機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles(漫画版)

登録日:2014/01/05 Sun 11:10:02
更新日:2023/11/22 Wed 19:28:07
所要時間:約 6 分で読めます







「俺は戦争を…戦争を早く終わらせるために戦っているんだ!!」

「困難だろうと俺は生き抜く。死んだ仲間のため…そしてなによりも宇宙に残してきた家族の下へ帰るためにも!!」




PS2版『ガンダム戦記』のコミカライズ作品。ガンダムエースで連載された。
作画は夏元雅人が担当し、同じ夏元漫画の『宇宙、閃光の果てに…』や『GUNDAM LEGACY』とも繋がっている。

同じくガンダム戦記をベースにした小説版があるが、あちらとは人物設定も物語もまったく違っている。
具体的にはノエルは「ヒャッハーッ!!ジオンはブッ潰せぇ!!」な戦術を立てないし、コンティさんは水泳部で無双しないしすごくいいMSは登場しない。

ギレンの野望等にガンダム戦記が参戦する場合には、こちらの設定が使われている。


【部隊】

◆『MS特殊部隊第三小隊』
ノウハウでジオンに劣る連邦製MSの実戦運用データ収集の為、コーウェン准将によって編成され全世界を飛び回る特殊部隊。
危険な激戦区に投入される事も多かったために付いた仇名が「モルモット部隊」。

◇『外人部隊』
非サイド3国民によって編成された部隊。
周りからは金が目的のゴロツキ集団として見られ、扱いは悪い。
指揮官のダグラス司令の方針から「生きる為の戦い」を目標とし、部隊間の結束は強い。


【登場人物】

◆地球連邦軍

◆マット・ヒーリィ
第三小隊隊長。階級は中尉。
MSパイロット養成課程を首席で卒業した優秀な士官で、部下からの信頼も厚い。
根が優しいために敵の命を奪う事も躊躇し、それが取り返しの付かないミスに繋がってしまう…。

GUNDAM LEGACYでは連邦を退役しており、拉致されかけたメイを救った。

搭乗機はザニー、陸戦型ジム陸戦型ガンダム

◆ラリー・ラドリー
階級は少尉。
一年戦争初期からセイバーフィッシュで活躍し、HLVとザクを仕留めた実績を持つ。
高い狙撃能力で次々と敵を落としていくが、ジャブロー防衛戦でマットのミスから戦死してしまう。
一見クールなようでけっこういい加減な性格をしており、銃の分解整備をしたら部品が余っていた。アニッシュとのポーカーではイカサマもしている。

搭乗機は陸戦型ジム、ガンタンクジムスナイパーⅡ

◆アニッシュ・ロフマン
階級は曹長。
キャリフォルニアベース戦の生き残りで、その脅威を目の当たりにしたことから自らMSパイロットに志願した。
部隊のムードメーカーで、軽薄なイメージを持たれがちだが努力家。
マットのミスでラリーが死亡してからはジオン兵を一人でも多く殺そうと戦うが、そんなことをしても何の意味もないことは本人も分かっていた様子。

ガンダム戦記のMSパイロットで唯一GUNDAM LEGACYでの出番が無かった。

搭乗機は陸戦型ジム、ジム、ジムスナイパーⅡ。

◆ノエル・アンダーソン
部隊のオペレーター。階級は伍長。
元士官候補生で、彼女の提出したMS戦術論文がコーウェン准将の目に留まり、本人が現場での勤務を熱望していたこともあって第三小隊配属となった。
マットの優しさに惹かれていき、彼と仲のいいアニーに嫉妬したりしている。

一年戦争後は士官になり、元サラブレッド隊のミユ・タキザワと熾烈な戦いを繰り広げた。

◆アニー・ブレビッグ
階級は上等兵。
連邦軍がMSを導入することを予見して、内定先を蹴って入隊した変わり者。
優秀なメカニックだが、撃破されたザクの頭で遊んだり肩アーマーの無くなった陸戦型ガンダムにザクのスパイクを載せようと提案したりもしている。

ジャブローにてサラブレッド隊へ転属になる。

ジョン・コーウェン
階級は准将。
レビル将軍らと同じくMSの優秀性を認め、データ収集のために第三小隊を組織した。

一年戦争後には「ガンダム開発計画」の責任者となる。

◆レーチェル・ミルスティーン
階級は中尉。
輸送部隊を率いて第三小隊へ物資を供給する。
マチルダ・アジャン中尉とは士官学校からの親友。

◇ジオン公国軍

◇ケン・ビーダーシュタット
外人部隊隊長。階級は少尉。
元々はコロニー公社の人間だったが妻子を人質に取られ、サイド3の市民権を得るために外人部隊へ入った。
巧みなチームプレイで確実に目標を仕留めるが、「勝つことよりも生きる為の戦い」を目標に無駄な殺生は嫌う。

