リュウ・カン

Liu Kang ~劉鋼~


"Show me what you can do!"

(お前の力を見せてみろ!)

+ 日本語吹替声優
成田剣
1995年映画版(VHS版)
岩田光央
1995年映画版(DVD・BD版)
磯部弘
『2(1997年映画版)』
江口拓也
2021年映画版(DVD・BD・配信版)

海外の格ゲー『モータルコンバット』シリーズの登場キャラクター。
初代~『4』の主人公にして、モータルコンバットワールドの最重要人物である

中国拳法の最高秘密結社である「白蓮」のメンバー。
クン・ラオ(先祖)の末裔で、『II』から登場しているキタナとは恋人同士。
その怪鳥音といい戦い方といい、どう見てもモデルはブルース・リーその人。特に初登場時は鉢巻もしていなかったので本当にそのまんまの見た目。

格闘スタイルは中国拳法。主人公らしくスタンダードな性能で基本的に飛び道具、突進技2つを持っている。
上下撃ち分け可能な飛び道具や、高速突進攻撃と攻め手の多さで戦う、オーソドックスなゴリ押しキャラ。
自転車を漕ぐような動きで相手を蹴り続けながら空中を前進するという「バイシクルキック」が初期からの伝統技。
初登場からしばらくはボタンタメコマンドでやや使いにくかったが、やがて改善された。
シリーズが進むにつれて飛び道具が空中でも使用可能になったり、各種技に派生する構えを習得したりとテクニカルな面も備えていった。
ストーリー上での扱いはともかく(後述)、性能面においてはシリーズ通して強めに調整されている場合が多く、ほぼ全ての作品で上位クラスの強さを持つ。
挙動も素直で各種技のコマンドも簡単。それでいてコンボもそれほど難しくない等、初心者でも扱いやすいハイスタンダードキャラ。
難を言えば昇龍系の技を持たないので、対空がやや苦手な点。名前がリュウなのに
そのため、どちらかと言えば守るより攻めるのが得意なキャラと言えよう。

あと、少しばかりボイスがうるさい。一応ここらへんは自己主張しているようである。

日本ではあまり認識されていないが、海外ではちゃんと主人公として認識されている事が多い。
また、ストーリー上ではラスボスのシャン・ツンシャオ・カーンを倒したのは彼になっている事から、
主人公としては正統に活躍している。ストーリー上では(大事な事なので二回言いました)。

+ だが…
『デッドリー アライアンス』において主人公なのにシャン・ツンとクァン・チーによって殺害された。よってオープニングデモにしか登場しない。
しかし『ディセプション』にて何とか復活。ゾンビとして(別コスチュームとして人間版も使える)。
この作品では相手の体を乗っ取るフェイタリティを使用する。
『アルマゲドン』でようやく人間として再生した。

ちなみに初期カーソル位置に収まったのは『II』(1P側)と『3』(2P側)のみだったりする。
ん?今は誰がなっているのかって?それはもちろん…

+ 2nd Timeline
2011年版(以下『9』)では、パッケージの扱いといいまたあんまりかと思われたが、
主人公の座こそライデンに譲ったものの、ストーリーモードでは初代主人公として遺憾なき活躍ぶりを発揮。
ゴローを倒した上でシャン・ツンを倒し人類を勝利へと導き、
さらにあっさり殺されたクン・ラオの敵討ちにシャオ・カーンの腹を究極神拳で打ち抜き重傷を負わせ、勝利した。
すごいぞ主人公!クン・ラオのチャプターに割り込むなんて並の達人にはできない事を平然とやってのける!そこに痺れる!憧れる!

