「真名」はケルト神話の大英雄「クー・フーリン」。
生前はアルスターの王に仕える「赤枝の騎士団(レッド・ブランチ・チャンピオン)」最強の騎士であった。
様々な伝説を持つが、特に1年間の間アイルランド全軍を一人で足止めした「クーリーの牛争い」で名高い。
伝説の中でも数少ない本物の一騎当千・万夫不当の戦士であり、短い生の中でも大英雄に相応しい活躍を残した。
その戦法は、相手にあわせて剣やステゴロ、飛び道具はもちろん、戦車(チャリオット)も乗りこなし、
ルーン(オガム文字)魔術も操る万能の魔法戦士である。
神秘的な出自、あまりにも若い叙任、親友との出会い、 師匠からの奥義の伝授、恋多き人生、反対を押し切っての嫁取り、怒りによる力の発揮、
怪物退治、万の軍を単騎で翻弄、親友との別れ、妖精郷への冒険、奸計による破滅、といった典型的な英雄譚を地でいく人物。
戦いを好むが狩り、手品、軽業、弾き語り、チェスなどにも通じており、短い生を全力で楽しんだ英雄と言える。
城を押し動かす力、馬や鳥より速い素早さ、投げ槍の穂先に飛び乗る敏捷性、鬨の声で100人を殺す恐ろしさ、縫い針を空中に投げて鎖を作る器用さ、
敵を翻弄する機転、仇敵の女王の命を見逃す度量、何より一人で死地に立ち向かう勇気を持つ事で、
当時のアイルランド全土で無二の英雄と広く認められていた。
ケルト神話の 光の神であるルーの実の息子であるため「光の御子」の名を冠し、
半神半人としてそれなりに高い神性スキル(神霊適正)を持つ。
まぁ、神霊適性が高くても何にも良い事無いけどね!と思われていたが、『Fate/EXTRA』にて、
「信仰の加護(信心による精神と肉体の絶対性)」や「 菩提樹の悟り」といったスキルを破る事ができると判明した。
コンマテ4に載っている没サーヴァントを見る限りでは、どんな神霊かによって無効にできるものが変わるようだ。
参考までに同じ太陽神系の半神の英霊であるカルナの神性の効果は「自分より神性ランクの低い太陽神系英霊から受けるダメージを減らす」となっている。
アニメ版では対神兵装の「 天の鎖」のいいカモにされました。合掌。
全身青タイツな理由は原作者がSFっぽさと豹のようなしなやかさを表現したかったため。
白く走ったラインは、アーチャー曰く「全身に帯びたルーン(直線文字)の守り」
(巷では、古代ケルト戦士のボディペイントや裸マントをアレンジしたものという噂もあるが、それは誤り……でもなく、
財産をスった雑兵は裸で戦場に出ていたらしい)。
ちなみに、伝承上のクー・フーリンは戦場では赤いマント・赤い胸当て・赤い大盾と赤づくしの装備だったという。
また戦闘時は額からは光線を発してあごが頭くらいの大きさに、両目の間には七つの瞳が生じ、片方の目は頭の内側に入り、
もう片方は外側へ飛び出す。手足の指は七本に増え、両頬には黄・緑・赤・青の筋が浮かぶ。
電流のように逆立った髪は根本では黒いものの先端に向かうほど赤く変色し、そこから血が滴る。
…というどう見てもバケモノです、ほんとうにありがとうございましたな姿になる。
「宝具」は二つあるが、どちらも因果を歪ませる必中必殺の呪いの魔槍「貫く物(ゲイボルク *1)」を使ったもの。
この槍は「宝具」としての使用は元より、通常使用においても付けた傷に回復阻害の呪いを付加する強力な武器でもある。
対人宝具「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)」は槍の呪いの力を使用して因果を逆転し、「心臓に命中している」という結果を作った後に放たれる刺突。
既に心臓に命中しているという結果を持つ以上、原因である槍の軌跡は後付けでしかなく、槍にあるまじき奇妙な軌道を描いてでも、
使い手が死亡していても、自動的に相手の心臓目がけて向かっていく。
