天空忍者シュリケンジャー

登録日:2012/01/09 Mon 19:28:42
更新日:2024/04/18 Thu 19:33:28
所要時間:約 5 分で読めます




※推奨BGM:「影となりて悪を討つ!」



お前らのカラダ、取り憑かれちゃってるよ~!


もう、ダメなの? あたしたち……!?


Never give up! 最後まで、あきらめちゃいけないヨ!


巻之二十二

翼とニンジャ


待ってろよ、ベイビー……!







天空・シノビチェンジ!



I am Ninja of Ninja!

緑の光弾、天空忍者シュリケンジャー!参上!!


テーマソング:「Hi-Dee-Hoo! シュリケンジャー」(歌:高取ヒデアキ)


シュリケンジャーとは、スーパー戦隊シリーズ第26作『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する追加戦士である。
巻之二十一「仮面とナゾナゾ」ラストにてシルエットで登場、本格的な登場は翌話の巻之二十二「翼とニンジャ」から。

担当声優は『救急戦隊ゴーゴーファイブ』の呪士ピエールや、他作品でははじめちゃん万丈目サンダー等を演じた松野太紀氏。
スーツアクターは三村幸司氏、田中宏幸氏(『10 YEARS AFTER』及び『ニンニンジャー』)。

緑色のスーツに金色のアーマーを着こんだその姿は、最初の追加戦士を髣髴とさせる。

ハリケンジャーやゴウライジャーと同じく普通の人間が変身した戦士なのだが、変身前の姿、つまり素顔を見せたことは一度もない。正月祝いの時ですらただ一人変身後の姿で来ていた。それでよく飲み食いできたな
何故なら彼は変装の名人であり、変身を解いている時はずっと変装しているためである。
その変装姿を演じている役者がなんと歴代スーパー戦隊に出演したOBである(通称「シュリケンジャーゲスト」)。
これについては後述。


◆人物

御前様こと「覚羅」に仕える直属の忍者。
一人称は「ミー」*1で、英語交じりの変な口調(ルー語)で話す。「アイアム偽物などノーサンキュー」な城忍を彷彿とさせなくもない。
しかし、「宇宙統一忍者流」を名乗るだけあって疾風流と迅雷流を両方会得しており、その戦闘能力は非常に高い。また、忍術のほかには野球のような技を使う。

自らを「20の顔を持つ忍者」と語るシュリケンジャーは、前述のとおり変装の名人であり、ある時は探偵、ある時は和太鼓の名人……と、様々な顔を持っている。

後述の一般人の他に鷹介吼太、一甲に変装したことも。ちなみに一甲への変装は、おぼろさんのリクエスト。
おぼろさん、一甲狙いですか?

結局、最後まで素顔はわからなかったが、ハリケンレッド同様に空忍科特有の技も使うことから、その正体は10年前に突如失踪した忍風館空忍科の「ハリケンジャーに一番近かった男」で、おぼろと顔見知りである可能性が示唆されている。
また、本作の『超全集』でも「宇宙統一流忍術を習得できたのは忍風館から姿を消した元生徒ただ一人である」という記述があり、劇中で宇宙統一流忍術を習得しているのはシュリケンジャーだけなので、まず間違いないと言える。

物語終盤、覚羅が死んだショックから鷹介達5人が立ち直れない中、覚羅の意思を汲んで役目を全うしようとするが、サンダールの前に返り討ちに遭い失敗。満身創痍になりながらも巨大化したサタラクラとの戦いで相討ちとなって死亡。最後にハリケンジャーとゴウライジャーに忍者とはどうあるべきかを身をもって教えることとなった。


……が、後のVシネマ「爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー」では普通に登場したり、
海賊戦隊ゴーカイジャー』にて、伊狩鎧が臨死体験の際に見た夢にて、アバレキラータイムファイヤードラゴンレンジャーの死亡した追加戦士達のいる場に現れなかった*2

一方で、テレビシリーズの10年後を描いた『忍風戦隊ハリケンジャー10YEARS AFTER』の方では、テレビシリーズの正当続編というだけあって、シュリケンジャーも死亡した扱いになっている。
そして、天界という少年(演:橋本仰未)が、その後を継いで新たに二代目シュリケンジャーとなる。
なお、天界の場合の名乗りは「我こそは、忍者の中の忍者!」
加えて『10YEARS AFTER』の続編である小説でも、引き続き天界がシュリケンジャーとして登場し、鷹介達と共にメインキャラの一人として活躍している。

