名捧げ

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名捧げ - (2019/12/12 (木) 00:14:50) のソース

&b(){名捧げ}は、己にとって唯一の主に命懸けの忠誠を誓うことである。

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*概要
生殺与奪の権利を主に委ね、自分が絶対的な臣下であることを示す&footnote(第462話 旧ヴェローニカ派の子供達)。形式上ではなく実際に魔力的な縛りが発生する為、主の命令には逆らえない&footnote(第574話 トロンベ狩りと星結びの儀式、SS34話 エックハルト視点 ローゼマインが不在の冬 前編)。実際に面と向かって命令せずとも、名捧げの石を介して命令することもできる。一方で、主をだましたりして害することなども可能な模様。
主が名を返すことなく死ねば、共に死ぬが&footnote(第462話 旧ヴェローニカ派の子供達、第599話 二人の情報と名捧げの石)、主の魔力によって窮地で生かされることもある&footnote(第599話 二人の情報と名捧げの石)。
ひとたび名を捧げた者は時流が変わったからと主を変えることはできず、&footnote(第452話 聖典の行方)主が落ちぶれる時は共に落ちることになる。&footnote(第475話 グレーティアの事情と素材採集)
名を捧げた者が、主以外の他の者に仕えることは、主が許さない限りできないとされる。&footnote(第375話 貴族院へ出発)

*各地の状況
**エーレンフェスト
***ガブリエーレとその側近による名捧げ
エーレンフェストに馴染めなかったガブリエーレは、自らの派閥を確固とするため側近の子等に名捧げを強要した。&footnote(第452話 聖典の行方)

***魔力圧縮と連座回避のための名捧げ
エーレンフェストでは、[[ジルヴェスター]]によって、旧ヴェローニカ派の子供達がローゼマイン式魔力圧縮方法を教授されるには、領主一族への名捧げが必須とされた。&footnote(第375話 貴族院へ出発)
ジルヴェスターの説明を受け、大多数の旧ヴェローニカ派の子供は躊躇したが、[[ローデリヒ]]は逆に、名捧げをすれば領主一族の信用を得て[[ローゼマイン]]の側近になれると判断し、ローゼマインに名捧げすることを決意した。&footnote(第376話 入寮と忠誠、第386話 ローデリヒの願い)
更に、旧ヴェローニカ派の子供達が領主一族に叛意がないことと、派閥に関係なく連携ができていることを、貴族院の領地対抗戦で確認したジルヴェスターは、旧ヴェローニカ派の粛清を決断する際、貴族院の子供達は領主一族へ名捧げをすることで、連座から回避させることとした。&footnote(第445話 餞別 後編)
ジルヴェスターの連座回避策の説明を、[[フェルディナンド]]からローゼマインらが受けた直後、旧ヴェローニカ派である[[ダールドルフ子爵夫人]]がローゼマイン暗殺未遂事件を起こした。これにより、[[ダールドルフ子爵]]らが連座処分対象となったのを受け、連座によるエーレンフェストの魔力の減衰を避けるべく、ローゼマインがジルヴェスターに、貴族院の学生限定の名捧げによる連座回避を、大人(ダールドルフ一族全員)へも拡張することを提案した。&footnote(第451話 ダールドルフ子爵の館)
ジルヴェスターが、この提案を受け入れ、更に一般化した結果、エーレンフェストでは旧ヴェローニカ派の粛清時に、領主一族に名捧げをすれば、成人・未成年問わず、連座は避けられることになったが&footnote(第453話 出発準備)、 名捧げは犯罪者の身内が連座から逃れて命を長らえるために使うようなことではない、ローゼマインの提案が名捧げの意味を変えてしまうことになる――とローゼマインは[[ボニファティウス]]に説教された。&footnote(第541話 養父様とおじい様の再取得 前編/そもそもの提案者が誰かということに関するボニファティウスの認識と実際の経緯の間にずれがあることから、粛清時の名捧げ適用提案時に、ボニファティウスの承認を得やすくする為に、ローゼマインの提案だとジルヴェスターが嘯いた可能性もある。)

**アーレンスバッハ
エーレンフェストよりも頻繁に行われており、名も捧げられぬ臣下など信用できないとされているが、&footnote(第452話 聖典の行方)単にガブリエーレが臣下が離反できないよう強制した結果の可能性もあり、実際にアーレンスバッハでそうした習慣があるのかの描写はされていない。

