アルカード

「アルカード」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

アルカード - (2013/01/01 (火) 02:04:30) の編集履歴(バックアップ)


「在るべき所に帰れ!これ以上、母を苦しめるな…」


『悪魔城ドラキュラ』シリーズの登場人物。CVは置鮎龍太郎氏。
『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』では宮野真守氏、『モンスター烈伝 オレカバトル』では田中太郎氏が演じている。
本名はアドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ。
将来、「ドラキュラくん」と呼ばれるかは永遠の謎。*1
吸血鬼ドラキュラ伯爵と人間の女性との間に生まれた息子。
そのため、日光を浴びても灰になることはない。

キャラクターの初出は1989年発売のファミコンの名作『悪魔城伝説』で、この時は

  • ラルフ(主人公)より微妙に喰らい判定が大きい。
  • 頼りのメイン武器であるショットが弱すぎる上、連射が利かず、更には「階段を登っている時は撃てない」という致命的な欠陥があるため、ザコ戦には使えない。
  • 使用可能なサブウェポンは懐中時計のみ(一定時間敵の動きを止める。大半のボスに効かない)。強力なダメージ源が無いのでボス戦でも全く役に立たない。
  • パッケージ絵の顔が佐藤B作似。
……と、はっきり言ってしまえば色々な意味で最弱キャラで、『ゲームセンターCX』では「ヘタレ伯爵」と呼ばれる始末であった。
攻略サイトでも上級者を通り越して「マゾ向け」などと言われてしまうほどの体たらくである。

一応補足すると、彼にも利点はある。
メイン武器であるショットはパワーアップすると3wayになり、(リーチはともかく)他の誰よりも攻撃範囲は広くなるし、
一定時間飛行可能になるコウモリ変身能力を持ち、ステージをショートカットできる他、
全キャラ中唯一階段の途中から飛び降りることもできるし、
敵の攻撃を食らって吹っ飛ばされた時に空中で体勢を立て直すこともできる。
ダメージ時のヒットバックが大きく、それによる転落死が多い(敵もそれを狙ってくる)このゲームでは、
空中で立て直せる能力は大きな利点である事は間違いない。それでも最弱キャラなのは変わりないが……

余談ながら、純粋にダメージのみで比較した場合プレイヤーキャラで最強になるのは女性キャラのサイファで、
(機動性の面に於いてはグラントが最高の性能である)
悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』のマリア共々「ドラキュラ世界においては基本的に女性の方が強い」という伝説を残している。
(マリアは火力も 機動性も 最強。さすが兵器)
ちなみにサイファはゲーム中では深いフード付きのローブを纏い、EDまで女性であることの言及はなかった。
……が、『ジャッジメント』のコスチュームは女性だという事を隠す気配は全く無い。
キャラデザが小畑健だから仕方ない
後述のパチスロ版ではローブ姿に戻っているのでご安心を。ローブの下はミニスカだけど。

その後1997年発売の『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』では主人公に抜擢された。
また、『キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲』とその続編である『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』にも出演している。
ちなみに『悪魔城伝説』当時は、ワラキア公爵ヴラド・ツェペシュ(人間)が暗黒邪神崇拝の儀式によって力を得た際に
ついでに息子(人間)にも無理矢理に力を得させたので、勝手に人外にされたことで父親を恨んでいるという設定だったが
『月下の夜想曲』以降は生まれつきである。

『悪魔城伝説』を原作とした『パチスロ悪魔城ドラキュラIII』では、原作準拠の後天的吸血鬼設定で登場。
ただし外見は『月下の夜想曲』に近く、長剣を装備している。
味方として登場しながらも、原作で当初は敵だったためか時折勝負を仕掛けてくる。

アルカードの名は正体を隠すための偽名だが、ローマ字表記Alucardを逆から読むとドラキュラになるためバレバレである。
『暁月』及び『蒼月』では有角幻也(ありかど げんや)という日本人風の偽名を使い、髪も黒くなっていたがそれでもやっぱりバレバレであった。
これは、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』、ひいては『吸血鬼ドラキュラ』に大きな影響を与えた『カーミラ』から続く、
「吸血鬼には元の身分や名前に縛られる」という弱点からくるものと思われる。
この設定からか、彼に限らず『アルカード(或いはアーカード)』という名の吸血鬼は様々な作品で見られる。
ちなみに月姫のヒロイン「アルクェイド・ブリュンスタッド」の名前も、アルカードから由来していると思われがちだが、TYPE-MOONスタッフ曰く「偶然」だったらしい。

