マリオカート64
とは、【NINTENDO64】用のゲーム。
概要
【NINTENDO64】で発売されたマリオカートシリーズ。単品のほか、ツインカラーの特別仕様のコントローラーが付属されているパッケージも販売された。
全てが3Dグラフィックとなり、4人までの同時プレイに対応した。
【スーパーマリオカート】と基本部分は同様だが、全体的に遊びやすく調整された他、コースが広大化・多様化されている。
『NINTENDO64』のゲームソフトの中でも大ヒットとなり、みんなで遊ぶパーティーゲームの定番としての地位を確立する事となった。
ゲームシステム
基本システムは【スーパーマリオカート】に準ずる。
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ロケットスタートのタイミング
ジュゲムが持つシグナルが赤から青に変わる瞬間にAボタンを押し続けると、ロケットスタートが発動する。
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ドリフト/ミニターボの仕様変更
ジャンプ後にスティックを倒す事でドリフトを行えるのは前作と同様。
ミニターボの条件が変化しており、その状態でジャンプボタンを押しっぱなしでスティックを左右に倒すと煙の色が変わり、3回繰り返して赤くなってからボタンを離すと発動する。
直線でも素早くこれを繰り返す事で加速が可能となる。(いわゆる直線ドリフト)
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スピン回避
直進中にバナナを踏んだ際には効果音を鳴らしつつカートが左右にブレてからスピンするのだが、左右にブレている間にブレーキをかける事でスピンを回避できる。
ただしクラッシュする場合は即クラッシュするのでこの方法では回避不可能。
また、バナナ以外の障害物に衝突してスピンした場合やカーブ中にバナナを踏んだ場合も回避不可能。カートが地上にいない時も即スピンする。
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アイテムのぶら下げ
【スーパーマリオカート】の時点で、アカ甲羅で狙われた際、当たる直前でバナナの皮またはミドリ甲羅を後ろに置いてアカ甲羅をアイテムに当てて消すというディフェンステクニックが存在したが、本作ではこのディフェンステクニックが正式な仕様として取り入れられ、特定のアイテムはアイテムボタンを押し続ける事でカートの後ろにぶら下げ続ける事ができ、ディフェンスができるようになった。ぶら下げ可能なアイテムをぶら下げている間は次のアイテムをストックする事も出来る。
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おまけ(ミラーモード)
マリオGPの150ccを完全クリアすると、コースが左右反転した「おまけ」という排気量が選べるようになる。
現在でもある「ミラー」の原型ではあるが、排気量は100cc基準という違いがある。
キノピオハイウェイでは車が走る方向も反転するため、こちらに突っ込んでくるようになる。
こちらもマリオGPでクリアすると150ccとは違うスタッフロールが流れる。
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スリップストリーム
一定時間他のカートの真後ろにぴったり付いて走行するとダッシュできるシステム。本作の時点では隠し扱い。
なお、現実のスリップストリームは空気抵抗を受けないようにし減速しにくくするというもので、急加速する事は無い。(減速しにくくなった速度を維持して抜き去るというテクニックはある)
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攻撃成功時のリアクション
他のカートにアイテムによる攻撃が当たった際に声を発する。これにより、発射したアカのこうらが当たったかどうかや、後に迫っている相手に対しておいたバナナが当たったどうかを確認できるようになった。(時々流れ弾になったミドリのこうら等が当たった場合にも反応するので、何が当たったかまではわからない場合もある。)
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ゴーストの仕様
ゴーストのセーブはコントローラーパックで行われるため、それがないとセーブできない仕様となった。
また、走行中に一度でもポーズしたり、特定の障害物に当たったりコースアウトしたりすると「
このプレイデータは、ゴーストにはできません
」と表示されゴーストがセーブできなくなる。
キャラクター
ドライバー
他のキャラクター
ゲームモード
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マリオGP
1~2人用のモード。操作キャラクターを1~2人選び、8人のレースで1カップ4コースの総合得点(ドライバーズポイント)を競う。
5位以下の場合は次のレースに進む事ができず、再挑戦するかリタイアかを選ぶ事となる。2人プレイ時は片方が4位以内に入賞すれば次のレースへ進める。
本作ではリトライ回数に制限は無いので、1位になれるまでわざと5位以下でゴールするという事を繰り返せばある程度は楽に優勝できる。
2PモードでもGPが可能なので、2Pモードでオブジェクトを減らして走りやすくするというテクニックも健在。
今作では総合順位が4位以下だった場合、特殊なムービーと共にメッセージが表示されるのだが、ばくだんミニカーがプレイヤーに突撃するという惨めな終わり方になっている。
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タイムアタック
1人用のモード。1つのコースのタイムを競う。レース開始時にトリプルダッシュキノコを持っている。
ただしタイムゴーストを記録するにはコントローラパックが必要。
本作ではサーキット系のコースのみにスタッフゴーストが出現する。
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VS
2~4人用のゲームモード。好きなコースを選んでレースする。
