【マルベーニ】

マルベーニ とは、【ゼノブレイド2】のキャラクター。

プロフィール

マルベーニ

他言語

種族

【人間】

性別

声優

諏訪部順一

デザイン

齋藤将嗣

初登場

【ゼノブレイド2】

アルストの主要国の一つ「アーケディア法王庁」の現法王。 長命なアーケディア人であり、一見青年と間違えそうな若い顔つきながら実際には500歳を超えている。

作品別

【ゼノブレイド2】

楽園に行きたい語るレックス一行のために、コールが「楽園への確実な生き方を知っている数少ない人物」として彼当ての書状を出してくれたことで出会うことになる。

ドライバー適性を持っており、かつては自身と同調したコール(【ミノチ】)と手を組んでアーケディア教徒として活動していた他、本編時点ではファン・レ・ノルン(カスミ)を自身の補佐にしている。
温和で慈悲深い性格として知られ、戦争難民の受け入れを積極的にやっており、夜盗に襲われて行き倒れ【ジーク・B・極・玄武】【サイカ】を保護している。

実は500年前に世界樹へ登り、2つの十字架型のコアクリスタルを持ち帰り、そのうちの片方と同調し、天の聖杯【メツ】を顕現させた張本人。
つまりレックスと同じ、もう一人のマスタードライバーである。
彼と同調したメツはその圧倒的力でアーケディアの政敵を打ち滅ぼし、その功績をもってマルベーニは瞬く間に出世していくが、しばらくするとメツは彼の元を離れて暴走し、アルストを破壊し始める。
それを止めさせるべくもう彼が手に入れた一つの天の聖杯のコアクリスタルをイーラ王国に提供し、【アデル・オルドー】が同調に成功し、一人の天の聖杯ヒカリが顕現。
この両者の間で勃発した戦いが現代に「聖杯大戦」として伝わっているものである。

ドライバーとして戦うことこそないものの、マスタードライバーとしてコアクリスタルに「洗礼」を施すことができる。 洗礼されたコアクリスタルは同調率が飛躍的に上昇するため、現アルストではすべてのコアクリスタルは洗礼のためにまずアーケディアに集められるようになっており、全てのコアクリスタルを管理しているアーケディアは巨神獣の規模こそ小さいものの、大国並みの影響力を持つ。

コールの書状でレックス達と対面し、レックスの意志と再びメツと決着を付けようとするヒカリの決意のほどを認めて、彼らの旅の協力を約束。
情報の提供とそのために必要なルクスリア王国に対する書状も用意してくれた。

というのが彼の表向きの顔だが、その本性は冷酷で狡猾な破滅主義者。
幾万の時を超えても変わらない愚かな人間やその人間が住まう世界を心底憎んでおり「神は世界の破滅を望んでいる」と信じそのために暗躍する策略家であった。
レックス達に協力を申し出たのも表向きは協力の意志を見せたようで、実際にはあくまでもシンを止めるという利害の一致に過ぎず、レックスがシンに敗北した際にはとっとと見切りを付けてアーケディア軍総出で世界樹を登る彼らを攻撃している。
またカスミのコアの一部を彼女の知らないうちに移植したブレイドイーターでもあり、彼女のブレイド・巨神獣の動きを制御・抑制する力を身に着けている。
さらにそのカスミの力にマスタードライバーとしての全てのブレイドを使役する力を組み合わせ、そこにアーケディアの巨神獣に設置された「増幅塔」で力の影響範囲を拡大することで【スペルビアの巨神獣】【インヴィディアの巨神獣】といった国家級の巨神獣をも全てほぼ意のままに操るという凄まじい荒業をも可能にし、全ての巨神獣をもってシン達のいる世界樹を攻撃した。
その際、前述の通りアーケディア軍およびアーケディアの巨神獣そのものを戦力として使っていたのだが、巨神獣に住む人々の避難勧告すらさせていなかった。(一部住民は終了後に他の巨神獣に避難していたことが判明するが、最終的にアーケディア自体が雲海の底へと沈められたため、多くの犠牲者が出たものと思われる)
また、このブレイドイーターの技術を完成させるために、聖杯大戦後に難民と化したイーラの抵抗軍の生き残りを捕らえて非道な人体実験を繰り返し、実験材料となった人々は偶然成功した【サタヒコ】以外の全てが犠牲となっている。