そのためこの刺突は槍の魔力を上回る純粋な防壁か、決定された運命を曲げるほどの強運でないと防ぐ事も回避もできない。
ゲーム的に言うと「回避に必要なのは敏捷性ではなく幸運の高さ」、
もっと言うならば「回避判定はターゲットの幸運値のみで行う(厳密にはスキルでの補正は入る)」という事である。
また心臓に命中した瞬間、千の呪いの棘となって体内を殲滅するので、
「ゲーム的に言うならば、 ダメージ補正が狙った相手のHP分プラスされるというトンデモ宝具」と解説されている。
これで燃費も非常に良く、魔力供給無しでも7回は使用可能なので驚き。
シナリオ担当によれば、判定に失敗すれば 敏捷EXだろうが(サーバントの二倍強いと言う)アルクェイドだろうが回避できない。
肝心の 幸運が高くても、外れる事は稀とされる。
実際、幸運Bと未来予知の領域にも属するAランクの直感スキルを持つセイバーでようやく直撃を避けるのが精一杯であった。
因果逆転を幸運で防いでも攻撃自体は当然行われるため、運だけでも回避できない厄介な技。
実は急所である心臓を外れても、回復阻害の呪いにより、再生能力の無い相手は死ぬしかない。
その厄介さは、速射可能な手札を多く持つ非常に芸達者なサーヴァントである アーチャーでも、ゲイボルクへの対策は 「必死に下がる」しかない。
尤もアルクエイド(およびバーサーカー)は一回死んだ所で大した問題じゃないのは内緒。敏捷EXも死の概念自体から逃げ切るかもしれないし
特殊な裏技的対処法として「ゲイ・ボルク同士の相殺」もあるが、やった当人達ですら「相打ち覚悟で同時に使ったらこうなった」という状況な上、
そもそもゲイ・ボルクを持っていないとできない芸当なので、有効な対処法とは言い難い。
もう一つの宝具である対軍宝具「突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)」は、槍の呪いの力を最大限に開放した上での投擲。
元々はこの投げ槍としての使い方こそ、ランサーが師匠である スカサハから槍と共に授けられた正しい(伝承にある)「ゲイボルク」であるが、
ランサーは独自技として前者の技を編み出した。放たれた槍は呪いの力により、何度回避されようと何度でも標的を襲い、
因果逆転による心臓命中効果こそ持っていないが速度・魔力・威力は「刺し穿つ死棘の槍」を遥かに凌駕し、炸裂弾の如く対象をまとめて吹き飛ばす。
その威力はアーチャーの使う「投擲武器、使い手より離れた凶器に対しての絶対の防御」という概念を持つ
結界宝具「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)」すら完全に破壊した。また速度は、主人公によれば音速を軽く越えるらしい
(尤も、接近戦を得意とするサーヴァントは通常攻撃でも音速以上になるようだが)。
ランサーの父親筋になると遠距離でも前者のゲイボルクのように因果逆転を起こす宝具を持つとの事だが、そこは割愛。
なお、伝承では槍を足で投げ飛ばすと言う大道芸じみた方法で使用する。
…だが、こういった凄く強そうな設定があるのに「『Fate』本編では 誰一人宝具で仕留める事ができなかった」という悲しい事実がある。
単純に槍として使った場合は1人(PS2版では2人)殺しているが、それにしても背後からの奇襲で自慢できない。
遂には、ミニゲームで主人公を一度も殺せなかった事をネタにされてしまった。
ゲイボルクに至っては、公式で「当たらない必中」扱いである。
『EXTRA』に出演した際も相手がターミネーターばりの 半人半機なのでゲイボルクが通じるか怪しい英霊が相手で、宝具で仕留める事はできなかった。
設定上、モブを仕留めているとは思うが。
いざ主人公ペアと戦う際も、ランサー自身は確かに強いが「刺し穿つ死棘の槍」は前述の設定に反して 熾天覆う七つの円環で防げる。