*名捧げの石
名捧げの石はその者の名が刻まれ、主に委ねられる生殺与奪を可能にする命そのものである。
主の魔力で縛られた状態になると、白い魔力に満ちた線が細い網目状に周囲を覆い、真っ白の繭のような物になる。&footnote(第414話 ローデリヒの名捧げ)
己の名を封じるに相応しい品質のものを用意するため、普通は成人して魔力の成長が止まるまで自分の名を捧げるのに相応しい品質がはっきりとしない。&footnote(第456話 閑話 選択の時)
シュタープを持たなければ名捧げの石は準備できない。&footnote(第453話 出発準備)

*名捧げの儀式
大々的な儀式ではなく、ひっそりと行われる。
名捧げは神に誓うような儀式ではなく、自分が主と定めた者に誓うものであるため、仕える者が自分の言葉で主に忠誠を示す。
名捧げをすると言いながら、主となる者を騙し討ちする場合もあるため、主にとって信頼できる者が一人か二人立ち会う。
名捧げの石が主の魔力で縛られる際に、名を捧げる者は、主との魔力の差に応じた苦痛を感じる&footnote(本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく4 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン)。
魔力差が小さいと苦痛は小さい&footnote(第534話)が、魔力差が大きいと脂汗をかくほどの苦痛となる&footnote(第414話 ローデリヒの名捧げ)。

*名捧げの影響
名捧げをした者は主の魔力の影響を受ける副作用があることがローデリヒの加護の取得の際に明らかとなった。薄くだが、主の属性を取得することが判明する。&footnote(第467話 皆の儀式と音楽)
ローデリヒは属性のために名捧げをするような者が増えることによって、名捧げの名と意味が変わることを恐れ、この事を公開しないように忠言している。&footnote(第469話 領主候補生の初講義)
名捧げで得られる属性の影響はそれほど大きくはない。
下級に近い貴族はその恩恵を大きく感じられるが、上級に近い貴族は自分の適性が多くて魔力が多いため、少しの上乗せではほとんど感じ取れない。
エルヴィーラに名捧げを変えたミュリエラが加護の再取得によって、属性自体も主が変わることによって変動することがわかった。&footnote(第534話 加護の再取得 後編)

