カメレオン・デッドマン

登録日:2021/12/21 Tue 18:49:50
更新日:2025/03/31 Mon 22:23:51
所要時間:約 3 分で読めます






【注意】この項目には『仮面ライダーリバイス』の重大なネタバレが含まれています。


















アンタ達、私とギフ様のために命を捧げる気あるの?

もちろん!

もう間もなくですよ、アギレラ様。


ああ…久しぶりじゃん。

生贄は既に、ギフテクスである私とフリオ。

そしてフェーズ2の私が、彼らと同じギフテクスとなり、生贄の資格を得る。


カメレオン・デッドマンとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーリバイス』に登場する怪人。



【データ】

バイスタンプ:カメレオンプロトバイスタンプ
身長:196.6cm
体重:106.1kg
特色 / 力:形態変化 / 保護色
契約者:???
登場話:第13話〜第16話
クリーチャーデザイン:久正人


【概要】

悪魔崇拝組織デッドマンズの一員で、何者かがカメレオンプロトバイスタンプでカメレオン・デッドマンと上級契約を交わした姿。
白い衣服から赤い筋線維が露出したような上半身と、カメレオンの顔を模した黒い仮面から覗く不気味な三つ目が特徴。

フェーズ2に到達した恩恵として色素変化による保護色で身を隠すのみならず、別の人物に自在に姿を変えられるようになった。
これに伴い、従来のフェーズ2の「人間の姿に戻れない」という欠点を間接的に克服している。
その擬態能力の精度は高く、人間はもちろん、悪魔でさえもよほど注意深く観察しなければ見分けがつかない程。
それを活かして、第1話の時点で政府特務機関フェニックスの式典の日に若林優次郎司令官を抹殺し、彼に成り済ましてスカイベースに潜り込み暗躍していた。

一方で能力が裏方向きの関係上、正面からの戦闘は不得手


【人物像】

普段は冷静沈着かつ寡黙な面を見せているが、興奮すると目を見開きながら叫ぶエキセントリックな性格。
モチーフ元のカメレオンを意識しているのか、時折自分の舌で唇を舐める場面が見られた。

擬態能力もさることながら演技力も高く、ポーカーフェイスで厳格な若林を完璧に演じており、誰にも正体を疑われなかった。
本当の自分の容姿(後ろ姿のみだが、短髪の男と思われる)に何かしらのコンプレックスがあるらしく、ギフテクスとなって人間態と怪人態を行き来出来るようになっても、「自分のオリジナルの姿は嫌いでね…」という理由で若林の姿を借りて行動している。

アギレラとの会話からそれなりの古株である事がうかがえるが、オルテカ同様にアギレラもギフの生贄に含まれるという事実を知っていた。


若林優次郎


“悪魔を以て、悪魔を制す”か……

演:田邊和也

フクさんフェニックスの司令官だった男性。
式典の場で仮面ライダーリバイスに変身しようとして失敗した挙句、レックス・デッドマンを生み出してしまった門田ヒロミに降格処分を下すなど失敗を許さない冷徹な上司で、時には一般人も巻き込む作戦も辞さなかったが、部下達(特にヒロミ)からの信頼は篤かった。
しかし、先述の通り本人は既に死亡しており、第2話以降の彼はカメレオン・デッドマンが化けた偽者である。
上記の真実から察するに、ヒロミの降格も一般人を巻き込む作戦も全ては自分達デッドマンズにとって有利な状況にする為の布石だったとも取れる。

なお、ジョージ・狩崎からは割と早々に若林が内通者であると疑われていたが、その理由は「どこからともなくマンモスプロトバイスタンプを入手し、スカイベースに持ち帰っていた」ため。
フェニックス側では誰がマンモス・デッドマンを生み出したのか把握出来ていないにもかかわらず、あっさりとプロトバイスタンプを回収してきた事で疑いの目を向けられており、
その後、第13話にて「自分と若林しか知らないはずの『バリッドレックスバイスタンプ』という正式名称を襲撃者が口にした」事で疑念は確信へと変わった。
思わぬところでボロが出てしまったが……


【劇中での活躍】

初登場は第13話。
灰谷天彦と共にスカイベースに侵入し、更生施設に収容されていた工藤康の脱獄の手引きを行うと、
バリッドレックスバイスタンプを強奪すべくフェニックスの隊員に成り済まして潜入するが、すんでのところで失敗に終わった事で一時撤退した。

また、時系列的には恐らく第13話と第14話の間に位置すると思われる映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』では公にされていない別の悪魔・ディアブロの居場所=ショッカーの研究施設跡地にデッドマンズを案内していた他、
アラスカではディアブロ覚醒の為の柱を放とうとするアギレラのボディーガードとしてダイオウイカ・デッドマンとウルフ・デッドマンと組んで仮面ライダーデモンズ仮面ライダーサーベラ仮面ライダーデュランダルの3人と交戦。
最後の柱が放たれると、オルテカが召喚したギフジュニアにその場を任せて全員撤退している。

第14話ではギフ復活の儀式に必要なギフスタンプを奪おうとするも、自分達の会話が盗聴されている事に気付いていた狩崎、そして予め護衛していたヒロミと五十嵐大二に囲まれる事態に。


動かないで下さい!
あなたは、私の憧れでした……。

司令官、何でデッドマンなんかに……

……何のことだ──

とぼけるな!! あなたが裏切ったせいで多くの隊員が犠牲になってるんだ!!