分かりやすい強さがあると噛ませ犬として扱われやすいという典型例であると共に、
無茶な能力は何とかできるようにシステム上で抑えられてしまうというゲーム補正の典型例である。
そもそもゲイ・ボルクは、『Fate』における戦闘が単なるステータス勝負にならないように、
特殊効果や制約による相性の要素を持たせた「構想上初の宝具」でもあるため、こうなるのはある意味必然だったのかもしれない。
一方で『hollow』に於いては物語中盤、主人公達の大きな障害となっていたある人物の攻略においてその特性を活かす形で大活躍。
ランサー自身の境遇が深く掘り下げられた事と相まってプレイヤー達に極めて強い印象を残し、
まごう事なき"魔槍"とその使い手としての姿をこれでもかと見せ付けている。
宝具を除いたスキルの方は、致命傷でも闘いを可能にする「戦闘続行」、飛び道具を見切る「矢避けの加護」、
技の初期化や戦闘からの離脱を行う「仕切り直し」など、戦闘能力より「生き残る事」に特化した能力の持ち主。
また、本人が槍を好むためあまり日の目を見ないが魔術にも長けており、18の原初のルーンを使いこなし、 石化の魔眼を無効化し、
全ルーンを費やした守りの結界は上級宝具の一撃すら防ぐ事が可能、自身の宝具のランクをアップさせる事もできる。
…ルーンは 北欧神話由来でケルトとは関係ないだろって?気にするな!
また、本人の資質や師匠のスカサハの業によって動物使いとしても優れているらしい。
基本的にはなんでもござれの戦士で、ランサー(槍兵)のクラスの他に、
バーサーカー(狂戦士)や キャスター(魔術師)のクラスに適性を持つ怪物殺しの勇者である。
他にも、実力は作中の登場人物の中でも高い方なのだが、 幸運ランクEに違わず悲運の人。
「死力を尽くした戦い」を求め召喚に応じたが、召喚者にして最初のマスターであるバゼット・フラガ・マクレミッツ *2は、
聖杯戦争の監督(監視)役である言峰綺礼 *3に騙し討ちされて、あっさり退場。
新たなマスターになった言峰からは令呪(サーヴァントに対する絶対命令権)の力で、
「お前は全員と戦え。だが倒すな。一度目の相手からは必ず生還しろ」
と命令された上で偵察任務を命じられたため、初戦では相手が誰であろうとも全力では戦えず、
悲しい事に本編において彼の本気が見れたのは1回のみ。
その本気を出せたシナリオでは、最終的にあんまりと言えばあんまりな命令が待ち受けている。
さらに、 主人公達を庇った最後では、 ラスボスと半日以上に亘り激戦を繰り広げ、しっかりとダメージを与えたのだが、 丸々カットされている。
また、日本ではマイナーであるため知名度補正が ほぼゼロ*4、
マスターである言峰の魔術師としての適正はあまり高くないなど、実力をフルで活かせていない。
適切なマスターに本来の力を発揮できる地元で召喚されていれば、ヘラクレスや、 アーサー王に並ぶ輝かしい存在となるはずだったのだが……。
具体的にはステータスが上昇し、「 城」・「戦車(チャリオット)」・「不眠の加護」etcが追加される。
特にチャリオットは伝承において「鎌の戦車」と呼ばれ、馬の王マッハとセングリウ・御者の王レーグ・戦士の王クーフーリンが揃う花形であった。
馬と車輪に戦車本体を無数の刃で武装した彼らは一回の突進で500人を刈り取り、「ムルテムニーの大虐殺」を起こしたとされる。
この他、伝承においては、鉄の館を隣の木館2建ごと貫いた光の剣「クルージーン」、 悪霊の叫びを響かせる「マナナン神の紋章兜」、
姿を隠す「妖精郷のマント」、太陽神ルーの黒盾「ドゥヴスギアス」など、無数の武装を保有している。
ちなみにランサーに限らず、セイバーなども自身の文化圏であるヨーロッパにいくとパワーアップする。
隣接する互いの故郷であるイングランドとアイルランドで戦うと、セイバーとランサーの強さがクルクルと回転するほどの影響はあるらしい。
