、ヒース・レジャーが亡くなったため叶わなかった。
“三人のジョーカー”の一人で、上記のロメロ版や映画『時計じかけのオレンジ』にインスパイアされ、一月もホテルに籠って作り上げた狂気のキャラクターは、コミック寄りだったロメロやニコルソンとは別ベクトルのジョーカー像を誕生させてみせた。
なお、ニコルソンが製作費の半分をギャラとして要求した逸話を作中でパロディネタにしているが、残念ながらこちらは鼻で笑われている。
本作で吹き替えを担当した藤原啓治は『バットマン:ブレイブ&ボールド』や『バットマン:アーカム・ナイト』でもジョーカーを演じている。
また大塚芳忠は本作を鑑賞した時からヒース扮するジョーカーの吹替を熱望していたらしい。

  • ゲーム『バットマン:アーカムシリーズ』
声…マーク・ハミル(アサイラム、シティ、ナイト)/トロイ・ベイカー(ビギンズ) 吹…藤原啓治(ナイト)
2009年の『バットマン アーカム・アサイラム』から始まったゲームシリーズ。全作に登場する。
『アサイラム』では『アーカム・アサイラム』を占拠しバットマンを自分の側に引き込もうと企む。
シティ』では『アサイラム』で患った病を癒す為にバットマンを利用するが、最後は命を落とした。
ビギンズ』ではバットマンと初遭遇で、互いに若いということもあって純粋に暴れまわる。
『ナイト』ではバットマンの前に幻影として現れ、彼の体を乗っ取ろうと企む。

演…キャメロン・モナハン 吹…野村勝人
バットマン登場前夜のゴッサムを描いたドラマ作品。
直接ジョーカーは登場しないが、犯罪者の間で赤い覆面/レッドフードが使われるエピソードが登場するほか、
ジョーカーを思わせるジェローム・ヴァレスカという人物が登場する。
ジェロームはブルース・ウェインに異常な執着心を持ち、何度も彼とつながろうと犯罪を繰り返していく。
シーズン4で命を落とすも、双子のジェレマイアに特殊な薬品を使用して精神をコピーし復活した。
そしてファイナルシーズンでもブルースを狙うが、その末にゴッサムを変えるために使用した『エース化学』の毒液に落ち意識不明となった。
最終話では意識を取り戻しお馴染みの衣装でブルースとゴードンに復讐しようとしたが、バットマンによって倒された。

  • 映画『DCフィルムズ・ユニバース』
演…ジャレッド・レト 吹…子安武人
2013年の『マン・オブ・スティール』から始まった映画シリーズ。
スーサイド・スクワッド』から登場。本作には恋人のハーレイ・クインも登場する。
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』以前にバットマンと対決しており、その際ロビンを殺害したことでバットマンに暗い影を落としている。
劇中では、特殊部隊に編入させられたハーレイを救出すべく暗躍する。公開当時のコミックではハーレイに対して突き放した態度をとることも多かったが、
DCEUにおいては相思相愛な関係なのかラブラブカップルぶりを見せつけている。
歴代のジョーカーよりも若々しく、ロマンチストでもある。

一方、「バットマン」の実写映画としては苦しい立場にある。
ジャレッドの演技自体に目立つ粗があるわけではないのだが、上記した“三人のジョーカー”や後述のホアキン・フェニックスのジョーカーが「伝説」と評されるレベルの突き抜けた完成度を誇るため、どうしても比較されてしまうのだ。
また、DCの方針が変わったことでバットマンとの直接対決が遠のきつつある。
アイデンティティである『スーサイド・スクワッド』も諸々の事情で出番がカットされた上に映画の評判がお世辞にも良いとは言えないために1作しか作られていないのにリブートが決定し、
世界観が連続しているハーレイの単独映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』においては切り捨てられることが示唆されるなど、歴代ジョーカーに比べるとどうも不遇な部分が目立つ。

本作で吹き替えを担当した子安武人は『レゴバットマン ザ・ムービー』でもジョーカーを演じている。

声…安田顕
蛙男商会とのコラボアニメ。ジャスティスリーグからの追及を逃れるために、ハーレイたちと共に日本のシェアハウスに潜伏。ある秘密兵器を巡って鷹の爪団とわちゃわちゃする。
バットマンへの偏愛ぶりと狂気は相変わらずだが、鷹の爪団に引っ張られて周囲がボケキャラ化した影響で、普段やらないツッコミ役を一手に引き受けさせられている。

  • 映画『ニンジャバットマン』
声…高木渉
中世の日本を舞台としたアニメ作品。日本にタイムスリップし歴史改変を目論む。
織田信長がモデルであり、「第六天魔王」の異名に違わずガチの化け物として超常バトルをくりひろげ、物理戦闘能力最強のジョーカーと噂される。
バットマンに病的な執着心を抱き、彼の不殺主義を徹底的に責め立てるような卑劣な戦法を繰り返す。
劇中では一度はバットマンの目を欺くためにハーレイと共に記憶を消し、普通の農民として生活していた。

演…ホアキン・フェニックス 吹…平田広明(映像ソフト・デジタル配信版)
DCFUとは独立した単発作品で、1980年代のゴッサムを舞台にジョーカーのオリジンとして、善良なコメディアンのアーサー・フレックが、歴代屈指の悪辣さで描かれるゴッサムの”空気”によって精神的に追い込まれ、やがて悪のカリスマへと変貌する物語を描く。
一般人の悪党がバットマンに追い込まれたことで発狂してジョーカーになるというこれまでのオリジンとは逆で、ジョーカーが引き起こしたある行為がバットマンを生み出す可能性が示唆されている(直接的にバットマンは登場しない)。
非常に高い評価を受けており、アメコミ映画史上初となるベネチア金獅子賞に耀き、
主演のホアキンも第77回ゴールデングローブ賞と第92回アカデミー賞でそれぞれ主演男優賞を受賞。
“三人のジョーカー”と並び立てる日は近いかもしれない。
日本語吹き替え*2は三枚目役の名手、平田広明氏。大変な難役だが、本作のジョーカーの不安定極まる人柄を表現する危なっかしい演技は素晴らしい。

  • ドラマ『バットウーマン』
2019年から始まった海外ドラマ。
名前のみの登場であるが、15年前にジョーカーが引き起こした事件がバットウーマン誕生の遠因となった事が示唆されている。



【余談】

映画『ダークナイト』で2代目ジョーカーを演じたヒース・レジャーの死に際して初代(TVシリーズは除く)のジャック・ニコルソンが言った「だから止めておけと言ったんだ」と云う言葉が「呪い」か!?と騒がれたが、役の内容ではなく、ヒースが睡眠薬を常用していた事についての注意であった。
なお、ヒースは生前にジョーカーの役作りにおいて映画『時計じかけのオレンジ』のアレックス・デラージを参考にしたと語っていた。また、笑い方についてはロメロ版ジョーカーが元になっている。



〝追記・修正? そいつは感心しねぇな!
追記・修正ってなぁ厄介な相手なんだぜ。いつも優しい顔で誘っておいて……コロッと裏切りやがる〟

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最終更新:2021年01月26日 21:27