撃てばいい。俺の事が信じられないのならな。

信頼していた上司が自分達を裏切り、よりにもよって悪魔達に与していたという事実に大きなショックを受けるヒロミは若林に銃を向けて撃とうとするが、やはり非情になりきれず断念。
直後、若林はその隙を突いてヒロミを人質に取った。


俺には……撃てません……

……門田、お前は真面目だな……

そんなお前に教えてやろう。絶望的な…真実をな!

ヒロミを拘束しながら若林……否、カメレオン・デッドマンは真実を語り始めた。
自分が内通者である事、憧れの上司は既に亡き者にされている事を……。


ヒャッハッハッハッハッ!
グルルルルラァァァシアァァス! デェッドマァァ~ンズ!!


自らのデッドマンとしての姿を彷彿とさせる表情で狂ったように高笑いを上げる若林の皮を被った悪魔。
そしてジョージからギフスタンプを受け取るとデッドマンズベースに帰還し、ギフの『選別』によって灰谷・工藤共々ギフテクスへの進化を果たしたのだった。


デッドマンズ分裂後

デッドマンズベース崩壊後はアギレラと袂を分かち、オルテカと行動を共にするように。
翌日、親子で買い物をしていた五十嵐幸実を一人きりになった隙を突いて拉致して彼女に擬態し、その姿で一輝の前に現れ、油断した彼を包丁で刺そうとするが、すんでのところで防がれてしまう。


何度も同じ手に乗るかよ!

ハッハッハッハッハッハッ…! 驚いたよ。こっちが…待ち伏せされていたとはね。

焦ったな。こうも早く引っ掛かるとは…

ウハハハハ~! これもヒロミっちのファインプレーなのよね!

実は五十嵐家には最初からフェニックスが護衛に付いており、作戦は全て筒抜けだった。
本物の幸実もフェニックスの隊員に保護され、計画が全て台無しになった事に激怒し五十嵐三兄妹と交戦する。

フフフフフフッ……! いけ好かない───ガキどもめぇッ!!

ライブとジャンヌにはギフジュニアを押し付け、自身はリバイスとの戦闘に集中するが、連続ゲノムチェンジに圧倒される。
その際、たとえ悪人でも命だけは助けたいという思いを抱く一輝から降参を要求されるが、ギフテクスとなった時点で二度と人間には戻れない事からこれを拒否。


俺はお前を助けたいんだ! 降参しろ!!

うるさい!! どうせ人間には戻れないんだよぉおおおおおッ!!

ウオオオオオオオッ!!


……やるしかないのか……!

結果、リバイ バリッドレックスゲノムの「バリバリスタンプフィーバー」と「フィニフィニフィニッシュ」の合わせ技を受けて敗北。
この一撃が致命傷となって若林の姿を保てなくなり、本来の姿に戻るとリバイスに敗北した事、そして本来の姿を見られてしまった悔しさを口にしながら赤い粒子となって消滅した。


【正体】


残念…だなあ~……。あああああ……!

悔しいなあ~……!!

演:ザブングル加藤

カメレオン・デッドマンと契約していた中年の男性で、本名は不明(『仮面ライダーリバイス超全集』でも「謎の男」表記)。
自身の容姿に相当なコンプレックスを抱えており、若林の姿のままオルテカに対して「俺は自分が誰よりも嫌いだった。鏡を見る度に割りたくなった。とにかく……“自分”を捨てたかったのさ」とまで述懐している。
デッドマンズに魂を売った理由はズバリ、シンプルに「醜い姿を変えたかったから」
悩みそのものは分からなくもないが、その本質はどんな理由であれ若林を殺害して彼に成り済まし、人々に危害を加えてもなお反省の色を見せない狂気的な悪人のそれである。

演じたのは「悔しいです!」のネタでお馴染みのお笑い芸人・ザブングル加藤こと加藤歩氏*1
第16話のオープニングクレジットに名前が記載されておらず、本編への登場で初めて出演が明かされたサプライズゲスト。
ごく一部では「若林司令官と顔の系統が似ているからキャスティングされたのでは?」と言われているとか言われていないとか*2
第14話でも加藤氏が演じる形で後ろ姿だけ登場したが、あまりに唐突に明かされた正体にほぼ全ての視聴者が面食らったと同時に一部の視聴者は容姿に強いコンプレックスを抱いていた理由に納得した
しかし、この事実は「名も知らぬ一般人がふとした切っ掛けで狂気に走るように、誰の心にも悪魔が宿っている」事を暗示しているのかもしれない……


【余談】

  • 裏モチーフは初代『仮面ライダー』に登場したゲルショッカーの大幹部・ブラック将軍/ヒルカメレオン……と思われていたが、『リバイス』放送終了後に発売された『フィギュア王』No.297のスタッフインタビューにて「偶然の一致」と否定され、実際は「『司令官の姿で潜入する』という設定からヒントを得てカメレオンに決まった」という裏話が明かされた。



そしてフェーズ2の私が、彼らと同じWiki篭りとなり、追記・修正する資格を得る。


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最終更新:2025年03月31日 22:23

*1 お笑いコンビ「ザブングル」として活動していたが、2021年にコンビを解散して以降は「ザブングル加藤」名義でピン芸人として活動している。元相方の松尾陽介氏は芸人を引退している。

*2 なお、東映公式サイトの第16話 あとがき「カメレオン・デッドマンの正体…!!!」では加藤氏と田邊氏の両者が同じ表情を浮かべている写真が掲載されているので、興味ある方はご確認あれ。