後にユウキが死亡した事への憎しみから復讐に燃え、「無慈悲な鬼神」の異名で呼ばれることに。
戦後はマットと友人になり、GUNDAM LEGACYではメイの救出を依頼している。

搭乗機はザクⅡF型、ザクⅡJ型、陸戦型ゲルググ。

◇ガ―スキー・ジノビエフ
階級は曹長。
開戦当初から外人部隊に所属する古参で、部隊の皆を引っ張る縁の下の力持ち。

GUNDAM LEGACYではしれっとケンと同じ階級になっている。

◇ジェイク・ガンス
階級は軍曹。
ノリの軽い性格でメイとは口喧嘩が絶えない。
地球の環境を嫌悪して、意地でもノーマルスーツを脱ごうとしない。
メイと共に一足先に宇宙へ上がり、ア・バオア・クー戦にも参加している。

『宇宙、閃光の果てに…』のifルートでは戦争の終わりを予感してホッとしているが、GUNDAM LEGACYでは戦後はジオン残党に所属していて、性格も豹変していた。

◇ユウキ・ナカサト
外人部隊のオペレーター。階級は伍長。
サイド2の出身だったが一年戦争勃発で故郷と家族を失い、外人部隊への配属を余儀なくされた。
連邦の攻撃からメイをかばって戦死する。

◇メイ・カーウィン
サイド3名家の出身。14歳ながら非常に優秀なエンジニアだが、父親がダイクン派だった為に軍の研究機関へ入れられた。
開戦後は地球に降り、ダグラスによって身柄保護のため外人部隊へ配属された。
ケンからは娘のように思われ、ジェイクと共に皆よりも早く宇宙へ上げられた。

◇ダグラス・ローデン
外人部隊司令官。階級は大佐。
優秀だがダイクン派だった為に正当な評価をされずにいる。
ルウム戦役の後にケンを部隊へスカウトした。
部隊の掲げる「生きる為の戦い」は元々彼の考え。

GUNDAM LEGACYではエゥーゴと繋がりがある様子。

◇ジェーン・コンティ
階級は大尉。
ダイクン派であるダグラスにザビ家からお目付け役として付けられた秘書だが、本人はダグラスに肩入れしている。

小説版では大暴れしたが、漫画版では台詞すらロクにない。

【登場MS・MA】

◆地球連邦軍

陸戦型ジム
序盤の第三小隊の主力機。
途中でマットは陸戦型ガンダムに乗り換え、アニッシュ機はアッザムにブッ壊される。

ガンタンク
V作戦で開発された試作機。
下半身が戦車なのでアニーに本当にMSなのか疑われる。ついに味方にまで…。

カナダでの作戦では高い砲撃能力とラリーの狙撃能力が合わさり、敵MSを次々と撃破した。

ジム
陸戦型ジムを壊したアニッシュと、マット達が教官を担当した訓練兵たちに配備された機体。
訓練兵たちの機体はあっさり外人部隊に破壊された。

陸戦型ガンダム
レビル将軍がマットに与えた機体。
高性能だが初出撃でさっそく中破し、パーツが貴重品なために修理に苦労していた。

ジムスナイパーⅡ
一年戦争時最強のジム。
ジャブロー戦でラリーに与えられ、スナイパーライフルでガウ攻撃空母グフを撃墜した。
コクピット以外は無事だったため、ラリー戦死後はアニッシュが使用。

◇ジオン公国軍

◇ザクⅡF型
ザクⅡの宇宙仕様。
ルウム戦役時に母艦から脱出する為にケンが使用した。

◇ザクⅡJ型
外人部隊の主力機。
機体性能ではジムに劣るが、巧みな連携で相手を翻弄しビッグトレーを撃破寸前まで追い詰めた。

◇グフ
一般兵が使用。
カナダで登場した機体は「放置されていればジオンはあれを回収したくなって人員を割かざるを得なくなる」というマットの考えであえて完全には破壊されずに放置された。
ジャブロー戦では両腕をマニピュレーターに換装し、ヒート剣を二本持った機体が登場している。

◇ドム
「連邦の象徴をジオンの新型機が撃破」というプロパガンダの為にビッグトレー破壊作戦に投入される。
その性能でマット達を追い詰めるが、余裕ブッこいてたせいでビッグトレーの砲に背を向けてしまい下半身を吹き飛ばされ、メイに証拠隠滅のため焼却される。

結局、ビッグトレーは外人部隊がドダイをぶつけて破壊した。

◇アッザム
通称「トリカゴ」。
マット達の機体を鹵核する為に使用されアニッシュ機を機能停止させるが、プラズマリーダーの射出口をマットに狙われ破壊される。

◇陸戦型ゲルググ
メイ宛てに送られてきたHLVに入っていた機体。
ケンが搭乗し、ユウキ死亡後は多数の連邦軍MSを冷徹に撃破した。







追記・修正は「撃つなラリー!!」とか言わずにお願いします。


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最終更新:2023年11月22日 19:28