アストロモンス


1973年に放送された特撮作品『ウルトラマンタロウ』第1話「ウルトラの母は太陽のように」に登場した怪獣
身長60m・体重58000t。別名「宇宙大怪獣」。名前の由来は「宇宙怪獣」を英訳した「アストロモンスター」から。
「怪獣」よりも強い「」であるオイルドリンカーを倒した事や、
腹部に大きな花がついたインパクト抜群のデザインから、第二期ウルトラシリーズの怪獣の中では高い人気を持つ。
所謂「植物怪獣」の類を代表する存在である。

主な武器として右手の鞭、左手の鎌があるが、最大の特徴は腹部の花。
ここから白い霧状の溶解液を出して攻撃し、ビルを溶かしたりタロウを苦しめた他、
この花を捕食口としても使用し、自分とほぼ同サイズの巨大な敵さえ丸呑みにして捕食する事もできる。
マッハ3の速度で飛行する事も可能で、ZATとの初戦では空へ逃走している
(地上時のアストロモンスに翼の類は無いが、飛行時とデザイン画では腕の下に皮膜らしきものが存在しており飛行時に展開するようだ)。

+ 原作ネタバレ
元々は砂漠で100年に一度花を咲かせると言われる吸血植物「チグリスフラワー」であり、
白鳥船長を経由して東光太郎に渡され、日本に持ち込こまれた。
光太郎によって埋められて以後は、夜毎に触手を伸ばして動物を捕えて吸血し、
それを察知したZATに焼却処分されたが、直後にアストロモンスに変貌して復活した。
…別名が「宇宙大怪獣」の癖に地球出身のような気がするが、気にしてはいけない。
一応、怪獣図鑑によっては後付けで「チグリスフラワーは元々宇宙植物だった」と記載されてる事もある。

なお劇中でチグリスフラワーは開花する際に黄色いガスを放出しており、
そのせいか一部の資料にはアストロモンスが黄色い溶解液を出すと記載されている事もある。
しかし前述のように劇中でアストロモンスが出す溶解液は一貫して無色あるいは白く見える霧状であり、
情報が混ざって広がったのではないかと思われる。
なお、パチンコ「CRウルトラマンタロウ」のvsアストロモンスリーチ各種では黄色い溶解液をぶちまけている。

復活後は前作『ウルトラマンA』から生き延びていた超獣オイルドリンカーを腹のチグリスフラワーで飲み込んでしまう。
後に東京に現れ、ZATがこれを迎え撃つが光太郎がアストロモンスの攻撃で撃墜されてしまう。
この時光太郎は命を落としたものの、ウルトラの母の手によってウルトラマンタロウとなり復活する。
その後はタロウと激戦を繰り広げ、一度はチグリスフラワーからのガス攻撃で優勢に立つが、
反撃に転じたタロウのジャイアントスイングで投げ飛ばされ、弱った所をストリウム光線を浴びて粉々になり死亡した。

また、東光太郎に足にしがみ付かれた際に足を噛まれて痛がる場面があるが、これはアストロモンスが神経過敏というよりは、
怪獣が痛がる程の噛み付きをかました光太郎の顎の力がありえん(笑)言わざるを得ない

映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』ではゴモラ率いる怪獣軍団の一体として登場。
タイラント、ダストパン、ドロボンらと共にタイ王国のドーナ第7ロケット基地を襲撃したが、ハヌマーンとウルトラ6兄弟に阻まれ、
激戦の末に、最後はハヌマーンのウィンドスラッシュによってダストパン共々バラバラに切り刻まれて倒された。

その他、『ウルトラスーパーファイト』ではウルトラマンAの恋人役としても登場してたりする。

(以上、Wikipediaより一部抜粋・改稿)

