将棋

登録日:2012/06/18(月) 19:38:25
更新日:2021/01/23 Sat 19:32:35
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将棋とは、駒40個と9×9の将棋盤を使って繰り広げるゲームである。



●目次

【概要】

将棋の起源は紀元前200年~紀元前300年の時期に古代インドにおいて遊ばれたチャトランガという二人制または四人制*1のさいころ将棋であるようだ。
このチャトランガが西流してチェスに、東流してシャンチー(中国将棋)に姿を変えつつ世界各国に広まったと考えられている。
日本の将棋については、タイのマークルックのルールに近いことから、11世紀に東南アジア経由で伝わったものに中国将棋の駒の形などの要素が加わったという説(増川宏一説)と、マークルックには持ち駒ルールがないことから、6世紀に中国大陸から伝わり独自にルールが変化したというという説(木村義徳説)がある。
平安時代の11世紀初めには貴族の間で将棋が遊ばれていたことが、興福寺境内の遺構から発掘された駒により判明しており、増川説は駒を取られたら再利用ができない中将棋/大将棋を経て、持ち駒ルールが16世紀頃に生まれたという立場を取る一方、木村説では11世紀時点で既に持ち駒ルールがあったとする。
いずれにせよ、最終的に現在のルールが成文化され確定したのは17世紀中期である。

勘違いされがちだが、これは戦争ではない
玉、金、銀、(月)桂(樹)、香(木)といった宝物の取り合いである。
血を流さない平和(?)な物の奪い合いなのだ。
取られた駒を使われるのは、捕虜でも裏切りでも無いのだ。
なお、上記のチェスやシャンチーでは取った駒を使う事は出来ない。

二人零和有限確定完全情報ゲーム(手数は膨大すぎるが無限ではなく決まっている)のため、最善手が見つかれば「どうぶつしょうぎ」のように「先手必勝」「後手必勝」「必ず引き分けになる(『入玉』など)」のいずれかが判明すると思われるが*2、その膨大な手数から未だにいずれなのかは不明。

国内で使われている将棋の駒の95%は山形県天童市産であり、天童市は「将棋の町」ということをPRしている。


【ルール】

※いきなり公式ルールだと「こまけぇことはいいんだよ挟み将棋しようぜ!」と言いたくなるので、
この項目では、そこら辺の店で売っている将棋セット(マグネットタイプ)に入っている説明書程度のお手軽ルールで説明していく。

なお、将棋をプレイすることは「指す」という。
「将棋を打つ」と言ったらニワカ乙となるので注意しよう。
打つのは囲碁である。


<基礎>


駒40個と9×9の将棋盤を使う。
互いに一手ずつ駒を動かし、駒を奪い合い、相手の王将(下手は玉将)を取ったら勝ち。
駒は、自駒を移動範囲内にいる相手の駒に重ねることで取れる。
取った駒は、自分の番に自駒として、駒が置いてない場所に好きに置くことができる。(自ターンでできるのは駒を動かすor駒を置くのどちらか)
取った駒を置くのを「打つ」と言うが、将棋をプレイするのは「指す」である。大事なことなのでry
「打つ」と「指す」の使い分けは、他の所にあるものを盤の上に置くことを「打つ」、盤上のものを移動させることを「指す」という。

また、駒は種類により移動範囲が決まっている。

さらに、相手の陣地(初期配置の横三列分)に侵入した手持ちの駒は、移動範囲が変化する。
これを『(駒が)成る』と呼び、駒を裏返し区別する。
こちらは赤字で表記し、歩兵・香車・桂馬・銀は行動範囲が金と一緒に、飛車と角行は王将の行動範囲が追加される。
なお、金・王将は成ることができない。


<駒の種類>


※読みは特殊な駒のみ
※↑に向かって攻めるとし、□を移動可能範囲とする
※罫線で表されるのは、その方向に他の駒がない限り進めるものとする

  • 歩兵(枚数:9 ふ、ふひょう)

   
   
     

移動範囲はぶっちぎりの最下位。
成る前の歩を縦に2枚配置すると二歩という反則になる。プロの反則数ランキングでもトップ。
裏面は。金という字を崩しに崩すと平仮名の「と」になるのだ。


  • 香車(枚数:2 きょう、きょうしゃ、きょうす)


   
   
   
     

