ニュートロンジャマー/ニュートロンジャマーキャンセラー(ガンダムSEED)

登録日:2023/04/01 Sat 01:00:22
更新日:2025/04/20 Sun 16:47:49
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この戦争の直接最大原因となった、血のバレンタイン。
その核攻撃への報復として、ザフトが散布・敷設したニュートロンジャマー。
通称Nジャマーのおかげで、我等は最早、どちらも核は使えない。
核エンジン、核兵器の存在しなくなった戦場で、最強となったのは、我等ザフトの開発した、モビルスーツと呼ばれる特殊機動兵器。
旧来の戦闘機の延長線上である兵器、モビルアーマーしか持たぬ地球軍が、開発に躍起になったのも、無理からぬことだろう。

が、核を封じれば戦争が終わるというものでもない。

平和の象徴と言われる鳩は、必殺の一撃を与える、鋭い嘴や爪を持たぬため、互いに戦えばその様相は……長く……凄惨なものになると言う……。

我等もまた、似てはいまいか……?




何故そんなものを! プラントは全ての核を放棄すると……!

勝つ為に必要となったのだ! あのエネルギーが! お前の任務は重大だぞ。心して掛かれ!




ニュートロンジャマー/ニュートロンジャマーキャンセラーとは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場する戦略兵器の一つ。




概要


ニュートロンジャマー

通称をN(エヌ)ジャマー」といい、「中性子を妨害するもの」という意味である。
具体的な原理は不明であるが、有効範囲内に於ける一切の中性子の運動を阻害し、核分裂を妨げる能力を持ち、
即ちその有効範囲内に於ける核兵器(原爆、テラー・ウラム型水爆*1)を全て機能停止させる事ができる装置である。
あらゆる核分裂反応が全て停止するため、核弾頭は勿論、原子炉も影響を受け、原子力空母・原子力潜水艦・原子力発電所も全て停止する。

阻害するのはあくまで「核分裂」であるため、「核融合」は止まらない。
だが、C.E.世界に於いて核融合は一部*2でしか実用化されておらず、純粋水爆*3も実用化されていないため、Nジャマーの前では核兵器と核発電、総じてほぼ全ての核エネルギーが使用不能となると言って良い。

また副次的効果として、あらゆる電磁波の進行も阻害するという効果も持っている。
これにより地球上では長距離通信が困難となり、長距離誘導兵器やレーダーも使用不可能となった他、遭難時のSOS送受信も困難となっている。
一応、近距離であれば無線通信は不可能ではない他、Nジャマー影響下での長距離間通信・走査の手段も無い訳ではないが、
  • 大量かつ小刻みに中継点を用意する
  • フレアやチャフに妨害されやすいレーザー通信
  • 大電力を消費するため通常のMSでは運用が難しい量子通信
  • MS1機とほぼ同価格・同サイズの巨大レーダー
……と、手段はかなり限られている。
このため、Nジャマーが散布された後の地球圏に於いて、兵器の動力源は通常動力かバッテリー、索敵は熱源センサーに大きく依存している。

特筆すべきはその効果範囲で、その威力たるや数基で地球全土を効果範囲で覆うレベル。
単純に考えて数万km四方に効力及ぼすという凄まじい代物である。
後述の作戦でザフトはNジャマーを地球に敷設するが、その際にはそんな数基で十分の兵器をダミーを含め大量に地下深くに設置、その総数は不明である。
起動後は据え付けられたドリルで自動で地下深くまで潜り、その後は一切の外部操作を受け付けない仕様となっている事もあり、
Nジャマーの撤去は撃ち込んだプラント自身にも不可能であると言われている。
ときたアストレイでは連合軍が徴用した人間による人力掘削での撤去を試みているような回があったが、どういう目論見だったのか、それとも適当な口実だったのかは不明

動力源は不明であるが永久機関という訳ではないため稼働時間は有限と推測される*4
しかし少なくとも4年が経過しても全くその効力が衰えている様子は無く、自然停止には相当な時間がかかりそうである。
また、電磁波を阻害するという性質からザフト艦艇はNジャマーを電子攻撃兵装として搭載しているとされる。