このモードのみ、ばくだんミニカーがコース上に出現する。
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バトル
2~4人用のゲームモード。専用のコースにてアイテムで互いの風船を割り合うバトル。軽量級以外は体当たりで相手の風船を割る事も出来る。
脱落者はばくだんミニカーになって残りのプレイヤーを妨害できる。
キノコ系のアイテムやサンダーはこのモードでは出ない。
アイテム
CPUドライバーはアイテムボックスを割っていなくてもアイテムを使用するが、バナナやにせものアイテムなど一部のアイテムしか使用しない。
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キノコ
カートがダッシュする。一回だけのシングルと三回使えるトリプルキノコがある。
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パワフルキノコ
一定時間内であれば何回もダッシュできるすごいキノコ。
ただし、一定時間を過ぎるまではこのキノコでアイテム枠が固定されてしまうので、直角コーナーが多いコースでは逆に邪魔になる。
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スーパースター
一定時間無敵になる。コース外への落下の他、コース内であっても『転落』モーションになると無敵が切れてしまう。
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サンダー
「イナズマ」から名前が変更になった。自分以外のカートを小さくする。無敵状態や透明状態、クラッシュ中やジュゲム復帰中の相手には効果が無い。
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【テレサ】
他のプレイヤーのアイテムを奪い、透明になる。透明の間は妨害アイテムはすり抜け攻撃を受けない。サンダーも無効。
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ミドリのこうら
まっすぐに飛ばせる緑色の甲羅。単発のシングルと、周囲を回転するトリプルがある。壁にぶつかると反射する。シングルは後方発射可能。
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アカのこうら
前のドライバーを追いかける赤い甲羅。単発のシングルと、周囲を回転するトリプルがある。壁にぶつかると消滅する。
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トゲゾーのこうら
1位めがけて突っ込んでいく青い甲羅。1位のカートの近くへ来るまではコースに沿って高速移動している。
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バナナ
踏むと滑る。1本だけのシングルと、5本揃ったバナナセットがある。後ろに置いたり、前方に投げられる。
本作のバナナセットは「1度でも攻撃が当たると全てのバナナが切り離される」という仕様になっているので、攻撃を5回防ぐ事はできない。
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にせものアイテム
「?」が逆さまになっている、ニセモノのアイテムボックス。当たるとクラッシュする。防御にも使用可能。
ぶら下げている時は小さいが、設置するとアイテムボックスのサイズになる。
その大きさ故静止した状態で設置すると自分自身に当たってクラッシュしてしまう。
以後のシリーズとは異なり、「?」が逆さまのみで判別がつきにくく、本物のアイテムボックスと紛れ込ませやすい特徴がある。
コース
本作のレースコースの周回数は全て3周。
キノコカップ
難易度の低いコースが多いGP。
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ルイージサーキット
何の変哲もないオーバルサーキット。…と見せかけて「必ずトゲゾーのこうらが取得できるアイテムボックス」が存在する。
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モ~モ~ファーム
チョロプーがたくさん出てくる牧場。本作のレースコースの中で全長が最も短い。
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ノコノコビーチ
カニが邪魔する浜辺。洞窟を抜けるショートカットがある。「必ずトゲゾーのこうらが取得できるアイテムボックス」が存在する。
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カラカラさばく
蒸気機関車が走る砂漠。CPUカートはブレーキをかけて機関車をやり過ごそうとする。線路上も走れるが、周回数加算バグ以外ではあまり意味が無い。
フラワーカップ
キノコカップよりも難しいGP。
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キノピオハイウェイ
一般車両やトラックが走るハイウェイ。車両に当たるとクラッシュしてしまう。
通常の排気量だと並走するためそこまで接触する危険は無いが、ミラーだと車が逆走してくるために当たりまくって阿鼻叫喚の地獄絵図となる。
非常駐車帯にアイテムボックスが配置されているため、狙って取りに行かないとアイテムは取れない。
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フラッペスノーランド
雪原。雪だるまがたくさんある。
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チョコマウンテン
岩が転がってくる山岳地帯。壁が急な坂なのでよく転落しやすい。50ccのみ落石エリアに柵がある。
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マリオサーキット
テクニカルなサーキット。ヘアピンコーナーやS字コーナーなどがある。公式タイムアタックはここで行われた。