しかし15章(ナイトウルフ操作)と最終章(ライデン操作)で今までの師匠ライデンの行いがことごとく裏目に出た事と、
『3』時期での光明の見えない発言から、彼に不信感を持ちはじめる。
キタナが死に、さらにいろんな意味で凄惨な状況となってクァン・チーと同盟を結ぶ爆弾発言に流石の彼も完全にライデンに失望した。
そりゃそうだ、こんな事態になって最後はこれだもん。誰だって失望する
極め付きは終盤のシャオ・カーン襲来時。こんなことになってもシャオ・カーンと戦わせないライデンについにブチ切れて彼に反目する事になる。
そしてリュウ・カンはライデンに究極神拳を放ち……。

"You……have killed us… all……"
(あんたは……俺たちを殺したんだ……みんなを……)

ラダーモードではライデンに変わり火の神となる。
また、初段が下段判定でガードされても隙無し、当たれば3割体力を奪って相手を画面端に追い込む通常技コンボを持つ等、
性能面でも地味に壊れていた時期だったりする。
とはいえ、『9』の上位勢はもっともっと尖っている連中ばかりだったのでこれでも中堅上位と言った所だが。

『X』では死亡していた所をクァン・チーにレヴナントとして蘇生させられ、彼の忠実な手駒にされてしまう。
それ故かストーリーモードでは彼を操作するパートが一つも無い。もう主人公じゃなくなったぞ!
戦闘スタイルは設置技を駆使する「デュエリスト」、炎を纏って技を強化する「フレイムフィスト」、飛び道具に特化した「ドラゴンズファイア」の三つ。
『X』においても攻めて良し、守って良しというバランスの良さは変わらず。
特に飛び道具の性能が高く、近接キャラでありながらそこいらの弾幕キャラに負けないほどの連射が可能。
通常技も強判定と速度を兼ね備えており、上級者であっても完璧に見切るのは困難。
画面端に追い込めばワンコンボで体力を5割減らすことも可能と、まさに無法と言ってもいい強さ。
キャラランクも上位に位置するが、その素早すぎる速度のために操作難度も非常に高く、要求されるプレイヤースキルもまた高めと扱いに難儀するキャラ。

EDではクァン・チーとシノックを倒し、Netherrealmを乗っ取るていうか完全に悪役だこれが、ジェイソンのEDでは逆に殺されてしまう。

+ END of AN ERA 『11』
そして2019年の『11』にて主人公に返り咲く
過去(大体9のMK2時期)のリュウ・カンが呼び出され、再びストーリーモードで操作する事になる。
さらにストーリー終盤のライデンチャプターにて、驚愕の事実が発覚した。
ライデン曰く「シリーズ通して裏で暗躍していた今回の黒幕、クロニカに所々誘導されていた」と話し、
さらに「全ての世界線でリュウ・カンとライデンが殺し合うように誘導していた」というとんでもない供述をしていた。
つまりこれまでのストーリーでリュウ・カンが不幸な目に遭ってたのも、ニンジャ達に人気を抜かれてるのも、
パッケージイラストや初期カーソルを奪われているのも、

全てクロニカのせいなのだ!最低だなクロニカ!

…なんて言ってもただの後付設定なのでクロニカにしてみればただの言いがかりにしかならないのだが。
あと、いくらクロニカでも初期カーソルやニンジャ達の人気は操作できません。あしからず

クロニカの口からは「お前ら二人の力は私の理想を脅かす」らしく、クロニカ的には何が何でもリュウ・カンを消したかったらしい。
しかし、リュウ・カンに関しては過去の方を殺すと配下であるレヴナントのリュウ・カンも消えてしまうので、クロニカは殺そうとせず、
時が止まっている世界で邪魔されないのをいい事に拉致してしまった。もう主人公と言うよりヒロインだな!
そして追い打ちとして現代のレヴナントのリュウ・カンに魂を吸われてしまう。ここまで不遇な目にあうと逆に笑えてくるぞ!

だがクロニカはリュウ・カンを連れ去る直前にわずかなボロを出してしまった。
そう、最優先でリュウ・カンを潰す必要がある「リュウ・カンの脅威」と同時に、「地球側にとってのリュウ・カンの必要性」を漏らしてしまったのだ。
つまり地球側にとって、リュウ・カンはなくてはならない存在であり、逆に言えばリュウ・カンを味方に繋ぎ止められれば勝機が生まれる。
そして、レヴナントのリュウ・カンがライデンに救われると、魂を吸われた関係か、現代と過去(ついでにライデン)と融合し、
復活…どころか神になった。