…しかし、知名度補正が関係ない 月の聖杯戦争でもこれらの武装は所有していなかった。
『hollow ataraxia』
「裏の主役」である重要な立ち位置を得て、港で釣りをしたり商店街や 喫茶店でアルバイトをしたりとコミカルな姿を晒す一方、
シリアスシーンや本編であるhollowパートでもしっかり登場するなど何かと出番は多い。
私服は何故かアロハシャツの姿であり、性格も合わさってまんまヤンキーの兄ちゃんである。
主人公の姉貴分に当たる 藤村大河と交流があり、釣った魚をあげてる模様。
ランサー曰く「面白い姉ちゃん」だそうで、豪放磊落かつ大人同士、割と気が合っているのかもしれない。
ちなみに 女難の相でもあるんじゃないのかというくらい、日常パートでは女性陣に酷い目に遭わされていた。
しかも爆弾を踏んだ時に、士郎から「幸運F-に下がってるから」とまで言われる始末である。哀れ。
余談だが、ケルトの英雄は基本的に悲劇的な最期を遂げる神話が多く、彼もまた御多分に漏れない。
無二の親友や実の息子、御者の相棒、愛馬、そして最終的にも自分への致命傷を与えたのが 全部自分の愛槍だったりとか、その他諸々。
最期の戦いでは仲間の救援を魔術によって封じられ、ゲッシュの戒めや呪いにより力を半減され、愛する者達の名誉を盾に愛槍を奪われるという徹底ぶり。
この辺りが幸運Eの所以なのだろう。まあ、本人は莞爾と笑って死んだのであるが。
また、時系列としては10年前にあたる『Fate/Zero』に登場するランサー(別人だがこちらも 幸運E)の境遇及び末路から、
「ランサーとは幸運値が低く、ろくな扱いを受けない事がクラス条件」という俗説までも囁かれていたが、後続作品において覆された。
まぁ、英雄はその大半が非業の最期を遂げる事が多いのも事実ではあるが…それを差し引いたとしても哀れ。
その噛ませ犬っぷりは、同世界観の 彼女を思い起こさせる可哀想な英雄である…。 どちらも青いし。
ちなみに、上で挙げた多くの優秀さは、本編では触れられず、設定資料集や雑誌などのコメントで補足されているため知らない人も少なくない。
製作陣に愛されているのかいないのか分からないキャラクターである。
『タイガーころしあむ』
虎聖杯でホットドッグをたらふく食わせようと画策するマーボー神父を追いかける羽目になる。やっぱり哀れ。
「ホットドッグなんか食わされたくらいでどうなるんだ?」と思われるかもしれないが、ぶっちゃけ食べると呪いが降りかかる。
これは「クランの猛犬」の通り名を持つ彼が「犬の肉を食べない」という誓いを立てていたため。
この誓いは「ゲッシュ」などと呼ばれる「騎士が守るべき、魔術的な効果を持つ特別な誓約」であり、
誓いを守るものには祝福がもたらされるが、一度でも破ると即座に本人に呪いが降りかかり、身体が麻痺する。
更に「目下の者からの食事の誘いを断らない」と言う誓いも立てていたランサーは、
彼を憎む敵国の女王メイヴの姦計により「目下の者から犬肉料理に誘われた」事であらゆる加護と力を失った
(実はそのまま戦場で無双しており、詩人(現代でいうマスコミ、歴史家)によって愛する者達の恥を質に取られなければ、死にもしなかったかもしれない。
なお「詩人の言葉を疑わない」と言う誓いも立てている。 ぶっちゃけ無敵の英雄を殺すための理由付けとしか思えない)。
勿論 ホットドッグに犬肉が使われているわけではないが、 実際に効果あるから仕方ない。
所詮、設定は二の次のギャグゲー……と思いがちだが、 公式であるホロウでも「何て物、食わせやがる!」と言って、ナンパそっちのけで嫌がって逃げ出した。
……のだが、これは名前で勘違いしたのか、名前に犬が付いているだけでもアウトなのかは不明なのである。
『 FGO』の幕間の物語では、仕留めた キメラを鍋にして食べていたら、 犬が素材に使われてるかもしれないというマシュ達の発言に焦っていた。
