同人
弾幕STG作品『東方Project』シリーズの一つである『東方紅魔郷』の主人公……
になるはずだった没キャラ。
名前の読み方は「さつきりん」「さえつきりん」「さえづきりん」等諸説あるが、いずれも公式の呼称ではない。
いい加減、教えてくださいZUNさん
『東方紅魔郷』のデータの中に名前だけ見る事ができ、実行ファイルをメモ帳で開くと、
冴月 麟 (風) 冴月 麟 (花) 霧雨 魔理沙 (恋) 霧雨 魔理沙 (魔) 博麗 霊夢 (夢) 博麗 霊夢 (霊)
という文字列が確認出来る。この事から、本来であれば
風符や
花符を扱う主人公として登場する予定だったようだ。
そんな彼女が何故没になってしまったのかと言うと、原作者のZUN氏のインタビューにおける、
「仕様ではもっとボリュームがあったんですけど、残り3ヶ月の時点で無理な仕様を片端から切りました」
という発言から、ただ単純に制作期間の問題であると考えられる。また、『東方永夜抄』体験版の「おまけ.txt」において、
「でも突然新キャラで自キャラを用意されても愛着がわかない」とも発言しているので、
開発規模を削る必要に迫られた際にあまり愛着が湧いていなかった彼女を削ったのかもしれない。
上記のように彼女の設定は名前とスペルカードの符名のみであり、その他の情報は全く無い。
即ち不明な部分はファンの想像力、つまり二次創作で補われる事になるのだが、
彼女の容姿に関しては上記のようなイラストのものが大半を占めている。
これは『東方紅魔郷』が発売されたコミックマーケット62のサークルカットに出ている謎のキャラクターがモデルとなっており、
そのキャラクターが冴月麟であるという説が主流となっていたのだが、
2014年8月15日~17日開催のコミックマーケット86二日目で、ファンがC62サークルカットの少女についてZUN氏に訊ねた所、
「蓬莱少女繪幻想」からのカット出張レベルで適当に描いた名無しのキャラらしく、冴月麟とは無関係である可能性が高くなった
(尤も、書籍やインタビューでの正式な回答ではなく、またZUN氏がまともに取り合わなかった可能性もあるため、いずれにせよ推測の域を出ない)。
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コミックマーケット62の上海アリス幻樂団のサークルカット |
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これ以外にも、サークルカットなので色は白黒であり、現在多く見られる
「紅白の服装・金髪」の配色は、
神主のサイトにある「蓬莱少女繪幻想」にて「新しいキャラを創ろうとか思いつつ金髪の謎巫女さん」として載せられたイラスト、
「
神道国幻想
」を参考にして描かれた二次創作の配色が広まったものである事に注意。
このため「同じ自機キャラの霊夢と被るのは不自然だ」と考えるユーザーもおり、別の配色で描かれる場合もある。
また、上記のサークルカットのキャラも「冴月麟」とは明言されていないため、別デザインの冴月麟を想像して描かれる場合もある。
没キャラとはいえ殆ど設定が無いので、基本的にはオリジナルキャラとして扱われる場合が多い。
しかしその特殊な生い立ちのためか、一部にはコアなファンがいるようである。
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名前の由来 |
「冴月麟」という名前に含まれる「麟」という文字と、(恐らく)「さつ きりん」という読み方から、
彼女の正体は中国の伝説上の存在である「麒麟」なのではないかと言う説がある。
麒麟は鳥類の長である鳳凰と並んで獣類の長とされ、性質は非常に穏やかで優しく、
足元の虫や植物を踏む事さえ恐れるほど殺生を嫌うとされる。
この事から、二次創作における彼女の性格は比較的穏やかで礼儀正しいとされる事が多い。
どこぞの 鬼畜巫女や 泥棒魔女には見習ってほしうわなにをするやめr(ピチューン
……まあ実際の所、東方には他人の迷惑など顧みずに自分本位で行動するキャラクターの方が多く、
まして作品が出る度に出番があるような自機キャラほど新作で突然 礼儀を投げ捨てたり、 はっちゃけたり、
根幹設定が変更されたり等ザラである。キャラとしてさえ始まらなかった彼女も恐らく自機化していた暁には……。
没になってしまった以上は想像の域を出ないのだが。
なお、麒麟には名称に雌雄の区別があり、オスの麒麟を「麒(き)」、メスを「麟(りん)」と呼ぶ。
この事を考えれば、女性である彼女の名前に「麟」の字が使われている事はさほど不自然ではない。 え?彼?そんな事俺が知るか!