ところが、その後『手裏剣戦隊ニンニンジャー』へ客演。こちらは『10YEARS AFTER』や小説とは繋がっていないようで、二代目ではなく初代であり、逆に天界は未登場。
こちらでは、カルタを作れるほど手先が器用なことに加え、ラストニンジャこと伊賀崎好天だけでなく、磁雷矢/山地闘破カクレンジャーとも顔見知りである事が明かされた。

このように、ハリケンジャーの正統続編にあたる単独作品ではシュリケンジャーは死亡、VSシリーズやゴーカイなどのコラボ時空では普通に生存しているという扱いになっているらしく、世界線によってその生死の解釈は異なっている。
その為、逆に二代目シュリケンジャーの天界は、現状ゴーカイジャー等のコラボ作品には一切登場していない。



シュリケンジャー・ファイヤーモード



Just now…!怒りの封印が、今解かれる!

大逆転・フェイスチェンジ!

シュリケンジャー・ファイヤーモードでい!!


やいやい、このジャカンジャ野郎!
頭のてっぺんから、爪先まで……忍者の風上にも置けねぇ!

卑劣で汚ぇその根性!
宇宙統一忍者流・シュリケンジャーが許さねぇぜ!!


巻之二十三で初披露の強化形態。
シュリケンジャーの怒りが頂点に達し、プロテクターを脱ぎ捨てた後にマスクを横回転させ、十字から炎を模ったものに切り替えることでパワーアップする。誰だ「青二才」って言ったの。*3
ちなみに、ファイヤーモードではなぜか口調も江戸っ子調になる。


◆装備・戦力

●シュリケンボール
シュリケンジャーに変身するためのボールで中にシノビメダルが入っている。「天空・シノビチェンジ」の掛け声で変身する。

●シュリケンズバット
シュリケンジャーの使う忍者刀。鞘がバットのようになっていて、バット形態では野球関連の攻撃を行う。
柄の石突部分にはマイクが付けられており、通信機としても使える他、音声入力で『ファイヤー剣』や『プラズマ剣』等の技を使える。

●ニンジャミセン
衝撃波による攻撃や、リボルバーマンモスの操縦を行う三味線型の武器。
シュリケンズバット、ハヤテ丸、イカズチ丸を合体させることも可能。


◆個人技

冷凍剣
シュリケンズバットから冷気を放つ技。
鷹介達を凍らせて一時的な仮死状態にし、その間に体内の宇宙蠍を切除した。
元に戻す際は「解凍剣」で行う。

ファイヤー剣
シュリケンズバットから高熱火炎を発射する技。
ファイヤーモードだと「火炎剣」と呼んでおり、なぜかパワーアップ前後で名前が異なる。

プラズマ剣
シュリケンズバットからプラズマエネルギーを発生させる技。
ファイヤーモードで使う場合は、刀身にプラズマをまとわせたシュリケンズバットで袈裟懸けに斬る。

シュリケンソニック
ニンジャミセンから放つ緑の衝撃波。

超忍法・秘打千本ノック
シュリケンズバットを使い無数のボールを打ちまくる必殺技
さらに大量のボールを打ちまくる「秘打ミラクル千本ノック」という強化版もある。

超忍法・分身魔球
読んで字の如く、分身する魔球を投げる必殺技。しかし野球のルール上では普通にデッドボールです。

翼忍剣技・天空斬
空中前転で勢いをつけ、シュリケンズバットで縦一文字に斬る必殺技。

天空飛打・素振り斬り
二代目シュリケンジャーが使用する技。
バットのスイングの要領で横一文字に切り裂く。


カラクリ巨人

●天空神
シュリケンジャーの操るカラクリ巨人。
鳥の意匠を持つヘリコプターで、シノビマシン形態では天空ランチャーからのミサイル爆撃や、プロペラで起こした地割れに敵を巻き込むカラクリ忍法・天空裂破が得意技。
カラクリ巨人に変形すると、旋風神ハリアーと同等かそれ以上の身軽さで戦うことができる。
天空武装により旋風神、轟雷神と合体することが可能。
終盤では量産されるが、黒子ロボの操縦が下手だったので大した活躍はできなかった。


