ゲームにおける
ステージの制限時間。
アーケードゲームで
永久パターンをやられると店の収入(インカム)に響くので、ほぼ全てのゲームに実装されている。
多くのゲームにおいては、残り時間がゼロになった場合の措置として何らかのペナルティが与えられる。
*1
また、残り時間がゼロになる前に何かしら起きる場合もあるが、大概は残り時間ゼロで更なるペナルティが追加される。
- 強力な敵が現れる。それに耐えても残り時間ゼロで強制的に1ミス(『ドルアーガの塔(問題の敵に対する永続無敵アイテムも存在する)』など)
- 発狂モードになる。それに全部耐えても残り時間ゼロでボス敵が自爆か逃亡(シューティングゲームなど)
ゲームによっては一切表示されない場合(永久パターン防止キャラが出てくるものはこれが多い)や、
最初は表示されておらず、時間切れが近付いてくると表示されるのもある(『
キャプテンコマンドー』『
トリオ・ザ・パンチ』など)。
ただし『ドルアーガの塔』や『
魔界村』シリーズなどでは、
「ZAPループ(特定の面で条件を満たさないと強制的に前の面に戻される(ZAPする)のをわざと利用する」と言う永久パターンが見つかっている
(なお『ドルアーガの塔』では1度でもZAPするとノーコンティニュークリアが不可能になる)。
ただしこれは「実力永パ」と区別される場合もある(詳しくは
こちら)。
他に、キャラクターセレクト、ステージセレクト、ネームエントリーなど、何かを選ぶ場面には大抵制限時間が付いている。
キャラクターセレクトの制限時間は隠しキャラのコマンドが複雑な場合に困る場合も。
格闘ゲームにおける制限時間
格闘ゲームにおける1ラウンドの制限時間は60カウントか99カウントである場合が多いが、
必ずしも1カウント=1秒ではなく、『
CVS2』の0.1秒刻みなどといった例外もある。
制限時間を無限に設定できるゲームも存在するが、アーケードゲームでそれを設定できるのは当然店側だけである(所謂「ディップスイッチ」)。
インカムを気にする必要の無い家庭用やPC用では、
最初から制限時間が存在しないものも。
しかし、中にはそれで強さが変わる連中も居るから侮れない(
タイム奇数時にしか潜在能力版「カデンツァの嵐」を出せない
ホンフゥ等)。
対戦格闘ゲームにおいては、どちらもK.O.されないままタイムアップに至った場合、
両者の残り体力を用いて勝敗の判定が行われ、より体力が残っているほうが勝利となる形式である事が多い。
*2
尚、それでも体力が数値的にも全く同位のドローであった場合には、両者勝利もしくは敗北としてカウントされ、
その時点での勝利本数が優位な方が勝者となる。
それでも同位のドローだった場合、大抵は両者とも敗者となり双方ゲームオーバーとなる。
体力差が付いたときにのらりくらりと逃げ回り、タイムアップによる勝利を狙うのも立派な戦術の一つ(所謂「逃げ」)。
永久・
ループが可能ならばそれでハメて時間切れまで落とさないようにして判定勝ちを狙ったり、
タイムカウントが停止しないが演出の長い技や拘束時間の長い技を当てて、露骨に時間稼ぎをする等の戦法も可能。
タイムアップ間際には体力差をひっくり返そうとする不利側とそれをさせまいとする有利側の駆け引きが発生し、格ゲーの醍醐味の一つとも言える。
地味ながら、時間を意識した立ち回りはプレイヤーの腕によってかなりの差が出ると言われている。
『ソウルキャリバー』ではゲージ消費でガード削り付与などの強化状態になる「ソウルチャージ」発動中はカウントが停止するため、
逃げ切り阻止しつつ追い上げにも使われる。
MUGENにおける制限時間
1ラウンドの制限時間をゲーム起動後のオプション設定や、dataフォルダにある「mugen.cfg」というファイルをメモ帳などで編集して変更可能。
ただし、オプション設定では20、40、60、80、99、None(無制限)のいずれかしか選択できないため、
30や
77、
999など、それ以外の値にしたい場合は「mugen.cfg」を編集する必要がある。なお、-1と設定すると無制限になる。
また、1カウントあたりの所要時間は通常60
フレーム(1秒)だが、「framespercount」という項目で変更もできる。
ただし初期カウント数も一緒に調整しておかないと、
あっという間にタイムアップとなったり、逆に時間が長すぎたりといった事になってしまう点に注意。
一応Varを駆使するなりある程度キャラ側でラウンド開始から疑似的に時間を計測する事は可能だが、
