マグマード・ドラグーン

登録日:2022/07/06 Wed 02:26:17
更新日:2025/05/10 Sat 20:08:39
所要時間:約 6 分で読んでこそ意味がある!






相変わらず、甘いな。…良いことを教えてやろう。

スカイラグーンを墜としたのはこのオレだ!
最高の気分だったぜ!!ファーーッハッハァッ!!!




マグマード・ドラグーンとは、「ロックマンX4」に登場するボスである。



異名:爆炎の武道家
CV:長嶝高士



【概要】


イレギュラーハンター第14特殊部隊隊長であるドラゴン型レプリロイド。
ロックマンXシリーズとしては初の架空生物モチーフのキャラクターである。
後に「ロックマンX6」にて彼と同じ架空生物モチーフで炎属性ブレイズ・ヒートニックスが登場する。

体術を極めた武道家で、ハンターとしての実力も高く信頼も厚かったが、突如ハンターを裏切ってレプリフォースの反乱に加わった。

実はオープニングステージのスカイラグーン墜落事件は彼の仕業であり、イレギュラー掃討に出動してきたフリをして動力装置を自ら破壊していた*1
ひいてはイレギュラーハンターとレプリフォースの対立の元凶とも言える。

それはエックスゼロと本気で戦いたいという秘めた思いをシグマに利用された(本人曰く「誘惑に負けた」)からであり、
エックスに対してはわざと悪辣な台詞を吐くことで彼を怒らせ本気で戦わせようとし、ゼロに対しては逆に黙り込む等、やはり良心の呵責はあった模様。

8ボスでは珍しく撃破後も会話があり、自分の悲願を成し遂げられたことを満足したり、事件を引き起こしたことを詫びながら爆散していく。


一応レプリフォースについたとなるが、あくまで原因はシグマなせいかライフゲージはシグマのマークになっている。


また、「ロックマンX5」ではトレーニングモードのボスとして登場する。
あくまで練習用のホログラムデータということもあってか、全体的にパターンが単純で、動きが怠慢になっている。
ちなみに本作の8ボスと異なりボイス付きである。なぜか聞き取りにくくなっているが



【ボスとして】



命がけで戦ってこそ意味がある!


武道家らしく炎を纏った格闘術をメインにして戦う。その姿はさながら同会社の格闘ゲームのようである。

その攻撃の激しさは苛烈で、ノーマルで挑むのは少々厳しい。
また、ステージの両端が溶岩になっているので落下に注意。

一方で防御力が低く、他のボスより無敵時間が短いという弱点がある。
また、ボス部屋にライドアーマー・ライデンを持ち込むことができるので、ライデンでダメージを肩代わりしてもらいながらひたすらゴリ押せばあっさり勝ててしまうことも
裏切りのおしおきとして存分にせっかんしてあげよう。

よって、本来なら相当な実力者のはずが、抜け穴さえ突けばむしろ最初に狩る候補だったりする。
ライジングファイアは高火力かつ使い勝手がいいし、フロスト・キバトドス本人はともかく中ボスのアイザードが苦手な人にはとても利用価値が高い。

注意点としては、ライドアーマーといえど道中で消耗させているとあっけなく壊されてしまうことと、一度でもリトライすると持ってこれないこと。こうなると初心者には地獄が待っている。
いつぞやのやたらタフな機体はどこぞの誰かさんの特注品なのであしからず…。


弱点ストーム・フクロウルから入手する「ダブルサイクロン」。炎を風で消すということか。
「飛ばせて落とす」という戦法へ「浮かせて落とす」でお返しというネタではないはず。
当てると怯んでジャンプに移行するためハメることができる。


ゼロの場合は雷神撃で大ダメージが与えられるが、怯むことはないので敵の反撃をくらいやすく、エックスより撃たれ弱いので注意。
特にボスラッシュはライドアーマーもないので更に辛い。


【技】






「波動拳!」


炎を上下に打ち分けて放つ。波動拳というよりはタイガーショットっぽい動き。
X5ではしゃがみアクションが追加されたので上段波動拳は難なくかわせるだろう。




「昇龍拳!」


炎を纏ったアッパーカットを放つ。
2連発することもあるので着地狩りに注意。


  • 飛び蹴り



「てりゃぁ!」


ジャンプして斜め下に飛び蹴りを放つ。
動きは天魔空刃脚に近い。





その場で大きく開いた口から炎を放つ。ヨガフレイムっぽいが横射程は無限。
壁蹴りでやり過ごせるが、背後に回り込めれば隙だらけなので攻撃のチャンス。
ここにゼロのダッシュキャンセル滅多斬りを叩き込むとごっそり体力を削れる。


  • 火柱


気合を込めた後、火の玉を溶岩に投げる。
その後は溶岩から火柱が噴き出し、壁蹴りが制限される。


  • 火山弾


体力が減ると使用。
複数の炎弾を空へ放ち、全身をドーム状のエネルギーで包んでステージ全域に火山弾を降り注がせる。
ステージ左上が安置。技中は無敵というわけでもないのでゴリ押しも可。



【入手武器】



  • ライジングファイア(エックス)

