「フッフッ、卑怯もラッキョウもあるものか!
俺はこのマンダリン草で、世界中の子供を虚弱児童にしてやるのだ!」
メフィラス星人はこの後『 ウルトラマンタロウ』第27話「出た!メフィラス星人だ!」でも登場するが、
自動販売機に怪植物を仕込んで子供達を襲わせるというグリコ○永の犯人並みの行動をしていたり、
その卑劣な行いを責められると 「卑怯もラッキョウもあるものか」という迷言を残したりと、
侵略者ではあるものの暴力嫌いだった初代と同じ種族とは思えないほど違っている
(元々のプロットでは違う宇宙人が出るはずが、話題作りという理由の為に無理矢理登場させられたらしい。
ちなみに本来登場予定だった宇宙人のスーツはきのこ怪獣マシュラとして流用されたそうな)。
ちなみに彼は 初代の弟に当たるらしい。
初代と二代目とのドラマはこちら
。
なんかどこぞの天帝とその弟みたいだなあ
現在はミリオン出版より刊行された『決戦!ウルトラ兄弟』に収録されている。
なお、内山まもるの漫画版『ウルトラマンタロウ』では、子供を操ってZAT壊滅を狙ったり、超能力を使ったりと、
TV版と比べて、比較的初代のイメージに近い知的な侵略者として描かれている。
他には映画『ウルトラマン物語』にて、上記の初代と2代目が同じ個体という設定で登場している。
その後は『 ウルトラマンメビウス』第47話「メフィラスの遊戯」に登場。
ウルトラ一族の宿敵である暗黒宇宙大皇帝・ エンペラ星人配下の暗黒四天王の知将。劇中最後に登場した四天王である。
外見・性格は初代とほぼ同じだが、こちらは敬語を話す。
自身の円盤に搭載された「キリアン・リプレイサー」という装置から特殊な波動を放射して、
メビウスの仲間達や他の人間達の記憶を操作することでメフィラスを味方、メビウスを敵だと思い込ませ、
自分は手を汚さず人間達の手によってメビウスを倒させようとした。
そのせいでGUYSの仲間達がミライ=メビウスに銃を向けるのは勿論、
リュウのメモリーディスプレイに描かれているファイヤーシンボルや一般市民の服がメフィラスカラー(黒)になっていたり、
更には 子ども達がメフィラス星人のソフビ人形でメビウスのソフビ人形をフルボッコにするという光景まで見られるように。
ミライの精神を徹底的に追い詰めるも、ミライの必死の呼びかけによりGUYSの記憶が復活。
業を煮やして直接攻撃に出たため、GUYS、メビウス、初代ウルトラマンを相手取り激闘を繰り広げるも、
事前にウルトラマンに告げていた「自分は地球人を試すだけで、傷付けないのだから手を出すな」という宣言を破ったことを指摘され負けを認める。
暗黒四天王の敗因が地球人とウルトラ戦士の強固な絆にあることを悟り、再び挑むことを告げながら撤退した。
+
|
しかし |
地球を去る途中、親玉であるエンペラ星人によって粛清されてしまう。合掌。
|
ストーリー、演出、中の人と明確に初代を意識したキャラクターではあるが設定上は別人。
円谷プロ公式サイトが2008年のエイプリルフールで公開したネタによると、こちらも 初代の弟らしい。
なにしろ 初代メフィラス星人当人のカキコなのだから信じ ざるを得ないだろう。
データカードダスの『大怪獣バトル ULTRAMONSTERS NEO』ではゲームオリジナルキャラとして、
鎧を着た、まるで後述の漫画『ウルトラマン超闘士激伝』に出てくるような格好の「アーマードメフィラス」が登場した
(ちなみに2009年に復刊された『超闘士激伝』の単行本には、激伝風のアーマードメフィラスのイラストが描かれている)。
第2弾のウルトラレアカードであり、ハイスペックを誇る。
ゲーム登場後も『ウルトラマンフェスティバル2008ライブステージ』などで活躍。
大怪獣バトルの特撮版『ウルトラギャラクシー』第2シーズンにもレイオニクスバトラー(怪獣使い)として登場。
テンペラー星人に敗北し、レイオニクスの資格を失い彷徨っていた時、
エンペラ星人の鎧「アーマードダークネス」の剣「ダークネスブロード」を見付け、手に取った瞬間「アーマードメフィラス」になった。
剣に導かれ、他のレイオニクスやテンペラー星人を直接倒しながらアーマードダークネスの許に辿り着き、その封印を解くが…。
+
|
ネタバレ注意 |
目覚めたアーマードダークネスに攻撃されて退場した。
別人とは言え、主だけではなくその鎧にまで手を下されるとは…。エンペラ星人はメフィラスに恨みでもあるのか。