ちなみに アサシンのストーリーでは、自分の事を「引く手数多の美英雄」とのたまっていた。
神話のクー・フーリンはモテる男なので間違ってはいないが、
戦いの最中の死の女神にちょっかいをかけられたり、他国の王妃の狂言で夫のマンスター王を殺してしまったり、女難の相がありそうである。
『カーニバル・ファンタズム』
TYPE-MOON10周年記念のOVA作品『カーニバル・ファンタズム』でも当然のように悲惨な目に遭い続けている。
キャラクターコメンタリーで 「毎回死んでません?」と言われるほどの死にっぷり。
もはや死にっぷりが芸にまで昇華されており、安心と信頼のランサー受難とまで言われる始末……本当に哀れな男である。
……ホロウで幸運がF-になったまま戻ってないんじゃなかろうか。
『EXTRA CCC』
凛が続投するので引き続き登場するか…と思われたが、もう一人のランサー共々 ハブられて違うランサーと交代させられた。 ここでも幸運Eが響いたか…
ちなみに、凛が一時的に契約した新ランサーの一方は自らを アイドルと称する サディスト系残念ロリっ子。
気になる幸運は ランサー系最高のB(もう一人のランサーは更に上だが、そっちは自己申告なので除外)。
その幸運を少し分けてあげて下さい。
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『CCC』クリア後ネタバレ注意 |
…と思ったらまさかの隠しボスとして登板。厳密には別人とは言え、再び言峰とコンビを組んで迷宮の最深部付近で待ち構える。
当然ランサーもそんな相手をマスターに迎えて気が気でない様子。
『SN』での最期をもじってからかわれたり、宝具を耐えられると「毎度毎度、お前の槍はなぜ外れるのか」と言われたりと、
『SN』を彷彿とさせる掛け合いを見せてくれる。
主人公のパートナーがギルガメッシュだった場合、撃破後に健闘の褒美と称してとんでもない仕打ちを受ける事に…。
その様は、かの英雄王ですら冷や汗を流すほどであった。
ちなみに彼を含む隠しボスの待つエリアは微妙に分かりにくい所に入口があるため、
知らずにクリアしてスタッフロールで初めて兄貴の存在を知ったと言うプレイヤーも多いと言う。やはり幸運E…
基本的には前作と変わらず、搦め手無しの純粋な火力で攻めてくる。
加えて言峰がそこそこの火力を持ち、状態異常を付与するコードキャスト という名の物理攻撃で支援してくるため、前作より数段厄介になっており、
ピンチになると使う自己強化スキル「四肢の浅瀬」も健在。
四肢の浅瀬は 火力・耐久力UP+HPがゼロになると一度だけリザレクションという強力な効果を持つ所謂発狂モードであり、
この時に必殺の「初の槌→中つ槍→ゲイボルク」のパターンを使われると凌ぐのは難しい。
しかし、これでも 最後の隠しボスよりは大分戦いやすい方である。
宝具発動と同時にベホマとか反則にも程がある
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『Grand Order』
スマホ専用ゲーム『Fate/Grand Order』では☆3のランサーとして登場。
特徴的なのはそのスキル構成で、3つあるスキルが全て生存系という設定通りの生存特化キャラ。
特に第2スキルの「矢避けの加護」が回避系スキルとしてはゲーム中トップクラスの高性能で、高レアリティに匹敵する生存性を発揮する。
宝具はもちろん「刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)」。
流石に相手のHP分ダメージ増加なんて事は許されるわけもなく、槍の呪いは防御力ダウン&中確率の即死効果という形になっている。
サーヴァント相手だと基本的に即死なんて通らないのでやっぱり仕留められないんだけどな!
