ザ・クロウ


「晴れる日もある」

+ 日本語吹替声優
池田秀一
1994年実写映画版(ソフト版)
宮本充
1994年映画版(テレビ東京版)

ジェームズ・オバー氏が手掛けたアメコミ『ザ・クロウ』の主人公。
初出は1989年の『Caliber Presents #1』。
1994年実写映画版『ザ・クロウ/飛翔伝説』での演者はブルース・リー氏の実子であるブランドン・リー氏。

本名はエリック・ドレイヴンバイキングや『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のキャラとは無関係。
原作では職業がぼかされていたが、映画版ではロック・ミュージシャンのギタリストであった。
ハロウィンに婚約者のシェリーと結婚式を挙げる予定だったエリックだが、
その前夜である「悪魔の夜」、婚約者のシェリーと共にハイウェイでTバード率いるギャング達に襲われ、殺されてしまう。
しかし一年後、墓場の番人であるカラスの魔力により、エリックは「ザ・クロウ」として白塗りの顔で不死身となって復活する。
そしてザ・クロウとして転生した彼は、シェリーを殺し婚約指輪を奪ったTバード達に復讐を開始する。
すべての仇を滅ぼしたその時こそ、シェリーの魂と永遠に添い遂げる事ができるのだと信じて。

舞台となるのは荒廃し、犯罪と欲望が蠢く近未来のデトロイト
クロウとなったエリックは、シェリーの最期を看取った善良な警官アレブレヒトの協力を受けつつ、戦いを続ける。
一人、また一人と仇を殺していったクロウだったが、やがて敵の側も自分達を襲撃するクロウの正体に気が付き、
エリックの生前の友人であるサラを人質にし、さらにエリックにクロウとして不死の力を与えたカラスの排除に成功する。
不死の力を失ってしまったクロウは、アレブレヒトから託されたシェリーの苦しみの記憶を糧に、最後の決戦に赴くのだった。

なお本作の撮影終盤、ブランドン・リー氏は不慮の事故死を遂げている。
その原因も撮影用の空砲に実弾が混ざっていたというもので、何故そんな事が起こったのかは判明していない。*1
ブランドン・リー氏はハリウッドデビューしたばかりで、さらに恋人エリザ・ハットンとの結婚式を挙げる直前の出来事だった。
そして『ザ・クロウ』は、ブランドン・リー氏のさらなる飛翔に結び付く作品となるはずだった。
しかし皮肉にも親子二代に渡る早すぎる死、そしてこの不可解な死が、『ザ・クロウ』とブランドン・リーの名を伝説としたのだった。

(以上、Wikipedia及びピクシブ百科事典より引用・改変)


MUGENにおけるザ・クロウ

S666氏によるものが存在。
現在は海外サイト「The Mugen Multiverse」にて代理公開されている。
ドットのベースはSEAN JOHNSTON氏(SeanAltly氏)のオリジナルキャラクター「Byrne」と思われる。

操作方法は『MVC』風の6ボタン方式で、チェーンコンボやエリアルレイヴ、スーパージャンプが可能。
二丁拳銃での射撃やナイフ投擲、カラスの群れを召喚して突撃させる超必殺技「Crow's Wrath」などを所持している。
変わった所ではカラスに変身して画面内を自在に飛び回る「Crow Form」という技もあるが、
高度や時間の制限が存在しないため、対抗手段を持たないキャラは恐らく詰む。
AIはデフォルトで搭載されており、エリアルもしっかり決めてくる。
紹介動画

出場大会

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*1
こういった事故自体は、残念ながら映画界では稀によくあるケースではある。
流石に主演俳優が被害に遭い、かつ死亡するという大惨事こそ滅多に無いものの、
本邦でも『座頭市』撮影中スタッフが模擬刀と真剣を間違えたため、殺陣の最中に死亡者が出るという事故が起きている。
大勢の人が工夫し気を付けて注意を払っていても事故は起きるものなのだ。
結果的にブランドン氏を殺害してしまった、ある意味被害者でもあるマイケル・マッシー氏はその後も俳優として活動を続け、
キャットウーマン』『鉄ワン・アンダードッグ』『アルティメット・スパイダーマン』などに出演、2016年に死去しているが、
一時は映画界から離れるなど、事故によって負ったトラウマを克服するまで大いに苦しんだという。

つまりこれは「事故」であって「事件」ではないのだが、それでもやはり、奇妙な点が残っている。
まず「空砲に実弾が混入した」のではなく、正確には「空砲から取り外された弾頭が、何故か銃身内に仕込まれていた」という点。
そのため弾薬自体をどんなにチェックしていても、撮影用の銃そのものを分解しない限り防ぎようがなかったのだ。
前述通り、どうしてこんな事になったのかは、警察の捜査でも判明しなかった。
加えてブルース・リー氏に関連する幾つかの映画において、この事故を連想させる要素が描かれているという点である。
+ ブルース・リー出演映画ネタバレ注意
実は映画『死亡遊戯』においても、敵がブルース・リー氏演じるビリー・ローを暗殺するべく刺客を送り込み、
映画撮影中に撮影用の空砲に実弾を仕込み、事故死に見せかけてビリーを銃撃するという場面がある。

また『ザ・クロウ』と同時期に撮影されていたブルース・リー氏の伝記映画『ドラゴン/ブルース・リー物語』では、
魔物に魅入られたリー家の男子は早死するという運命を背負っており、
ブルース・リーが息子ブランドンの早逝を予見するシーンが描かれている。
皮肉にも『ブルース・リー物語』公開直前に、ブランドン氏は自らの死によってその運命を証明してしまった。

こうした要素が『ザ・クロウ』とブランドン・リー氏の悲劇的な伝説を強調する事になったのは、なんとも奇妙な話である。


最終更新:2023年04月05日 03:40
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