彼がこのような非情な人格を形成するに至ったのは彼の過去に原因がある。
幼い頃彼は母親と共に野盗に追われ、怪我をしてうまく走れない母親を背負い、懸命に逃げ続けた。
しかし母親は「こんな世界にあなた独りを残すなんて悪い母さんだね――でも――ごめんね」と言い残し、囮になるようにして彼の前から姿を消す。
逃げおおせた彼が戻ってみると、そこにいたのは変わり果てた母の遺体と、先ほど自分達を追いかけていた野盗が無防備に眠りこける姿だった。彼は怒りに任せて近くにあった石を用いて寝ている野盗を撲殺してしまう。
そんな経験があったものの、青年の頃までは真っ当に成長し、アーケディア教徒として戦地で救民活動を続けていた。
当時はまだ人間の可能性について信じていたのだが、ある日、かつて自分が救いの手を差し伸べた兵士が野盗となって民家を襲撃し、強盗殺人をしていた現場に出くわしてしまう。
その野盗が赤子にまで手をかけようとしていたのを阻止すると同時に自分の手で兵士を殺害した。
これらの体験をきっかけに、そこから長年教徒として人間の醜悪な面と接し続けるうちに、人間は救いようのない醜い存在であるという考えに至るように、そして人間、ひいては世界に対して深い絶望と強い憎悪を抱くようになり、さらには神に対して「 これがあなたの望んだ世界なのか 」と疑問を抱くようになる。
世界樹を登ったのも世界樹の上の楽園に住むと言われるに会い「なぜ神は世界をこのように作ったのか」という真意を問いただすためだったのだが、そこに神はおらず、十字架の形をした二つのコアクリスタル、後の天の聖杯のコアがあったのみ。
神なきこの場所からこの二つのコアクリスタルを「神の言葉」としてアーケディア法王庁へ持ち帰った。 前述の通り彼はメツと同調したものの、同調の際、メツには彼が抱いていた世界への強すぎる憎しみが深く影響を及ぼして、猛烈な破壊衝動を宿してしまい、アルストを破壊しようと暴走を始める。
当時はメツに「お前のやりたかったことを俺がやってやる」と言われても自分の本性を認めることができず、メツを止めようともう一つの天の聖杯であるヒカリと彼女を使いこなせるドライバーのアデルに彼を止めさせようとしたのだが、世界を滅ぼすのに十分なメツの力を見るうちに「天の聖杯には世界を滅ぼすだけの力がある。神が天の聖杯を残したということは、神は世界の破壊を望んでいる」という思想に取りつかれるようになってしまう。
さらに唯一世界樹を登り神の言葉(天の聖杯のコアクリスタル)を持ち帰った自分を「神の意志の代行者」と考え、自身の破滅衝動を神の意志によるものとすり替えて、あらゆる悪事を正当化して行動する狂人と化す。

聖杯大戦後、法王に就任した彼は自ら担ぎ上げた天の聖杯の力を恐れ、駐屯していたイーラの抵抗軍を襲撃。ラウラは死亡し、彼女の心臓を取り込んだシンはマンイーターと化し、カスミはコアクリスタル化。
この事件をきっかけに孤独と絶望にさらされたシンはマルベーニに対する怒りを通り越して人間そのもの(シン曰く「例えマルベーニがいなかったとしてもきっと人間は同じようにブレイドを恐れて同じことをしていた」とのこと)とブレイドの関係に疑問を抱くようになり、同じく彼に植え付けられた破壊衝動を宿したまま生き残ってしまったメツは生きる意味を失ってしまった者同士として、彼に破壊の道を示すようになり、秘密結社イーラが結成された。
言うなれば、彼が『ゼノブレイド2』における諸悪の根源である。