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『Grand Order』微ネタバレ注意 |
「たまには知的に行きますか」
第1章では「 キャスターのクラスで召喚されたクー・フーリン」として、この世界の「冬木の聖杯戦争」に現界していた。
ちなみにこの世界のランサーは弁慶 *5。
未来からの時間介入があり、 他の英霊達が黒化する中、唯一被害を免れていた所を、レイシフトした 主人公達と出会う。
諸事情で英霊の力を得た魔術師である マシュ・キリエライトが、宝具を真名解放できるように指南した。
ボスを倒すとそこで強制的に送還されるが、 クリア報酬として仲間となりガチャからもキャスターバージョンが出るようになる
(ランサーは初期から入手可能)。
姿格好はドルイドと呼ばれるケルトの大地を司る魔術師…を模したもの。ケルト出身故にこの姿と後述の宝具を得ているが、
主戦力ともう一つの宝具は相変わらずルーンとチグハグな事になっている。
全体攻撃の宝具「灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)」は人型の巨大な檻に生贄を閉じ込めて焼くドルイド達の儀式の一種で、
これを題材にした映画やミュージカルもあるが グロ注意。
「殺戮だ、残らずな」
そして、第5章では反転した「クー・フーリン・オルタ」として敵サイドで登場。
序章では頼もしい味方だっただけに、主人公達を驚愕させた。
クラスは バーサーカーだが、これは女王メイヴが聖杯に命じた「私と共にあるような、邪悪な王に」という願いの影響で変異したものであり、
「クー・フーリンの中のバーサーカー的側面」とは事情が異なる。
『タイガーころしあむ』の所でも触れたように、メイヴは彼にゲッシュを破らせて死へと導いた張本人であり、
そのメイヴの愛憎が反映されているため、対話能力は残っているが、「戦士」として無駄なものが一切削ぎ落とされた状態にあり、
アルジュナとカルナの因縁ある一騎打ちに乱入するなど、『SN』の彼からは想像も付かない行動をとるなど、
ひたすら殺戮に徹した戦闘機械のような状態にある。
しかし、それ故に師であるスカサハが自分以上と称するほどの強さを発揮し、聖杯がもたらす無尽蔵の魔力も合わさって、
前述のカルナ戦では 攻撃の威力を10分の1に軽減するカルナの鎧をあっさり突破して殺害するなど、猛威を振るった。
最終決戦においても、何度追い詰めても聖杯からバックアップで粘り続けるが、主人公の協力者にも強力な回復宝具を持つナイチンゲールがいたため、
徹底的に足掻き続けられた結果、魔力の供給が追い付かなくなり敗退した。
そしてアーケード版ではショタ時代のクー・フーリンが幼名の「セタンタ」という名前で実装された。
プロト版を思わせる髪型と軽鎧が特徴で、クラスはセイバー。
アルスターの戦士として認められた際にコンホヴォル王から授かった無銘の剣が、ロスナリーの戦いの伝承に登場する光の剣クルージーンと同一化した、
「裂き断つ死輝の刃(クルージーン・セタンタ)」という宝具を使用する。
彼がクルージーンを振るったのは全盛期の頃だが、「英雄クー・フーリンが戦いの際に振るった剣」という共通項から、
2つの剣が1つの宝具に同一化したため使用可能になったらしい。
第五章をクリアする事でガチャにオルタ(ストーリー限定)とプニキが追加される。
その後は最終章に援軍として駆け付けたり、水着回で振り回されるなど基本的にメイブのお供としての出番が多く、
ローソンとのコラボではランサーを差し置いてオルタのタペストリーが作られるなど優遇されている。
そして、その足元にはどこかで見たようなピンクの犬が…。
アプリ版でも2023年のアーケード版コラボイベント『螺旋証明世界 リリムハーロット』にてイベント配布ユニットとして実装された。
+
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ネタバレ注意 |
セタンタのマテリアルで「クー・フーリンの現界にはゲイ・ボルグが必須であるため、
ゲイ・ボルグを所持していないクー・フーリンは異質な状態である」と記されている。
ならば「ゲイ・ボルグを所持していない上記のキャスターは……?」とファンの間で疑問視されていたが、
「妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ」でキャスターのクー・フーリンが オーディンから力を渡された、
ラクシュミー・バーイーのような 英霊に神霊の能力を与えて代行に仕立て上げた疑似サーヴァントと発覚した。
なんと、オーディンはゲーティアが活動していた頃からブリテン異聞帯で起きる事態を見越していたらしく、
ここで介入しないとカルデアが詰むと見越して冬木とブリテンにクー・フーリンを寄こしたらしい。
ちなみに6章クリア後にマイルームで「この後の大仕事は本来のオレに任せるさ」というボイスが追加されるが…?
