リビングデッドの呼び声(遊戯王OCG)

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リビングデッドの呼び声(遊戯王OCG) - (2021/09/26 (日) 11:18:28) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2021/09/25 (土) 18:42:00
更新日:2024/01/15 Mon 19:51:51
所要時間:約 10 分で読めます






覚悟しろぉぉ! これゾ必殺のカード!!
レア魔法カード「リビング・デッド(生ける屍)の呼び声」!!



リビングデッドの呼び声とは、遊戯王OCGに存在するカードである。

【原作における効果】

リビング・デッド(生ける屍)の呼び声》
魔法カード
敵に抹殺された自軍のモンスターをすべてゾンビ化し蘇生させる。
「不死」の力を得ることで、あらゆる攻撃も通用しない。
また対象となるカードはすべて「ゴーストカード」となる。

ゴースト骨塚が使用。親分のキースから渡されたレアカードであるらしい。
原作遊戯王特有のファジーな書き方だが、既になんとなくヤバめなのはおわかりだろう。
OCGフォーマット風に翻訳するのであれば以下のようになるか。

永続魔法
(1):このカードの発動時の効果処理として、
相手によって自分フィールド上から墓地へ送られた、自分の墓地に存在するモンスターを可能な限り選んで攻撃表示で特殊召喚する。
(2):自分フィールド上の元々の種族がアンデット族ではないモンスターが戦闘で破壊され、墓地へ送られた時に発動する。
そのモンスターが攻撃力0の、このカードの効果によって特殊召喚されたモンスターでなかった場合には以下を適用する。
●そのモンスターを自分フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する。
(3):このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上のモンスターゾーンに存在する、このカードの効果によって特殊召喚された
元々の種族がアンデット族ではないモンスターは、種族をアンデット族として扱い、守備力は0となる。
さらに攻撃力が0でない限り、以下の効果を適用する。
●特殊召喚されたターンは攻撃できず、攻撃表示から守備表示に表示形式を変更することができない。
●戦闘を行う場合、コントローラーへの戦闘ダメージは0となる。
●このカードの効果でそのモンスターが特殊召喚に成功した場合、
そのモンスターの攻撃力は破壊され、墓地へ送られる直前の値を10%アップさせたものとなる。

ざっくり要約すると

  • 相手に倒された自分墓地モンスターを可能な限り蘇生
  • 発動中は元々アンデットだったモンスター以外は倒されてもノーダメージで即復活する
  • 復活したモンスターは守備力0、アンデット族扱いのゾンビとなる
  • 守備表示にはできないが復活するその度に攻撃力10%上昇(累乗

ゾンビで自爆特攻していくだけで勝手に攻撃力が上がり、さらに自分への超過ダメージも遮断されるという中々のぶっ壊れ。
原作中のカード環境では魔法・罠カードの除去手段がほとんどないこと、
そして戦闘破壊以外でのモンスターの除去手段も著しく限られていたことで、城之内を多いに苦しめる。
時期的に投入されていたであろう《魔導騎士ギルティア》の「ソウル・スピア」が、ゾンビをも消滅させることができたのかはやや興味深い所である。

時の魔術師の「タイム・ルーレット」効果はゾンビモンスターであろうと全滅に追い込める可能性があったようだが、肝心のルーレットを外し絶体絶命。
《ゴースト王-パンプキング》の自動強化も合わさり状況は加速度的に悪化していく中、城之内が最後に引き当てたのは《右手に盾を左手に剣を》のカード。
やぶれかぶれのような一枚だったが守備力0化するゾンビ達にはこの上なく特効となり、その全てが攻撃力0の無防備を晒すことになる。
そして攻撃力が0であるために「攻撃力を10%上昇させる」処理が行えなくなるため、倒された後の蘇生も不可能に。
詰みを悟ったキースから敗北を宣告され、骨塚は敗れ去った。

ちなみに原作以降の各世界線では、後述するOCG効果のものでデュエリスト達に使用されている。
特にGXの時期では死者蘇生が禁止指定を喰らっていたので、汎用蘇生カードとして出番が非常に多い。