大規模に投入したのがザフトという事で誤解される事もあるが、Nジャマーはザフトの独占技術という訳ではない様で
第16話ではサイがAAのNジャマーを起動させようとしている台詞があり、地球軍艦艇も装備しているらしい言及がある。


ニュートロンジャマーキャンセラー

血のバレンタイン事件により核に対する強力なアレルギーを生じさせたプラントであるが、
大戦終盤には数的不利を覆す為の力として再び核技術が求められ開発された技術。
劇中では基本的に正式名称か「Nジャマーキャンセラー」と呼ばれたが、ファン間や関連資料では「NJC」と略される事も多い。

「Nジャマーを打ち消すもの」の名の通り、その効果範囲内ではNジャマーの効力が無くなり、核分裂反応を発生させる事が可能となる。
悪用を防ぐべく、その効果範囲はNジャマーと比べてかなり狭く、MS一機分を覆う程度に調整されている*5
また、電波障害までは防ぐ事はできない。

NJCがあれば核動力も核兵器も使用可能となり、ザフトは核動力MS、地球軍は核ミサイルを主に投入した。
NJCの製造には特殊なベースマテリアルが必要であり、その主要な鉱脈は地球側が抑えているため、
ザフトは核ミサイルのような形での大量投入ができないためにそのような運用法の違いが出たのではないかと考えられている。
このベースマテリアルの鉱脈は、後に火星にて大規模なものが発見されている。

なお、当然ながらNJCが無くとも核エンジンの搭載自体は可能である。
この為、Nジャマ―の影響範囲外での活動がメインとなるスターゲイザーはNJC無しで核エンジンを搭載している他、
アストレイには「NJC搭載機の近くに近付かないと稼働しない核エンジンを搭載した武装」なんてものが登場している。


運用とその影響


Nジャマーが初めて実戦に投入されたのは第1次連合・プラント大戦序盤の「世界樹攻防戦」である。
この戦闘でザフトが試験的に導入した結果、その有効性が認められる事となる。
なおモビルスーツは大戦前から実戦投入されて連合軍のMA部隊を蹴散らしているので別にNジャマーが無くてもMA相手なら優位を取れるものと見るべきだろうか。


その後、Nジャマーは「オペレーション・ウロボロス」発動と共に大規模投入される事となる。
当初プラントは開戦直後の地球連合軍によるプラントへの直接核攻撃「血のバレンタイン事件」の報復として、地球に対しても報復核攻撃を検討していた。
しかし穏健派は核報復に反対、核攻撃を主張した過激派への対案として用いられたのがNジャマー散布作戦であった。
「核攻撃しない代わりに、一切の核兵器を使用不能にする」、これはそういう作戦であった。
こうして無数に地球に設置されたNジャマーは正常に効力を発揮、地球全土に於いてあらゆる核エネルギーの使用が不可能となると共に、
これまた地球全土で電波障害が常時発生するようになった。

ところで、この時代に於ける地球では化石燃料の枯渇により、エネルギー源は原子力に大きく依存していた。
核兵器を使用不能にするNジャマーであるが、何も核爆弾のみを狙って阻害する訳ではない。
つまり、Nジャマー設置に伴い地球のエネルギーの大半を担う原子力発電も使用不能となり、地球全土で深刻なエネルギー危機が発生する事となった。
その結果、一説によると当時の世界人口の約1割、約10億人もの餓死・凍死者が発生、
これにより地球に於ける反コーディネイター感情は最高潮に達したとされる。

このオペレーション・ウロボロスの発動とそれによる史上最悪規模の混乱はC.E.70年4月1日の事であったため、
この出来事は後にエイプリル・フール・クライシスと呼ばれる事となった。