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『Samurai Remnant』
コーエーテクモ制作のアクションRPG『Fate/Samurai Remnant』では逸れのサーヴァントの内の一騎である逸れのランサーとして登場。
ちなみに同作には何の因果か逸れのサーヴァントとしてギルガメッシュを彷彿とさせる逸れのルーラーも登場していたりする
『Fate』以外では『 女神転生』シリーズの仲魔として有名で、シリーズ屈指の人気を誇る。
……というか、現在でこそ『Fate』や『パズドラ』への出演で知名度も上がってきたが、
かつてはクー・フーリンの名前に即座に反応できる人は十中八九メガテニストだと言われていた。
どれだけの人気かと言うと、色々と登場悪魔の入れ替わりが激しいシリーズにおいて、
旧約(FC版)初代『女神転生』から、スピンオフ作品(『 ペルソナ』シリーズ)を含めて皆勤賞という優遇ぶり。
さらに一貫して「使えなかった」能力であった試しが無く、
中盤で前衛を務められる(作品においては終盤まで)仲魔として、召喚して損はしないという稀有な存在である。
しかも、色々と特徴あるアレンジで知られる金子一馬氏のデザインにおいても、
オーソドックス、かつ『メガテン』を代表する長髪イケメンに仕上げられている……これでは人気が出ない筈がない。
その人気は数ある『メガテン』のコミックの中でも頻繁に姿を現し、物によっては主人公のパートナーとして重要な役を果たす事もあるほど。
漫画『 葛葉ライドウ対コドクノマレビト』では、ケルト神話の設定を生かした見事な連携を見せている。
……この優遇が少しでも『Fate』に受け継がれていたならば…。
まぁ、シナリオ担当がケルト神話に興味を持ったのは、『メガテン』からであるので……。
なお、MUGENキャラの ペルソナ3主人公の技にクー・フーリンが搭載されている。
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ステータス |
筋力 B 魔力 C
耐久 C 幸運 E
敏捷 A 宝具 B
『stay night』での能力。
幸運が際立って低い他は、マスターなどに恵まれない割に中々の数値を誇る。
「突き穿つ死翔の槍」はB+の宝具のはずだが、どういうわけかステータスには反映されない。
筋力 B 魔力 C
耐久 A 幸運 D
敏捷 A
『EXTRA』での能力。
一見強くなっているように見えるが、一部スキルが弱体化しているので実質変わらない。
尤も、一番着目すべきは幸運がEでなくなった事だろうか。
宝具のランクが無いのは『EXTRA』全般の仕様。
筋力 A 魔力 B
耐久 C 幸運 D
敏捷 A+ 宝具 B
OVAの特典『Prototype』(通称・旧Fate)での能力。
特に劣化設定もなく、マスターも(性格を除いて)性能はバッチリ。
本編ほど心身が大人ではなく、真っ直ぐな若い頃の姿をとって召喚された。
宝具は、作者が『Fate』の宝具の概念同士の対決を思い付いた切っ掛けである所の、「穿ちの朱槍(ゲイ・ボルク)」。
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