【OCGにおける効果】


永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

通称「リビデ」。
《死者蘇生》の調整版である早すぎた埋葬と同パック「Curse of Anubis」で収録された相互互換の汎用蘇生カード。

……のつもりだっただろうとは思われるが、実際はライフコストがあろうが速攻性がある魔法カードであること、
バウンスで容易に使いまわしが効いてしまうことから圧倒的に利便性では差があった。というかありすぎて禁止になった。
実性能的には《早すぎた埋葬》の調整版とでも呼ぶ方が近い。王家の神殿処刑人-マキュラなど即時発動の手段は一定数あるが、回数制限など色々問題がある。
現在では無制限扱いのこのカードだが、一時期は汎用蘇生カードとして制限・禁止指定を受けた時期も存在した。
その関係から下位互換の蘇生永続罠が非常に多い。詳しくは後述。

いわゆるモンスターと蘇生カードが相互に自壊関係に置かれる「リビデ系」とでも呼ぶべきカードの元祖。
一見すると紐付けが完璧に見えるが、よく見るとリビデ側の自壊条件が「蘇生したモンスターが破壊された時」のため、
破壊以外の手段で蘇生モンスターをフィールドから離すと自壊しない。
この場合リビデ本体はモンスターをも失ったことで完全に無意味な魔法・罠ゾーンを埋めるだけの存在となる。
シンクロ素材などで蘇生モンスターが破壊以外に墓地へ送られることはままあるので、採用するのであれば《マジック・プランター》等何かしらの対策は必要になる。
……ところで現在では、以下のような効果のカードが存在する。

《戦線復帰》
通常罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

見てわかる通り表示形式指定以外の縛りがなく、そして通常罠のため魔法・罠カードゾーンに残って圧迫するリスクがない
もっと言えば永続罠の性質として「チェーンブロックの解決時に表側表示で存在していないと効果が適用されない」仕様があるため、チェーン除去に弱い難点がある。
バトルフェイズ中に発動しての追撃など、無論リビデでしかできないことは多いが、単に使い切りの蘇生カードと見るとこっちにどうしても軍配が上がる。
そのためリビデを現在採用するのであれば、「リンクモンスターを蘇生可能なこと」「自壊すること」「モンスターを失ってもフィールドに残り続けること」「蘇生したモンスターがそのターンに攻撃できること」「フリーチェーンであること」などを生かせる運用が求められる。
Kozmoなどでは「攻撃表示での蘇生」の方が都合が良いため、《戦線復帰》よりも優先的に採用されているようだ。

活用法

①:自壊を逆手に取る
例えばネフティスの鳳凰神などは「効果によって破壊」されると自己再生+全体魔法罠除去する効果がある。
つまり自分から蘇生後にリビデを破壊したり、相手の伏せたリビデ除去にチェーンしてこの手のモンスターを蘇生してやれば、
自己再生を経由して実質的な完全蘇生&《大嵐》となる。
フィールドから墓地へ行くとサーチ効果が起動する《クリッター》なども除去にチェーン蘇生でディスアドバンテージを相殺することができる。

②:バウンスする
融合シンクロエクシーズリンク素材等に使うとリビデが残るため、霞の谷のファルコンダークネス・ネオスフィア等で手札に戻すと繰り返し蘇生が可能になる。
もちろん何度も使いまわしていれば敵は優先的に除去を狙ってくるだろうが……

③:破壊させない
The despair URANUS
効果モンスター
星8/光属性/岩石族/攻2900/守2300
(1):自分フィールドに魔法・罠カードが存在せず、
このカードがアドバンス召喚に成功した時に発動できる。
相手はカードの種類(永続魔法・永続罠)を宣言する。
自分はデッキから宣言した種類のカード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
(2):このカードの攻撃力は、自分フィールドの表側表示の魔法・罠カードの数×300アップする。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分の魔法&罠ゾーンの表側表示のカードは効果では破壊されない

《竜騎士ブラック・マジシャン》
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
ブラック・マジシャン」+ドラゴン族モンスター
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り
「ブラック・マジシャン」として扱う。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの魔法・罠カードは相手の効果の対象にならず、
相手の効果では破壊されない

こういった魔法・罠に破壊耐性を与えるモンスターをリビデ除去にチェーンして蘇生することで、
除去を空振りに終わらせつつ自壊もしなくなるのである。
ウラヌスなら実質攻撃力3200化、竜騎士なら融合する必要はあるが対象耐性も付くとどちらも一長一短。
小回りの効く耐性運用なら閃こう竜 スターダストという手もある。