*名捧げした者の一覧
|CENTER:BGCOLOR(lightblue):主|CENTER:BGCOLOR(lightblue):人物|CENTER:BGCOLOR(lightblue):時期|CENTER:BGCOLOR(lightblue):立会人|CENTER:BGCOLOR(lightblue):備考|h
|[[ジルヴェスター]]|[[イェレミアス]]|13年秋(?)~|不明|&footnote(第451話 ダールドルフ子爵の館)&footnote(第452話 聖典の行方)|
|[[ヴェローニカ]]|[[ダールドルフ子爵]]|不明|不明|&footnote(第452話 聖典の行方)|
|~|[[トルデリーデ]]|不明|不明|&footnote(第455話 閑話 忙しい冬の始まり)|
|[[フェルディナンド]]|[[ユストクス]]|不明|[[リヒャルダ]]|&footnote(第414話 ローデリヒの名捧げ)|
|~|[[エックハルト]]|1年or2年&footnote(名捧げに必須のシュタープを得られるエックハルトが三年生かつフェルディナンドが神殿入りする以前のため)~|[[ユストクス]]|&footnote(第414話 ローデリヒの名捧げ)|
|~|[[ラザファム]]|02年冬以前&footnote(03年春には名捧げ組に名を返そうとしていたことと、館の管理者が必要な時期から、02年冬以前と推定される)~|不明|&footnote(SS第25話 ラザファムとの会話)|
|~|&font(l){[[ハイデマリー]]}|&font(l){不明}|&font(l){不明}|&font(l){フェルディナンドが名を捧げずに信用したのはローゼマインだけであったことからの推定}&br()フェルディナンドに名捧げしていたのは3名のみ&footnote(ふぁんぶっく4 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン)|
|[[ローゼマイン]]|[[ローデリヒ]]|12年冬~|[[リヒャルダ]]&br()[[ハルトムート]]|&footnote(第414話 ローデリヒの名捧げ)|
|~|[[グレーティア]]|13年冬~|ローゼマインの女性側近|&footnote(第482話 お返事 前編)|
|~|[[マティアス]]|13年冬~|ローゼマインの護衛騎士|&footnote(第473話 領主候補生の講義終了)|
|~|[[ラウレンツ]]|13年冬~|ローゼマインの護衛騎士|&footnote(第473話 領主候補生の講義終了)|
|~|[[ハルトムート]]|14年春~|[[オティーリエ]]|&footnote(第561話 カルステッド宅でのお話 前編)|
|~|[[クラリッサ]]|14年夏~|不明|&footnote(第567話 春の成人式と養父様の出発)|
|~|[[ミュリエラ]]|13年冬から14年春|ローゼマインの女性側近|[[エルヴィーラ]]に主を変更。&footnote(第482話 お返事 前編)&footnote(第534話 加護の再取得 後編)|
|~|[[フェルディナンド]]|15年春&br()毒に倒れている間|なし|魔力枯渇を防ぐためユストクスに説得されて預けられていた名を奪う&footnote(第599話 二人の情報と名捧げの石)&br()救出後名を返す&footnote(第605話 わたしのゲドゥルリーヒ)|
|~|[[フェルディナンド]]|15年春&footnote(第654話 顔色の悪い王族 その3)~17年春予定&footnote(第672話 名捧げの石と婚約の魔石)|なし|女神の御力の影響を受けないようにローゼマインに騙し打ちで名捧げ石を染めさせる&footnote(第654話 顔色の悪い王族 その3)|
|~|[[エグランティーヌ]]|15年春~|[[ハルトムート]]&br()[[アナスタージウス]]|&footnote(第658話 儀式の準備とエグランティーヌの名捧げ)|
|[[ヴィルフリート]]|[[バルトルト]]|13年冬~|不明|&footnote(第472話 儀式の研究と粛清の報告)|
|[[シャルロッテ]]|[[カサンドラ]]|13年冬~|不明|&footnote(第472話 儀式の研究と粛清の報告)|
|[[メルヒオール]]|[[ベルトラム]]|17年冬以降実施予定|未定|[[アウブ>ジルヴェスター]]との面談でメルヒオールに捧げたいと宣言&footnote(第576話 アウブの面接とエントヴィッケルン)|
|~|[[ディルク]]|17年冬以降実施見込|未定|[[アウブ>ジルヴェスター]]との面談で孤児院を守る人物に捧げたいと宣言&footnote(第576話 アウブの面接とエントヴィッケルン)|
|[[エルヴィーラ]]|[[ミュリエラ]]|14年春~|[[ローゼマイン]]|加護の再取得の儀式時に変更&footnote(第534話 加護の再取得 後編)|
|[[ゲオルギーネ]]|[[グラオザム]]|不明|不明|マティアスの父|
|~|[[ロイエーア]]|不明|不明|マティアスの母|
|~|マティアスの兄|13年夏~|不明|&footnote(第456話 閑話 選択の時)|
|~|[[ヤンリック]]|13年夏~|不明|マティアスの兄|
|~|[[グローリエ]]|不明|不明|ダールドルフ子爵夫人|
|~|[[シドニウス]]|不明|不明|ラウレンツの父|
|~|[[ヴィルトル子爵>シドニウス]]夫人|不明|不明|ラウレンツの母|
|~|ミュリエラの親|不明|不明|内、誰かは[[ベッセル子爵>ギーベ・ベッセル]]|
|~|バルトルトの親族の内一人|~|~|~|
|~|カサンドラの親族の内一人|~|~|~|
|~|[[グラーツ男爵]](?)|不明|不明|状況からの推測|
|~|[[ゼルティエ]](?)|不明|不明|[[グラオザム]]の姉か妹&br()出身と重用されている状況からの推測|
|[[ガブリエーレ]]|[[ダールドルフ子爵]]の母(?)|不明|不明|[[ダールドルフ子爵]]の発言内容からの推測&footnote(第452話)|
|~|[[グラオザム]]の母(?)|不明|不明|[[ダールドルフ子爵]]および[[マティアス]]の発言内容からの推測&footnote(第452話、第534話)|
|~|[[シドニウス]]の母(?)|不明|不明|状況からの推測&footnote(第452話、第534話、書籍版第四部V「プロローグ」、第365話)|
|~|[[ベッセル子爵>ギーベ・ベッセル]]の母(?)|不明|不明|状況からの推測&footnote(第452話、第534話、書籍版第四部V「プロローグ」、第365話)|
|([[先代アウブ>先代アウブ・エーレンフェスト]])|([[フェルディナンド]])|?~02年冬頃|不明|名捧げ石は存在するが、ローゼマインに預けた13年冬時点では名捧げしていない状態&footnote(第593話 革袋の中身とカミルの洗礼式)&br()描写的に[[先代アウブ>先代アウブ・エーレンフェスト]]に名捧げし死亡前に名を返されたと思われる&footnote(書籍版第四部IX エピローグの加筆箇所)|

*コメント
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