スターカップ
全体的に広めのコースが多いGP。
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ワリオスタジアム
全面オフロード地帯のスタジアム。壁越えショートカットがやりたい放題。幅が広い道路にまばらにアイテムボックスが配置されているため、狙って取りに行かないとアイテムは取れない。
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シャーベットランド
氷の上を走るコース。ペンギンがいる。水に落ちると氷漬けになる。
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ピーチサーキット
広めのサーキット。中盤の大ジャンプ台が印象的。【スーパーマリオ64】のキノコ城にも行ける。
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クッパキャッスル
炎やドッスンが荒れ狂うクッパの城。緑色のドッスンや横ドッスンもいる。排気量設定により、ドッスンの総数が異なる。
スペシャルカップ
テクニカルな仕掛けのコースが多いGP。
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ドンキージャングルパーク
コースアウトすると石が飛んでくるジャングル地帯。細い橋の上に設置アイテムを置くのは定番。
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ヨッシーバレー
迷路のような崖のコース。ゴールするまで順位が伏せられる。ハリマンネンや転がるタマゴがある。一本橋はバナナの名所。
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ヒュ~ドロ いけ
お化け屋敷のようなコース。短めだが落ちやすい。
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レインボーロード
とても長い。各周開始直後に大ジャンプしていきなりショートカットが狙えるが、失敗すると落下してかなりタイムロスになる。
ワンワンが逆走している。コース全面に星の柵があるのでコースアウトしにくい。
バトルコース
バトルモード専用のコース。それぞれ異なる特徴がある。
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ビッグドーナツ
真ん中に大きな溶岩の穴がある円状コース。溶岩に落ちると風船が1個割れる。
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ブロックとりで
4つの大きな砦があるコース。
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ダブルデッキ
2通りのルートで頂上に登れるデッキコース。
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まてんろう
ビルの最上階のコース。所々に長い穴がある。落下すると風船が1個割れる。
バグ
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多くのコースで壁抜けやジュゲム利用等のバグによるショートカットが発見されている。ある意味、この作品の代名詞となってしまっている。
関連作品
移植・リメイク
日本版と日本国外版の違い
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ルイージ、キノピオ、ピーチ、ワリオの声優が異なる。
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タイトル画面やスタッフロール直前で流れるボイスが異なる。海外版ではマリオの声が流れる。
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ルイージサーキットの64看板の色や、企業モチーフの看板が別のものに変更されている。
リンク
公式HP
余談
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本作では軽量級のキャラが加速/最高速共に優れており、重量級は加速が中量級より少しだけ優れている仕様がある。
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2人プレイ時はカラカラさばくの車両数が減ったり、フラッペスノーランドで降る雪の数が削減される。3人や4人でプレイするとフレームレートが20fpsになり、曲が再生されなくなり、負荷軽減の為に一部のオブジェクトが消去される。
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かつてTBS系列で放送されていた番組『しあわせ家族計画』にて本作のタイムアタックがお題にされたことがあり、その内容はマリオサーキットを特定のタイムまでに完走するというものだった。ちなみに失敗に終わっている。
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なお、当時の攻略ビデオでもあった「マリオカート64 パーフェクトビデオ」の内容にも触れられており、その中に収められていた当時の公式記録のバグショートカットも紹介された。
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【マリオカートWii】の「社長が訊く」によると、『NINTENDO64』のメモリ不足を防ぐ為にキャラ/カート/アイテム/一部のオブジェクトをビルボードで描画している。
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本作のまだリメイクされていないレースコースは「ワリオスタジアム」だけ、バトルステージは「ダブルデッキ」だけ。
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最終更新:2024年11月15日 08:44