GBAまではタイプごとに物理、特殊が設定されていたため、
エンテイは「アイアンテール」「あなをほる」「おんがえし」「 めざめるパワー」その他追加効果を期待するわざしか覚えられなかった。これらは、おんがえし以外は使いやすいとはいえないものばかりである。
一応めざめるパワーはタイプと威力さえよければ使いやすいが、選別する作業に手間がかかるのは辛い。
物理、特殊の依存がわざごとに変更され、新たなわざも増えて一躍活躍を期待されたダイヤモンド・パール・プラチナだったが、120もの威力をもつ物理炎の大技「フレアドライブ」が出てきたもののそれを覚えてくれず、
攻撃力依存の炎技は威力65しかない「ほのおのキバ」のみなどイジメとしか思えない仕打ちである。
そもそもDPの炎タイプは「おにび」(あいてをやけどにするわざ)のわざマシン登場、
「オーバーヒート」(特殊技。使用後に特攻2段階ダウンのコストがあるが威力が高い。物理特化でも技の威力のおかげで高ダメージが期待できる。所謂「役割破壊わざ」の代表格)を覚えるポケモンの範囲拡大の恩恵を全ての炎ポケモンが受けられる上に、ほとんどが総合的に強化されており(同じく四足じしん無しのポケモンの殆どはフレアドライブを覚えられる)、
どいつもこいつも強豪ばかりであるが、唯一神は伝説のポケモンのくせになぜかほとんど強化されていないため、
(一応されてはいるが、他の炎タイプと違って満足に強力な物理技を覚えられない)対戦で使う人は圧倒的に少ない。
余談だが、初代において「自力で覚える技が非常に貧弱」「出番も遅く使う気にならない」「経験値が高めなので稼ぎとして倒すのが一番」などの理由で誰からも使われなかったポニータ及びギャロップはフレアドライブを習得する上、「つのドリル」「メガホーン」「さいみんじゅつ」等の有力な技が増え、現在は実戦レベルまで強化されている。
また、『ダイヤモンド・パール』では最初にヒコザルを選ばなかった場合、クリア後の全国図鑑にバージョンアップまでは猿以外にはポニータ系列しか炎タイプがいないため、相対的な地位向上があった。
シンオウ図鑑が変更されたプラチナでその地位はすぐに落とされたけど。
種族値は良いのだが、それだけを見て普通の物理アタッカーとして育てると、
珍しくも何ともない、普通にゲットできるガーディから進化したウインディの 劣化版とまで言われてしまう。
ウインディと比べれば、 唯一神はすばやさの面、対炎タイプ等に便利な ストーンエッジを使えると言う点では有利なのだが、
それでもダイパ切ってのインフレキャラであるゴウカザルの存在がちらついてしまう。(弱点タイプが少ない点では勝るが)
一応耐久や補助として使えばそれなりに戦えるが、こうげきの種族値をかなぐり捨てることになる。
なお、電気タイプではあるが、ダイパから登場したレントラーも同じ境遇であった。
ただしレントラーは無条件で相手のこうげきを一段階下げる特性「いかく」が非常に優秀で
威力ではあるが、 唯一神の「ほのおのキバ」にあたる物理技、「スパーク」が3割で相手を麻痺にさせるという中々おいしい効果を持つ上前述の特性と電気タイプの弱点の少なさが相乗して耐久力が高い、等の長所があるため、冷遇されていると言うより、「高い能力値がすこしもったいない」程度の認識である。
「ほのおのキバの威力が低くとも、 唯一神の攻撃力そのものが高いんだからそれなりの威力になるのでは?」
という考え方もできるが、実際に単純な威力のみで考えても、彼の「ほのおのキバ」は先ほど引き合いに出したウインディどころか、 その進化前のガーディのフレアドライブにすら劣る威力である。
実を言うと無理に高いこうげきの種族値を生かそうとするより「 かえんほうしゃ」「だいもんじ」等の特殊技で戦った方が火力は上なのだがとくこう90以上の種族値の炎タイプなんぞゴロゴロいるため、彼を特殊アタッカーとして生かそうとなると「めいそう」が使えて素早い割には、耐久もそれなりにあるということがカギとなる。
ただ、これで強いかと言うと炎タイプの耐性の酷さと特殊技の少なさから、あくまで「戦えないこともないレベル」である。