サタヒコのマルサネスの特攻によりアーケディアの巨神獣そのものが沈められた際、一度姿を消すがまだ死んでおらず、世界樹の内部に入り込んでレックスとシン達の前に「神鎧」と呼ばれるコアクリスタルを無数に身に着けた装甲を纏った「神鎧マルベーニ」として姿を現し、ヨシツネ?ベンケイのコアクリスタルを抉り取り殺害。(「洗礼」と称してコアクリスタルを集めていたのも、彼がこの神鎧に取り込むために優れたコアクリスタルを集めていたのが本当の目的であり、本当に同調の確率が上がるのかは不明である)
そのまま「神の言葉」を独占し世界樹の上にある神の力を自らのものにするためにレックス達に襲い掛かる。

この際、画面外でレックス一行がいる階の床をぶち抜いて現れるのだが、その際に空いたと思われる穴は神鎧マルベーニとの戦闘時にもキッチリと残っている。
この穴はきっちり落下判定が存在しておりブロー効果のある技で吹き飛ばされて落下すると即死してしまうので注意が必要である。
問題なのはこの落下判定がマルベーニ自身にも適用されること、そしてマルベーニはブロー耐性が完璧ではなため、運が良ければ自分が開けた穴で落下死する因縁のボスキャラという笑撃的な光景が拝める。

戦いの末にレックス達に敗れても、なお神鎧と世界樹を一体化させることで彼らの行く手を阻もうとするが、レックスの訴えを通じて自分がすべきことを改めて自覚したシンが、最後の力を振り絞った猛攻で全身が凍結。
死の間際「()よ…まだ届かぬのですか…」と訴えながらも、最期に彼が見たのは自分の頬を優しく撫でる母親の姿だった。

前述した通り、本作の諸悪の根源であり、残酷且つ独善的な非道な悪人であることは間違いない。
難民受け入れにしても、善意によるものではなく「人がどういった存在であるのかを忘れない戒めに過ぎない」とジークに語っていた。(アーケディアで保護している戦争難民はアーケディアによって生活できているにも拘らずその多くが戦争している国ではなく「戦争が起きているのはコアクリスタルを管理しているアーケディアが悪い」と手近にあるアーケディアを非難している。)
しかしそのジークとサイカを救ったのは、倒れたジークと彼を背負って懸命に逃げ続けるサイカの姿が、かつて夜盗に襲われた自分と母親に重なって見えたが故の、打算のない純粋な善意によるものであった。
そんな彼の複雑な内面を見抜いていたジークは彼の死の間際に 「あれもあんたとちゃうんかい…」 と嘆いており、彼もまた、メツ同様「醜い世界の犠牲者」の一人ともいえる存在である。

500歳を超える年齢ながら若々しい姿を保っているのは、元々長命であるアーケディア人であるということに加え、ブレイドイーターとなったことによるもの。それらの要素に加えて本人の口からは「天の聖杯と同調したマスタードライバーだから」と述べられているが、マスタードライバーが長命になるのかどうかは最後まで明らかになることはなかった。一応、レックスはホムラ・ヒカリのドライバーで在り続けているが、その力の根源であるゲートが消え去った本作の後の世界と作中のアルストでは同条件での加齢比較ができない。
ただ、マルベーニは 「洗礼」によってカスミ以外のコアクリスタルを大量にその身に取り込み「神鎧」となっている 。恐らくブレイドイーター技術の真価はこれであり、この神鎧となっていることで サタヒコと違って老化現象も起こさず見た目が維持されている ものと推測できる。
マルベーニ自身が「神の言葉の代行者」として永遠に君臨するために生まれたブレイドイーター技術だが、ジークという一人の人間を救うことにもなっているという面は、まさに マルベーニの良心と絶望が複雑に絡み合っている心の内面をそのまま表現している といえる。