◆シュリケンジャーゲスト

シュリケンジャーが変装した姿。
人前で変装したり、解除する際は腕を顔の前でスライドさせる
演じている役者は皆、かつてのスーパー戦隊のOBばかりで、一話ごとに役者が異なることから、これがハリケンジャーの一つの見所となっていた。
また、シュリケンジャーへの変身するポーズもゲストによって異なり、役者がかつて演じた戦隊戦士の変身ポーズ等をモチーフにしていることが多いのも特徴。
変装したまま中忍やマゲラッパを軽く蹴散らしたり、暗黒七本槍のメンバーを相手取ることもある。だが、シュリケンジャーに変身すると苦戦し始める。

○柿生太郎(演:大柴邦彦)
巻之二十三「コロンと名探偵」に登場。
しがない探偵。演じたのはかつてのメガレッド/伊達健太

○鼓六平(演:西岡竜一朗)
巻之二十四「太鼓とイナズマ」に登場。
かつてのゴーレッド/巽マトイ。太鼓に命をかける熱血青年として登場。
変身シーンはゴーゴーファイブが変身する際の、両腕を前方に持ってきて交差させるポーズを取り入れたもの。

○三崎和也(演:松風雅也)
巻之二十六「弓矢と海水浴」に登場。
超人気の俳優。かつてのメガブルー/並木瞬。彼に扮したシュリケンジャーは、七海に恋した。
変身シーンはメガレンジャーの名乗りの際、メガレッドが右腕を曲げて構えるポーズを取り入れたもの。

○羅門勇作(演:藤敏也)
巻之二十八「ハリヤーと逆襲」に登場。
寺で一甲の治療をしていた気功師。かつてのファイブレッド/星川学
残念ながら変身シーンはなし。
ゴウライジャーと面識があったためか、前述の六平や和也と異なりシュリケンジャーに関する記憶を消されていない。

○橋本善成(演:増島愛浩)
巻之三十四「キノコと100点」に登場。
ウェンディーヌに迫られる青年。かつてのブルーレーサー/土門直樹。だが、ぱっと見では分からない。
指先を曲げた左腕を突き出し、右腕を引いた変身シーンは、ブルーレーサーの名乗りポーズを取り入れたもの。

○滑川数馬(演:岸祐二)
巻之三十五「キラリと三味線」に登場。
カリスマ三味線プレイヤー。演じたのはサル顔の一般市民ことレッドレーサー/陣内恭介
三味線の演奏に情熱を燃やす一方でレッスン料を要求したりとちゃっかりした一面もあるが、本人の性格かどうかは不明。
カーレンジャーが名乗りの最後に行う、右腕を回すポーズを取り入れた変身シーンを披露した。
ちなみに忘れられていたのか彼のみシノビチェンジの後の「ハァッ!」という掛け声を行っていない。

○坂木鉄平(演:和泉宗兵)
巻之三十九「七の槍と謎の石」に登場。
食いしん坊な漫才タレント。演じたのはタイムイエロー/ドモン
シュリケンジャーの正体を探ろうと尾行し、ラーメン屋で会った鷹介達をテレビ局の人と勘違いしていた。
変身シーンはなく、覚羅からの指令を受けた後に変装せずハリケンジャー達と合流した。

○浜田三平(演:能見達也)
巻ノ四十二「鎧と怒りの矢」に登場。
釣りをしていたおじさん。演じたのはシシレンジャー/"天幻星"大吾
変身シーンにはシシレンジャーが名乗りの際、両手を前方に突き出すポーズが取り入れられている。
ちなみに本物はこの42話ではなく最終話に蕎麦屋の客として登場した。

○菊池丈(演:宍戸勝)
巻之四十四「御前様と凶扇獣」に登場。
『ホームラン蕎麦 朱里軒』の出前持ちであり、かつてはオーレッド/星野五郎だった。服の☆マークで気付く人も多いだろう。
変身シーンにはオーレンジャーが変身する際の、右腕を上げた後両腕を水平に開くポーズが取り入れられている。
前述の三平と同様44話に本物は登場せず、最終話で本物が登場した。

○烈堂(演:大葉健二)
巻之四十五「隠れ家と大掃除」に登場。
アンパン大好きな厳しい坊さん。
バトルケニア/曙四郎であり、デンジブルー/青梅大五郎
しかし、変身ポーズはバトルフィーバーJ電子戦隊デンジマンのものではなく、宇宙刑事ギャバンの「蒸着」
大葉氏曰く、「バトルフィーバーには決まった変身ポーズがなく、デンジマンの指輪をかざす変身ポーズはボールを持った状態では見立てにくいから」とのこと。
最終話に姿を見せなかったが、これに関して大葉氏は『東映ヒーローネット』のインタビューにて「シュリケンジャーの真の正体は烈堂だったのでは」と自分なりの見解を語っている。
ただし、これはあくまでも大葉氏の解釈であって、公式設定ではないことに注意。