縦方向の攻め担当。前進のみで後戻りはできない。
裏面は成香(なりきょう)
成香は棋書で盤面を書く場合には主にで表される。


  • 桂馬(枚数:2 けい、けいま)


     
   
     

トリッキーな動きが特徴。
この駒のみ、途中に駒がいても飛び越して進める。美濃囲いの天敵。さくさく進むが調子こいて単騎駆けすると…。
裏面は成桂(なりけい)。
成桂は棋書で盤面を書く場合には主にで表される。


  • 銀将(枚数:2)


   
 

左右と下方向に弱い。
裏面は成銀
が、斜め後ろに動けるという個性が消えてしまうため、成らないことの方が多いかも。
成銀は棋書で盤面を書く場合には主にで表される。


  • 金将(枚数:2)


   

前方には強いが後方の左右斜めに弱い。別の駒で死角を補おう。
守りの要となる駒だが、移動範囲が広いため相手玉を詰ます際にも有用な駒。
進化なし。


  • 角行(枚数:1 かく、かくぎょう)


     
   
       
     
     

裏面は馬(龍馬)
相手の一瞬の隙をついたり、攻めから一転して受けに回ったりと大忙し。
大駒なのに前(後左右)に進めないことが弱点。
下手を打つと歩にすらやられてしまうことも。

ちなみに本来の読み方は「かくゆき」。しかし「かくぎょう」が広まり過ぎたためトリビア程度の豆知識に。


  • 飛車(枚数:1)


       
       
       
       

裏面は龍(龍王)
安定感のある攻防が期待できる。寄せにも受けにも強力な駒。
逆にこの駒がニート働かない展開になってしまうと苦しいともいえる。
なお、角は5五のマスにいないと移動可能なマスの数が最多にならないが、飛はどのマスにいても(何らかの駒がない限り)縦横16マスに動ける。
そのため、一般には飛のほうが角よりも価値が高いとされる。(指す人の好みは当然あるが。)


  • 玉将/王将(枚数:1)



全包囲砲撃台。
しかしこれを取られたら終わりなので、必ず護衛役をつけよう。
玉将「ほーら隣接してこいよ返り討ちだヒャーハハハハh」
飛車「左右前後チースw」
角行「斜めチースw」
桂馬「V字進撃チースw」
香車「3マス前進チースw」

……みたいなことになりかねない。
進化はなし。

棋譜上や局面図では玉将と王将を区別せず玉と表記する場合が多い。
「玉」表記をするのは、局面図に書く際に「王」の字では向きがわかりにくいからという便宜上の理由もある。
ちなみに起源は玉将のほうが古く、昔の将棋駒に王将という駒はなかった。


<初期配置>


※数字および漢数字のある部分は表組上の便宜的なものであり、盤面ではない
※横升は筋、縦升は段で数える



<その他>

次の手で玉将を取れる状態にする一手を「王手」と言い、これを行う際には「王手」と宣告する事が多い。
だが将棋のルールには「王手」と言わなければならないというルールは存在しない。
アマチュアの中には、「王手」と言わなかった事を反則と抗議する者が多く見受けられるが、これは全くの筋違いである。

一般的には将棋は玉を取れば勝ちと説明されるが、実は将棋連盟の定める規定ではそんな勝利条件は定められていない。
実は将棋には勝利条件はなく、劣勢側が負けを認める(投了)か、反則負けしかない。
ちなみに詰みまで投了せずに指し続けると、自分の手番の終了時に王手がかかっていてはならないという規則(王手放置の禁止)に抵触し、反則負けになる。
この他には連続王手の千日手や打歩詰めといった反則負け(になるもの)もいくつかある。

【将棋連盟】

将棋のプロの協会。

タイトル戦

8つのタイトル戦が存在する。予選・本戦を勝ち抜いた挑戦者がタイトルホルダーに挑戦する。

  • 竜王
  • 名人(「順位戦」は名人戦の予選。詳しくはリンク先へ)
  • 王位
  • 王座
  • 棋王
  • 叡王
  • 王将
  • 棋聖

その他の棋戦

  • 朝日杯将棋オープン
  • 銀河戦
  • NHK杯トーナメント
  • 日本シリーズ
  • 新人王戦(若手限定)
  • YAMADAチャレンジ杯(若手限定)
  • 加古川青流戦(若手限定)
  • AbemaTVトーナメント(非公式)