基本的に父であるドラキュラ伯爵とは敵対し、人間側の味方をしている。
『悪魔城伝説』ではラルフとその仲間達と共に、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』では
単身悪魔城に乗り込み、ドラキュラ討伐を成功させている。
その後、『暁月の円舞曲』、『蒼月の十字架』では日本政府の機関に所属し、
ドラキュラ伯爵の転生した存在である来須蒼真を陰日向に見守って(監視して?)いる。
一人称は悪魔城伝説では「わたし」だが、月下以降は「俺」に統一されている。

+ 蒼月の十字架ネタバレ
『蒼月の十字架』において、蒼真が魔王として覚醒したバッドエンドの続きという設定でおまけモードをプレイすることが出来るが、
そのモードにおいてはユリウス・ベルモンドとヨーコ・ヴェルナンデスの両名と組み、魔王と化した蒼真を討伐しに行く事となる。
ここでは「有角幻也」ではなく「アルカード」として戦うことを決めたため、懐かしの衣装に身を包み髪の色も元に戻っている。
つまりラルフ・C・ベルモンド、サイファ・ヴェルナンデス、アルカードが組んだ悪魔城伝説の再現となっているのだ。
一人足りないけど。

+ ...
前作の『暁月の円舞曲』から登場しているキャラにハマーという元軍人のキャラがいるのだが、『暁月』のスタッフロールでのメインキャラ集合場面ではロケットランチャーとナイフを持ったドット絵だった。
蒼月のボスラッシュモードの景品にRPG(携帯式ロケットランチャー)があるのを見ると、悪魔城伝説でいうグラントのポジションとして彼も使える予定だったのが制作上の都合でカットされたのかもしれない。
なお、ハマーは『HD』でプレイヤーキャラクターに昇格する予定だったが、これまたカット。不遇の極みである。
+ 悪魔城ドラキュラHDでの性能
デフォルトで登録されているキャラクターの一人で、多種多様な武器を使いこなして戦う。
武器によっては波動コマンドで出るコマンド技も扱えるほか暗黒魔法も習得でき、特殊要素として霧に変身して無敵状態になることが出来る。
長身のため食らい判定がやや大きく、一部の攻撃が避けられなかったり天井に引っかかったりしやすいのが小さな短所。
魔法がことごとく闇属性になってしまったため、魔法が効きにくいが多いのもネックか。
部屋の概念がないゲーム故か、原作で全画面判定だったソウルスチールは範囲攻撃扱いとなった。
似たタイプである蒼真と比べると成長性では劣るものの全体的に硬直の短さで勝り、ワンボタンで発動する無敵回避がある事や比較的強力な武器が早期かつ簡単に手に入りやすい事などから初心者向けのキャラである。
また、蒼真との専用協力攻撃としてデモニックメギドが使用可能。これまた闇属性だが、威力そのものは高い。
なお、体験版で操作できる唯一のキャラクターでもある。
……が、裝備も魔法も皆無のソロプレイを強いられるため、体験版のほうが本編より難しいと言われることも。

余談だが、ダークメタモルフォーゼをテキストチャットでキャンセルすることでチャット発言の頭に掛け声が付くので、事あるごとに「ダークメタモルよろしく頼む」「ダークメタモル流石だな」「ダークメタモル感謝する」といった感じで会話するのが一部の変態紳士達の間で流行っているとかいないとか。
このチャットネタはソニー公式オンラインコンテンツ「週刊トロ・ステーション」で『月下の夜想曲』が紹介された際にも触れられている。
配信当時、日本では『HD』が正式に配信されていなかったため、判る人には判る程度にぼかされてはいるが。
もっともPS3版では音声の処理のされ方が変わっており、チャットネタは基本的に不可能になってしまっている。
+ ムッムッホァイ的な活躍
バックステップを盾のモーションでキャンセルを繰り返し、砂煙を巻き上げて猛烈な勢いで疾走する姿はゴキカードと呼ばれる。
またこの様から、バックステップをなんらかの手段でキャンセルしてバックステップを持続させ高速ですべる移動方法を指して「ミシン流走技」または彼の名を取って「有角走法」などと呼ばれるようになった。
狼に変身しては階段にめりこみ、蝙蝠に変身しては高速で床下やら天井裏やらを突っ切り、被ダメージの吹っ飛びを利用して高速移動し、或いはドゥエし、
バグとワープを駆使してはボスやイベントをスルーし、時にはデータさえも改竄しながら悪魔城を駆け抜けるその姿はどう見ても変態です。本当にありがとうごさいました。



『蒼月の十字架』のユリウスモードでは月下時代のドゥエからよりスピードアップしたバックドゥエを披露。
バサバサと羽音を立てながら進むその姿は「地面に落ちたセミ」と称された。