「FIRE GOD Liu Kang(火の神リュウ・カン)」になるが、ライデンの力も受け継いでいるので実質火と雷の神である。
とうとう人間やめて神になっちゃったぞこの主人公!
こうして地球側として現代側も融合して復帰した主人公(神)のリュウ・カンはクロニカに決戦を挑む。
キタナとクン・ラオと共に時の砂の部屋に侵入した際、クロニカが時の砂を操作し、リュウ・カンを残し、『9』~『11』の世界を壊してしまう。
キタナとクン・ラオはその影響を受けて時を撒き戻され、時の砂の部屋から退場したが、リュウ・カンはライデンの力に守られその影響を受けなかった。
そのため、クロニカの野望を止められるのはリュウ・カンのみとなった。
モータルコンバットワールド最後の希望としてクロニカに挑むという、主人公らしさ全開の熱い展開である。
というか最後の最後で一番美味しい所持っていくなこの主人公。『X』までのあれは前振りだったのかと疑いたくなる

本作は最終戦の結果でエンディングが分岐する
+ 結末 ネタバレ注意
『11』では全部で三つの結末がある。

ベストエンド

クロニカにストレート勝ちするとこのエンドに辿り着く。
炎の玉の連撃を浴びせ、最後には強力な火炎で結晶化させた後、クロニカを砕く。
その後、なんか神白目じゃなくなったライデンが登場し、時の砂はリュウ・カンに委ねられる。どうやらこの世界の神は白目が普通らしい
しかしリュウ・カン一人では荷が重いため、ライデンは生涯のパートナーが必要だと言った。
そしてリュウ・カンが真っ先に思い浮かんだのが想い人であるキタナ。
リュウ・カンは時の砂を動かすため、ライデンと一旦の別れをする事になった。
時の最果てに戻ったリュウ・カンは最愛の人、キタナとようやく結ばれ、生涯の伴侶を得て、2人で時の砂を操作し、新たなる歴史を作るのであった。
やっと結ばれた2人に幸あれ…。
リュウキタファン歓喜のエンド。いままで不幸な目に遭ってたし、誰も嫉妬しないだろう。
むしろ二人のイチャイチャシーンをたくさん描写したゲーム販売はよ

グッドエンド

一本でも取られた状態で勝つとこのエンドに辿り着く。
大まかな流れはベストエンドと一緒だが、こちらは神をやめたライデンが傍にいる。
ライデンの助言を受けながら、リュウ・カンは時の砂の歴史を動かす事になる。
ようやく理想的な関係になった二人が動かす歴史はきっと明るい未来が待っているだろう。
後に発売された追加DLCのストーリー「Aftermath」は、このエンドからの続きとなっている。
今まさに時の砂の歴史を動かそうとする二人の前に、あの妖術師が現れ……。

+ 「Aftermath」の結末 再度ネタバレ注意
結局は己のために後半辺りに本性を現し、やりたい放題するシャン・ツン。
まあ、普通に考えればこいつが善意で協力するわけないもんな
全勢力を利用したシャン・ツンは最後に自分以外の全勢力を殺し合わせながら、フウジンを王冠を騙し取り、強大な力を手にする。
まずはシャオ・カーンと結託してライデン側達を始末してからクロニカに攻め込むが、クロニカの配下3人を始末した直後に用済みとばかりにシャオ・カーンとシンデルの魂を奪い取る。
そして、クロニカを始末した後、時の砂で自分の思いのまま操ろうとするその時!我らが火と雷の神がやってきた。
シャン・ツンの暴走を止めるリュウ・カンとあと一歩で全てを手にするシャン・ツンの最後の戦いが始まる。
この時、最後の選択として、シャン・ツンかリュウ・カンのどちらを操作するという選択を迫られる。
当然、どちらを選んだかによってエンディングが変わるし、選ばれなかった方は死ぬ。
リュウ・カンの場合、戦いに勝利した直後、時の砂の力を借りてシャン・ツンを吹っ飛ばし、王冠を奪い取ってトドメを刺す。
あと一歩で全てを手に入れられた男を倒した後、王冠の力を借り、時の砂を操作した。
場面は変わって少林寺、そこには(何代目か不明だが)クン・ラオが小さな像を磨いていた所にリュウ・カンが現れ、
クン・ラオを闘士として指名し、彼を鍛錬させるのであった…。