④:破壊を耐える
蘇生される側のモンスターが効果破壊耐性をもっていれば、リビデが除去されてもフィールドに残るので完全蘇生となる。
また自壊デメリットはリビデの効果によるものなので、蘇生した後にリビデの効果を無効にすれば、その後にリビデが除去されても自壊しない。
人造人間-サイコ・ショッカーの全盛期は、実質完全蘇生とした上で、罠無効を相手の予期しないタイミングで適用させるといったプレイングが見られた。


【リビデ系のカード一覧】

制限・禁止カードだった時期があるため似たような代替カードが非常に多い。以下はその一覧。

  • 《竜魂の幻泉》
守備表示蘇生+蘇生対象を幻竜族化。リビデと異なり「どちらかがフィールドを離れた」時に自壊。
幻竜族を指定する素材などの条件を満たしたいデッキならこっちが優先される。

  • 《星遺物に眠る深層》
レベル5以上限定。自分場に「ジャックナイツ」がいるとこのカードの縦列で相手が発動したカード効果を無効化。
無効能力を腐らせるには忍びないので、使うなら「星遺物」「ジャックナイツ」デッキでの運用が主だろう。

攻撃力1000以下限定。守備表示にすると自壊する。
「能動的に自壊トリガーを作れる」点で他の劣化リビデ系とは一線を画する。個別項目参照。

  • 《強化蘇生》
レベル4以下限定。攻守100・レベル1つ上昇。モンスターが破壊されると自壊。元キングが使っていた亜種リビデ。
ポイントは強化蘇生をフィールドから離しても蘇生したモンスター側が自壊しないこと。霞の谷のファルコンとの相性が最高。

  • 《正当なる血統》
  • 《蘇りし魂》
通常モンスター限定。デュアルデッキなどでなら4枚目のリビデとしてまだ採用の余地があるか。

  • 《ウィキッド・リボーン》
シンクロモンスター限定。効果無効化。蘇生ターンは攻撃不可。800のライフコストあり。
見てのとおり縛りまみれでそのままでは使いものにならないが、デメリット持ちのセイヴァーパラドクスドラゴンなどを対象にすると本領を発揮する。

  • 《エンジェル・リフト》
レベル2以下のみ対象。ゴールドレアの蟹が使ってた劣化リビデ。自壊が「どちらかがフィールドを離れた」時なので再利用もしにくい。
正直今だと、使いきりで蘇生範囲が丸被りする《フルール・ド・フルーレ》があるせいで存在価値が行方不明。
「フィールドを圧迫しない」というほぼ唯一のメリットも戦線復帰を筆頭とする面々の存在からこのカードを優先する理由になりえないのが現状。

  • 《化石発掘》
恐竜族限定。効果無効。発動に要手札コスト。
制約が多く使いづらさは否めないが、先に恐竜が墓地にいれば手札コストで捨てた恐竜族を蘇生できる点は独自の強み。

  • 《サイコ・チューン》
サイキック族限定。蘇生モンスターをチューナー化。このカードが場から墓地へ行くと蘇生対象のレベル×400ダメージ。
チューナー化は面白い効果なのだがセルフバーンのリスクが非常に重い。

  • 《アマゾネスの意地》
アマゾネス限定。表示変更禁止+強制攻撃。
面倒な制約があり使い勝手は悪いが、「アマゾネス」の名を持つためサーチが可能になっている。

  • 《携帯型バッテリー》
電池メン限定。ただし一度に2体まとめて蘇生が可能。
爆発力はあるが墓地に2体電池メンが揃っていないと発動すらできないなど、小回りが利かない弱点もある。

  • 《コアの再錬成》
コアキメイル限定。蘇生モンスターがエンドフェイズ時に破壊されると攻撃力分のセルフバーンが発生。
リスクが馬鹿でかいので4枚目のリビデとしても扱いに困り、あまりに使い道を見いだせない。

  • 《ヒステリック・パーティー》
手札1枚をコストに、墓地の「ハーピィ・レディ」を可能な限り特殊召喚する。このカードが場を離れると蘇生対象は全て自壊。
コストは必要だが最大5体の蘇生が可能なのは豪快極まりない。モンスター側が場を離れても自壊しないので再利用も容易。

  • 《閃光のイリュージョン》
ライトロード限定。エンドフェイズに2枚分の墓地肥し効果つき。
デッキを削る能力があるのでライト・バニッシュなどよりはまだ採用の余地があるだろう。



追記・修正はリビデの特性を使いこなして相手を翻弄してからお願いします。

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