女流棋戦

  • 白玲/女流順位戦
  • 清麗
  • 女王(マイナビ女子オープン)
  • 女流王座
  • 女流名人
  • 女流王位
  • 女流王将
  • 倉敷藤花(以上八大タイトル)
  • YAMADA女流チャレンジ杯(若手限定)
  • 女流AbemaTVトーナメント(非公式戦)
  • 白瀧あゆみ杯争奪戦(非公式戦)
  • 世田谷花みず木女流オープン戦(非公式戦)

<エピソード>



【著名な将棋の棋士】

(※は引退した棋士、※※は亡くなった棋士)

生ける伝説。彼の同年代も強者揃いのため、羽生世代とも呼ばれる。

藤井聡太の登場を見届けるように引退した「神武以来の天才」。
今でも芸能界で精力的に活動中。

  • 木村義雄※※
14世名人にして初代実力制名人。
定跡研究や順位戦設立などに尽力されたお方でもある。
大山に名人を奪われて引退した。

  • 大山康晴※※
15世名人。
1992年に69歳で亡くなるまで連続43期A級に在籍していたというバケモノ、まさに巨人。
次に自分と指す時は本来の実力を発揮出来なくするべく、よく盤外戦術を用いることでも知られた*3

  • 升田幸三※※
大山の兄弟子にして終生のライバル。
少年時代に「名人に香を引いて勝つまでは帰らない」という置き手紙を残して家を飛び出し、大山との名人戦でそれを実現させたのは有名。
戦争時に戦場で体を壊したことが原因で引退するまでA級在籍のままだった。また新手を編み出すことをモットーとしており、死後に「升田幸三賞」が設けられた。
実は戦後にGHQが将棋を「チェスとは違い取った駒を使えるのは捕虜虐待じゃないか」と言って禁止しようとした時に(この解釈が間違いなのは前述の通り)、「それは相手の戦力も有効に活用することが出来るのであってチェスだと取られたら終わりだから虐待どころか虐殺じゃないか」と反論して将棋を救ったお方。

  • 大野源一※※
大山、升田の兄弟子。
江戸時代以降廃れていた振り飛車で活躍したことで現世に振り飛車を蘇らせた振り飛車の救世主。
居飛車党だった大山に振り飛車を薦めたことで大山が振り飛車党に転向したのだが、自身があまり考えなくてもよいことを理由に振り飛車党に転向したことから同じ理由で薦めたという。

  • 山田道美※※
打倒大山に心血を注いだ熱血棋士。
難病により若くして世を去るも、その遺志や熱意は中原ら他の若手に引き継がれた。

  • 中原誠※
将棋界の太陽。16世名人。
大山の次の将棋界の覇者。
林葉直子との不倫は黒歴史。

  • 米長邦雄※※
永世棋聖。
将棋連盟会長として電王戦(叡王戦の前身)創設などに尽力した。
また、棋界随一のプレイボーイとしても有名であった。ひふみんとの掛け合いは名物であったが、2012年に惜しまれつつ死去。

  • 芹沢博文※※
タレントとしても活躍していた棋士。しかしずけずけと物申す性格から揉め事も絶えなかった。
大の酒好きでも知られるが、あまりにも飲み過ぎて早死にしてしまった(その時に「時間をかけたゆるやかな自殺」とも揶揄された程飲んでいたようだ)。

  • 伊藤果※
詰将棋作家として有名な棋士。引退してから「晴れて真の詰将棋作家となった」と言うのだから筋金入りである。
彼の問題は実戦的な手筋というよりいかにもパズル的なギミックが多いのが特徴。
ちなみに「新必殺仕置人」に出演したことがある。

  • 豊川孝弘
オヤジギャグの名人。

  • 谷川浩司
羽生と加藤の間の世代となるレジェンド。羽生とは数々の名勝負を繰り広げた。

  • 森内俊之
永世名人。羽生との名人戦の数々は語り草でもある。
2020年よりYouTuberとしても活動中。

  • 藤井猛
振り飛車党の代表格で、藤井システムや藤井矢倉の生みの親。
その終盤のボロボロっぷりから「終盤のファンタジスタ」の異名もある。
解説に定評があり、ファンからは「てんてー」の愛称で呼ばれることも。

