クァン・チー


"You will serve me in the Netherrealm."

(魔道の虜となるがいい!)

海外の実写グロ格ゲー『モータルコンバット』シリーズの登場キャラクター。
元々は1996年に制作されたアニメ作品『Defenders of the Realm』登場したキャラクターであったが、
後にゲームにおいても『Mythologies:Sub-Zero』において逆輸入される形で登場。
以降も3D格闘に移行した『Mortal Kombat4(MK4)』で正式参戦した事を皮切りに、様々な作品に登場している。

邪悪な古代神・シノックを崇める教団「The Brotherhood of Shadow」のリーダーで、
全身真っ白の肌に体中にタトゥーが彫られていると言う怪しさ全開の見た目が特徴の妖術師。
本人の声がシリーズを通してやたらと低音かつ美声なのがこれまたイロモノ感たっぷり
特に『Mortal Kombat9(MK9)』ではゲスト出演したキャラクターと特徴がほぼ丸被りだったために多くのユーザーからネタにされた。
同作のキャラであるスコーピオン(ハンゾウ・ハサシ)の悲劇の元凶であり、燐塊の忍者サブ・ゼロ(ビ・ハン)に化けて家族諸共ハンゾウを惨殺した。
その後は彼をスコーピオンとして蘇生させてサブ・ゼロと燐塊に対する激しい憎しみを植え付け、サブ・ゼロを殺害させることに成功
(後にサブ・ゼロ(兄)はクァン・チーによってヌーブ・サイボットとして蘇生されている)。
そして『MK4』において殺された兄・ビ・ハンの復讐に燃えるカイ・リャンとスコーピオンの戦いの最中に現れ、
自らが二人を陥れた元凶であることを語るがそれによってスコーピオンの怒りを買い、彼によって惨殺され地獄送りとなった。
……が、『Deadly Alliance(MK:DA)』において復活を遂げ、
同じ妖術師のシャン・ツンと手を結び表題である「Deadly Alliance」(死の同盟)を結成し、以降も様々な場所で暗躍している。

妖術師らしく緑色に光る骸骨を飛び道具に放ったり、
妖術で生成したブラックホール状のポータルでワープしたりと非常にトリッキーな性能を誇るキャラである。
また、FATALITY相手の足を引きちぎって殴り続けるという奇抜な内容である。もうやめて!とっくにスコーピオンのライフはゼロよ!!
……『MK:DA』では妖術で相手の首を引き延ばす(しかも出血描写が一切無い)という非常にシュールなFATALITYもやってたけど。

上記の通り1996年のアニメ作品からの登場と、シャン・ツンやシャオ・カーンに遅れてのデビューとなったが、
前述のスコーピオンとサブ・ゼロ兄弟の悲劇の元凶であることなど、
悪役としての存在感は十分に発揮され、人気の高い悪役キャラの1人となっている。

+ 2nd Timeline
歴史がリブートされた『MK9』から始まる一連のストーリーにおいては、
なんと『MK1』編におけるトーナメントというかなり早い段階で登場。
シャン・ツンと共にシャオ・カーンに仕えており、スコーピオンとタッグを組んでリュウ・カンと戦った他、
破滅の未来を回避しようとするライデンの行動を妨害するなど序盤から暗躍。

『MK2』編における魔界での戦いにおいては過去の歴史よりも早くシャン・ツンと死の同盟を結成してクン・ラオと対決するも破れてしまう。

だが、その後の『MK3』編ではシャオ・カーンの妻であるシンデルを人間界で蘇生した上で洗脳し、魔界が人間界へ攻め込む大義名分を作る、
サブ・ゼロ(ビ・ハン)を魔術でヌーブ・サイボットに作り替えて手駒とするなど、本格的に動き出す。
テレポートが可能なポータル作成能力を活かしたどこでもドア扱いとしても活躍
これらの働きと未来を取り戻そうと迷走するライデンの行動が空回りしてしまった結果、人間界側はシャオ・カーンの侵略こそ阻止できたものの、
ライデン、ジョニー・ケイジ、ソニア・ブレイド以外の戦士が死亡してしまうという大きすぎる代償を払ってしまう。
しかしこれこそがクァン・チーの狙いであり、最初から彼は信仰する旧神シノックと共謀して人間界と魔界両方の戦力を削ぐために行動していたのだった。