悪魔城にまともな奴はいないのか。
いや、普通にプレーする分には普通の動きなんですけどね。普通に歩くよりバクステの方が早いのは事実だけど。

なお、彼が人間に味方するのは、母が魔女狩りで死刑になった際の遺言によるものであり、
そのため、母を侮辱した魔物には普通に死ぬよりも残酷で無慈悲な仕打ちを下したこともあった。

設定によると『悪魔城伝説』と『月下の夜想曲』で300年以上、
そこからさらに『暁月の円舞曲』、『蒼月の十字架』で250年近い時間が流れているが、
(キャラデザ等は別にして)基本的な容姿は殆ど変化していない。
まあ、ダンピールだからしょうがない

画面全体の敵からHPを奪う必殺技「ソウルスチール」は彼の代名詞であり、
『暁月』でもオープニングで使用しているほか、『蒼月』ではボスを撃破して封印するときにこの技名を叫ぶ。
『月下』での性能は使用中無敵、全画面攻撃、HP吸収とかなりぶっ壊れ性能である。
また父親であるドラキュラ伯爵も「ギャラリーオブラビリンス」にて死神の魂を取り込む際に使用している。
こちらは『暁月』『蒼月』における「支配の力」に近い使い方である。

+ ちょっとした余談
彼が主役である「月下の夜想曲」以降、悪魔城シリーズはステージクリア式の横スクロールアクションから探索型アクションが主流となり、それに伴って豊富なアイテムが登場しそれについて簡単な説明がついた。
例えば「うまいにく」の説明は「悪魔城特産の回復食料」と昔からのファンをニヤリとさせる様な文章といった感じで他のアイテムも大体それらしい説明なのだが……

何故か「フランクフルト」の説明が「地元の名産」
フランクフルトと言うと、本来ドイツのフランクフルト・アム・マイン市の名産なのだが、
親父さんはワラキア(現ルーマニア領)の伯爵だったはず。謎は深まるばかりである……
悪魔城は出現場所が毎回変わるので、この時はドイツに現れたのだろうか?
なお、アルカードソードの説明が「母の形見の剣」となっているので、これらはアルカード自身による解説である可能性がある。
+ ダークナイトプレリュード
すべての話の前日談である『悪魔城ドラキュラ 漆黒たる前奏曲』では敵として登場。
主人公であるソニアとは恋愛関係で、自分たち親子の事情に愛するソニアを巻き込みたくないとして彼女の前に立ちはだかる。
この時点で既にちょっとアレだが、さらに問題なのがエンディング。
ソニアが後にアルカードの子を身籠もり、ベルモンド家の始祖になるという強烈なものだった。
年代などから、その子供が後のラルフ・C・ベルモンドだと言われている。
つまり、『悪魔城伝説』は父と子が祖父を倒しに行く壮絶な御家騒動という事に……。

……が、ゲーム自体の出来がナニな事も相まって、あっという間に漆黒歴史…とまでは行かないまでも、
本編との整合性がどうしてもとれないため、「IF」の世界、パラレルワールドとして扱われており、
可能性の1つとしての作品という位置づけとなっている。
『奪われた刻印』の主人公シャノアを「シリーズ初の女性主人公」と公式で紹介している当たり本気で消そうとしている可能性有りだが)
余談として、彼女が主人公のドラキュラシリーズがセガのドリームキャストで開発される予定だったが、
上記のこともあってかひっそりと開発中止になってしまっている。

とはいえ、シリーズ初の女性主人公であり、可憐な容姿とヴァンパイアハンターとしての風格を兼ね備えた
ソニア・ベルモンドも密かな人気を持っており、完全に闇に葬られるには惜しい作品でもある。
アルカードとくっついたことをなかった事にすれば正史に復帰できそうでもあるが…
…しかしながら悪魔城のみならず黒歴史作りに事欠かないメーカーである。新世代襲名にパステルに…
+ 外部出演
アメリカで人気を博したパズルゲームの完全日本語版『ヒラメキパズル マックスウェルの不思議なノート』にゲスト参戦。
物の名前を書くと召喚できるノートに「アルカード」もしくは「ALUCARD」と入力することで出現する。
ただし本人ではなく彼を模した人形という設定(彼に限らず、登場人物すべてがそうなのだが…)。
ちなみにこの作品、スネークビックバイパーパワプロくん藤崎詩織なども登場する。
二頭身にデフォルメされた姿はなかなか可愛らしいが、丸腰。戦闘要員としての性能も並以下。
スネークは麻酔銃を装備した状態で登場するのに、なぜ剣を持ってないのだろうか。
続編『スーパースクリブルノーツ』ではスネークやパワプロくんがリストラされたのに対し、彼は続投を果たしている。