しかし殺された訳ではなかったらしく、
物語終盤に全ての元凶であるレイブラッド星人に操られた状態で巨大化アーマードメフィラスとして登場。
最後の試練として主人公レイの前に立ちはだかり、 ゴモラ、ミクラスと死闘を繰り広げた後倒された。
敗北した時に鎧の呪縛から解放され正気を取り戻し、自身がレイブラッド星人に利用されたことを悟ると、
レイブラッド星人のエネルギーフィールドに捕らえられた主人公達の元へ赴き、
エネルギーフィールドを破壊、「借りは返した」と言って人知れず去っていった。
|
雑誌展開及びOV『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』では、暗黒四天王の知将メフィラスがアーマードメフィラスとなって復活。
鎧の魔力で蘇らせた他の暗黒四天王と共にエンペラ星人復活を目論み、ウルトラ兄弟と激突した。
……のだが、鎧の呪縛の影響か、生前に比べて変にテンションが高くなっており(これは他の四天王もそうだが)、
やたら カマっぽい仕草をしたり、人質を使ったりするなど、前述の二代目を思わせるような卑怯&小悪党っぷりまで見せるように。
そして最後には、皇帝復活装置「ゴーストリバース」にエンペラ星人の怨念を吸収した「ギガバトルナイザー」を 笑いながら挿入していた所、
ウルトラマンヒカリに後ろから光線で撃たれ、呆気なく死亡した。 どうしてこうなった。
『ウルトラゾーン』ではアイキャッチの絵や怪獣Englishの題材に使われた他、彼を主役とした「メフィラスの食卓」というドラマが放送された。
担当声優はスーツアクターも担当している外島孝一氏。ただし世捨て人と会話する時だけは無言で、口の電飾だけが動く。
若者が捨てた弁当の残りを食べる世捨て人(ホームレス)の前に現れ、彼から「飯は他人と食べる方が美味い」と教えられる。
そして彼が使うテーブルと「その言葉の意味が分かったら帰る場所に戻れ、それまで地球はあんたのもんだ」との言葉を受け取り、
侵略を開始して街を壊滅させた。
それからは世捨て人の言葉の意味を知るため、弁当を捨てた若者→総理大臣→子供、と食卓に招いて対話を重ねていく…というストーリー。
侵略時に街を崩壊させているが、初代や三代目のような紳士的口調で激昂する描写も無く、終始落ち着いた口調で対話する珍しいメフィラス星人。
とはいえ身勝手な若者に対し正論を突き付けたり、国と子供達を案じる対話をする総理に世捨て人のことを持ち出し、
「君では誰も救えない」と叩き付けるなど、長い時を生きた宇宙人らしく達観した調子で相手をばっさり切り捨てている。
世捨て人との会話から兄弟がいるらしいことが示されているので、実は初代と同一人物では?という説も。
なお世捨て人から分けてもらった弁当のラッキョウが気に入ったらしく、食卓での対話相手には毎回ラッキョウをふるまっている。
どう見ても食べられる口があるような顔をしていないのだが、食べる瞬間は毎回背後からのカットなどで描写されていない。
が、食べる瞬間のものすごい音と対面している相手の反応から、相当凄まじい絵面なのだろうと思われる。
ウルトラゼロファイト第二部「輝きのゼロ」では、「魔導のスライ」と名乗る別個体が登場。声は
安元洋貴
氏が担当。
ダークネスファイブの中では貴重な知性派であり、彼らのリーダー格。本編では解説やナレーションも務めたこともあるなど彼らの中では出番も多い。
正月に放送された回では何と番組の最後にプレゼンターを務めた。
禍々しい背景で春の海をBGMにしたり、「我らダークネスファイブのフィギュアを十名の お友達にプレゼント」と言ったり、
その光景は色々とシュールであった。
ピグモンを人質に取るなど卑怯な手も平気で使い、紳士的な態度とは裏腹に実は二代目の方の系譜であり、
「卑怯もラッキョウもありませんよ」という例の台詞もバッチリ言ってのけた。
しかも、ダークネスファイブが(というかスライが)自身の元ネタを紹介する回では、
堂々と二代目メフィラス星人を紹介し、例の台詞のシーンでも恥じたり罵倒したりするどころか、
「この言葉はメフィラス紳士の証!」とむしろ誇らしげな態度を見せ、仲間達を困惑させていた。
そんな感じで悪役でしかも卑怯者なのだが、どちらかというと「憎めない愉快な奴」といった印象が強い。
まぁ、ゼロファイト終了後のダークネスファイブは皆大体そんな感じなのだが……。
ベリアルが主要キャラとして登場する『 ウルトラマンジード』では劇中では未登場。
