ミラクルボール

登録日:2011/07/09 Sat 01:35:56
更新日:2025/02/10 Mon 21:42:14
所要時間:約 5 分で絶対ぇ読める






奇跡が起こる、超本格野球漫画、


ここに激登場!




『ミラクルボール』は、かつてコロコロコミックにて連載されていた野球漫画
作者は『うちゅう人 田中太郎』でお馴染みのながとしやすなり。
2004年12月号~2009年3月号まで連載。全12巻。

コロコロを代表する野球漫画である『ドラベース ドラえもん超野球外伝』とは連載時期が重なっており、あちらの方が連載は早いが、最終的に連載はミラクルボールの方が早く終了している。
ただしあちらに人気が劣っていたという訳でもなかったようで、コロコロが500号記念時に公開した読者アンケート結果によると、連載初期の2005年には1位を獲得した月もあった
ドラベースは連載中に1位を獲得した経験がなく、2005年では『デュエル・マスターズ』と『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』以外に1位を獲得した漫画は本作しかなかったことを考慮すると、一時期はかなり人気の高い漫画だったようだ。

◇あらすじ

野球少年・宮本不滅は、プロ野球選手になる為、武蔵丸第三中学校に転校して来る。
(とはいえ、本当は武蔵丸第一中学校に転校するハズだった。)
そこで彼は、校内の落ちこぼれ共の集まりという事で評判はかなり悪い野球部に入部。
チームメイトの佐々木球次郎を始め、皆と一緒に地区大会優勝を目指して行くが…。

◇物語の展開

不滅が入部した所で、ようやく野球部は本格的に活動を開始する。
江夏率いるクラスとの校内試合→勝者の会編→プロテスト編(敗けたら一生アイスクリーム工場でタダ働き)→勝者の会リベンジ編→地区大会予選編

の順に物語が展開していく。

第3話や最終回は意外にも涙モノだったりする。
一方で、プロテスト編などのあんまりにも滅茶苦茶なブラック企業っぷりはネタにされることもある。*1

また、『ドカベン』や『メジャー』のオマージュがふんだんに盛り込まれているのも特徴だった。

前作と違いファンタジー要素の無い至って現実的な世界を舞台にした漫画……かと思ったが、突如何の脈絡も無しに天使やら幽霊やらが出てくる超展開があり、雰囲気を一気にぶち壊しにしてくる。
この辺りはこの漫画の作者らしいところと言えよう。

◇登場キャラ

主人公。守備位置は投手。
プロ野球選手になる為、強豪校として知られる武蔵丸第一中学校に転校して来る…ハズだったが、間違えて武蔵丸第三中学校に転校して来てしまった
しかし、佐々木の必死の説得と「近くのコンビニ肉まんが旨かった」という理由で、武蔵丸第三中学校に転校する事に決めた。
そして野球部を奇跡で勝利に導いて行くが…。
好物は肉まん。好きなTV番組はプロ野球中継とトリビアの泉

準主人公。物語の語り手でもある。守備位置は捕手。
同級生に対しても敬語で話す
運動も勉強もてんでダメなメガネクンで、すぐに泣いてしまう。
しかし、人一倍の努力家で、不滅と共に特訓を重ねて行くうち、メキメキと上達していく。
趣味はフィギュア集めで、TV番組はプロ野球中継とアニメ全般が好み。
宮本とはドラえもんのび太のような関係。

  • 田淵忍
忍者マニアの野球部員。語尾に「ござる」をつけるでござる。
守備位置は三塁手。必殺技はムササビの術とさみだれ打ち。足が速い。
の西京焼きが好物で、好きなTV番組は水戸黄門、趣味は盆栽と、ちょっぴり年寄りじみている。褌派。

  • 新浦ひろみ
野球部の紅一点。
自称・野球部のキューティーアイドル。
やはり女の子なのか、携帯いじりとパスタが好物で、好きなTV番組は恋するハニカミ。
左投げで二塁手を務める。

  • 荒木竜太
野球部のキャプテン。守備位置は遊撃手。
不良だが優しい面も有る。萌えがキライ。
小学生の時は有名な野球少年であり、地元の少年野球チームに所属していたが……。

  • 北別府猛
巨漢。見た目はゴリラの様にコワいが、根は善人。守備位置は一塁手*2
肉が好物で、コックさんになるのが夢。
体の不自由な妹がおり、妹思いな一面もある。両親は有名な考古学者で、世界の発掘現場を飛び回っており、ほとんど家にいない。

  • 星野天馬
元々は天使で、幽霊だった稲尾幽介とロボットの広岡クリオを天国に連れて行こうとしたが、
野球部の為に、天使の力を行使して稲尾とクリオを合体させるが、それが原因で力を没収されて人間として生活していく。
守備位置は左翼手。無邪気で素直な性格で、同級生に対しても敬語で話す*3
因みに名前は、たまたま見た星野株式会社の看板とペガサス(天馬)運送のトラックから。
甘口カレーが好物で、好きなTV番組は轟轟戦隊ボウケンジャー

  • 福本右京
軟派な性格で、いつも荒木と北別府とつるんでいる。守備位置は右翼手*4
荒木を尊敬しており、「荒木と同じ仕事につくこと」が将来の夢
とても口うるさいが、仲間思いな面もある。出来のいい弟の左京がいる。