世界樹の最上にいた神は、マルベーニが単身で世界樹を登って二つの天の聖杯のコアクリスタルを持ち帰る様子から、彼の生い立ち、最期まで彼をずっと見ていた。
それでもマルベーニに言葉をかけず姿も見せることがなかったのは、 神自身が自身の業で世界を一度崩壊させてしまい、さらに世界の再生の失敗に絶望していた ことによる。そして何より、神が今の世界を作り上げてしまうに至る経緯の中での神自身の姿がマルベーニとよく似ていたため、未だ絶望と後悔が渦巻く神自身が、自分と同じ境遇を現在進行形で辿っているマルベーニに声をかけることができずにいた。

【ゼノブレイド2 黄金の国イーラ】

助祭枢機卿に任命されて間もない頃の彼が登場。既にメツは彼の元を離れている。
メツがアルストを破壊していることに関しては「何者の力によるものであってもこれでアーケディアの栄光がいや増すもの」として、アーケディアの方からお咎めはないらしい(ただし当時の法皇であるラダリアは「いざとなったら責は取らせる」と述べている)。 この頃の時点で無頼の輩にコアクリスタルのブローカーをさせたり、ブレイドイーター作製のための人体実験に手を貸したりと、着実に悪事に手を染め始めていた。
また、当時【スタニフ】というアーケディア人の科学者と手を組んでおり、彼の研究によってコアクリスタルとブレイド、巨神獣の関係について知らされており、アルストの世界の成り立ちと仕組みについてかなり近い所までたどり着いていたことが判明している。
この研究結果 によりブレイドがやがて世界そのものとなっていくことを知り、「神の言葉」は自分自身だけのもので自分は「神の言葉の代行者」であるという意志のもと、アルストのコアクリスタルを全て支配下に置くことでコアクリスタルの同調を大幅に減らし、巨神獣となるブレイドそのものの誕生を抑え、 アルストで人が住むことができる場所を減らしていった。
聖杯大戦後、法皇であるラダリアを毒殺、枢機卿のバルトリッチをマンイーターを使って暗殺し、アーケディアの新法皇に就任。
シン達めがけて大軍を送り込む場面で出番を終える。

この時代における同じ天の聖杯のドライバーであるアデルは当時の時点で「彼がメツに影響を与えてしまったのではないか」と察している場面があった。
しかし、ミノチが初登場した後の回想では、ヒカリはアデルに対し「 メツの願望がマルベーニの、ううん、あなた達人間の願望だとしたら 」と述べている。
加えて王都アウルリウムでのメツは「 人間ってのは死にたがり だよな。涼しい顔して殺し合い、自滅への道をひた走りやがる。神に与えられた命を無駄にすることに関しちゃもう天才的だ。どんな生物もかないやしねえ」と発言していた。
さらにマルベーニの絶望を受け世界を消滅させようとしているメツは自身の行動について「誰の意志か」をクラウスに問うているが、クラウスは「 お前たちの意志だ 」と返答している。マルベーニの絶望に突き動かされているのであれば「ドライバーの意志」と述べればよいのに、クラウスは「お前達」と述べた。
つまり、メツの破滅衝動はマルベーニだけでなく アルストに存在する人間達の消滅願望 といえる。
このことから、この人の業が蠢くアルストという世界に絶望したドライバーであるマルベーニの願いを叶えて彼を救うため、メツは彼のドライバーであり続けて世界を消滅させようとしていた。願いを叶える相手はマルベーニだが、メツを突き動かす絶望は マルベーニ、そして彼を絶望に至らしめた人間達 によるもの。
マルベーニの絶望は人間達から生まれ、その人間達はまた別の人間達から絶望を植え付けられ、そんな世界を作ったクラウスも旧世界の人間達に絶望し、旧世界の人間達も欲という業により絶望する世界を作り上げ…といった具合で、 人の業はアルスト以前より延々と連鎖し続けている

余談だが自身を指して「私はただの助祭に過ぎない」と語っている場面があるが、モチーフとなったと思われる現実におけるキリスト教の「助祭」と「助祭枢機卿」は全く別の職位である。

