アノホラグサ

登録日:2022/12/03 Sat 02:02:31
更新日:2024/01/26 Fri 20:53:12
所要時間:約 3 分で読めます






頭の 枝を 開いて 獲物を 飲みこむ。 生気を 存分に 吸い取ると 吐き出して 捨てるのだ。

乾燥地帯を 放浪する。 ごくまれに 大量発生して 町ひとつを 埋めつくしてしまう。

アノホラグサとは『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一種である。


データ



全国図鑑No.975
分類:ころがりぐさポケモン
英語名:Brambleghast
高さ:1.2m
重さ:6.0kg

タイプ:くさゴースト
特性:かぜのり(風系の技(ぼうふうふぶき・ねっぷうなど)を受けるとダメージを無効化して攻撃を1段階上げる。味方のおいかぜも対象。)
隠れ特性:すりぬけ(「ひかりのかべ」「リフレクター」「しんぴのまもり」「しろいきり」「みがわり」の効果を無視して技を出せる)

HP:55
攻撃:110
防御:70
特攻:80
特防:70
素早さ:90
合計:480

進化:アノクサ→アノホラグサ(1000歩以上連れ歩いた状態でレベルアップ)


概要


ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で初登場したポケモン。
西部劇などで荒野を転がっているあの草…もとい、タンブルウィードのような姿をしたポケモン。見た目はそちらのように丸まった刺々しい枝の内側に2つの目が浮いている。

進化前のアノクサは成仏できない魂が風に吹かれているうちに枯草を巻き込んでこの姿になったとされ、フワライドよろしく風任せに荒野を転がっている。くさタイプだが、転がりにくくなるためか濡れるのは大嫌いである。

ここまで見るとハカドッグサーフゴーといった同期のゴーストタイプポケモンと同じく無害そうな雰囲気ではあるが、進化すると一変。頭の枝を開いて獲物の生気を吸うべく襲い掛かってくると従来のゴーストポケモンよろしく危険な存在と化す。
またごく稀に大量発生して町一つを埋め尽くしてしまうことがあるという。

名前の由来は言うまでもなくタンブルウィードについてよく見るけど名前がわからない状態で指す時の「あの草」→「あの、ほら、草」。
後者はホラーともかかっていると思われる。



ゲームでのアノホラグサ


進化前のアノクサはロースト砂漠などの乾燥した地域でコロコロ転がっており、暴風雨や砂嵐の時は風に流されていつもより勢い良く転がっている姿が見られる。もともと出現率が高いことに加えて他のゴーストタイプのポケモンは特定のエリアに分布域が固まっていたりすることが多いため、サンドイッチで「そうぐうパワー:ゴースト」を発動すればアノホラグサの図鑑説明よろしく大量に出現する光景を拝むこともできるだろう。もちろん「ころがる」も覚える。

ただし、アノホラグサの発見・獲得となると話は別。
パーモットベラカスと同じく進化方法が初見ではまずわからないため*1、旅パで運用していたトレーナーたちは余程メインで運用しない限りなかなか気付かなかったのではなかろうか。
一応北部の一部地域で野生出現もするが、出現率は低いので食事パワーがなければ狙って見つけるのは難しい。上記2体はレイド産を狙わない限りそもそも野生出現しないため、その点では良心的か。



対戦でのアノホラグサ



耐久面はかなり不安な数値ではあるが、その代わりに攻撃が高く素早さもそこそこある物理アタッカー。

専用特性の「かぜのり」は味方の追い風を受けることで攻撃を上げることができるほか、風系の技を受けることでも攻撃を上げられる。
後者の場合ならば攻撃を無効化できるため、弱点となるねっぷう・ぼうふう・ふぶきを防ぐこともできる。
対戦では相手がそれらの技で攻めてくるのを読んで交代受けを狙ったりといった立ち回りが期待できるだろう。そのまま上昇した攻撃で反撃を決めれば御の字。
しかしエアスラッシュは無効にできない。第9世代はぼうふう自体が使いづらくなっているので特殊ひこうタイプがこちらに乗り換えているパターンは多い。要注意。

しかし攻撃技は少し悩ましく、一致草技はいいのだがゴースト技は「ゴーストダイブ」「かげうち」「おどろかす」のみと完全に外見に引っ張られてしまい貧弱。
これでもドラパルトのゴースト物理よりは充実しているのだが
サブウェポンもノーマル・あく・「ころがる」・「とびつく」しかない。
アタッカーとして仕上げるのであれば、「テラバースト」に頼る事も念頭に置く必要がある。
一方補助技はこの複合では珍しい「ちからをすいとる」や、「やどりぎのタネ」「のろい」等最低限はある。残念だが「おにび」は覚えない。

ゴーストタイプの物理アタッカーの宿命と言うべきか、相手のイカサマには滅法弱い。
せっかくの高い攻撃を相手に利用されてしまっては元も子もないため、要注意。


「かぜのり」発動条件の性質上ダブルバトルの方が適性が高い。
「おいかぜ」は隣のポケモンに任せられ、「ねっぷう」「ふぶき」の他「こがらしあらし」「かみなりあらし」も効かず「こごえるかぜ」すらも無効化してしまう。
攻撃力上昇からの「かげうち」でハバタクカミを上から叩いたり、テツノカイナガチグマウーラオス(れんげきのかた)の主力打点を片っ端から止める等上位層・戦術への刺さりが良く、伝説・準伝説・パラドックスや600族が鎬を削るWCS2023においても姿を見る事が出来た侮れないポテンシャルの持ち主である。

DLC「碧の仮面」において、ダーテングも同じく「かぜのり」を獲得。
攻撃範囲は似通っており、向こうは自力の「おいかぜ」起動や「おにび」の新習得といった強みもあるが、一致技の打点や使える変化技、耐性の質が全然違う為枠を取り合うことはあっても「アノホラグサを使うくらいならダーテングで良い」とはならないだろう。
こちらもDLCにおいて新たに「ポルターガイスト」を獲得しており、ゴーストタイプの攻撃技の高い一貫性を伸ばしている。


余談


  • 何ともざっくりしたネーミングのポケモンではあるが、海外名はbramble(野ばら)+ghast(恐ろしい)でBrambleghastと至ってシンプル。
    「あの草」だけでは伝わりづらかったためか、海外圏では刺々しい見た目から連想して茨がモチーフとなっているものと思われる。

  • 町を埋め尽くしてしまうことがあると図鑑に記載されているが、現実でも元ネタのタンブルウィードが大量発生して家や車を埋め尽くしてしまった事例があったりする。



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最終更新:2024年01月26日 20:53

*1 一応戦闘後の一般トレーナーがそれっぽいヒントを言ってはいる