劇中では具体的にどれほどの被害が起きているのかは明らかにされていないが、
第47話での地球連合首脳会議では「エネルギー危機が深刻であり、少しでも早く解決させねばならない」という旨を話し合っている場面はある。
また、オーブは地熱発電により、化石燃料不足と原発使用不可能の影響をほとんど受けていないとの事である。
あくまで効果範囲は「地球全土とその周辺」であるため、効果範囲外である火星などでは原発・核兵器は問題なく使用可能である。


Nジャマーキャンセラーはザフトガンダムシリーズ、「ファーストステージ」にて初めて実戦に投入された。
NJCにより今まで使用不可能だった核エンジン(原子炉)のMSへの搭載が可能となり、
従来機を遥かに上回るパワーと稼働時間を持ったMSや、核爆弾を利用した巨大レーザー砲の開発に成功している。

当然ながらNJCはザフトの最高機密であり、アスラン・ザラジャスティスが与えられたのも、
NJCが地球連合の手に渡るのを防ぐべく、何者かに強奪された姉妹機フリーダムを奪還もしくは完全に破壊するためである。
だが後にラウ・ル・クルーゼ陰謀によりNJCのデータは地球連合、それもよりによってブルーコスモス盟主ムルタ・アズラエルの元に流出。
直後に行われた地球連合軍上層部による緊急会議では、一部の高官が「まずは深刻なエネルギー不足に悩まされている国をNJCで救うべきでは」という至極真っ当かつ人道的な意見を出すものの、
それをアズラエルが「核は持ってりゃ嬉しいコレクションじゃあない」と一蹴し、大量生産したNJCを人命救助に一切使わず、全て核兵器に投入する事を決定。
これにより核兵器の封印が解かれた事で、その後のボアズ攻防戦や第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では核ミサイルの弾幕という狂気の光景が実現する事となる。

一方、『X ASTRAY』に於いては、第1次連合・プラント大戦終盤にてNJCを巡る小規模な戦いが起きている。
連合のGAT-Xシリーズ鹵獲を導入した高性能機の開発と元々先行していた核エンジン搭載試験機の開発を掛け合わせたテストベッド機であり、初のNJC搭載機となるドレッドノートのテスト運用完了に伴い、同機体が核エンジンや機密パーツを除いて解体・廃棄される事が決定した事に端を発した。
プラント最高評議会の一員であったシーゲル・クラインが地球のエネルギー問題を解決するべく、NJCを含めた全パーツをジャンク屋組合を経由してマルキオ導師の手に渡るように手配し、仲介役としてプレア・レヴェリーに預けられた。
しかし、その判断が正しいものであったのかシーゲル自身も分からなかったため、元々別件の任務を依頼していた傭兵部隊サーペントテールに対し「地球・プラント双方に不利益にならないよう監視及び干渉し、事態の推移を見極めつつドレッドノートの処遇を決定してほしい」と依頼。

この依頼を受けたサーペントテールは「現在の情勢ではNJCの譲渡は危険」と判断し、輸送船を襲撃してNJCを搭載している頭部パーツを奪取。
しかし、クルーゼがNJCのデータを連合にリークしたことでNJCを守る理由が無くなったと判断した叢雲劾が頭部をプレアに返却。
時期を同じくしてユーラシア連邦所属の特務部隊XがNJCを狙っていたが、ドレッドノートが特務部隊Xに投降した時には既に大西洋連邦がNJCの情報を掴んでおり、目的を失い部隊ごと連合を離反した同部隊所属のカナード・パルスはプレアとの決着を望み、交戦。
紆余曲折を経て、ドレッドノートの頭部に搭載されていたNJCはプレアの遺志を聞き届けたカナードの手によりマルキオ導師の手に渡り地上へと齎された*6

一次大戦終結後はNJCはユニウス条約により軍事利用が禁止されるも、
地球軍は相変わらず核兵器や核エンジン搭載MSを開発・配備し続けており、
ザフトもそれを見越して後述するカウンター兵器を用意するなど、かの世界の油断も隙も無い危うさの一端が垣間見える。
最終的にはザフトも核エンジン搭載の新型MSを開発・投入するなど、やはり核エネルギーを使用可能とするという魅力は抗い難いものだったのだろう。