『プラチナ』や『金・銀』のリメイク『ハートゴールド・ソウルシルバー』では教え技やレベル技が増えたことによって多くのポケモンが強弱関係が変動した。
唯一神はほのおタイプ最高クラスの破壊力を持つ「ふんか」を習得!これによりアタッカーとしてならウインディとの完全な差別化に成功!でもふんかに特化すると 劣化バクフーンと化す。
ふんかを選択肢の一つとしてしか見なければサブウェポンはそう悪くないので差別化はいくらでも可能なのだが。
更にもう一つ、「ふんえん」というわざ(特殊技、威力80、命中100、火傷率3割、ダブルで 全体攻撃と言うとスゴイが 味方殺し技であり、味方に当てる意図が無い限り正直ねっぷうの劣化)も得たが、
シングルでも、やけどを期待を入れる意図があれば「おにび」を、攻撃手段なら「 かえんほうしゃ」の方が有効で、
持久戦や、炎技読み交換をされてもほんの少し有利という比較的微妙なわざなので、こちらはあまり変動する要因にはならなかった。
『ブラック・ホワイト』では後述の色違いエンテイの存在のおかげで通常色の強化は期待されていなかったが、
炎タイプの物理技として「ニトロチャージ」(威力50、ヒットすると50%ですばやさ1段階アップ)を覚えることができるようになった。
正直「ほのおのキバ」とどっちがマシかと言えば、命中率と回数の差が多いくらいでむしろ地面物理の「じならし」(威力60、自分以外必ずすばやさ1段階ダウン)の方がマシかもしれない。
その他の炎技は相手のきのみをもやす「やきつくす」があるが特殊な上に威力が30しかなく、きのみ以外には効果がないためまず使うメリットがない。
新特性の「こんじょう」もかえんだまが使えないため使いづらい(一応どくどくだまでも代用可能だが、体力の減りが早い)。
ちなみにウインディは「インファイト」・「ワイルドボルト」といった優秀な物理技を習得した。
これにより苦手タイプへの牽制が広がり、三つの優れた特性をもつ優秀なアタッカーへとさらに高みに登った。
レントラーも「ワイルドボルト」の習得で火力が大幅にアップし汚名を返上した。
そんな中、フレアドライブ前提でないエンテイの利点も見出されている。それは「鬼火+リフレクター戦術に適したステータス」である事と、
「一致炎技のおかげで鋼タイプや草タイプを起点に出来る唯一の身代わり+守る+プレッシャーの使い手」である事。
それは技の併用可能と言うだけでなく、次点レベルの素早さと、特化すれば案外硬くなる水準の耐久を併せ持つエンテイだからこその強みであり、
例えトップには届かずとも決して馬鹿にはできないエンテイのアイデンティティでもある。
ちなみにライコウは補助技を優先的に出せる特性「いたずらごころ」を持った電気・飛行の伝説ポケモン「ボルトロス」という強力なライバルの登場により、
補助役としての肩身が狭くなる(素早さはライコウが115、ボルトロスは111。ちなみにこのボルトロスも徘徊型伝説)
エンテイだけでなくライコウも配布色違いの雷技がでんじほうだわ、アニメでは空気もしくは攫われ役だわ最初のドット絵がブサイクだわ
そして『ブラック・ホワイト』でのボルトロスの登場、ライコウもエンテイとは別の意味で不遇かもしれない。
(念のため補足しておくと、ライコウはボルトロスよりも耐久力に優れ、「ひかりのかべ」「リフレクター」といった後続補助技の存在や、
三犬最速のプレッシャー使いという特長で容易に差別化できるため、ボルトロスの劣化というわけではない…というより使い心地は全く別のポケモンだったりする))
えっ?もう一匹?相変わらずの好待遇ですよ。イケメンだから仕方ない
第6世代(X・Y)ではなんと自力で「せいなるほのお」を習得できるようになった。威力100の5割やけどで反動なし。使用回数が5しかないのが欠点とはいえ、ノーリスクの一致物理の習得である。
これにより相手をやけどにし守る+身代わり+プレッシャーにたべのこし装備の耐久型もでてきている。
やけどを負わない炎タイプにはストーンエッジもしくはどくどくで対処可能
エンテイの高い耐久とやけどによる攻撃低下もあり優秀な物理受け要因として評価されつつある
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