ベリアルの回想から前日譚である戦争「オメガ・アーマゲドン」には参戦したことが確定したにも拘らず、ベリアルの危機に駆け付けないことや、
ベリアルが部下のストルム星人を駒として冷酷に扱うなど、ゼロファイトの時から考えられない行動に出たことから、
「オメガ・アーマゲドンで戦死したのでは?」とファンの間で言われていたが、
坂本監督の著書で他のダークネスファイブ共々明確に戦死していたことが公言された。
『 ウルトラマンオーブ』では、惑星侵略連合のリーダーを務めるメフィラス星人ノストラが登場。こちらもCVは安元氏。
白いマントを羽織り、配下からは「ドン・ノストラ」と呼び慕われているなど、マフィアのボスのような存在である。
本拠地としている円盤を隠した森に開発の手が入り、組織が露見しそうになるのをきっかけに
本作のライバルキャラである ジャグラス ジャグラーと共闘することになるが、
ジャグラーからは地球人の心に挑戦するその侵略手段を「昔ながらのやり方」と、遠回しに古臭いと揶揄されてしまう。
どこで入手したのかウルトラマンベリアルのウルトラフュージョンカードを所持しており、
これを餌にジャグラーの持つ魔王獣カードを狙って罠にはめるが、死んだと見せかけ攻撃を躱していたジャグラーの刀を受け、
オーブと交戦することなく(下手をすると存在を知られることすらなく)退場してしまった。
「私の名はメフィラス。この星に福音を授けに来た外星人第0号です」
映画『シン・ウルトラマン』では「外星人メフィラス」という呼称で登場。
原典のメフィラス星人同様「私は暴力を嫌悪します」と公言しており、
「デモンストレーション」と称して禍特対の分析官・浅見弘子を拉致し、
自身が所有する科学兵器「ベーターボックス」の被験者として彼女を巨大な姿に変えて、
日本政府相手に自らの技術提供による人類の巨大化手段譲渡と対敵性外星人からの自衛手段の確立を打診し、
地球人側に不利な条件だったザラブと異なり、自らの存在を上位として認めるだけという非常に軽い対価を提示する形で交渉した。
しかし、その目的は外星人が地球人よりも上位の存在であるという思想を蔓延させて、
心折られた人間達を自身の管理・保護下に置き、自分達が扱える巨大戦力になり得る「資源」として独占管理する事にあった。
本作の宇宙人は大半がデフォルトでは等身大で、巨大化は本作の宇宙の先進文明が抱える「ベーターボックス」の技術によるものという設定だが、
地球人はこのベーターボックスとの親和性が極めて高い生命体であり、宇宙の先進文明からしてみれば、
「宇宙の裁定者である光の国に比肩し得る生体兵器に転用可能な潤沢な生物資源」であり、
いち早くそれに気付いたメフィラスは、いわば青田買いするように数々の工作で自発的に地球人が自分に従うように誘導して、
地球人を自分の管理下に置こうとしたのである。
ただし、アートブックによると地球人を利用したいというのは事実だが、
割と打算抜きで地球を気にいっていたらしく、なるべくありのまま残したかったのも本心であった様子。
こういった部分を指して観客からは本作のメフィラスを「邪悪とは言い難いが性質(たち)が悪い」と評する声も。
しかし結局は地球人類の自立的発展を尊重したいウルトラマンと交渉は決裂、やむを得ず直接対決となった。
それまで禍威獣や他の外星人相手に切り札として使ってきたスペシウム133や八つ裂き光輪も軽くいなし、善戦してみせるメフィラス。
…しかし、優勢な状況ながら彼は自身とウルトラマンの戦いを観測する ある者の視線に気付き…?
紳士的な佇まいでありながらも、どこか胡散臭さや地球の人類とは違った異質さを感じさせる一方で、
人間社会に疎いウルトラマンとは対照的にすっかり(日本の)それらに馴染んでいる故か時にコミカルな一面を垣間見せたり、
演者の山本耕史氏の名演ぶりや宇宙人態のスマートなデザインも手伝って多くの視聴者を虜にしたキャラとなった。
上記にもある、慣用句やことわざを用いて「私の好きな(or苦手な)言葉です」と発する台詞も、
真似しやすさと汎用性の高さから「メフィラス構文」としてネット上において親しまれることとなった。
また、とあるCMにおいて山本氏とウルトラマン=神永新二役の斎藤工氏が共演した際
「どう見ても(『シン』の)ウルトラマンとメフィラス」として話題になっていたことも。
「大将、御愛想。
…割り勘でいいか?ウルトラマン」
|