また、一次大戦後には変換効率80%という脅威の数値を叩き出す太陽光発電の実用化と超大規模有線通信・送電網の構築により、
Nジャマーの影響からは少しずつ立ち直りつつあるとされている。


SEED Destinyの時期にはプラントはニュートロンスタンピーダーと呼ばれる特殊装備も開発・配備された。
「スタンピーダー(暴走させるもの)」を冠する通り、此方は核分裂を阻害させるのではなく、フィン状の基部からパルスを発振し、
中性子を刺激して核分裂を強制的に促進させ、暴走状態にして核弾頭をその場で自爆させる装置である。
つまりNジャマーに代わる新たな核の封印手段。
前大戦が終結した後も『ナチュラル陣営は再び核を用いてくるのでは?』という疑心暗鬼の元、何とか一基拵えた。

結果から言うと予感は的中した。

相変わらずのブルーコスモスの一派が専用改造されたウィンダムと核ミサイルを満載した艦艇でプラントを襲撃してきた。
しかも物語序盤から。

使用の際には莫大な電力を要するため、ナスカ級を一隻丸々スタンピーダー専用のモノに改装する大掛かりなシステムになっている。
しかも配備時点で理論上止まりの研究段階の代物であり、僅か10秒足らずの一回の使用で焼き切れる使い捨て品。
上手く行くかは完全に博打だった。

何とか稼働し、核部隊を壊滅させることには成功した。
これにより多大な被害を被った連合側は警戒を強め、迂闊に核を使えなくなり、少なくとも劇中で核ミサイルを使うことは無くなった為、
抑止力としては一定の成果を挙げられたと言えるだろう。
実はNジャマーキャンセラーと同じベースマテリアルを、より多く必要とするため生産性は極めて低いという欠点も抱えており、何度も来られたら危なかったのだが。

まぁ後々レクイエムで結局似たようなことになったが。


反響


視聴者間では「約10億人の死者を出した兵器を投入したのがプラント穏健派」「地球には親プラント国家や中立国もある」という点について、
「10ケタ人単位の死者を出したり、友好国をも巻き込む作戦を実施するというのは本当に穏健派のする事なのか?」
「24万人の虐殺の報復が10億人の虐殺というのはやり過ぎではないか?」
と指摘される事がある。
実際の所Nジャマーを大規模投下すれば地球は深刻なエネルギー危機に陥る事はプラントとしても承知であり、
劇中でもNジャマー投下を巡る議論の中で地球に大被害を与えかねない点は指摘されている。
プラントとしては、そのエネルギー危機すらも戦略として利用し、「親プラント派にはエネルギーを供給する」として交渉カードの一端とするつもりだった模様。

それの是非はさておくとして、しかしながら過激派の言う通りにすればNジャマーの代わりに核ミサイルが降り注いでいた訳であり、
それと比べればそのまま地球そのものが滅びる事はないという意味で「Nジャマー散布」は間違いなく穏健と言える。
あくまで比較的ではあるのだが。

そもそも核兵器とは、「相互確証破壊」の原則に基づく「持つだけに留めて使わない事が前提の兵器」である。
劇中でエザリア・ジュールらも指摘している通り、「核を実際に撃つ」という行為は、
「自分達も核を撃たれるつもり」もしくは「そうなる前に敵を殺し尽くすつもり」がある、ないしあると見做せる行為と言える。
血のバレンタイン事件は実際には地球軍としても事故のようなものだったのだが実際に撃たれたプラントとしては関係のない話であり、
また核を使って来た事そのものが問題である以上、「24万人」という数字は、ある意味ではそれ自体に意味は無いとも言える。
「24万人しか殺されていないのに10億人殺した」と言われがちなNジャマー散布であるが、
そもそも「使わない筈の兵器」を先に使ってしまったのは地球軍である以上、核抑止論的に報復攻撃されるのは必然と言え、
またそれに従うなら、極めて不謹慎な物言いであるが「核攻撃の報復で世界が滅ばず、たったの10億人の死者で済んだのは御の字」とさえ言える。
尤も、結局その後で地獄の絶滅戦争になっているので、一撃で滅ぶか時間をかけて滅ぶかの違いでしかなく、
「マシ」というなら滅ぶのに時間がかかる様になった分、その間で滅ぶ前に踏み止まれる可能性に期待できなくもない、程度の事ではある。