彼女が用いるスペルカードには麒麟と同じ「四霊」である鳳凰、亀、龍をモチーフにしたものがあるのではないかと妄想したり、
pixivにおいては同じく四霊を元ネタにした二次創作である「東方四聖門」と呼ばれるものが存在する。
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ちなみに『東方紅魔郷』にはもう一つ没データがあり、
ルーミアに似た姿のボスのドット絵が存在する。
これがルーミアの没になったデザインなのか、冴月麟なのか、それとも
名も無き中ボスになるはずだったのかは不明。
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ニコニコ動画での扱い |
冴月麟の歴史は『東方紅魔郷』の頃から始まっているので、二次創作キャラとしては古参の部類に入る。
ならば東方の二次創作作品が溢れ返っているニコニコ動画では知名度が高いと言われればそんな事は無く、
むしろ知名度としては下の部類に入る。
どのくらい低いかと言われれば、後発の作品である 『東方地霊殿』を基として生み出された「河城みとり」よりも低い。
pixivやニコニコ静画におけるイラスト数でも負けてしまっている。 一応名前は一次創作なのに……
まあ名前しか設定されていないので無理もない話で、現にこうしてMUGEN入りまでしているので数字だけでは推し量れないが。
『 東方有頂天』においては、そこそこ出番が与えられ、一部の作品ではメインヒロインになっているものも存在する。
2013年には「麟ブロ祭」が企画されたり、有頂天系列以外でもちょこちょこ出番がもらえていたりと、
少しずつではあるが活躍の場を広げているようである。
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MUGENにおける冴月麟
設定の殆どが不明な没キャラであるにも拘らず、へちょ氏によるものと、その改変版が存在する。
これも製作者の愛の為せる業であろう。
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へちょ氏製作 |
性能のコンセプトは 博麗霊夢と 霧雨魔理沙の複合型。
二人の中間的な存在になるのかと思いきや、霊夢並みの格闘と魔理沙並み射撃を併せ持つハイスタンダードキャラとなった。
へちょ氏曰く「初心者が適当にぶん回してもそこそこ戦える」程度の性能のようである。
伍騙でゴクトケン>┌|´д`|┐も修得しちゃったぜ☆
ただし攻撃時に相手に与えるゲージが多く、 補正もきついため、 コンボは適度な所で切る事が求められる。
基本的な弾幕は麻雀牌、二胡を用いた 音符の弾幕、そして花火玉である。
麻雀牌の理由は射撃コンセプトが「民芸」および「殺傷能力:低」だから。
花火玉である理由は、彼女のスペルカードの符名の一つに「花符」があるからだと思われる。
気質は「風花(ふうか)」で、「幻想が満ちる程度の天候」。
具体的には霊力の回復速度が上昇し、と回復待機時間(霊力が回復し始めるまでのタイムラグ)が半減するとの事。
それ天候じゃねえとか野暮な事はナシで
スキルカードはネット上の弾幕で広範囲を攻撃する「シュクル・ティレ」、 多段ヒットする大玉を前方に打ち出す「金華玉条」、
二胡の弓をバトン代わりにして振り回す「独孤九剣」、グレイズ付きのアッパーで相手を吹き飛ばす「葵花宝典」といった攻撃技が存在し、
補助技としてはスキルレベルと演奏の回数で自身のATKやDEFを変動させる「楽章・花見酒」「楽章・月見酒」がある。
スペルカードは突進→ 昇龍→吹き飛ばしのコンボ「恋々・猪鹿蝶」、高威力で切り返しっぽいが無敵が無い「風符・麒麟獅子」、
上空から放射線状に光線を放つ「花符・アストロラーベ」、四連続で画面中に攻撃を繰り出す美麗な大技「雪月花・花鳥風月」など、
打撃・弾幕のバランスが良い一方、どのスペルも中々の癖を持つ仕様をしている。
その他にも、音符弾を円形に展開する「楽符・ウィッシュブリンガー」は、月見酒と花見酒の効果を同時発動させる効果があり、
あらかじめ両方を発動させ置けば、その両方の効果を得られるという、一風変わった補助スペルである。
また当然のように 某謙虚なナイト方面から 「麟ちゃんブレイク」を導入。
しかも 出掛かり無敵・地上ガード不能・コスト1という好待遇スペルだったりする。 麟ちゃんパワーなら仕方無い。
そして ロマンスペルとして「幻奏・東の国のパルティシオン」を搭載。
氏曰く 「夢想天生との互換」らしく、発動から15秒間ダメージを受けなければ、地上待機モーション時に自動発動する。
この間はとくに制約無しで行動でき、ガードによる削りダメージは条件に含まれない。
発動条件は単純だが、 投げや めくりなどの基本要素、 当て身やガード不能持ちを相手には辛いため、
発動にはそれ相応の苦労と工夫が要求される。
ちなみに、総ダメージはというと いっしょにとれーにんぐのダメージ計算用の表示を軽くぶっ飛ばしている。
恐らく 1万ダメージ以上は堅いと思われる。麟ちゃんパワー、マジぱねぇ。
なお、弾幕キャラにはよくあることだが、
ヘルパーをかなり食うため、ヘルパーの表示数は出来ればMAXまで上げておく事をお勧めする。
そして、完成版公開の二日後の2013年3月18日にホルン氏による AI&改変パッチが公開された……これが愛か。
恒例のコンボ・ 立ち回り・反応・ガードレベルに加え、
デッキモードのON・OFF、 ガーキャン無敵付与、 ゲジマユ+霊力MAXスイッチが設定可能。想定ランクは強~凶中位との事。
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MTK_D(マトゥクディ)氏製作 紅月麟(こうげつ りん) |
- MTK_D(マトゥクディ)氏製作 紅月麟(こうげつ りん)
寅午氏制作の「 フランドール=バーンシュタイン」をベースに、上記へちょ氏の麟を組み合わせて作られた改変キャラ。
最新版は2021年3月16日更新のVer.Final.1.1c。
オリジナルの「冴月麟」にて、"在ってはならない"存在…という設定。
デフォルトの カラーは、へちょ氏の麟に比べて服と髪がやや暗めの配色で、挙動も刷新されており、 飛び道具重視のスタンダード型に。
炎と闇の エフェクト、魔術で生成された魔法剣、ランダム効果の御神籤、及びキレの良い SE選択が特徴。
AIも10段階に調整可能なものがデフォルトで搭載済みで、想定ランクは1P~6Pが並~凶中位ギリギリ程度の強さ。
裏カラーの7P以上では一部の技が強化されて各種オプションも加わり、
デフォルト設定で7P~10Pが狂下位、11P~12Pが狂中位あたりに該当。
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ちなみに2021年9月16日より、ふじのじゅかい氏のOneDriveにて、
MUGENで使えるように加工されたカットインとポトレ画像(イラストの作者は二ノ瀬泰徳氏)が公開されている。
出場大会
出演ストーリー
最終更新:2024年01月09日 19:43