バッドエンド

クロニカに負けてしまうとこのエンドになる。
クロニカに屈してしまったリュウ・カンは最後にクロニカに首を切られ、フェイタリティをされてしまう。
これでもう、誰もクロニカを止められる者はいない…。
シノックが蘇り、セトリオンと共に光と闇の調和で新しい世界を作る。
全ての歴史は彼女の思いのまま、永遠に終わりのない争いの世界が続く事になる…。

いずれにしても、見事なまでの逆転人生である。ここまで扱いが変化する主人公も珍しい。
『11』ではリリース当初から幾度もアップデートを重ねた現在に至るまで不動の強キャラ。
新システムのクラッシングブローを発生させやすい通常技にコンボに組み込みやすい各種必殺技、
姿を消した後に中段・下段・背後からの奇襲に派生するワープ技に加え、地上空中問わず出せる飛び道具に当て身技も完備。
さらにスーパーアーマー付きで非常に発生が早く、攻撃範囲も広いフェイタルブローを備えるなど攻守共に死角無し。
操作難度も控えめで初心者への入門としてもうってつけと、正に主人公らしい万能キャラに仕上がっている。

色々とアレな事で有名(?)な映画版では、概ね原作通りだが彼自身の設定が中途半端で、
NC(Nostalgia clitic)にその点を突っ込まれていた。
一応彼自身は2作共ラスボスにとどめを刺しているのだが…。

2021年版では新キャラクターのコール・ヤングに主役の座を譲っているものの、
コールを含む人間界の戦士達を導く頼れる先輩キャラとして存在感をいかんなく発揮。
劇中ではカバルを派手なフェイタリティで仕留める等、見せ場も多め。
演者は2017年の映画『パワーレンジャー』でブラックレンジャーを演じたルディ・リン氏。
甘いマスクとは裏腹のバッキバキに仕上がった見事な肉体美は必見。


MUGENにおけるリュウ・カン

海外製のキャラが複数確認されている。

+ Mike Obrecht氏製作
  • Mike Obrecht氏製作
モーコンキャラを数多く製作している氏のキャラ。
AIも搭載されているが、昨今のインフレには追い付けなくなっている。
代理公開先であった「Random Select」が2019年10月に閉鎖されたため、残念ながら現在は正規入手不可。

+ Kazmer13氏製作
  • Kazmer13氏製作
恐らく最もAIが強いのがこちら。
しかし色が変わってしまうという欠点があるので、気になるなら「CharSffDtoW008」などで修正するといい。

+ Shazzo氏製作
  • Shazzo氏製作
フェイロンを元にしたと思われるドット絵キャラ。
AIは未搭載。

+ juano16氏製作
  • juano16氏製作
正確にはリュウ・カン本人ではなく、シャン・ツンである。
どういう事かというと、シャン・ツンとして公開されており、ここに『II』のキャラ全員分のdefファイルが入っている。
使いたいキャラのdefを選択する形式になっている。
AIも入っているのだが、動作が不安定な所があり、投げられるとシャン・ツンに戻ってしまう。

+ OMEGAPSYCHO氏製作『MK1』『MK2』仕様
  • OMEGAPSYCHO氏製作『MK1』『MK2』仕様
多数の『モーコン』キャラを製作したOMEGAPSYCHO氏によるリュウ・カン。『MK1』『MK2』仕様のキャラが別々に公開されている。
同氏の他のキャラと同じくMUGEN1.0以降専用。
様々な攻撃も再現されている。
さらに、スタートボタンを入力する事でキャラのコマンド表も表示されるという親切設計。
7P以降は『Hornbuckle』というキャラが使える。


ちなみに上記全てのキャラはフェイタリティその他実装済みであるため、動画使用の際は注意。

前述の通りモーコンの主人公であるのだが、大会に出そうにもAIが弱く、またAIが強いキャラはバグがある、という始末。
でも忍者達には負けてしまうと、MUGENでもかなり不遇である。
……お前は今、泣いていい。
そもそも、MUGENだけに限らず通常のニコニコでも一人のキャラとして人気が出るかどうかは、
インパクトがあるかどうかに懸かっているので、本当に悲しい所である。
悪い時代になったものだ…。


出場大会

その他




最終更新:2024年01月02日 22:32