因みに劇中では地球軍兵士であるチャンドラが「電波にエネルギー、影響被害も大きいけどなぁ。でも核ミサイルがドバドバ飛び交うよりは良いんじゃないの~? あのユニウスセブンへの核攻撃の後、核で報復されてたら、今頃地球ないぜ?」と発言しており、
これが「質の悪い冗談」としての発言でないとすれば「核報復の代わりにNジャマー」はやはりどちらかと言えば穏健であろう。
勿論チャンドラの発言が地球側の総意という訳では決して無く、現実問題として十億人規模の死者が出ているため、
本当の意味で穏当な対応とは「核ミサイルは勿論、Nジャマー大量設置などしない」である事は確かではある。

またクルーゼが独白している様に、核兵器が使用不可能となったという事は両軍共に切り札を失ったという事でもあり、
それによって戦争が泥沼化したという側面もあるという見方もできるだろう。


本編以外での扱い


『SEED』を代表するギミックであるため、スーパーロボット大戦シリーズでは『SEED』が参戦すると一緒に登場する事が多い。
しかし、核融合どころか核ですらない超エネルギーも氾濫しているSRWの世界で順当に核分裂だけ阻害しても大した影響にはならず、
逆に長距離通信の全てを阻害してしまうと影響が出過ぎてしまうため、その機能にはアレンジが加わる事が多い。

第3次α』ではプラント自体が秘匿されていたという事もあり、その周辺に設置されている程度の扱いとなっている。
NJCもフリーダム等に搭載されているが、プラント近郊で運用しない限り必要ない装備である。
勿論防衛線に投入せねばならない事も考えられるので全く無意味な装備ではないが。
ただ、α世界は核融合炉が普通に実用化され普及している世界であるため、わざわざNジャマー環境下で使用できない原子炉とNJCを積んでいた事となり、
「原作設定の再現」以外の如何な理由でそのような二度手間を踏んだのかは不明。
ただし、『第3次α』終盤でヘリウム3の原産地である木星が消滅したため、核融合炉はこの先衰退する可能性も高いのでそれを見越していた可能性は……多分ないBM3が何かも知らないくらいだしな
通信障害についてもほとんど描写されておらず、総じて色々と不自然感の強い描写となっているが、
登場が四部作の最終章という遅いタイミング故に前3作との辻褄合わせが不可能だった事や、
SRW初登場作でいきなり『UX』の様な根幹設定にまで踏み込んだ大胆なアレンジをするのは憚れたという点もあったのだろう。

J』でも名前こそ登場しているが、原子炉で動き回るコン・バトラーVには何の影響も出ておらず、
それどころか核ミサイルが必殺技の敵機体まで登場している。この辺が『J』はガバ設定と言われる原因だったりする

W』ではNジャマーにより世界規模のエネルギー危機が起きているが、日本は光子力エネルギーゲッター線によって影響を免れたと設定されている。
NJCは搭載機には「EN15%回復」という特殊能力として再現された。

歴代ガンダムシリーズとはパラレル設定の漫画『機動戦士ガンダムALIVE』(作者はボンボン版SEED・DESTINYを手掛けた高山瑞穂)では、
敵勢力コロニー環境省軍が現代地球目掛けて発射した核攻撃を止めるため、主人公達が使用している。


余談


メタ的に言えば、Nジャマーとは「レーダーと核兵器を妨害し、『MSという兵器による戦争』に説得力を持たせる為の舞台装置」、
言うなれば「21世紀のミノフスキー粒子」にして「21世紀の南極条約」である。
ミノフスキー粒子はともかく、南極条約まで複合させたのは、設定担当によると「違反を承知で強行する奴を出さないようにするため、強行が不可能な『装置』にした」との事である。