【大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL】

スピリッツとして登場。ランク3のエース級。

スピリッツバトルでは終点化したシャドーモセス島で、ジャイアント化した【ダークサムス】と護衛として【ルフレ】5体と戦う。
内容的に『ゼノブレイド2』における世界樹の戦いを再現しているようで、シャドーモセス島は世界樹内部、ダークサムスは神鎧マルベーニ、ルフレはアーケディアの僧兵「アーケディア・ラーゲン」の再現か。
体力制乱闘でありながら落下死が狙えるのは『ゼノブレイド2』と同様なので、運が良ければ原作再現してみよう。

おもなセリフ

  • 礼はいらないよ
    それが私の役目なのだろう

    第五話にて、協力を申し出た後にレックスから感謝されて
  • 「間に合わなかったよ」
    ミノチ「間に合わなかった? そこの家の子供か? あの兵士、確か以前お前が…」
    「ひどい世界だなここは」
    「アーケディアには、地獄を描いた多くの絵画が収蔵されている」
    「だが、実際は案外こんなものなのかもしれないな」
    ミノチ「マルベーニ、お前…」
    「望まれているのさ。人々の救済を 神自身が…」
    『黄金の国イーラ』で補完されたシーン。
    幼い頃に野盗に母を殺され、それでも人を信頼してアーケディア法王庁で難民受け入れを行っていた矢先、自分が助けた兵士が野盗になってしまった非情な現実を突きつけられてしまった。
    このときマルベーニは、この人の業が蠢くアルストが「 これが神(あなた)の望んだ世界なのか 」と 神に対し答えを求め 、直後に世界樹を単身で登り、神の答えである天の聖杯(トリニティ・プロセッサー)のコアクリスタルを2つ持ち帰った。
    マルベーニが世界を愛するか破壊するかを左右することになった、大きな転機シーン。
    また、「ひどい世界」については後にメツがレックス達に最終決戦直前に述べていた。マルベーニがアルストを500年以上も見続け、また彼のブレイドであるメツもアルストをマルベーニとは違う場所から500年見続け、彼らは同じ結論に達している。
  • 「どう映る?」
    ジーク「どうもこうも、生きるのに精一杯な奴らの姿やな。今のアルストじゃ珍しくもないわ」
    「君は人を殺めたことはあるか?」
    ジーク「ないなぁ。そんなこと必要あらへんからな」
    「ほう」
    ジーク「人を殺めるっちゅーんわ、そいつが邪魔やったり憎かったりするからや。おのれが弱いからや。ワイは弱ない。せやからその必要もあらへん」
    ジーク「腕っ節のこと言うとるんとちゃうで? ここ(心)の話や」
    「ならば、私は弱い人間だな。弱きが故にここに立っている…」
    ジーク「嫌いなんか? 人間が…」
    「いや…、世界だよ…」
    幼少期や難民受け入れで人の業を見せつけられ、世界に絶望したマルベーニの言葉。
    『1』のザンザや『3』のメビウスと似ているマルベーニだが、 彼らと明確に異なる点 がここであり、自身が「弱い」「人間」であることを認めている。これに関してはマルベーニを自分と重ね合わせて気にかけていたクラウスも同じで彼も自分の過ちや愚かさを認めていた。
    これに関しては【ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション】第13章で出てきた 「未来永劫逃げ続ける」ことを自覚 している【ヴォイド】?も全く同じであった。
    同じマスタードライバーであるレックスや彼と似た意志を持つ別世界の英雄【アロイス・ブルノルト】?は世界を愛し、マルベーニや同じ絶望を持つクラウスは世界を破滅へ追い込んだ。
  • 絆?仲間だと?
    こんなものがかぁ!?