そして次回作の『Mortal KombatX(MKX)』では人間界との全面戦争に突入。
『MK9』で死亡したリュウ・カンら人間界の戦士を魔術でレヴナント(幽鬼)として蘇生させ、自陣営の戦力として使役。
強大な戦力に物を言わせて戦況を優位に進めるがライデンやケンシ、さらに潜在能力を目覚めさせたジョニーの奮闘により、
シノックはアミュレットに封印されてしまう。

主を失った形になったものの、それからも二十年に渡って各地で人間界を相手に戦いを続けていたが、
ついにソニア率いる特殊部隊に敗北して囚われの身となる。
ところが、妻子殺しの真相を知って復讐に燃えるスコーピオンがソニアの部隊を襲撃。そのまま混乱の中でスコーピオンに殺害されるも、
死の直前に自らの命を触媒に魔術を発動。それによりシノックを復活させることに成功するのだった。

とまあ、ご覧の通り『MK9』から『MKX』にかけてのクァン・チーはあらゆる場面で存在感を発揮。
ライデンとジョニーが主人公側の狂言回しなら彼は悪役側の狂言回しとも呼んでいいほど、
戦闘・支援・黒幕・スパイと様々な役割で八面六臂の活躍を見せている。
ここまでなんでもかんでもドヤ顔でこなされるとさぞやシャン・ツンは立つ瀬が無かったことだろう
というか劇中ではコイツが優秀過ぎるせいで同じ妖術師であるシャン・ツンが役立たず扱いされるばかりか、
後に「クァン・チーがいるしお前はもういらない(意訳)」とシャオ・カーンによって魂を奪われて肉体を消滅させられる羽目に。
既に死亡しているため登場しない『Mortal Kombat11(MK11)』でも彼が作り上げたリュウ・カンの幽鬼が物語のカギを握ることからも影響力が窺い知れよう。
『MK9』から始まる一連の作品は悪役クァン・チーの真骨頂が見られるのでファンは必見。
『MKX』に至ってはプレイアブルキャラの座まで奪われたシャン・ツンは泣いていい
なお、初期シリーズでは仕えているはずのシノックを裏切っているが、
この二作品では命を賭してシノックの復活を優先させる等、忠実な下僕となっており、
この事が初期シリーズにおける破滅の未来を変えようとしたライデンの最大の誤算となっている。
結果的に『MK11』のラスボス討伐の機会を作る事にもなっているが

余談だが、劇中の「Woolay!」の台詞(恐らく空耳)がやたらプレイヤーにツボったのか、
この台詞自体がこのクァン・チーそのもの表すミームになったり、「見た目がクレイトスに似てね?」と評されるなどネタにも事欠かない。

+ 3rd Timeline
再び歴史がリブートされた『MK1』では、アウトワールドの鉱山で働く炭鉱夫として生まれる。
生まれてからずっと劣悪な環境で育ち、ひたすら他人に使い潰されて人生を終えるだけの奴隷そのものな扱いを受けていた。

そんなある日、クァン・チーは鉱山の持ち主へのご機嫌取りの為に、労働者仲間がストライキを目論んでいる事を密告。
これによりストライキが失敗し、多くの労働者仲間が殺された事で、クァン・チーは裏切り者として命を狙われる羽目になってしまう。
その最中、突然クロニカの姿をした謎の人物・ダマシが現れ、窮地を救われる。
「自分の協力者になるのなら妖術を授けてやろう」と唆されたクァン・チーは、「こんな地獄から抜け出せるのなら」とダマシの配下になる事を選んだ。
結局妖術士になる運命は変わらなかったのである。


MUGENにおけるクァン・チー

chuchoryu氏による、『MK9』におけるデザインを元にしたMUGEN1.0以降専用の手描きキャラが存在。
必殺技は飛び道具の光る骸骨と、
スコーピオンのような画面端にテレポートしてのパンチの2種が搭載されておりFATALITYも用意されているが
相手に投げられると必須画像が抜けているのか姿が消えてしまったり、
画面端の至近距離でキックを繰り出すと後方にスライド移動したり(仕様?)と残念ながらキャラとしての完成度はあまり高くない。
なお、Readmeの類が付属していないため、各種コマンドはcmdファイルを開いて確認する必要がある。

出場大会

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最終更新:2025年05月10日 18:09