また、2012年3月より稼働開始したコナミのアーケードゲーム『モンスター烈伝 オレカバトル』にて
自キャラとして使用可能なモンスターの1体として登場している。
「剣士ダンテ(にあらず)」を土属性モンスターと合体させると生まれる「アルカ」をLv10まで上げると入手可能。
ステータスは体力と攻撃力に長けるが素早さが低め。HP還元率の高い「吸血」攻撃と"相手の場に"妨害用蝙蝠を召喚できる「使い魔」といった技を使う。
自分の攻撃値の2倍ほどのダメージを与える「会心の一撃」も使えるのでアタッカーとして使いやすい。
ゲージ技の「時を止める」は懐中時計の効果を再現したもので、敵全員を1ターン(上位技の場合は2ターン)拘束する。
ただし成否判定スロットの「ミス」の枠が多く、かつドラム回転が早いので狙って止めるにはコツが要る。
が、敵として出た時はCPU特権でミスが一つしかないため、ほぼ確実に1ターンは止められてしまう。
なお、『次に発動キャラのターンが回ってくるまで』を1ターンとして扱うため、素早さの低さを逆手に取ることが可能。
台詞は『月下』からの引用が多いが、カードスキャン直後のみ『悪魔城伝説』からの引用(故に一人称は「わたし」)である。

また、敵として現れたときは稀に「魔導器」を所持している。
余談だが「アルカ」の姿はドラキュラくんに酷似しており、前述の「魔導器」はLv10の「アルカ」をコウモリ型モンスター「バト」に変化させる。

本ゲームには父親であるドラキュラ伯爵も登場している。
Lv10アルカードを最初にスキャンすることでボスVer.との対戦が可能になる。
このゲームでは『因縁対決』の条件としてLv10キャラクターを最初にスキャンするパターンが大変多く、これもその類である。
また、上記の対戦終了時に稀に入手可能な「懐中時計」をアルカードと合体させることで自キャラとしても入手できる。
条件の関係上、2,3枚目に半裸戦士系、魔法使い系をスキャンすることで擬似的に『悪魔城伝説』のパーティを再現することも可能。
アレ?やっぱり一人足りないような。


MUGENでのアルカード

ライグ・ギラル氏が作成。
グラフィックはPS版 『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』のもの。
原作の技は一通り使え、霧やコウモリにも変身できる。
相手の体力を吸い取る切り札ソウルスチールは隙がやや大きいながらもタッグなどで非常に強力。
またAIも搭載されている。

同氏が作成したドラキュラ伯爵リヒター・ベルモンドラルフ・C・ベルモンドとの
対戦では専用のイントロが入るので悪魔城ファンはぜひとも試してほしい。

ちなみに『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』で猛威を振るったヴァルマンウェも使用可能。
原作では「頭上から足元までカバーする攻撃判定」「太刀並の射程」「一振り4HIT」「ノーモーションなので攻撃しながら動ける」「ついでに守備力も上がる」
というチートの塊のような武器。
当初は実装されておらず、「まぁ、仕方ないよね」などと言われていたが、後にしっかり実装されてしまった。
ゲージ消費でキュウ(雑魚モンスター)を召還し、キュウが落とすヴェルマンウェを拾う事で使用可能になる。
こちらは振る度にMPを消費、移動しながらは振れない、やや隙が増えたりと原作よりは自重しているが
それでも通常技の性能としては十分過ぎる程の鬼性能を誇る。
悪魔城ドラキュラHDでも登場しており、性能はある程度マイルドに調整されているものの、未だに最強武器の一角として猛威を振るっている。


参考:ヴァルマンウェ二刀流でのドラキュラ無双

またEXモード(S+Z)で悪魔城伝説版になる。
体力と魔力がライフバーと別物になり、ガードも出来なくなるが、ダメージ後が無敵になっている。


出場大会

削除済み
更新停止中

出演ストーリー




*1 シリーズ番外編の『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』に登場するドラキュラ伯爵の息子
  ちなみにドラキュラくんは10009歳(約1万年間の睡眠期間を含む)で『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』は約1万年後の未来の話である。
  『ぼくドラキュラくん』のラスボスであるガラモスは、『月下』(時代は西暦1797年)にも登場していたりするが、
  そこではいずれは魔王ドラキュラに代わって魔王になる野望のために「1万年計画」を立てているという設定が登場する。
  と言う事はやっぱり…?