    戦闘前、ヨシツネ達を助けようとした一行に対して叫ぶ
  • プネウマ「今わかったわ…メツがなぜあそこまで世界の消滅にこだわるのか。あなたねマルベーニ…あなたの影響を受けてメツは――」
    マルベーニ「だとしたらどうなのだ?何の問題がある?」
    マルベーニ「アルストの世界を旅してきたのだろう?モルスの地を見てきたのだろう?幾万の時を経ても人は何一つ変わっていない!」
    レックス「変わろうとしていないのはあんただ。だから変わろうとした人が邪魔だった!」
    マルベーニ「変わる必要などあるものか。変われば全てが消える…私が消えてしまう!それに耐えられる者などいはしない!だから!」
    ジーク「弱いなぁ…あんたは弱すぎるわ」
    神鎧をまといレックス達と対峙した時のセリフ。彼の内に秘めた本性がついに明らかとなる。
    世界の醜さを憎みながらも、その世界の変化、即ちラウラ達のように自分達を変えようとした者たちを恐れており自己の「変化」や「継承」を「自己の消失」、即ち自分が出した答え(=神の言葉の代行者)を否定されることで「 存在意義を失ってしまう 」と捉え、恐怖し 変化から逃げ続けていた
    奇しくもこの思想は彼が求めていた神クラウスではなく、その半身である巨神ザンザにかなり近い物であった。
    また、「幾万の時を経ても人は何一つ変わっていない」という見解は神が見出していた結論、そして絶望と同じ。
    そして驚くべきことに、彼の強い意志は『3』のメビウス、即ち巨神界とアルストの全人類が心の内面で抱えていた「消滅のリスクがある未来へ進むよりも、 変わることなどない永遠の今(アイオニオン)に逃げればいい 」という恐怖、望みと同じであった。
    さらに、『ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション』においてヴォイドも自身の変化とそれに伴う自己の消失を恐れていた。
    自分が失った死を知りたがる一方で、 知ってしまえば自分が変わってしまうことを恐れた ヴォイドは、人を死に追いやって人の死を奪って見続けるものの、 それを理解することを拒んで逃げ続けている
    後述の人間の本質でもそうだが、 「人の業」「人という存在」に関しては「マルベーニを理解しておけば割と全部分かる」 くらいにはマルベーニが濃密に描かれているといえる。
  • 「野党か?」
    ジーク「多分な。サイカの容姿は人間に近いさかいな。そうゆうんは高こう売れるんやわ」
    ジーク「知ってるか?コアに戻る前に見本写真撮るて」
    「変わらんな、昔から」
    ジーク「何がや?」
    「人は己が欲するものを得られないと知った途端、それを奪おうとする」
    ジーク「…皆が皆やないやろ?」
    「諦めているだけだ。本質は変わらん」
    ジーク「ほんなら何で保護しとんのや?」
    「戒めだよ。人がどういう存在であるかを忘れないための」
    神鎧マルベーニ戦後のジークの回想におけるセリフ。
    アルストに渦巻く絶望をジークと共に改めて垣間見たマルベーニは、人の本質について語った。
    なんとこの姿は『3』のエヌにも当てはまっており、アグヌスキャッスルでエムを失ったエヌはノアの下にいるミオを奪おうとした。マルベーニの語る人間の弱さ、本質がエヌにそのまま当てはまっているのである。
    それだけではなく、『ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション』のヴォイドにも当てはまっており、古代サマール人によって永遠の監獄に封じられることになった彼は「死」を失ったことで「死」を知りたがり、同じ古代サマール人の末裔を殺していく、即ち他の人を殺めて「死」を奪うことで理解しようとしていた。
    人がどのように弱い存在であるかを知りたければ、『2』のマルベーニをよく理解すれば大体分かってしまうのではないだろうか…。
  • 「遠い昔に――同じ様な光景を見た気がしてね――」
    「あれも――人の姿だったのだろうか――」
    1つ前の会話の直後。
    難民保護の目的を「人がどういった存在であるかの戒め」と説きながらもジークに「ワイを助けたのもそうなんか?」と問われた際の答え。
    傷つきながらもお互いを庇って懸命に生きるジークとサイカに、かつての母と己の姿を重ね合わせ、寂しそうに呟いた。
    良心と絶望が渦巻くマルベーニの心の内面を絶妙な形で表現している。

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最終更新:2025年04月26日 05:26