ちなみにアストロモンスのデザインを担当したのは、
主に『帰ってきたウルトラマン』2クール目以降の怪獣を手がけていた熊谷健氏。
故にブラックキングのような前方に曲がった大きな角の生えた頭部、
ベムスターと同様に「宇宙大怪獣」という肩書や腹部の巨大な口、飛行能力を有するなど、
氏が担当した『帰マン』怪獣に通ずる要素がかなり見受けられる。
特に先述のデザイン画はベムスターのものとかなり似ている。

超獣を超える上級怪獣というおいしいポジションでありながら長らくゲーム媒体の操作可能キャラでは未登場だったが、
ソーシャルゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』で2019年8月に実装された。
攻撃した時、2ターンの間隣接マスにいる相性「無」の相手の防御力を中ダウンさせる固有スキル「咲き誇るチグリスフラワー」や、
2ターンの間相手の移動力をダウンさせる必殺技「溶解液」など、デバフ系のキャラとなっている。


MUGENにおけるアストロモンス

ガドルフォドンレイザースを手掛けたバリ音スクス氏によるアストロモンスが無限ロダで2011年5月頃から公開され、最新版はup2717だが同所の閉鎖で入手不能。
その後、スキキラーハーゲッシ氏に管理が移管され、同氏による改変・調整・改変元には無かったAIの追加が施されたものが、2024年8月13日に公開された。
検索では公開場所が見付けにくいが、『MUGEN怪獣キャラ総合スレ3』の960のリンクから公開先へ行く事ができる。
バリ音スクス氏曰く「外部サイトで紹介する時はスキキラーハーゲッシ氏製作扱いとして欲しい」との事。
無断改変禁止、無断転載禁止、音声差し替えパッチ公開禁止など、
利用規約が細かく多数の利用条件があるため、同梱の説明書をよく読んで注意して使用した方がいいだろう。

バリ音スクス氏製、スキキラーハーゲッシ氏製共にディスプレイネームや一見のドットに大きな差異は無いが、性能と技構成、モーション自体はかなり異なる。
経緯的にもバリ音スクス氏版が旧版、スキキラーハーゲッシ氏版が修正更新版のようになっている。
基本的には性能がよりバランスよく調整され、一般キャラ~強キャラぐらいの強さでデフォAIのあるスキキラーハーゲッシ氏版の方が使いやすいだろう。
以下は両バージョンの共通点と個別の性能について解説する。

+ 両バージョンの共通点
  • 両バージョンの共通点
両手の鞭と鎌や、腹部の花での食らい付きで攻撃する他、ゲージ技として
攻撃範囲の広い腹部の花からの溶解液、鞭で相手を掴んで至近距離での溶解液などの技も使ってくる。
オリジナル必殺技として腹部から他作品の植物系怪獣を召喚する「園龍草牙」も搭載されている。
氏曰く、
「偶々見たネコアルク・カオスの技に、漫画『怪獣王ゴジラ』に登場したキングゴジラの腹部ギミックが組み合わって衝動的に閃いた」との事で、
名称は漫画『輝竜戦鬼ナーガス』の「炎竜焼牙」という技から取られている。


+ バリ音スクス氏製作
  • バリ音スクス氏製作
氏が過去に製作した改変版ギマイラをベースに製作したとの事。

技のモーションがスキキラーハーゲッシ氏版に比べるとだいぶ洗練されておらず、
腹部の花での食らいつきは左右から挟み込むモーションの技だった。
ガードモーションは腹部から溶解液をバリアのように出すモーションだが、
見た目が攻撃っぽく上下段ガードが見た目で区別できないという問題もある。
動作は鈍く、全体的に技の威力が高めで無敵時間も長いものが多いがその分発生が遅く見てからガードされやすい。
接近して腹部で相手を飲み込む技は長い距離を移動する上にガード不能なのでAI殺しとなっており、威力も4割近くと強力な性能である。
大抵のキャラ相手にはこれが有効だがゲージが2本ないと出せないので注意。
「園龍草牙」も3ゲージ消費だがリーチ、判定共に優れていてクリーンヒットで6割、ガードされても4割と威力が半端ない。
このようにゲージ技が非常に強力なので溜まったら積極的に使っていきたい。
ムチを振り下ろす技は中段に見えるがしゃがみガードできる。