  • 稲尾幽介
暗い性格の野球部員。内向的な性格で、肌が青白く、痩せ細った顔つき。守備位置は中堅手。
実は故人*5。「野球を続けたい」という理由で現世に残っていた。
その後、天馬の力で相棒のロボット・広岡クリオと合体し、稲尾クリオという一人の人間に生まれ変わった。

  • 沢村飛鳥
野球に留まらず様々な分野で天才的な実力を持つ者の集団「勝者の会」の一員。守備位置は投手。
常に何から何迄カンペキで、努力をする者を見下すきらいがある。しかし沢村自身も含め、会員は皆、裏で色々と努力をしていた。
実は過去に荒木とは確執があった事も判明している。
後に新しい会長となって再登場し、さらに高まった実力を見せ付けるとともに努力のあり方*6を語っていた。

  • 森 静一
勝者の会の一員。守備位置は二塁手。
初登場時の会長であり、理由は分からないが沢村を仮のリーダーに定めていた。
沢村同様に天才であるが故の嫌味な性格だが、プライドが高すぎるのが玉に瑕。

  • 平松 凶二
勝者の会の一員。守備位置は三塁手。
ドクロのネックレスとバンダナがトレードマークで、意外にもカレーライスが好物。

  • 門田 大
勝者の会の一員。守備位置は捕手。応援団の団長の様な風貌が特徴。
敵ながら不滅の実力をある程度評価している。
お寿司のネタの中では雲丹が一番好き。

  • 古葉 遊太
勝者の会の一員。守備位置は遊撃手。メンバーの中では一番の小柄。
試合の途中でクリオと普通に会話をするなど、相手をあまり見下さない性格。

  • 城ノ内 麗
勝者の会の一員。守備位置は一塁手。
マフラーにサングラスと、お洒落な格好が特徴で、一見女性っぽくも見える。

  • 江夏 塁
江夏コンツェルンの御曹司で、武蔵丸第三中学校のアイドル。
当初はかなり嫌味な性格で、勝つ為ならスピッドボール(ガムをボールに着けていた)さえも使っていた*7
試合に敗けた後は不滅達に過去の無礼を謝罪。その後は協力者となる。

  • 中畑
関西弁を喋る野球少年。大阪のモノ以外のたこ焼きお好み焼きは絶対に認めない、かなりの食通でも有る。

  • 梅坂大輔
東京ゼブラスターズのメンバーでエースだったが、チームは万年Bクラス。
そこで彼は、球団の経営権を持つシマウマ製菓の社長・権藤株造に変装し、チームの将来を担う選手を探し出すべく過酷なプロテストを開始したのであった…。
実はシマウマ製菓は江夏コンツェルン傘下の企業で、テストに潜入していた塁の協力もあって正体が暴かれる事になる。
本誌掲載時、何でか名前がコロコロ変わるという謎の現象が起きていた。

  • 水原あかね
新浦とは一、二位を争うヒロイン。野球部を応援している。

  • 北別府みさき
猛の妹で、生まれつき身体が弱い。でもそんな事にはめげず、いつも兄を応援している。ロリ。

  • 神様
不滅に魔球・不滅ボールを与えた、天国で一番偉い人。
不滅の祖父と将棋をやるのが好き。

  • 尾崎永遠(とわ)
武蔵丸第一中学校所属。
小柄ながらかなりのパワーの持ち主。
ランドセルに小石を詰めて特訓をしていた。

  • 落合乱
プロテスト編で登場した凄腕の少年だが、その正体は武蔵丸第一中学校所属のセンターだった。
垂直な壁を走れるほど運動神経が良い。
野球を金儲けの手段と見ているが、それは入院している母の病気を治すための治療費が欲しいと考えているため。
後に不滅のおかげで母の手術ができるようになったため、武蔵丸第三中学校のピンチの際に助っ人として参戦してくれる。

  • 川上克也
武蔵丸第三中学校の校長、名前は終盤で判明。野球部を廃部しようと企む。
実は不滅の祖父とは中学校時代からの顔見知りで、野球を巡るボタンの掛け違いから不滅の祖父を逆恨みする様になってしまった。
そして最終回で、彼は……。
フランス映画と三ツ星店の鰻重が好物。

  • 宮本茂雄
不滅の祖父。不滅の両親が交通事故で死んだ後、不滅に野球を教える。
長く入院していたが、心臓発作により死亡。それからは天国で不滅のことを見守り続ける。
最終回で武蔵丸第三中学の野球部のキャプテンであったことが判明。
ちなみに初期の名前は「一二三」

◆余談

  • カルビーとのタイアップにより、クロえもん共々、野球チップスのカードになったことがある。

  • メディア展開は行われたことはなかったが、コロコロコミックのCM映像としてボイス付きのアニメ映像が作られたことはある。映像制作はガレージフィルムが担当した。





追記・修正は、不滅ボールを投げてから。

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最終更新:2025年02月10日 21:42

*1 プロテストに不合格だった場合、工場で一生タダ働きさせられる…というもの。ただ流石にテスト生にプレッシャーを与える為の嘘だった可能性もあるが。

*2 当初は捕手と兼任であった。

*3 栗男にのみ敬語は使わない。

*4 当初は一塁手。

*5 原因は実家の研究所で起こった爆発事故

*6 「ランニングを〇分や筋トレを〇回など漫然と行うのではなく、課題や目標を設定しそれを達成してこそ本当の努力である」という旨のもの

*7 それを見ていた父親は、物凄く怒りを露にし、彼を咎めた。