真上に向かって火炎弾を打ち上げる。
高火力で対空攻撃として優秀だが、前後にもわずかに攻撃判定がある。
効果を発揮するのはやはり上方向の敵。特にマシュラームステージはこれがあるだけで大幅に難易度が下がる。
また、特定の地形を破壊可能。

チャージすると炎を纏いながら飛び上がった後、上空に炎を放つ。軌道はまさに昇龍拳。
ほとんど通常版の上位互換だが、非常に燃費が悪いので使いどころは考えよう。

喰らうと熱がって自身を冷却しようとするフロスト・キバトドスや、ローブを纏ったシグマ第1形態の弱点である。
また、「PROJECT X ZONE」でもエックスの炎属性代表技として採用されている。



  • 龍炎刃(ゼロ)

地上で上+必殺技ボタン。ゼットセイバーに炎を纏わせて斬り上げる。ロックマンゼロシリーズでも同モーションの技が存在するゼロの代表的な技。
通常攻撃からキャンセルして出すこともできる。


こちらも上述のボスや、サイバー・クジャッカーの弱点でもある。


漫画版での活躍】




…逸るな



俺にはお前と戦う気はない




岩本佳浩氏の漫画版ではウェブ・スパイダスとエックスの決着を遠い崖の上から見ていたゼロ(彼もスパイダスに会いに来たがエックスの方が一足先だった)の前に登場。
ゼロは自分の追っ手かと思ったがドラグーンが上記のセリフを言い、ゼロもドラグーン特有の闘気を感じないことに気づいたので、戦わずにその場を立ち去る。
が、ゼロはドラグーンが闘気ではなく殺気を出したことに気づき、ドラグーンへ振り返る。それは、ドラグーンのエックスへの純然たる殺意そのものだった。



だが…





次に現れたのは、ゼロがやむを得ずカーネルとアイリスを討ってしまったのと同じ頃、アルティメットアーマーに蝕まれ鬼となったエックスにストーム・フクロウル諸共倒され、残骸として転がっている姿だった。
フクロウルとは連合軍だったらしく、エックスはここで得た情報を元にレプリフォースの中心部を目指すのだった。
このあんまりな流れは諸々の都合で打ち切り最終回が決まり、そのあおりを受けてしまったせいであった(前話のゼロとカーネルとアイリスのエピソードも同様)。


しかし、時は流れ「ロックマンX4」の復刻版が発売し、彼との戦闘が加筆されたのだった。





天の理…地の理…



全てに背きし我が拳に…



一方の道理も存在はせぬ!!



我が拳、己が欲のため…



貴殿の心の蔵を貫くためにあり!!






いざ尋常に勝負!!





加筆されても結局あっさり倒されたフクロウル戦の直後、上述の台詞を吐いてカッコよく登場。
そんな彼をイレギュラー扱いして攻撃するエックス。

ドラグーンはそんなエックスの攻撃を「微温い!」と言い放って捌き切り、切り札のノヴァストライクをも真正面から受け止めてやり返す強大さを見せつける(もっとも、漫画版のアルティメットアーマーはフォースアーマーの未完成品という設定であり、完全に力が出し切れてない可能性があるが)。




これが…伝説の名を冠するレプリロイドの力なのか…



貴殿の力は…脅えなり!!




故に道も無し!!



そう言い放ってエックスを火口に落とす。
火口に落ちたエックスは自分に差し伸べられる3つの手(形からしておそらくゼロ・ケイン博士・マーティだと思われる)の幻を見て脱出。
少し正気に戻ったのか、エックスはを流しながらチャージショットを打ち込んでドラグーンを倒すのだった。







これで…戦いは終わる…



『正義』が勝つ…



平和が来るのに…





なんで…涙がでてくるんだろう




なお、加筆されてもドラグーンの詳しいバックボーンは描かれなかった(渇きに耐えかねてイレギュラーへと墜ちた」と語っている程度)。




【余談】



  • 波動拳や昇竜拳は隠し要素とはいえライト博士からも伝授されるため、ロックマン世界にも技が広まっている模様。堂々と使用したのはドラグーンが初めて。

  • ソーシャルゲーム「ロックマンX DiVE」ではボスキャラとして実装されており、ランチャー系武器に装備できるBOSSチップが手に入る。またそれだけでなく、なんとプレイアブルキャラクターとしても実装されている。また「モンスターハンターライズ:サンブレイク」のゲームデータと融合して爵銀龍・メル・ゼナを宿した「爵銀宿るドラグーン」なるキャラも登場する。X4の8大ボスの中では破格の好待遇である。





ずっと…お前に勝ちたいと…願っていた。その願いが、ヤツを…呼び寄せたの…だろう。
ヤツはこう、言った。レプリフォースにつくなら、追記・修正を…させてやろう、と。


オレは誘惑に……負けた。……ゼロ。すま…なかっ……た…。

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最終更新:2025年05月10日 20:08

*1 エックスは「加勢しに来てくれたのか」程度にしか反応していないが、ゼロが会うと「第14部隊のお前がどうしてここにいる?」と手違いを疑っている。