上述通りMUGEN本体の設定からは一切読み取れないため、制限時間を99カウント以外や無制限などに設定している場合、
1カウント単位での正確な時間把握ができない。
ステートコントローラーのAssertSpecialの中で「TimerFreeze」という項目があるが、これはトリガーが有効な間はカウントが停止するというもの。
TimerFreezeの記述例
[State XX]
type = AssertSpecial
trigger1 = StateNo = [3000,3001] ;一例。この超必発動中はタイムカウントを停止させる。
flag = TimerFreeze
使用例としては、演出の長い超必殺技や一撃必殺技などの効果が発揮される前にタイムオーバーになる、といった事を未然に防ぐなどの使い道がある。
これを使わないと例えば
シンの
テーレッテーのように、
「何本目に死ぬかな~?」1つ、2つ、3つ(ここでタイムオーバー)、「死ねえい!!」
という事故も起こり得る。
こうなると体力差がこの時点で勝っていれば何の問題も無いのだが、そうでなければ目も当てられない事態となる。
このトリガーを有効にしている限り時間切れが起こらないため、このトリガーを常時使用し、K.O.勝ち以外に倒す方法が無いキャラも存在する。
なお、TimerFreeze使用中の相手を妨害・阻止・中断させる手段は正攻法では存在しない上、
時止めが無視できるヘルパーにTimerFreezeを使わせるだけで、相手側からは
神キャラ技術でもない限り打開策がほぼ皆無となる。
また、このTimerFreezeを使われると、上述のラウンド開始から疑似的に時間計測しているキャラは、計測に誤差が生じてしまう。
加えてTimerFreezeを使用した側はこれを使用したトリガーを併用して、
TimerFreeze使用時間とラウンド開始からの時間計測誤差を修正できるが、使われた(相手)側からは一切検知できない。
F5キーを押せば強制的にタイムを0にできるが、何故かトレーニングモードにも適応されており、
通常では終了できないが、キーを押すとタイムアップになってラウンドが終了する。
ただし
MUGEN1.1では修正されており、トレーニングモード及び時間を無制限設定にした状態では、
F5キーを押しても何も起こらずラウンド終了もできなくなっている。
多くの大会・ストーリー動画においては無制限に設定されている事も多い。
まぁ、上述通り正確な時間把握をする手立てが現時点のMUGENでは存在しない為、
AIが逃げに走るといった行動を意図的に起こす事はまず無く、制限時間有りでも膠着状態に陥らない限り時間切れは稀。
また残りタイムを大会ルールに利用した、成長ルールなどの大会も存在したり、
ごく稀に
極端に制限時間を短くした状態で戦うコンセプトの大会が開催される事もある。
*1
勝つ方法が時間切れしか無いというパターンも中には存在する。
ストーリーモードではタイムアップが条件でルート分岐する場合がある。
他にも、STGにおいてはボスの安全地帯に潜り込んで時間切れを待つ「自爆待ち」と呼ばれる攻略法や、
格ゲーにおいて変身や体力低下時に凶悪な技を出してくる特殊な相手(主にアーケードモード、CPU専用のボスキャラクター)を何回か攻撃し、
後は逃げ回ってタイムアップで安全に倒すという攻略法も存在する。
*2
中にはタイムアップでの判定時に特殊な方法を用いて勝敗を決するゲームもある。
『
ストリートファイターIII』シリーズでは「ジャッジメント」と呼ばれる判定が存在し、
タイムアップ時にドローとなった場合、または最終ラウンドでダブルK.O.が起きた場合に発生する
(タイムアップになると必ず発生する、という訳ではない)。
試合中での攻撃手数やコンボ、防御・ブロッキングの正確さ、ファーストアタックやスーパーアーツK.O.などのボーナスによって計算され、
画面上部に表示されるスコアが高い方が勝者となる。
『
THE KING OF FIGHTERS XI』では「ジャッジメントインジケーター」という方式で、
総合体力ではなく相手への攻撃の手数の多さ、リーダーによる貢献度等からタイムアップ時の勝敗を決するシステムを採用している
(好評だったとは言えないが)。
『サイキックフォース』では対戦時にタイムアップになると、双方体力0で制限時間10秒のサドンデスが行われる。
サドンデスでも決着がつかない場合は両者1本とったことになる。
最終更新:2024年11月24日 15:34