最新版ではイントロなどが追加されているが、
このイントロではアストロモンスの登場回の次の話に出てくる怪獣、コスモリキッドをバイトにしている。
+ コスモリキッドについて
第2話「そのときウルトラの母は」第3話「ウルトラの母はいつまでも」の2話連続で登場した怪獣。
別名は「液体大怪獣」であり、自分の体を液状化することが可能でその能力で多摩川に潜んでいたがZATの作戦で正体を表した。
ともに出現した再生怪獣ライブキングとともにタロウを苦しめるが、
最後はタロウのウルトラフリーザーで凍らされ、そこにZATのスカイホエールによる鉄球攻撃を受けて粉々にされた。

AIは未搭載であり、改変等も後述のスキキラーハーゲッシ製のアストロモンス公開に伴って禁止となっている。
腕に自信があればプレイヤー操作ウルトラマンタロウに挑んでみよう。
紹介動画

+ スキキラーハーゲッシ氏製作
  • スキキラーハーゲッシ氏製作
2024年8月13日公開開始。最新版は2024年11月10日更新。
バリ音スクス氏の協力もあったらしくエフェクトや演出などが強化され、
技構成も弱中強の3ボタン式になるように整理されてしゃがみ技、空中技も追加されている。
ガードモーションは腹部の花を閉じて手の鎌を構えて守るモーションで、上下段ガードも見た目で区別できるようになった。
性能も全体的に調整され、有利フレームができたり発生が早まった技も多い。
特に腹部の花で食らいつく攻撃は縦方向に口のように花が開いて相手に噛みつく様に動く強攻撃になっており、
凝ったモーションでインパクトのある技になった。
ちなみに原作のアストロモンスの腹部の花も生き生きと動きはするがここまで噛み付くような動きはしない。
また鞭で引き寄せて至近距離で溶解液を浴びせる技の「引き寄せ溶解液」は、
2011年版から浴びせた後に大きく敵を振り回して投げ飛ばす動作が追加されてパワフルさが増した。

腹部から溶解液を出す技などのリーチが長い技は、
ゲージを消費しない代わりに使用後に使えない時間があるクールタイム技に改変元から再構成・調整されている。
「引き寄せ溶解液」と「鞭叩きつけ攻撃」の2つの技が交互に発動できるクールタイム技になっており、
威力は下がったものの、リーチは長めで当たれば有利フレームのある技に調整された。

ゲージ技では2011年版の接近して腹部で相手を飲み込む技が無くなり、
代わりにその場で動かずに相手を腹部の口に吸いこんで捕食する技が搭載。
リーチの長さとガード不能の強さはそのままの強力な技で1ゲージ技になった代わりに威力は2割程度に低下している。
「園龍草牙」も1.5ゲージ消費になったがリーチ、判定の強さはそのままで威力が3割程度に低下した。
他にも腹部から出した溶解液でなぎ払うように広範囲を攻撃する技が1ゲージ必要な0.5ゲージ技として新搭載された。

ちなみに恐らくAIは使用しないがタロウ劇中で見せた飛行能力も技として搭載されている。
タロウ劇中のアストロモンスと同じポーズで飛行できるが、高度を維持して横方向にしか飛行できず速度も歩行と同程度で、
空中技の性能も立ち技やしゃがみ技に劣るので実用性は無くAIが使わないのもそのためだろう。
他には20011年版ではイントロや敗北モーションで登場していたコスモリキッドを使う演出が無くなり、
イントロも原作映像作品の出現シーンの地底からの出現になるなど、アストロモンス単独で成立するように変更されている。

AIはデフォルトで搭載済み。
一般~強クラスくらいの怪獣相手ならそれなりに良い勝負をしてくれるだろう。


出場大会



最終更新:2024年11月11日 21:33