  • 久保利明
てんてーと並ぶ振り飛車党代表格。
駒の捌き方に定評があり「捌きのアーティスト」と呼ばれる他、粘り強さも持ち味としている。

  • 佐藤天彦
高級ブランドスーツで身を包む、クラシック音楽を好むといったことから「貴族」と呼ばれる元名人。

地球代表。

  • 渡辺明
永世竜王。羽生世代全盛の中見事抗ってみせた棋士の一人。

  • 木村一基
受けて受けて受けまくる「千駄ヶ谷の受け師」。
タイトル戦には何度か出ていたが深浦との王位戦で3連勝→4連敗を喫したのをはじめ長らく獲得出来ずにいたが、2019年に↓から王位を奪い悲願の初タイトル獲得、同時に初タイトル獲得最年長記録を更新した。

  • 豊島将之
長らく次世代を担う存在と期待されながらタイトルを取れず苦しんでいたホープ。
だが2018年に初タイトル棋聖を獲得すると、続けざまに王位・名人を奪取するなど、花開いた感がある。全て一期で失冠したのは内緒。
2020年10月現在、藤井聡太相手に無傷の六連勝など、今まさにトップ棋士としての風格を備えた存在。

  • 菅井竜也
若手振り飛車党代表格。
平成生まれ初のタイトル獲得者。

  • 永瀬拓矢
負けない将棋。軍曹。
若手の頃から羽生に初手合いから4連勝していたりするなど実力はあったが、2019年に叡王、王座を獲得してトップ棋士の仲間入り。

  • 藤井聡太
将棋星人二号にして新たな伝説。
プロ入り最年少、屋敷伸之の持つ最年少タイトル記録を塗り替えるなど、今後も数々の記録を打ち立てていくことは確実。

  • 大橋貴洸
藤井聡太と同時にプロ入りしたことでどうにも彼の陰に隠れがちではあるが、その実確かな棋力を持つ新進気鋭。
プロ入り三年で六段に昇段、星取りでは藤井聡太に勝ち越しているなど今後の活躍が期待される。
また、そのファッショナブルなスタイルについても注目されている。

  • 飯島栄治
小物界の大物。飯島流引き角戦法で升田幸三賞を受賞している。
アニヲタwikiの将棋の記事にはぼくの記述があるんですよ。これってすごくないですか?

  • 里見香奈
押しも押されぬ女王。
毎年ほぼ全ての女流タイトル戦に顔を出すなど、女流の中では圧倒的強さを誇る。

  • 西山朋佳
奨励会三段で、今最も「初の女性棋士」に近い存在(次点一回)。女流タイトルも複数保持している。

  • 香川愛生
我らが番長。タイトル2期保持。
YouTuberとしても活動しており、ゲーム実況、踊ってみた、コスプレなど活動は多岐に渡る。
自分で写真をあげていたが、学生時代→現在の劇的ビフォーアフターはちょっと同一人物とは思えない。

  • 清水市代
里見の前の女流棋界の覇者たるレジェンド。

  • 林葉直子※
同世代の清水や中井広恵とともに初期の女流棋界を引っ張ったお方。
女流棋士の知名度向上に大きな役割を果たしたことについては疑いの余地はないのだが、中原誠との不倫等で将棋界を去り、その後はタロット占い師やカレー屋経営などを経ている。さらには肝臓を壊して余命宣告を受ける等波乱の人生を送っている。

【余談】

12×12マス 21種類の中将棋や15×15マス 29種類の大将棋、19×19マス 50種類の摩訶大大将棋、36×36マス 209種類の大局将棋とか言うのもある。
これらは、持ち駒の再利用という概念がなかった頃、生み出されたもの(再利用がないチェスなどでは、終盤お互いの駒が少なくなり屍の築かれた盤上にて引き分けになるといった例がある)。
また駒の種類や基礎ルールを明治以降の近代軍的に変えた「軍人将棋」なども変わり種として存在する。
現在の一般的な将棋は、小将棋と呼ばれるものに様々なルール改変(持ち駒再使用ルール等)を加えたものである。

  • 慣用句
一部の用語は慣用句的に使われており「歩の無い将棋は負け将棋」「桂馬の高跳び歩の餌食」「ヘボ将棋、飛車角ばかり可愛がり」などが存在する。

【将棋がモチーフ・題材の作品】



<将棋を得意または趣味とするキャラクター>

個別記事があるものを記載。


<将棋をモチーフとするキャラクター>

将棋七人衆(闘将!!拉麺男)
将棋刑事(こちら葛飾区亀有公園前派出所)


追記・修正は20対20でお願いします。

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最終更新:2021年01月23日 19:32