なお、設定的に元ネタと言えるミノフスキー粒子とは、色々な点で意味で真逆である。
「戦闘中にのみ」「戦場にだけ」散布できるミノフスキー粒子に対し、
Nジャマーは「(永久ではないが)長期間に渡って日常的に」「地球全土で」発生し続けているという違いがある。


「Nジャマー」の効力を打ち消す装置が「Nジャマーキャンセラー」というそのまんま過ぎるネーミングがネタにされる事がある。
暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場したドン・キラーはドンブラザーズの暴走に対する安全装置であるが、
そのドン・キラーが暴走した時の更なる安全装置としてドン・キラー・キラーも用意されていた事に対し、視聴者間では「ドン・キラー・キラー・キラーもあるのではないか」などと囁かれた他、
その直球なネーミングから連想したのか「ニュートロンジャマーキャンセラー的な?」といった呟きが多数投稿された結果、一時Twitterでトレンドワードになってしまったりしていた。

多数のサブカルネタが盛り込まれている『這いよれ!ニャル子さん』でも直球でパロディされており、
ニャル子らが使用する宇宙CQCへの対抗策として宇宙CQCジャマーが登場し、更にその対抗策として宇宙CQCジャマーキャンセラーが、更に更にその対抗策として宇宙CQCジャマーキャンセラーブレイカーが……と対抗策の打ち合いが延々続き、最終的に宇宙CQCジャマーキャンセラーブレイカーイレイザーコンファイナーオブストラクターバスタークローザーバニッシャー改零式タイプ2カスタムネオファイナルなる凄まじく長い名前になるという一幕がある。
敢えて訳すなら意味は「宇宙CQCを妨害するものを打ち消すものを壊すものを抹消するものを制限するものを遮るものを破壊するものを閉じるものを消し去るもの改(ry」となる。

絶対可憐チルドレン』でも超能力を無効化する「ECM(ESPカウンターメジャー)」が存在し、更にそれを無効化する「ESPカウンターカウンターメジャー」も後に登場している。
ネタやNジャマーとの関連ではないが(むしろ後述のECMがモデルである)、主人公皆本光一が当時最新装備だったECCMに対して零した「こういった技術はどの道いたちごっこになる」といった発言は、Nジャマーにも当てはまると言える。

現実的には電子装備への対抗手段が「ECM(エレクトロニック「カウンター」メジャー)」であるのに対し、
更にその対抗措置が「ECCM(エレクトロニック「カウンターカウンター」メジャー)」である事を鑑みると、
「Nジャマー」の対抗策が「Nジャマーキャンセラー」なのは別にそのまんま過ぎて安易でも不自然でもなく至って現実的なネーミングと言える。むしろ「Nジャマージャマー」でなかっただけ現実よりマシですらある






あの記事は? どうすればいいの?

報告や通報の事を仰っているのなら、今のところは不要でしょう。あれには、ツイキシュウセイジャマーキャンセラーが搭載されています。

じゃあ、wiki籠りで動いてるってこと?

データを取りたいと仰るのなら、お断りして、僕はここを離れます。荒らそうとされるのなら、復元しても守ります。

記事を立てた、僕の責任です。


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最終更新:2025年04月20日 16:47

*1 核融合反応の起点に原爆による核分裂反応を用いる水爆

*2 アークエンジェルの推進機関に「レーザー核融合パルス推進」が用いられている。本格的な発電機関の開発にまでは至ってない様子

*3 原爆を利用せず単独で核融合反応を発生させる水爆。創作世界で言うとマクロスシリーズの反応弾など

*4 「地熱発電により半永久的に稼働する」とする記述もネット上では散見されるがソースが不明である。

*5 NJC搭載機としては初期型であるドレッドノートに搭載されたものは機体の周辺にまで効力を発揮する程の広範囲に設定されていた。

*6 残るパーツはカナード・パルスの手に渡り、彼の愛機「ドレッドノートH(イータ)」として改造・運用されている