なお、尾藤吼太の姿でシノビチェンジした時はハリケンジャーの変身ポーズを取り入れた変身シーンを披露している。また、この時はポーズの関係かシュリケンボールを左手で持っていた。
一方伊賀崎旋風の姿で変身した時は柿生と同じシンプルなもの。おそらくニンニンジャーは刀で変身するためボールを持った状態だと見立てにくいからだろう。

プロデューサーの日笠淳氏曰く「戦隊OBを出したのはレギュラー陣の若手を引き締めるため」らしい。
日笠さんGJ!


◆その他の作品

リボルバーマンモスと共に、邪忍イーガに苦戦するアバレンオーの助太刀に現れた。
シュリケンジャーの登場にハリケンジャー達は今まで以上に驚いていたが、どこか感極まったように去っていく彼にお礼を述べた。
前述のとおりシュリケンジャーの生死はあいまいであるため、同作の彼の存在は「実は生きていた」「一時的に復活していた」「既に二代目に力が引き継がれていた」等推測はできるが、真実は明らかになっていない。

忍びの7「春のニンジャ祭り!」でのニンジャレッド/サスケ&ハリケンレッド/椎名鷹介、忍びの34「伝説の世界忍者、ジライヤ参上!」での磁雷矢/山地闘破に続いて現れたレジェンド忍者。
忍びの43「伝説のニンジャ!妖怪かるた大作戦」で、自作の妖怪かるたを持ってニンニンジャーの前に現れ、遊びを通してこれまでの戦いを振り返る。
この時はアカニンジャー/伊賀崎天晴の父、伊賀崎旋風に変装していた。
その名前からミドニンジャーとして仲間に加わる?とニンニンジャーから勘違いされた。
ちなみに、ミドニンジャーは後にVシネマにて本物が登場することに……

なお、このかるたは『ニンニンジャー』の公式サイトで全種類公開されており、ファンは必見。
それぞれ妖怪の特徴を見事に捉えているが、いつの間に調べたのだろうか。

同じ忍者追加戦士のニンジャマンや、変身前の姿を持たないシグナルマンと共に変化球チームとして参戦。(他のメンバーはビッグワンとVRVマスターという凄く濃いチーム)
怪力チームに敗れ初戦敗退したものの、口調からしてこちらも本家のシュリケンジャーと思われる。


◆余談

シュリケンジャー役の松野太紀氏の主演アニメ『金田一少年の事件簿』にはニンジャマン役の矢尾一樹氏をはじめ、デンジグリーン役の内田直哉氏、グリーンフラッシュ役の植村喜八郎氏がゲスト出演したことがあり(本作後にデカピンク役の菊地美香氏・二代目バルイーグル役の五代高之氏・ゴセイレッド役の千葉雄大氏等も出演)、
後にそのレギュラーからキョウリュウシルバー役に森川智之氏(『金田一少年』では明智健悟役)・ゼンカイジュラン役に浅沼晋太郎氏(『金田一少年』では村上草太役(二代目))として選ばれることになる。

今は亡きDCD『スーパー戦隊バトル ダイスオー』では、DX3弾で参戦。ファイヤーモードはその次のDX4弾で参戦する。
ウルザードデカマスターと同様、オリジナルキャストである松野太紀氏が声を当てている。


今は亡き特撮TCG、レンジャーズストライクでは第7弾『七忍の炎陣』にて収録される。レアリティはスーパーレア。
シュリケンジャーゲストの再現か、『特徴「男」を持つ自軍ユニット1体を捨札にする』という追加条件を持つが、効果は中々強力。また同エキスパンションのシークレットレアは彼の強化形態であるシュリケンジャーファイヤーモードだったりと、地味に優遇枠。



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最終更新:2024年04月18日 19:33

*1 てれびくん付録の超忍法CDでは「僕」と言ったことも。

*2 ただし、この3人は「恐竜関連がモチーフの追加戦士」という繋がりで登場しただけの可能性が高く、実際にシュリケンジャーだけでなく、黒騎士ブルブラックや理央&メレや凱等も登場していない。

*3 超忍法CDでは「お邪魔虫」と言われて変身したりした。