『太陽の季節』(たいようのきせつ)は、石原慎太郎の短編小説。1955年発表。同年第1回文学界新人賞、翌年第34回芥川賞を受賞。
概要
裕福な家庭に育った若者の無軌道な生き様を通して、感情を物質化する新世代を描く。当時としては、発表されるや文壇のみならず一般社会にも賞賛と非難を巻き起こした作品で、そのストーリーが倫理性に欠けることや誤字があることで、芥川受賞の際にはある選考委員がそれらの問題を口にした。
ストーリーは慎太郎の弟・石原裕次郎が、ある仲間の噂話として慎太郎に聞かせた話が題材になっているという。また、文芸誌に発表した処女作『灰色の教室』にも、本作の題材になった話が1エピソードとして収録されている(ただし、登場人物の名前は異なる)。
単行本・文庫本を合わせた現在までの発行部数は100万部を越える。1956年に映画化され人気を博す。2002年にテレビドラマ化されたが、ストーリーは全く異なる。
石原が幼少期を過ごした神奈川県逗子市の逗子海岸には、「太陽の季節 ここに始まる」という彼の自筆が入ったモニュメントが建立されている。
あらすじ
高校生・津川竜哉はボクシングに熱中しながら仲間と酒・バクチ・女・喧嘩の自堕落な生活をしている。ある夜盛り場で知り合った少女英子と肉体関係を結び、英子は次第に竜哉に惹かれていくが、竜哉は英子に付き纏われるのに嫌気がさし、英子に関心を示した兄道久に彼女を5千円で売りつける。それを知った英子は怒って道久に金を送り付け、3人の間で金の遣り取り(契約)が繰り返される。ところが英子が竜哉の子を身籠ったことがわかり、英子は妊娠中絶手術を受ける。手術は失敗し英子は腹膜炎を併発し死に、葬式で竜哉は英子の自分に対する命懸けの復讐を感じ、遺影に香炉を投げつけ、初めて涙を見せた。
キャスト
- 津川竜哉:長門裕之
- 武田英子:南田洋子
- 津川道久:三島耕
- 津川洋一:清水将夫
- 津川稲代:坪内美詠子
- 江田:佐野浅夫
- バンドマスター:岡田眞澄
- 伊豆:石原裕次郎
- サッカー選手:石原慎太郎
- 深江章喜
最終更新:2010年08月17日 21:52